第2節

 水質汚濁の防止に係る施策を総合的に推進するため、河川、海域等公共用水域の水質監視、工場、事業場からの排出水の規制等の諸施策を講じています。施策の体系は表2−1のとおりです。
 公共用水域の水質汚濁防止施策としては、水質汚濁防止法及び同法に基づく上乗せ条例、並びに千葉市環境保全条例により排水規制を行うとともに、臨海部の主要企業と環境保全に関する協定を結び、指導を行っています。
 なお、鹿島川流域については「湖沼水質保全特別措置法」による事業場の規制を行っています。
 これら法、条例による排水基準の遵守状況を確認するため、適宜立入検査を実施するとともに、公共用水域については、水質汚濁の状況を把握するため、水質測定計画等に基づき常時監視を実施しています。

表2-1水質汚濁防止施策の体系
水質汚濁防止施策の体系


1】規制
(1)水質汚濁防止法による規制

ア.濃度規制
 「水質汚濁防止法」では、特定施設を設置する工場・事業場(以下「特定事業場」という。)から公共用水域に排出される排出水に対して全国一律の排水基準(一律基準)が定められていますが、この一律基準では環境基準を達成・維持することが困難な場合には、都道府県条例でそれぞれの水域の状況に応じて一律基準よりも厳しい基準(上乗せ基準)を設定し得るものとされています。
 千葉県においては、昭和50年12月に「水質汚濁防止法に基づき排水基準を定める条例」(上乗せ条例)を制定し、逐次、改正し規制を行っています。  また、閉鎖性水域である湖沼の富栄養化を防止するため、昭和57年12月に湖沼の全窒素・全りんに係る環境基準が告示されたことに伴い、昭和60年5月に水質汚濁防止法施行令が改正され、同年7月から印旛沼等において窒素含有量及びりん含有量の排水規制が実施されています。さらに、平成5年7月同排水基準の上乗せ基準が告示され、同年12月施行されました。
 本市においては、鹿島川流域が対象地域となり、規制を実施しています。
 また、海域の富栄養化防止のため、平成5年8月全窒素・全りんの環境基準に係る環境庁告示の一部改正並びに排水基準の項目追加のための水質汚濁防止法施行令の一部改正が行われ、同年10月施行されました。
 さらに、平成5年12月水質汚濁防止法施行令の一部が改正され、特定事業場から公共用水域に排出される排水基準にジクロロメタン等13物質の追加及び基準の強化が公布され、平成6年2月施行されました。
 なお、平成10年10月に上乗せ条例が一部改正され、印旛沼流域の小規模特定事業場に対して新たに排水規制が実施されました。また、東京湾流域の特定事業場に対しては窒素含有量とりん含有量についての上乗せ基準が設定されました。同条例は平成11年4月に施行されています。
 また、平成13年6月水質汚濁防止法施行令の一部が改正され、ほう素及びその化合物、ふっ素及びその化合物並びにアンモニア、アンモニウム化合物,亜硝酸化合物及び硝酸化合物が有害物質として追加され、平成13年7月に施行されました。

イ.総量規制
 水質の総量規制は、多数の発生源が集中し、事業場に対する濃度規制のみでは環境基準の達成が困難である広域的な閉鎖性水域を対象として、生活排水等を含めて汚濁負荷量を総合的に削減し水質改善を図ることを目的に、昭和53年6月に「水質汚濁防止法」の一部改正により導入され、東京湾等について、化学的酸素要求量(COD)を指定項目として昭和54年度以降4次にわたり実施されてきましたが、引き続き水質改善の必要があることから、第5次の総量規制がCODに新たに窒素含有量及びりん含有量を加え平成14年10月から実施されています。

(2)湖沼水質保全特別措置法(湖沼法)による規制
 上水道や農・工業用水などに広く利用されている湖沼は、閉鎖性水域であるため、水の交換が悪く、汚濁物質が蓄積しやすくなっています。このため、一度水質が汚濁すると水質改善が難しいという性格を有しています。
 そこで、昭和59年7月に湖沼水質保全特別措置法が制定され、湖沼水質保全基本方針が公表されました。そして、昭和60年3月に同法施行令、施行規則の施行、同年12月に湖沼及び地域が指定され、汚濁負荷量削減のための規制が行われています。
 本市においては、鹿島川流域内の指定地域で水質汚濁防止法に基づく排水の濃度規制に加え、化学的酸素要求量、窒素含有量及びりん含有量の負荷量規制が行われています。

(3)ダイオキシン類対策特別措置法による規制
 法に基づく特定施設を設置する工場・事業場に対し、濃度規制を実施しています。

(4)千葉市環境保全条例
 本市では、「水質汚濁防止法」に定める特定施設以外の汚水または廃液を排出する施設を設置する工場・事業場に対する規制として「千葉市環境保全条例」により、濃度規制を実施しています。

2】企業指導
(1)法律に基づく事業場等の指導
 「水質汚濁防止法」に定める特定施設の設置を予定している事業場から、届出書に関する事前相談、汚水処理方法等について指導を行うとともに、施設稼働後、立入検査により水質分析を行い、適正処理について事業場等の指導を行っています。

(2)要綱及び要領等に基づく事業場等の指導
 公共用水域の水質汚濁防止を目的として、「小規模事業場に係る水質汚濁防止に関する指導要綱」を制定し、飲食店等の小規模な事業場を対象に許容限度内で排出するよう指導しています。

(3)環境の保全に関する協定
 水質汚濁の防止を目的として、市内主要企業と環境の保全に関する協定を締結しています。
 このうち、臨海部に立地する8社とは広域的な環境保全対策を講じるため、本市は千葉県及び企業との三者で協定を締結し、そのうち4社とは細目協定で総量規制の考え方を導入して規制の強化を図っています。
 特に化学的酸素要求量、浮遊物質量、ノルマルヘキサン抽出物質含有量、窒素含有量及びりん含有量については、東京湾に排出される汚濁物質の削減を図るため、負荷量規制を行っています。

(4)開発行為等の事前審査による指導
 開発行為等を行う事業者に対しては、汚水処理方法等水質保全に関する書類を事前に提出してもらい、審査を行い、また必要に応じて現地調査し、周辺の環境保全に努めています。


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