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更新日:2021年3月29日

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平成23年第1回定例会提案理由

はじめに

本日ここに、平成23年第1回市議会定例会を招集し、平成23年度の予算案をはじめとする重要案件のご審議をお願いするにあたり、その大要とあわせて私の所信の一端を申し上げ、議員並びに市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
わが国の経済は、未だ高い失業率や、緩やかなデフレ状況にある物価動向など、依然として厳しい情勢ではあるものの、企業収益の改善などが見られ、今後は、景気の持ち直しが期待されております。
国においては、デフレ脱却と雇用を起点とした経済成長の実現を確かなものとするため、「新成長戦略実現に向けた3段構えの経済対策」を進めるなど、必要な対応を図ることとしております。
一方、地方財政の現状は、地域主権改革に沿った財源の充実を図るため、平成23年度地方交付税の0.5兆円増額が図られるとともに、地方税も微増するものの、社会保障関係費の増大などにより、依然として厳しい状況が見込まれております。

市政運営の基本的な考え方

このような地方自治体を取り巻く厳しい社会経済情勢に的確に対応し、全国に誇れる千葉市を創るため、市政の透明性の向上や徹底した行財政改革を推進するとともに、未来への投資を行ってまいります。
私が本格的に市政改革への舵を切り、その仕込みを行った本年度をホップの年とするならば、その基盤を活かしながら来年度は着実なステップの年とし、平成24年度に迎える財政健全化に向けた高いハードルを飛び越え、郷土千葉市の更なるジャンプへと続くよう「若さと活気にあふれるまちづくり」の推進に向け、市政運営に全力で取り組んでまいります。
そのため、財政健全化プラン及び行政改革推進プランの2年次目として、行財政改革への取組みを着実に推進するとともに、マニフェストに関する取組み事業及び平成23年度アクションプランへの的確な対応を図り、真に市民が必要とする事業を推進するほか、将来にわたり持続可能な都市とするための取組みも推進してまいります。
また、平成24年度から始まる10年間のまちづくりの方向性を定める新基本計画について、市議会をはじめ、市民や各種団体、企業など、それぞれの立場からいただいた意見や提案を集約した、市民のための計画として策定するとともに、新基本計画に基づく当初3か年における具体的な取組みを示す、実施計画を策定してまいります。

平成23年度予算編成の考え方

次に、平成23年度予算について、申し上げます。
編成の基本的な考え方については、昨年の第4回定例会でお示ししていますが、23年度の予算見通しにおいては、歳入として、自主財源の根幹を占める市税は、前年度と比較すると増収が見込まれておりますが、財政調整基金など各種基金の残高も僅かとなり、未利用地処分等の臨時的な財源も多くを望めない状況にあります。
また、市債は、公債費負担適正化の観点から、可能な限り発行を抑制する必要があります。
一方、歳出では、子ども手当や生活保護費などの扶助費の増に加え、少子・超高齢社会への対応や現下の厳しい経済・雇用情勢を踏まえた景気対策への的確な対応などに多額の財政需要が見込まれております。
このようなことから、予算編成方針を策定した昨年10月の時点では、既に実施している人件費を含めた経費の削減に加え、さらに経常的経費の削減などを行ったうえでも、約135億円の収支不足が見込まれる厳しい財政見通しとなりました。
そこで、次の4項目を予算編成の基本方針として、取り組むこととしました。
1点目は、財政健全化及び行政改革に向けた取組みの強化として、あらゆる歳入の確保を図るとともに、既存事務事業については、さらに徹底した整理・合理化を図ることとしました。
2点目は、マニフェストに関する取組み事業の推進及びアクションプランへの的確な対応として、優先順位や緊急性を十分に勘案し、事業費の精査を行ったうえで、事業を推進することとしました。
3点目は、未来を見据えた地域活力推進に向けた事業への投資として、地域の活性化に資する雇用対策や中小企業支援、将来への投資として医療、子育て、教育、介護、絆社会の再生などの事業を重点的に推進 することとしました。
4点目は、国の補正予算への対応として、土地区画整理、公園整備、校舎・屋内運動場など市民生活に身近な社会資本の整備や、図書館・公民館・学校の図書資料整備を平成22年度から23年度に切れ目なく実施することとしました。
なお、当初見込まれた収支不足約135億円への対応としては、歳入の確保策として、マリンスタジアムの命名権収入の確保、市税等の徴収対策や未利用市有地の処分、保育料などの公共料金の見直し、子ども医療費助成における県単独補助金の増額などにより、合わせて約66億円の歳入確保に努めました。
一方、歳出では、事務事業の見直しや優先度に基づく事業の厳選などにより、約49億円の削減に努めました。
具体的には、あらかじめ中長期的に見直しを行わなければならない事業についてその方向性を検討し、市議会をはじめ、必要に応じて関係団体等からの意見を伺うとともに、今年度実施した補助金の適正化公開ヒアリングや昨年度実施した事務事業評価における外部評価結果なども参考に、市民生活に不可欠とはいえない事業、必要性の低下や他事業での対応が可能であるなど効果が薄れている事業などについて、市民生活に配慮しつつ見直しを行いました。
また、職員の給料や退職手当について、政令指定都市で最も厳しい削減を継続することで、財源の捻出に努めたところであります。
今回の事務事業の見直しによるコスト縮減は、将来にわたって効果を発揮するものであり、また、早期健全化団体への転落阻止のために必要であることはもちろん、中長期的な財政運営の弾力化のためにも役立つものであります。
このような、できる限りの対策を行ったところですが、収支不足のすべてを解消することができなかったため、財政健全化プランで予定していた範囲内で、実質公債費比率に配慮しつつ、やむを得ず市債管理基金から20億円の借り入れを行わざるを得ませんでした。
平成23年度予算は、昨年度の「脱・財政危機」宣言により加速させた財政再建路線を堅持した予算であり、徹底した行財政改革に取り組む一方、希望の持てる地域社会を実現するため、子育て、教育など将来の活力につながる事業を推進するとともに、十分に光を当てるべき大事な分野である、高齢者、障害者、子どもなど手助けを必要としている方々への施策について、きめ細やかに予算を配分することができたと考えております。
なお、千葉市土地開発公社については、昨年の第4回定例会における議決を受け、今議会に「権利の放棄及び調停について」の議案を提案しております。
結果的に、このような事態に至ったことの重大さを真摯に受け止め、取得した土地の効率的な活用に努めます。
また、今後このような事態を招くことがないよう、社会情勢の変化に機敏に対応するとともに、一時的に負担が生ずるものの、中長期的には成果が出る事項に果敢に取り組むなど、適切な対応に努めてまいります。

