ホーム > 市政全般 > 選挙・議会 > 議会 > 定例会 > 平成25年定例会 > 平成25年第1回定例会提案理由

更新日:2021年3月29日

ここから本文です。

平成25年第1回定例会提案理由

〔はじめに〕
本日ここに、平成25年第1回市議会定例会を招集し、平成25年度の予算案をはじめとする重要案件のご審議をお願いするにあたり、その大要とあわせて私の所信の一端を申し上げ、議員並びに市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
わが国の経済は、当面、弱さが残るものの、輸出環境の改善や経済対策の効果などを背景に、景気回復に向かうことが期待されております。
国においては、東日本大震災からの復興を最優先に、防災・減災対策に全力で取り組むとともに、「強い経済の再生なくして、財政再建も日本の将来もなし」との考えのもと、大胆な金融政策や機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略を「三本の矢」とし、またいわゆる「15か月予算」の編成により、切れ目のない経済対策を実行し、景気の底割れの回避とデフレからの早期脱却及び成長力の強化を図ることとしています。
一方、地方財政の現状は、社会保障関係費の自然増や公債費が高い水準で推移するなど、依然として極めて厳しい状況にあり、財政構造の健全化が喫緊の課題となっています。
また、地方公務員給与費削減を前提とする6年ぶりの地方交付税の減額、防災・減災事業や地域活性化など緊急課題へ対応するための歳出特別枠の設定などへの対応が求められています。

〔市政運営の基本的な考え方〕
このような地方自治体を取り巻く厳しい社会経済情勢にあって、さらに、人口減少や少子超高齢化など社会構造の大きな転換期に直面する中、本市が将来にわたり持続的に発展を遂げていくため、成長から成熟へのまちづくりへの転換を軸に、市民や団体、企業など様々な主体の参加と連携による「まちづくりを支える力」を高めるとともに、長期的な展望に立った行財政運営に全力で取り組んでまいります。
これまで、議会をはじめ、多くの皆様のご理解・お力添えを頂きながら進めてまいりました財政健全化の取組みや、子育て支援、経済の活性化など未来の視点に立った取組みにつきましては、徐々にではありますが、その効果が現れはじめているものと考えております。
本市は依然として厳しい財政状況にありますが、直面する課題を先送りすることなく、未来の世代に対して責任を持てるようしっかりと決断し、徹底した行財政改革を推進するとともに、将来にわたり、若さと活気に溢れるまちとして発展していくため、生きがいを持って健康に暮らせるための施策や都市の活力を維持・向上させるための施策に重点的に取り組み、未来に誇れる千葉市づくりに全力を傾注してまいります。

