更新日:2018年11月2日

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国際交流員が市立千葉高等学校を訪問(9月27日)

こんにちは、千葉市役所国際交流課国際交流員のプロクター・トリです。
2018年(平成30年)9月27日、千葉市立千葉高等学校の「国際理解教育講演会」に講師として参加させていただきました。

本講演会は年次イベントであり、過去には国連の仕事や五輪大会でのボランティア経験のようなテーマがあったとのことです。このような話題はどちらかというと日本の外、又は日本と外国との関係を中心にするトピックであるということで、私は千葉市が目指している「多文化共生社会」について発表しました。

千葉市が直面している、外国人市民数の増加に伴う課題は、外国語情報の提供から就職活動への支援まで、幅広い分野の中で現れてきているところです。行政の話ばかりにならないよう、千葉市の現状を説明しながら、先入観を考え直すという、多文化共社会に向けて高校生でもできることを要点にしました。

そこで、「外国人市民の出身地」・「やがて帰国する」・「日本語が分からない」という3つの固定観念をそれぞれに千葉市の現状についての調査結果を活用して解説し、マクロとミクロのレベルでの影響の事例を挙げました。

講演会の様子


例えば、「外国人はやがて帰国する」という固定観念を現実と比べると、実は千葉市の外国人市民の中で、「永住者」という、活動にも滞在期間にも制限がない在留資格を持っている方々が最も多く、38%を占めています。また、約3割は10年以上千葉市に住まれているようです。

しかし、大きな視点から見た社会のレベルで、このイメージにより長年住んでいくことについて考えられないと、出産や子供の入学、就職活動や高齢化など、定住化に伴うニーズの準備が不足してしまいます。

細かい視点から見た人間関係のレベルでは、大切にしている同僚や友達でも、自分の存在を当たり前のように「一時的なもの」として考えているので、居場所づくりが上手くできません。

講演の中で、日本語を勉強中の方々とのコミュニケーションをもっと円滑にするための大切なツールである「やさしい日本語 」、すなわち相手に寄り添って伝わりやすさに配慮した日本語、を紹介し、学生に通常の日本語からの言い換えの練習にチャレンジしてもらいました。

やさしい日本語

恐らく深く考えたことがないテーマであったと思いますが、学生たちから「やさしい日本語か簡単な英語か、どちらの方がわかりやすいですか?」のような興味深い質問をしてもらっただけでなく、「最近外国人の家族が私の近所に引っ越してきてお付き合いをしたいので、やさしい日本語を使ってみる」と言ってもらえたのもありがたかったです。

そして、異文化にルーツを持っている学生も、皆の前に立って自らの視点からクラスメイトの質問に答える場面がありましたので、交流の機会の大切さを実感しました。

初めてこのような内容について発表し、今までの学校訪問と大きく違うので大変でしたが、貴重な経験となりました。学生たちにとって少しでも外国人市民に対するイメージが変わる機会になったようで、良かったと思います。また同じような機会をいただけましたらうれしいです。

国際交流課では、引き続き児童や青少年等が異文化理解や多文化共生への関心を深めるような取組みに力を入れていきます。

 

【報告者:国際交流員 プロクター・トリ】

 

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