予算案の概要

以上のような考え方に基づいて編成した議案第12号から第29号までの平成23年度の予算規模は、
一般会計 3,582億円
特別会計 3,684億3,700万円
合計で 7,266億3,700万円となり、
前年度の当初予算と比較しますと、
一般会計 2.2%の増
特別会計 0.5%の減
合計で 0.8%の増となります。
一般会計の歳入歳出の概要を申し上げますと、歳入では、市税は個人市民税や法人市民税の増収などにより、前年度に比べ3.0%増の
1,710億円となります。
国庫支出金は、子ども手当給付費収入や生活保護費収入などが増となることから、前年度に比べ19.5%増の543億500万円となります。
地方交付税は、国の地方交付税総額の増額により、52.7%増の60億円となります。
市債は、土地開発公社の解散に伴い、用地の買戻しがなくなることなどから建設事業債が減となるほか、地方の財源不足を補てんする臨時財政対策債が大幅に減となることから、前年度に比べ16.8%減の370億7,000万円となります。
このほか、市債管理基金など各種基金からの繰入金については、23億9,300万円を計上するとともに、土地売払収入や施設命名権収入などの財産収入は、36億2,700万円を計上しました。
次に、歳出では、義務的経費は、公債費が減額となるものの、子ども手当や生活保護費などの扶助費が増加するとともに、今年度計上できなかった勧奨・普通退職者分の退職手当を計上することにより人件費が増加することから、前年度に比べ5.2%増の1,984億5,400万円となり、投資的経費は、土地開発公社の解散に伴い用地の買戻しがなくなることなどから、前年度に比べ11.0%減の294億4,300万円となります。
また、その他の経費は、今年度当初予算への計上を見送った国民健康保険事業特別会計の単年度収支補てん繰出金の計上や、中小企業資金融資関係経費などの増により、1.2%増の1,303億300万円となります。