〔平成25年度予算編成の考え方〕
次に、平成25年度予算について申し上げます。
編成の基本的な考え方については、昨年の第4回定例会でお示ししていますが、編成にあたっての収支見通しにおいては、歳入では、自主財源の根幹を占める市税が、給与所得の減少や税制改正の影響などにより、減収となる見通しであるとともに、欧州の信用不安を背景とした世界経済の下振れや長引くデフレの影響などが懸念されます。
また、国庫補助負担金などについては、国の予算編成の動向を見極める必要があるとともに、地方交付税は伸びが見込めず、市債については、健全化判断比率などの見通しを踏まえ、可能な限り発行を抑制する必要があります。
一方、歳出では、生活保護費などの扶助費の増加のほか、介護や子育ての分野などで、世界でも類を見ない速さで進行する少子・超高齢社会への的確な対応が求められるとともに、東日本大震災を教訓にした防災・減災対策の強化など、多額の財政需要が見込まれています。
このようなことから、予算編成方針を策定した昨年10月の時点では、財政健全化プランで想定していた約108億円の収支不足を、さらに上回る約169億円の収支不足が見込まれ、厳しい見通しとなりました。
そこで、次の3項目を予算編成の基本方針として、取り組むこととしました。
1点目は、財政健全化及び行政改革の取組みとして、最終年次となる財政健全化プラン及び行政改革推進プランの数値目標の達成に向け、取組項目を着実に推進し、改善策については、的確に予算に反映させるとともに、特に、既存の事務事業については、議会のご意見や事務事業評価を参考にしながら、既成概念にとらわれない大胆な事業の整理・合理化を図ることとしました。
2点目は、第1次実施計画の2年次目として、優先順位や緊急性を十分に勘案し、事業費の精査を行ったうえで、事業を推進することとしました。
3点目は、本市でも近い将来予想される人口減少社会の到来に備え、人口の維持増加を図るなど、将来にわたって持続的に発展を遂げていくために、市民が生きがいを持って健康で暮らすための健康の増進、絆の再生、地域活動の推進などの施策や、都市の活力を維持・向上させるための子育て支援、教育、地域経済の活性化、災害に強いまちづくりなどの施策へ、重点的に予算を配分することとしました。
このほか、国の緊急経済対策に呼応し、校舎・屋内運動場の耐震補強や道路ストックの総点検、市営住宅の計画修繕などを2月補正予算に計上することとし、平成24年度から25年度にかけて切れ目なく実施することとしました。
当初見込まれた約169億円の収支不足への対応として、歳入では、市税などの徴収対策を強化するとともに、売却や貸付など市有資産の活用に努めるほか、国民健康保険料の改定を行うことなどにより、47億円の自主財源の確保を図りました。
歳出では、給与の独自カットの継続や定員の見直しなどにより人件費を削減するとともに、事務事業の見直しや民間機能のさらなる活用に努めるほか、病院事業の一層の経営改革に取り組むことなどにより、50億円の削減を図りました。
これらの取組みのほか、財政調整基金の取崩しや退職手当債の発行により42億円を見込みましたが、収支不足の解消に至らなかったことから、やむを得ず、健全化判断比率への影響に配慮しつつ、市債管理基金からの借り入れを行うことにより収支の均衡を図りました。
平成25年度予算は、現下の厳しい経済状況から収支不足が拡大し、極めて困難な編成となりましたが、議会や市民の皆様のご理解とご協力のもと引き続き財政健全化に取り組むとともに、若い世代が子どもを産み、育てたいと思うような子育てを支援する環境づくりや、いじめや不登校への対応など子どもたちの「生きる力」をはぐくむための施策、首都直下型地震などに備えた防災・減災事業や地域経済の活性化に資する施策などについて、重点的に予算を配分することができたものと考えております。
今後の財政運営にあたっては、引き続き財政再建路線を堅持しつつも、将来を見据え、千葉市の成長・発展のために必要な投資にも配慮するなど、魅力ある個性的なまちづくりの実現に向け、全力で取り組んでまいります。

〔予算案の概要〕
以上のような考え方に基づいて編成した議案第8号から第25号までの平成25年度の予算規模は、
一般会計 3,595億円
特別会計 3,891億7,000万円
合計で 7,486億7,000万円となり、
前年度の当初予算と比較しますと、
一般会計 1.7%の減
特別会計 0.4%の増
合計で 0.6%の減となります。

一般会計の歳入歳出の概要を申し上げますと、歳入では、市税は、固定資産税が新増築家屋などの増により増収となるものの、市民税が、給与所得の減少や税制改正による法人実効税率の引下げの影響などにより減収となることから、0.2%減の1,705億円となります。
国庫支出金は、国の緊急経済対策の迅速かつ円滑な実施のために創設される「地域の元気臨時交付金」のほか、生活保護費収入や障害者介護給付費等収入が、それぞれ被保護者数の増や利用者数の増により増額となることから、7.4%増の511億6,600万円となります。
市債は、小・中学校の校舎改築などの建設事業債が減額となるものの、退職手当債を発行することから、4.5%増の401億2,400万円となります。
地方交付税は、地方公務員の給与費削減を前提とした地方交付税総額の減少などにより、38.5%減の59億円となります。
このほか、繰入金については、市債管理基金からの借入れが増額となることなどから、115.0%増の69億7,600万円となります。
次に、歳出では、義務的経費については、定員や手当の支給水準の見直しにより人件費が減額となるほか、利払いの減により公債費が減額となるものの、生活保護費や障害者介護給付等事業費などの扶助費が増額となることから、1.4%増の1,958億1,800万円となります。
投資的経費は、共同運用消防指令センターの整備が終了するほか、学校の適正配置に係る校舎等改修費などが減額となることから、9.5%減の266億8,900万円となります。
その他の経費は、中小企業資金融資預託金や市街地再開発事業繰出金などが減額となることから、4.4%減の1,369億9,300万円となります。

