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更新日:2020年7月2日
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心の輪を広げる体験作文
小学生部門 最優秀作品
「ぼくの大好きなおばあちゃん」
梅田 翔太
(千葉市立弁天小学校 6学年)
ぼくは、おばあちゃんが大好きです。ときどき、おばあちゃんに会いに行きます。でも、ぼくのおばあちゃんはみんなのおばあちゃんとは違います。おばあちゃんは若年性アルツハイマーで、今は施設にいます。そんなおばあちゃんは会話をすることもできないし、一人で食事をとることもできません。いつも、ほとんど目を閉じています。でも、ぼく達が遊びに行ってにっこりしながら声をかけると、何かを探すかのように少しだけれども、顔を動かします。そんな時はきっと、ぼくたちの声が届いているんだろうなと思います。話せないおばあちゃんだけれど、ぼくはおばあちゃんの顔を見るだけで嬉しくなります。
ぼくのおじいちゃんは毎日かかさずおばあちゃんに会いに行きます。おじいちゃんは、おばあちゃんの気持ちになっていつもお世話をしています。足が冷たかったらふとんをかけてあげたり、つめがのびていたら一時間もかけてやすりでけずってあげたり、ねがえりがうてないので体をマッサージでほぐしてあげたりしています。時には、たいくつだろうなと、昔の思い出話を聞かせてあげることもあります。それも、楽しかったことやおもしろかったことなど、おばあちゃんが喜んでくれそうな話を選んでしています。そんな時おばあちゃんは時々大きな口を開けて、笑っているようです。おばあちゃんとすごすことで、思いやりの気持ちを学んだし、一緒にいる家族みんなが優しい気持ちになれるし、ぼくは心が和みます。
ぼくは、おばあちゃんに会うたびに、「障害のある人の気持ちを少しでも分かりたいな。」と強く思うようになりました。自由に体を動かせない、自由に話せない、きっとたいくつでしょう。自由に体を動かしたい、みんなと話がしたい、きっとそう思っていることでしょう。おじいちゃんがおばあちゃんのことを思いながらお世話をする様子を見ていると、人が人のことを思い、優しい心をもてれば障害のある人の笑顔が増えるのではないかと考えました。
ぼくの近所には、歩くことが少し大変そうなお年寄りがいます。ぼくは、その方がゴミを出しにいくのを見ると、かならず、
「ゴミを出しますよ。」
と声をかけています。そうすると、
「助かるよ。ありがとう。」
と言われ、すがすがしい気持ちになります。
ぼくも足を骨折したとき、いつものように走ったり、歩いたりできませんでした。階段もゆっくり、しんちょうにしか歩けず、つらい毎日でした。そんなとき、友達が、
「翔太。大丈夫、おれの肩につかまれよ。」
と声をかけ、肩をかしてくれたとき、心があたたかくなりました。おたがいを思いやるちょっとした一言で、自分も相手もやさしい気持ちになると強く感じました。
ぼくのおばあちゃんの障害はきっと一生治りません。だからこそ、おばあちゃんのように障害のある人に思いやりの心でせっしていくことが大切です。その人のことを思い、行動することで、障害のある人も、くらしやすい生活になると思います。さ細なことでも、その人にとって助けになれば、きっと嬉しいと感じてくれるとぼくは信じています。これからも、障害のある人を見たら、相手の気持ちになって、自分にできることはあるかを考え、行動していきたいです。そして、だれもがたがいに思いやり、笑顔になるような温かい社会をつくっていきたいです。
このページの情報発信元
保健福祉局高齢障害部障害者自立支援課
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