主要施策

次に、マニフェストに関する取組み事業工程表に掲げた事業の取組み状況の概要について申し上げます。
マニフェストに関する取組み事業84項目のうち、平成22年度までに実施したものは、地域周産期母子医療体制等の充実、高齢者が安心して暮らせる基盤整備、希望型指名競争入札の拡大など、43項目。
また、一部実施したものは、自転車走行環境の整備、父子家庭への支援など、25項目となっております。
新たに、23年度から一部実施も含め実施段階となるものは、ブックスタートの導入、ホームページのリニューアルなど、8項目を予定しております。
このほかの項目についても、レガシーシステムの見直しなど、検討を進めており、引き続き、実施に向けて、着実に取り組んでまいります。
次に、平成23年度アクションプランの施策体系に沿って、マニフェストに関する取組み事業も含めて、新たに取り組む施策を中心に、その大要を申し上げます。
はじめに、第1部「緑と水辺に恵まれた多自然都市を創る」についてであります。
うるおいをはぐくむ緑と水辺の保全と創造を図る施策として、引き続き、里山を良好に保全するとともに、農家や市民の協力を得て、谷津田保全区域を拡大します。
また、市街地及び周辺に残された貴重な緑地を保全するため、特別緑地保全地区内の用地取得を行います。
緑あふれる都市空間の保全と創造を図る施策として、緑と水辺を活かしたまちづくりを進めるため、新たな緑と水辺の基本計画を策定します。
また、公園施設の計画的な修繕・更新を行うため、長寿命化計画を策定するとともに、3月から愛称をQVCマリンフィールドとする、千葉マリンスタジアムのトイレなどの改修を実施します。
次に、第2部「地球と共に生きる循環型都市を創る」についてであります。
人に、自然にやさしい環境づくりを進める施策として、住宅用太陽光発電設備設置への助成を拡充するとともに、大気汚染の原因となる微小粒子状物質の自動測定機の整備を進めます。
ごみの排出抑制と適正処理・リサイクルを進める施策として、徹底したごみの減量・再資源化を目的とし、新たな一般廃棄物処理基本計画を策定します。
また、焼却ごみ3分の1削減を一段と推進するため、さらなるPR活動を実施するとともに、古紙などの再資源化を推進するため、集団回収やごみステーションでの分別収集を実施します。
さらに、最終処分場の汚水処理施設などについて、民間事業者による長期的かつ包括的な運営維持管理を導入するための準備を進めます。
次に、第3部「安心して暮らせる健康福祉のまちを創る」についてであります。
保健福祉基盤の充実を図る施策として、保健センター跡施設を活用した、地域福祉活動施設を2か所開設します。
また、生活保護受給者の自立支援を強化するため、就労支援相談員を増員するとともに、雇用先の開拓を行う雇用開拓員や、就労セミナーなどを行う就労支援員を増員するほか、新たに、農場・企業などでの就労体験やボランティア活動に参加する社会体験を実施します。
さらに、被保護世帯の中学3年生に対し、高校進学に必要な学習支援及びアドバイスを新たに実施します。
このほか、自殺対策については、モノレールやバスへの広告掲示による普及啓発や相談業務に携わる人材の育成などを引き続き強化します。
健康づくりを推進する施策として、新たに、新世紀ちば健康プラン次期計画の策定に向け、実態調査を実施するとともに、モデル事業として40歳以上の市民を対象に、口腔がん検診を実施するほか、引き続き、子宮がん、乳がん検診の無料クーポン券を配布します。
また、新たに、子宮頸がん予防、ヒブ、小児用肺炎球菌ワクチンの接種費用を、全額助成するとともに、妊婦健診の検査項目を拡充します。
さらに、市立病院の経営改革として、運営の柔軟性、自主性などを確保し、より効率的な病院運営を行うため、地方公営企業法の全部を適用し、病院事業管理者を置くなど新しい経営形態に移行します。
このほか、医師、看護師などの職員の確保と定着を図るため、新たに両市立病院の院内保育所において、週1日24時間保育を実施します。
明るく活力ある超高齢社会を構築する施策として、介護保険事業計画を包含した第5期高齢者保健福祉推進計画を策定します。
また、新たに、絆社会の再生をめざし、一人暮らし高齢者の見守りなどを実施する団体の活動を支援するとともに、高齢者の孤立化を防ぐため、三世代住宅の購入などに助成します。
さらに、特別養護老人ホーム整備への助成対象施設を新設1か所、増床2か所拡充するとともに、グループホームなどへの施設開設準備経費や、火災通報装置などの設置への助成を拡充します。
