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更新日:2021年3月29日

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平成21年第2回定例会市長あいさつ

【平成21年第2回定例会 市長あいさつ】
議長のお許しを頂きましたので、私の市政運営に対する所信の一端を申し上げ、市民の皆様、議員の皆様方のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

皆様、こんにちは。この度の市長選挙におきまして、多くの市民の皆様のご支援を賜り、市民の代表として市役所の運営を任せていただくことになりました。

議員の皆様には、私が議員時代、本当に多くのアドバイスを頂き、見識を深めさせていただきました。改めて感謝を申し上げます。
立場は変わりましたけれども、今後も議員の皆様方の多くのお知恵とご意見を賜りまして、市政に活かして参りたいと思っております。

私は何度も申し上げておりますが、今回の選挙で「自分が選ばれた」というおごりを持ってはいけないと思っています。選ばれたのは「市政を大きく変える」その期待感であったと受け止めています。
政治経験も少ない、この31歳の若者にあれほど多くの有権者の貴重な一票が投じられたということは、それほど市民が「市政を立て直して欲しい」「市政を変えて欲しい」という思いを強く強く持っているという現われなのだと、改めてその期待に対する責任の重さをひしひしと感じております。

この千葉市は大都市の中でも極めて厳しい財政状況に陥っていることに加えて、前市長が収賄容疑で逮捕起訴されるなど、政治・財政・モラルともに大きく信頼が揺らいでいる状態です。
戦後、もっとも危機的な状況を迎えているこの千葉市政を私たちは立て直していかなければいけません。この難局を乗り越えるため、市役所と議会と市民が一丸となって前を向いて、未来の世代に誇れる千葉市を残していけるよう、私自身全力を尽くしてまいります。

もちろん、それぞれにお立場があり、時には厳しいご指摘やご意見もあるでしょう。市民の皆様方にとって最善の道を歩むために、私はそうしたご意見にも真摯に向き合っていくつもりです。
議会が市民のために意見を戦わせる場となり、さらには市民の皆様方に市政について考えていただくきっかけとなるよう市としても精一杯努力してまいりますので、議員皆様方のご理解を重ねてお願い申し上げます。

さて、市政を立て直すために私がこれから取り組んでいかなければならないことは3点ございます。
1点目が「市民の市政に対する信頼を取り戻すこと」です。
2点目が「市民目線、現場重視の行政運営に改めていくこと」です。
3点目が「税金の使い方を改めて、財政を健全化すること」です。

1点目の「市民の市政に対する信頼を取り戻すこと」ですが、まず前市長が逮捕・起訴されるという異例の事態に対し、市として検証をし、早期に再発防止策を取ることが何よりも求められています。私が選挙の際にマニフェストでお約束した第三者を交えた委員会を早期に立ち上げ、徹底的に調査検証を行ってまいります。
また、前市長の逮捕がなくとも、この千葉市は情報公開度ランキングで最下位である事実が物語っているように、他市と比べて透明性が高いとは言えないような状況です。
今後、あのような事件を二度と起こさないためにも、様々な市の情報を積極的に市民や外部に公開することによって、透明性の高い、いわゆる”ガラス張り”の市政を作ってまいります。
なお、これは私がどんな千葉市を目指すのか、にも関係しますが、情報公開・情報発信は信頼を取り戻すだけではなく、市民の千葉市への帰属意識を高めるためにも必要です。
市がどれほど税金を街づくりに投入したとしても、市民が千葉市に愛着を感じ、街づくりに関心を寄せなければ、その効果は十分に発揮されません。
行政でできることには限界があります。少子高齢化を迎え、市税収入の大幅の伸びが期待できないこの時代です。行政が主体となって街づくりを進めるのではなく、市民が街づくりを考え、そして支える自立型の都市運営にシフトしていかなければ、いずれ立ち行かなくなります。
そのためには、千葉市に愛着を持ってもらう必要があります。そのためには市政の様々な情報を市民に、我々行政と同様に持ってもらう必要があります。そして、そのためには分かりやすい情報発信が不可欠であります。
私は理想論ではなく現実論として市民参加と情報公開が、これから必須であると思っています。
この千葉市こそが大都市の中で最も市民の活力を活かした街だと、行政と市民の連携が最も進んでいる街だと言われるような市政を皆様方と実現してまいりたいと考えています。

