令和5年第3回定例会指摘要望事項 

5つの分科会審査の結果、まとめられた10項目の指摘要望事項を市長に提出し、市政運営に反映させるとともに、反映状況の報告を求めました。

指摘要望事項

１　防災については、地域の避難施設として認定する町内自治会集会所などは、身近で安心できる避難先としての役割が期待できることから、一層の拡充に努めるとともに、在宅避難者に対する情報提供や物資の供給を適切に行うための体制整備にも取り組まれたい。また、大規模災害時には、近隣住民の助け合いが最も有効であることから、引き続き、千葉市避難行動要支援者名簿の提供促進に取り組み、地域における避難支援等の体制構築の推進を図られたい。

２　市民の暮らしの安全・安心を守る観点から、防犯カメラや防犯街灯の設置について、設置や管理、更新に係る費用等に対するさらなる負担軽減策を検討し、設置拡大に努められたい。あわせて、繁華街客引き対策について、実効性確保のため対策を強化するとともに、特殊詐欺の被害等が市内でも発生していることから、消費者保護に資する事業を引き続き推進されたい。

３　フレイル予防については、高齢者の健康寿命の延伸や生活機能の維持・向上に重要な役割を果たすことから、各区健康課へ医療専門職の的確な配置を行うとともに、ＩＣＴ等を活用したフレイルの早期発見や既存の介護予防事業との連携強化を図りながら、さらなる事業の拡充に努められたい。

４　保育人材の確保については、質の高い教育・保育を安定的に供給していくことが求められていることから、離職要因の分析や処遇改善に継続して努められたい。また、子ども家庭総合支援拠点運営・整備についても、各区に展開する上で、専門的知識を有する多くの人材を必要とすることから、その確保に努めるとともに、職員の計画的な育成に取り組まれたい。

５　市内観光については、いまだにコロナ禍前の水準まで回復していない状況も見受けられることから、観光バス、飲食店、宿泊施設等の事業者に対し、引き続き有効な支援策に取り組まれたい。また、社会活動の変化を的確に捉えつつ、ＭＩＣＥの推進やイベントツーリズム促進及びグリーンツーリズムの推進など、本市の魅力を生かした各種施策のさらなる充実に取り組まれたい。

６　地域公共交通については、地域の足として必要不可欠な存在でありながら、いわゆる2024年問題に代表される人手不足による減便等が懸念されることから、公費負担との調和の取れた、既存バス路線等の維持に資する支援を検討されたい。また、公共交通不便地域にあっては、社会実験や支援業務の検討に精力的に取り組み、地域の実態に即した、民間を活用した有効な移動手段の導入につながる施策展開を図られたい。

７　雨水対策については、豪雨災害の激甚化・頻発化が顕著となっているが、雨水対策重点地区をはじめとした施策の効果が発揮されていることから、引き続き計画的に推進するとともに、集水ますの清掃等、緊急時の自助に資する取組について、より一層の市民周知を図られたい。また、これらの問題に対応する土木事務所の機能強化や迅速に対応し得る技術職の育成を行い、市民生活における安全・安心の確保に努められたい。

８　市立病院については、近年、救急患者の受入先の病院が少ないことなどにより、救急車の病院到着時間及び不搬送件数が増加している深刻な状況にあることから、市内外の医療機関との連携を深め、応需率の向上に努めるとともに、引き続き救急医等の必要な医療スタッフの確保や育成に取り組み、救急医療体制を強化されたい。

９　不登校対策については、不登校児童生徒数は年々増加するとともに、その要因も多様化していることから、新たに配置された家庭訪問カウンセラーを含め、各種専門人材の確保に努めながら、悩みを抱える児童生徒への早期支援に取り組まれたい。また、不登校支援に携わる関係機関との情報共有・連携強化を図り、不登校状態にある児童生徒の居場所の確保や相談体制の充実に努められたい。

10　投票率の向上については、投票所に足を運ぶのが困難な市民が増加していることに鑑み、期日前投票所や当日投票所の増設等投票しやすい環境整備に向けた検討を進めるとともに、郵便等による不在者投票の対象者の拡充を引き続き国に要望されたい。あわせて、若年層に向けた選挙啓発についても、他自治体の先進事例を研究しながら、継続して実施されたい。
 

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