このほか、新たに、地震災害時における高齢者、障害者の安全を確保するため、家具転倒防止金具の取り付けに助成するとともに、高齢者の転倒や骨折、認知症予防のため、ゆ~酸素運動教室などを実施するほか、高齢者団体が研修などを行う際のバスの借上げに対して助成します。
安心して子どもを生み、育て、働ける環境づくりを推進する施策として、子育て支援施策の推進については、待機児童解消に向けたアクションプラン2010に基づき、4月に保育園を4か所開園するとともに、新設する保育園2か所及び幼稚園の空きスペースを利用した幼稚園型3か所の整備や既存施設の定員変更、分園設置を促進し、受入れ児童数を拡大します。
また、保育ルームの助成対象施設を5か所拡充するとともに、一時預かり及び特定保育の実施施設を1か所拡充するほか、新たに、定員増を行う既存認可保育園の保育単価の減額に対して助成します。
さらに、発達障害のある児童への対応として、保育所・保育園への保育士などの配置を拡充するとともに、病気回復期の児童への対応として、診療所に併設された病児・病後児保育施設への助成を1か所拡充します。
このほか、子ども医療費助成事業の通院医療費について、助成の対象を小学校就学前から小学校3年生までに拡大します。
子どもと母親の健康づくりの推進については、新たに4か月児健診時に「ブックスタート」として、絵本の読み聞かせを行います。
また、不妊治療については、特定不妊治療への1年目の助成回数を拡充します。
健全育成環境づくりの推進については、引き続き、子どもルームの整備を拡充するとともに、子どもの自立と自覚を促し、社会への参画を促進するため、こどもの力フォーラムを開催するなど、各種事業を実施するほか、新たに「こどもカフェ」の運営をモデル事業として実施します。
支援を必要とする子どもや家庭への対応については、新たに、より家庭的な環境で暮らせる「ファミリーホーム」への委託を行います。
障害のある人もない人も共に暮らせる社会を実現する施策として、障害福祉サービスなどの提供体制に関する第3期障害福祉計画を策定します。
自立と社会参加の促進については、市施設にオストメイト対応トイレ設備を増設するとともに、福祉タクシー券や自動車燃料券の助成対象者として、難病疾患の重症者を加えます。
また、障害者がスポーツなどへ参加しやすい環境をつくるため、新たに市の体育館のバリアフリー改修を実施します。
さらに、特別支援学校生徒向けの障害者就労支援講座を拡充します。
地域生活の支援強化については、引き続き、市民税非課税世帯の障害者の移動支援など、利用者負担額の無料化を実施するとともに、新たに、重度の障害者が入院した場合の意思疎通の円滑化を図るため、支援員の派遣に助成するほか、障害福祉サービスのヘルパーなどの資質向上を図るため、研修事業を実施します。
施設サービスの充実については、引き続き、障害者自立支援法の施行に伴う施設の新体系への早期の移行を促進するため、移行前の報酬との差額に対して助成するとともに、新たに、手厚い介護や支援が必要な高齢の知的障害者を受け入れている施設に対し、職員の追加配置に助成します。
また、民間社会福祉施設などのスプリンクラー設置や施設改修に助成します。
次に、第4部「生活環境のゆとりと安全を確保する」についてであります。
快適な生活環境を整える施策として、人にやさしいまちづくりの推進については、歩道の段差解消や視覚障害者誘導用ブロック設置などを進めます。
人と車と地域が共生する道づくりの推進については、生活道路の整備や、穴川天戸線など交差点の改良・改善を行うとともに、千葉港5号線ほか4路線での電線共同溝の整備を進めます。
また、放置自転車の解消を図るため、自転車駐車場などの整備を進めるとともに、自転車利用を促進するため、市民とともに自転車走行環境マップ作成に向けた調査を実施します。
さらに、引き続き、道路照明灯や道路案内標識などを設置するとともに、舗装や側溝の新設・改良を実施します。
このほか、私道の舗装や排水施設の整備に助成するとともに、通学路などに歩道を設置するほか、踏切内にも歩道を設置します。
住宅・住環境の整備については、市営宮野木町第1団地第二期建替えの敷地造成を行うとともに、既設の市営住宅の改善を実施します。
また、引き続き、旧耐震基準の住宅への耐震診断及び木造住宅の耐震改修に助成するとともに、新たに、高齢者などの民間賃貸住宅への入居を支援するため、債務保証会社を利用する場合の保証料に対して助成します。
市営水道の整備については、地下水汚染が確認された地区などへの整備を行うとともに、安定した供給を図るため、既設配水管の耐震化などを進めます。