2点目が市民目線、現場重視の行政運営に改めることです。
市役所は市民の役に立つ所、と書いて「市役所」と読みますが、この原点を忘れず、役所の論理ではなく常に市民側の視点に立って市民サービスの向上に努めていかなければいけません。
そのためには、より市民と接する現場の声を吸い上げ、市政の基本的施策に反映させる現場重視の組織に改めていく必要があります。
私は既に区役所6ヶ所全てを視察し、各区長から区行政における課題をヒアリングさせていただきました。市民が普段接する役所というのは区役所でありますので、この区役所の強化というものが、何よりも大事だと考えております。
今年度、市民目線・現場目線で検討を重ね、来年度から、この区役所機能の充実や市民サービスの向上を実現してまいります。
また、区役所に限らず、今後も福祉の現場などを直接私も視察をいたしまして、市民の声や現場の声に真摯に耳を傾ける市政運営を目指してまいります。
この千葉市の市政運営が市民の血税によって賄われ、そして私たち自身もその血税によって報酬を得ていることを全職員が常に忘れず日々の業務にあたり、市民満足度がナンバー1の街だと言われるような街を目指してまいります。

最後に3点目の「税金の使い方を改め、財政を健全化すること」ですが、これは何度も議会で取り上げられておりますとおり、この千葉市は将来負担比率(自治体が将来的に負担しなければならない負担総額が一年間の収入と比べてどれくらい多いかを示す)が政令市ワースト1位、実質公債費比率(収入に占める借金返済の割合)が政令市ワースト2位となるなど、政令市の中で最も厳しい財政状況にあります。
私たちはここで借金に対する考え方を大きく転換していかなければならない時期にあると思います。
今までは右肩上がりの時代でした。市民も増える、納税者も増える、税収も増える、そうした状況の中で借金をして都市基盤を整備していくことは、私は理にかなったことだろうと思っています。1000億円借金したとしてもそれを返す頃には、その1000億円の重みというのは、その時の税収では500億円程度の重みしかない、そういうような時代でした。
しかし、これからは右肩上がりが終わって、むしろどちらかと言えば、右肩下がりの時代です。市民は増えずむしろ減少してまいります。納税者も減っていく、収入も増えるとは限らない、高齢化が進み扶助費が急激に増大することがだれでも予想できるような状況であります。こうした状況の下で借金をするということは、今までの何倍もの重みがあることを考えいいかなければいけません。今、この千葉市が持つ1兆円の借金は2兆円の重みとして私たちは受け止めていかなければいけない、そういう時代だろうと思います。

今までは「便利だから」という理由でも巨額の投資ができました。しかし、これからは「本当に必要なんだ」と将来的にも言えるものにだけ投資をするようにしていかなければなりません。
借金は私たちが全て払うのではありません。次の世代がそのツケを払うのです。次の世代が本当に必要なものがあった時に、そのために使うお金を残してあげられないような、そういう状況を作らないためにも今を生きる私たちの世代の責任として財政健全化を強力に進めていかなければいけません。

また、自治体の財政データというのは街の魅力を示す有力なデータとして、今は使われています。どれだけ都市基盤を整備したとしても財政指標が悪くなってしまえば、この千葉市に引っ越してくる人が減ってくるということです。収入が先細りするということです。
千葉市が危ないと、今、全国的に見られ始めている、そして職員の採用においても今、辞退者が続出している、まずはこの事実を深刻に受け止めなければいけません。

不要不急の公共投資は勇気を持って見直していかなければいけません。
そして、市役所の仕事自体も第三者を交えた全事業のたな卸しを実施して、もう一度徹底的な見直しをしていかなければいけません。
それが未来の人たちへの私たちの責任だろうと思っています。

そして財政難を理由に、拡充ができなかった、もしくはカットされてきた、真に市民の人達が求めている、子育て・教育・医療・介護といった分野に予算を重点的に配分するお金の使い方に変えてまいります。
10年後、20年後に、「あの時、税金の使い方を変えていて良かった」と次の世代の人達に言われるような、将来を見据えた税金の使い方にシフトしていかなければなりません。

今後、私が選挙でお約束をしたマニフェストについては、プロジェクトチームを立ち上げましたので、それにしたがって、各施策を実行してまいります。
現在課題の整理と工程表(ロードマップ)の策定の作業を進めております。
8月中には、議員の皆様方、市民の皆様方にも、これからの4年間という任期の中で、私や市役所がそのマニフェストを、市民とのお約束をどのような形で進めていくのか、そしてその中で市民の意見や議会の皆様方の意見をどのように承っていくのか、そのことを皆様方にお伝えしていきたいと考えております。議会の皆様、市民の皆様のご理解を重ねてお願い申しあげます。

日々、千葉市が未来に向かって進んでいると実感できる街づくりをこの時から皆様方とともにスタートしていきたいと考えております。
市民が一丸となってこの難局を乗り越え、ともに未来に誇れる千葉市を作るため、これをお聞きの全ての皆様方のお力をお貸しいただきますよう重ねてお願いを申しあげまして、私の市長就任にあたってのあいさつとさせて頂きます。

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