〔主要施策〕
次に、マニフェストに関する取組み事業工程表に掲げた事業の取組み状況の概要について申し上げます。
マニフェストに関する取組み事業84項目について、工程表の最終年度である平成24年度までに実施したものは、外郭団体の見直し、レガシーシステムの見直しなど74項目、一部実施したものは、市民サービスの向上(区役所の日曜開庁及び自動交付機)など7項目となっております。
このほかの項目についても、インターネット申請割引の導入などの検討・準備を進めており、引き続き、実施に向け取り組んでまいります。

次に、第1次実施計画の施策体系に沿って、新たに取り組む施策を中心に、その大要を申し上げます。
はじめに、まちづくりの方向性1「豊かな緑と水辺を活かした、自然とともに生きるまちへ」についてであります。
豊かな自然を守り、はぐくむ施策として、緑と水辺の保全・活用については、身近な自然環境とのふれあいの場を確保するため、市民緑地を拡大するとともに、谷津田の保全と活用を図るため、谷津田保全区域を拡大します。
また、良好な自然環境を有する緑地を保全するため、特別緑地保全地区の指定及び用地取得を行います。
やすらぎとにぎわいのある海辺の創出については、千葉中央港地区における旅客船さん橋の整備を進めるとともに、海浜公園及び人工海浜について海辺の一体的な活用に向けた調査を実施します。
緑と花のあふれる都市空間を創る施策として、公園緑地の充実については、蘇我スポーツ公園の第一多目的グラウンドの整備を進めます。
また、動物公園の展示施設などのリニューアルプランの作成や遊園地エリアの民間活力導入の可能性調査を実施します。
さらに、市民との協働による公園づくりを進めるため、新たに市民主体の手作りによる公園整備に取り組むとともに、泉自然公園において野草などのボランティアガイドを実施します。
花のあふれるまちづくりの推進については、市の花「オオガハス」の系統保存を引き続き実施します。
環境に配慮した低炭素・循環型社会を創る施策として、再生可能エネルギーの導入を促進するため、太陽光発電設備の学校施設への設置を進めるとともに、住宅用設備の設置費助成を拡充するほか、下水道施設における再生可能エネルギー利活用基本設計を行います。
また、市有施設の省エネルギー化を推進するため、美浜区役所においてリース方式によりLED照明を導入し、効果検証を行います。
循環型社会の実現に向けた取組みについては、家庭ごみの排出量の削減及びごみ処理費用負担の公平性の確保を図るため、家庭ごみ処理手数料徴収制度の導入に伴い、自治会説明会の開催やごみ出しガイドブックなどの全戸配布、コールセンターの設置など幅広い周知啓発を行うとともに、紙おむつ使用世帯への新指定袋の配布やごみ出しが困難な高齢者への支援などを行うほか、新たに資源物及び不燃ごみの祝日収集を実施します。
また、不法投棄対策を強化するため、監視パトロールを拡充するとともに、監視カメラの増設などを行います。
さらに、生ごみや古紙・布類の再資源化を推進するとともに、焼却ごみ削減のためのさらなるPR活動を実施します。
良好な生活環境の確保については、大気中の微小粒子状物質(PM2.5)の成分分析を行います。
また、中央浄化センター高度処理施設整備の実施設計を行うとともに、合流式下水道の改善を行います。