排水処理対策の推進については、老朽化したポンプ場や浄化センターの設備の更新・改良を行うとともに、下水道の排水機能を適正に維持・確保するため、老朽化した管渠の改良や耐震化を進めます。
墓地・斎園環境の整備については、新たに、桜木霊園再整備の一環として合葬墓の実施設計を行うとともに、引き続き、桜木霊園・平和公園の環境整備を進めるほか、斎場周辺の地域環境整備を進めます。
安全で災害に強いまちづくりを進める施策として、総合的な防災体制の整備については、新たに、備蓄倉庫の清掃及び備蓄品の点検・整理を実施するとともに、引き続き、マンホールトイレの整備を進めます。
また、鉄道施設の安全性を確保するため、鉄道高架橋の耐震補強工事に助成するとともに、震災時の緊急輸送道路の交通確保と二次災害防止のため耐震補強を行うほか、橋梁長寿命化修繕計画に基づく、橋梁の修繕などを実施します。
消防体制の整備については、新たに、消防救急無線のデジタル化の整備を進めます。
水害対策の推進については、局地的な集中豪雨などによる浸水被害を軽減するため、雨水管渠などの整備を進めるとともに、新たに、草野水のみちにおいて、集中豪雨に対する警報装置を設置するほか、これまでに浸水が発生した地域の住宅・マンションにおける防水板設置に助成します。
また、流域内の浸水被害を軽減するため、勝田川・坂月川などの改修を進めます。
防犯対策の推進については、町内自治会による防犯街灯の設置・管理に引き続き助成します。
また、路上喫煙等、ポイ捨て取締り地区4か所において、警備員を増員し、巡視活動を拡充します。
次に、第5部「都市の機能と表情を豊かにする」についてであります。
魅力あるまちづくりを推進する施策として、中心市街地の活性化を図るため、観光・文化施設などへのわかりやすい案内板を整備します。
また、千葉港黒砂台線の整備を進めるとともに、千葉駅西口再開発事業において、再開発ビルや駅前広場などの整備を進めるほか、千葉中央港地区における、旅客船さん橋などの整備を促進します。
さらに、蘇我スポーツ公園のテニスコートを4月に供用開始するとともに、未整備区域の整備内容の見直しを進めるほか、JR誉田駅へのアクセス強化と利便性向上のため、駅北口周辺幹線道路の整備を進めます。
このほか、幕張新都心の持つ魅力を高めるための基礎調査を県と共同で実施します。
快適な市街地環境の整備を推進する施策として、検見川・稲毛地区、寒川第一地区及び東幕張地区の土地区画整理事業を進めます。
総合交通体系を確立する施策として、総合的な交通政策を計画的に推進するため、具体的な取組み方法を示した推進計画を策定します。
また、国道357号の市役所前交差点から登戸交差点間の地下立体化と併せて、連続する交差点改良を行う、湾岸千葉地区改良を促進するとともに、新港横戸町線の副道や関連する生活道路を整備するほか、塩田町誉田町線などの用地取得を行います。
さらに、県道では、浜野四街道長沼線などの、市道では、仁戸名町古市場町線などの整備を進めます。
このほか、新たに、千葉都市モノレール株式会社が行う車両の購入に助成します。
次に、第6部「豊かな心をはぐくむ学びの場を広げる」についてであります。
次代を担う子どもたちをはぐくむ施策として、幼児教育の振興については、保護者の経済的負担軽減を図るため、私立幼稚園就園奨励費を拡充するとともに、幼稚園における長時間の預かり保育の体制を強化します。
義務教育の充実については、引き続き、少子数学習指導を実施するとともに、登下校時の安全を見守るセーフティウォッチャーの活動を支援します。
また、不登校児童生徒の一時的な居場所を確保し、学校生活への復帰を支援するため、緑区に5か所目の適応指導教室を開設します。
さらに、小学校における給食調理業務の民間委託を拡大します。
学校施設の整備については、学校適正配置に基づき、4月に、高洲小学校、真砂東小学校、真砂西小学校、真砂中学校、おゆみ野南中学校を開校するとともに、統合校となる校舎の改修を実施します。
また、松ケ丘中学校、緑町小学校の校舎及び諸施設の改築工事を進めるとともに、新宿小・中学校区の児童生徒数の増加に対応するため、新宿中学校の校舎増築の実施設計などを行います。
さらに、学校防犯カメラの設置校を拡大するとともに、校舎や屋内運動場の耐震補強工事などを進めます。
特別支援教育の振興については、ADHDなどの児童生徒の学校生活を支援するため、特別支援教育指導員を増員します。
心のふれあう生涯学習社会を振興する施策として、幕張公民館へのエレベーター設置や既存公民館の改修など施設環境の整備を進めます。
次に、第7部「様々な交流から新しい文化を創造する」についてであります。
個性豊かな新しい千葉文化を創造する施策として、新たに、市民が日常の中で科学・技術を身近に感じることのできる総合的な科学の祭典として、「科学フェスタ」を開催します。
また、県指定有形文化財である旧四関家住宅の部材調査を実施するとともに、加曽利貝塚の復原集落1棟を再建します。
さらに、ポートアリーナの中央監視装置及び熱源機器改修の設計を行うとともに、ハロゲン化物消火設備を改修します。
国際化を推進する施策として、新たに、多様な文化をはぐくみ、活力ある国際都市をめざして、国際化推進プランを策定します。
また、友好都市については、提携25周年となる天津市、提携15周年となる呉江市との間で、公式訪問団の派遣・受入を行うほか、様々な交流事業を実施します。
次に、第8部「躍動し賑わいを生む産業を展開する」についてであります。
地域経済の振興を図る施策として、中小企業の育成支援と新事業の創出については、新たに、産業振興戦略を策定します。
また、環境経営に前向きに取り組む中小企業を支援する、環境経営応援資金を創設するなど、融資制度を拡充します。
さらに、天津市、呉江市との経済交流の枠組みづくりを進めるとともに、科学都市戦略事業方針に基づく各種事業を推進します。
産業都市形成の推進については、次代を担う先端技術産業や製造業などの立地を引き続き促進します。
商業・業務機能の強化については、引き続き、中心市街地の活性化を図るため、賑わいを創出する事業に助成します。
また、地元を主体とした「千葉都心イルミネーション」の開催を支援します。
さらに、引き続き、空き店舗対策や一店逸品創出など商店街が実施する各種活性化事業の支援や街路灯設置などの整備に助成します。
物流・港湾機能の強化については、引き続き、千葉中央港地区における旅客船さん橋の整備に合わせ、新規航路を創出するため、運航実験を実施します。
また、千葉港において、公共ふ頭の改良や親水緑地の整備を促進します。
観光の振興については、本市を訪れる外国人観光客に対応するため、新たに中国語、韓国語版の観光ガイドマップなどを作成します。
都市農林業の振興を図る施策として、引き続き、新たな農業の担い手の確保を図るため、法人などの農業参入を支援するとともに、新規就農希望者に対し、技術や経営方法などを習得するための研修を実施します。
雇用の促進を図る施策として、市独自の雇用施策を展開するために、雇用創出マスタープランを策定します。
また、引き続き、労働相談、キャリアカウンセリング事業などの就職支援を行うとともに、国と共同して、ふるさとハローワーク事業を実施します。
さらに、依然として厳しい雇用情勢に対応するため、県の基金を活用し、幼稚園を活用した子育て支援のための職員配置や放置自転車追放・誘導指導などで、359人の雇用を創出します。
次に、第9部「参加と協働の社会を創る」についてであります。
市民主体の都市を創る施策として、市民に身近な行政の推進については、新たに、市民から提案を受けて、市民と市が協働で公共的な事業に取り組む、協働事業提案制度を導入するとともに、防犯、道路、公園、環境などの各所管がそれぞれ実施しているパトロール業務を一部集約し、区役所で多機能型のパトロールを実施します。
また、新たに、戸籍の適正な管理と市民の利便性の向上を図るため、戸籍の電子化に着手するとともに、外国人市民の住民基本台帳作成に係るシステムの改修を進めます。
さらに、老朽化した区役所及び市民センターの庁舎及び設備の改修を実施します。
コミュニティづくりの推進については、引き続き、コミュニティセンターの耐震改修の補強計画及び設計、並びに老朽化した設備更新の設計を実施します。
また、引き続き、区民意識の醸成や地域の活性化を推進するため、区の自主事業及び区民対話会を実施します。
情報ネットワーク都市を実現する施策として、市ホームページのリニューアルを行うとともに、新たに、市長への手紙Web版を導入するほか、次期市役所コールセンターの開設に向けた準備を行います。
また、庁内情報システムを最適なものとするための中期計画を策定するとともに、住民情報系システムについては、財政負担の尐ないシステムへの転換を図るための刷新計画を策定します。
さらに、千葉県及び県内市町村で共同利用する、ちば電子調達システムに新たに参加するほか、効率的な市税滞納整理を推進するため、滞納管理の新システムを開発します。
以上が、平成23年度主要施策の大要です。

行政改革の推進等

次に、行政改革の推進について申し上げます。
危機的な財政状況や、定年を迎える職員の大量退職など、財政的・人的制約が大きくなる中、市民に期待される行政サービスを提供するため、本年度からスタートした行政改革推進プランに基づき、行政改革に取り組んでいるところです。
平成23年度は、行政改革推進プランの2年次目として、引き続き、事務事業評価を活用し、目的を達成した事業や必要性が低下した事業の整理合理化を図るとともに、公有財産の適正な管理・活用を推進します。
また、新たに、定員適正化計画に基づき定員を削減するとともに、外郭団体については、市の人的・財政的な関与を見直すなどの改革を推進します。
次に、組織改正について申し上げます。
まず、病院事業の地方公営企業法全部適用移行に伴い、病院事業管理者のもと病院局を新設し、本部組織として経営戦略と経営管理を担う経営管理部を設置します。
部相当の組織では、今後予想される人口減少や市民ニーズを踏まえ、公有財産の有効活用、維持管理経費の最適化等を全庁横断的に推進するため、財政局に資産経営部を新設します。
また、環境局については、循環型社会の形成に向け、3Rの推進とごみ処理を一体的に所掌するため、環境管理部と環境事業部を統合し、資源循環部を新設します。

平成22年度補正予算案

次に、今議会に提案しております当初予算以外の各議案について、ご説明申し上げます。
議案第1号は、平成22年度一般会計補正予算であります。
歳入歳出予算については、既定予算に74億6,600万円を追加するもので、今回の補正により、一般会計の総額は3,768億2,500万円となります。
主な内容といたしましては、国の補正予算に伴う校舎・屋内運動場耐震補強や子宮頸がん等ワクチン接種などに係る経費を追加するほか、道路直轄事業負担金や幕張メッセ建設事業負担金、中小企業の資金融資に係る経費を計上するものです。
また、人事委員会勧告に基づく一般職及び特別職の職員の給与改定等による減額と、当初予算で計上を見送った勧奨・普通退職に係る退職手当を計上するものです。
次に、継続費の補正は、契約締結に伴い、総合保健医療センター省エネ改修事業ほか2事業で総額及び年割額の変更を行うもので、繰越明許費は、社会福祉施設整備助成事業ほか37事業の完了が翌年度にわたる見込みのため、追加するものです。
また、債務負担行為は、公の施設の指定管理者の指定に伴い、46件を追加するもので、地方債の補正は、港湾整備事業費を追加するほか、5事業の変更を行うものです。
次に、議案第2号から議案第11号までの10議案は、いずれも特別会計の補正予算であります。
議案第2号の国民健康保険事業特別会計、議案第3号の介護保険事業特別会計、議案第5号の中央卸売市場事業特別会計、議案第7号の市街地再開発事業特別会計、議案第8号の動物公園事業特別会計、議案第10号の病院事業会計の6議案は、一般会計と同様、いずれも職員の給与改定等に伴う減額を行うものです。
これに加え、議案第2号の国民健康保険事業特別会計では、療養給付費等交付金の償還に伴い経費を追加するもので、議案第3号の介護保険事業特別会計では、和陽園の指定管理者の指定に伴い債務負担行為を追加するものです。
議案第4号の競輪事業特別会計は、運用利子を基金に積み立てるために追加するもので、議案第6号の都市計画土地区画整理事業特別会計は、国の補正予算に伴い検見川・稲毛地区で建物移転補償の経費を追加するとともに、事業の完了が翌年度にわたることから繰越明許費を追加するほか地方債の変更を行うものです。
議案第7号の市街地再開発事業特別会計は、千葉駅西口地区の電線共同溝整備工事等の完了が翌年度にわたることから繰越明許費を追加するとともに、再開発ビルA3棟の整備期間の変更に伴い、債務負担行為を変更するもので、議案第9号の公債管理特別会計は、公的資金の繰上償還及び償還利子の減額を行うほか地方債の変更を行うものです。
議案第10号の病院事業会計は、診療材料費を追加するもので、議案第11号の下水道事業会計は、公的資金の繰上償還を行うとともに、継続費について、契約締結に伴い、中央浄化センター更新改良事業と南部浄化センター更新改良事業の総額及び年割額の変更を行うほか地方債の変更を行うものです。

条例議案等

議案第30号から第51号までの22議案は、いずれも条例の制定改廃についてであります。
議案第30号は、組織改正及び職員配置の見直しに伴い職員の定数を改めるもので、議案第31号は、外国の地方公共団体の機関等に派遣される職員の派遣期間中における給与の支給割合を変更するもので、議案第32号は、厳しい財政状況を踏まえ、一般職の職員及び特別職の給与について、減額措置を継続するとともにその内容を改めるほか、新たに特別職である病院事業管理者の給与を定めるものであります。
議案第33号は、入札制度検証委員会を、議案第34号は、職員医務室をそれぞれ廃止するもので、議案第35号は、認定電気通信事業の用に供する電柱等の設置に係る使用料の算定方法を改めるほか、所要の改正を行うものであります。
議案第36号は、新たに病院局の職員の給与の種類及び基準を定めるもので、議案第37号は、病院事業について地方公営企業法を全部適用とすることに伴い、関係条例の整備を行うものであります。
議案第38号は、予防接種法に基づく予防接種以外に、市が行う予防接種に起因する健康被害についても調査審議対象とするもので、議案第39号は、老人保健医療事業特別会計を廃止するもので、議案第40号は、出産育児一時金の引上げ及び国民健康保険料の賦課限度額について所要の改正を行うもので、議案第41号は、空き地に係る雑草の除去等の措置命令に従わない場合に、その内容を公表できることとするほか、所要の改正を行うものであります。
議案第42号は、若葉消防署の移転に伴い、その位置を変更するもので、議案第43号は、ハーモニープラザの女性センターの名称を男女共同参画センターに改めるもので、議案第44号は、新たに廃棄物処理施設の定期検査及び熱回収施設設置者の認定申請の審査事務に係る手数料を定めるものであります。
議案第45号は、通院医療費の助成の範囲を小学校3年生まで拡大するとともに、自己負担額を変更するほか、所要の改正を行うもので、議案第46号は、園生児童福祉センターを廃止するもので、議案第47号は、園生町第1団地の用途を廃止するほか、生活保護受給者の自立支援のための入居を促進するため、所要の改正を行うものであります。
議案第48号は、都市公園の占用料の額を、議案第49号は、道路の占用料の額をそれぞれ改定するもので、議案第50号は、水路敷地の占用料の額を、議案第51号は、河川敷地内の土地の占用料の額をそれぞれ改定するほか、所要の改正を行うものであります。
議案第52号は、市は千葉市土地開発公社の債務の支払方法等について、調停において合意し、権利を放棄するもので、議案第53号は、千葉県市町村総合事務組合について、組織する地方公共団体の数の減尐及び規約の改正を協議するものであります。
議案第54号は、千葉市ほか10市1町8一部事務組合が消防指令に関する事務を共同して管理執行するため設置する協議会の規約を定めるもので、議案第55号は、千葉市消防局ほか19消防本部が整備する共同運用消防指令センター(仮称)の整備工事を委託するものであります。
議案第56号から第92号までの37議案は、いずれも指定管理者の指定に関するものであります。
議案第56号は、ハーモニープラザについて、議案第57号は、休日救急診療所について、議案第58号は、和陽園について、議案第59号は、幸老人センターについて、議案第60号は、中央いきいきプラザほか10施設について、それぞれ指定するものであります。
議案第61号は、大宮学園について、議案第62号は、桜木園について、議案第63号は、療育センターについて、議案第64号は、亥鼻福祉作業所について、それぞれ指定するものであります。
議案第65号は、中央コミュニティセンターについて、議案第66号は、蘇我コミュニティセンターについて、議案第67号は、畑コミュニティセンターについて、議案第68号は、幕張コミュニティセンターについて、議案第69号は、穴川コミュニティセンターについて、それぞれ指定するものであります。
議案第70号は、長沼コミュニティセンターについて、議案第71号は、都賀コミュニティセンターについて、議案第72号は、鎌取コミュニティセンターについて、議案第73号は、高洲コミュニティセンターほか1施設について、議案第74号は、土気あすみが丘プラザについて、それぞれ指定するものであります。
議案第75号は、栄町立体駐車場ほか1施設について、議案第76号は、市民会館ほか4施設について、議案第77号は、市民ギャラリー・いなげについて、議案第78号は、美術館について、それぞれ指定するものであります。
議案第79号は、ポートタワーについて、議案第80号は、ユース・ホステルほか1施設について、議案第81号は、蘇我勤労市民プラザほか2施設について、議案第82号は、ふるさと農園について、それぞれ指定するものであります。
議案第83号は、千草台児童福祉センターほか3施設について、議案第84号は、生涯学習センターについて、議案第85号は、大宮スポーツ広場ほか1施設について、議案第86号は、ポートアリーナについて、議案第87号は、こてはし温水プールについて、それぞれ指定するものであります。
議案第88号は、高洲市民プールほか34施設について、議案第89号は、亥鼻公園集会所について、議案第90号は、稲毛海浜公園花の美術館ほか5施設について、議案第91号は、蘇我スポーツ公園庭球場について、議案第92号は、マリンスタジアムについて、それぞれ指定するものであります。
議案第93号は、包括外部監査契約を締結するもので、議案第94号は、市道路線を認定するものであります。
なお、決算審査特別委員会における指摘要望事項については、お手元に配付の報告書のとおり、十分配慮し、適切に措置したところであります。
以上、市政運営に対する私の所信の一端、並びに平成23年度予算案をはじめとする議案の大要などにつきまして申し上げました。
よろしくご審議いただきまして、原案にご賛同賜りますよう、心からお願い申し上げます。

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