次に、まちづくりの方向性2「支えあいがやすらぎを生む、あたたかなまちへ」についてであります。
健康で活力に満ちた社会を創る施策として、次期食育推進計画を策定します。
また、市民の健康づくりを促進するため、新たに地域団体や事業所などの取組みに対するポイント方式の支援制度を創設するとともに、個人の取組みを支援する仕組みの検討を進めるほか、ポートアリーナにおいて健康づくり教室を開催します。
さらに、高齢者の健康づくりを促進するため、入場料の割引を行うスポーツ施設を拡大します。
医療体制の充実については、良質な医療を継続的に提供するため、市立病院基本構想を策定します。
また、青葉病院において救急処置棟の整備を進めるとともに、海浜病院においてリニアック棟を整備します。
さらに、新たに耳鼻いんこう科の休日二次救急医療体制を整備し、4月から運用を開始します。
こどもを産み、育てやすい環境を創る施策として、保育所の待機児童解消を図るため、定員変更をはじめ、分園設置、幼稚園内への小規模保育所整備、認可保育所と同等の基準を満たす保育ルームやグループ型小規模保育などへの助成の拡充などにより、受入れ児童数を拡大するとともに、良好な保育環境を確保するため、公立保育所の改築を進めるほか、新たに1・2歳児に係る保育士の配置を促進する制度を拡充します。
また、新たな子ども・子育て支援制度施行に向け、「千葉市子ども・子育て会議」の設置や事業計画策定のための調査を実施するとともに、子育て支援サービスの活用を促進するため、新たに「子育て支援コンシェルジュ」のモデル配置を行います。
さらに、保護者の経済的負担の軽減と幼児教育の振興を図るため、私立幼稚園就園奨励費を拡充するとともに、幼稚園における長時間の預かり保育の実施箇所を拡大します。
このほか、子育てリラックス館を1か所増設するとともに、子どもルームを増設するほか、病児・病後児保育施設を拡充します。
こどもの健全育成の推進については、育児放棄や児童虐待など、養護の必要な児童の保護をさらに推進するため、児童養護施設の整備に引き続き助成するとともに、新たに未成年後見人への報酬などに対し助成します。
また、DVの防止及び被害者保護のため、新たに配偶者暴力相談支援センターを設置します。
ともに支えあう地域福祉社会を創る施策として、地域福祉の充実については、自殺対策を推進するため、新たに自殺の背景などに関する実態調査を実施します。
また、生活保護受給者の就労支援を強化するため、キャリアカウンセラーを増員するとともに、不正受給を防止するため、収入資産状況の調査員や年金の受給資格などの調査を行う専門員の配置を拡充します。
高齢者が心豊かに暮らせる長寿社会を創る施策として、次期高齢者保健福祉推進計画策定のための実態調査を実施します。
また、敬老会を通じた地域交流を促進するため、補助制度を見直したうえで開催経費の助成を拡充します。
地域生活支援の充実については、地域見守り活動への助成を拡充するとともに、24時間対応の定期巡回・随時対応サービスを拡充します。
介護保険サービスの充実については、特別養護老人ホームの整備に助成するとともに、介護人材の確保を図るため、初任者研修受講者への支援制度を拡充します。
また、高齢者が高齢者施設などで行うボランティア活動の実績に応じてポイントが得られ、介護保険料などに充当できる介護支援ボランティア制度を創設します。
障害のある人が自立して暮らせる共生社会を創る施策として、次期障害者計画及び障害福祉計画策定のための実態調査を実施します。
また、地域生活支援の充実を図るため、地域活動支援センターを増設するとともに、障害者短期入所居室の整備に助成します。
さらに、障害者グループホーム・ケアホームの設置に助成します。

次に、まちづくりの方向性3「豊かな心が育ち、新たな価値が生まれるまちへ」についてであります。
未来を担う人材を育成する施策として、学校教育の振興については、わかる授業を推進するため、新たに、中学校2年生を対象に学力状況調査を実施するとともに、理科教育サポーターを配置します。
また、よりよい教育環境の整備を図るため、学校適正配置の推進により、4月に統合小学校2校及び中学校1校を開校するとともに、統合校となる校舎の改修を行うほか、新宿中学校の校舎の増築を進めます。
さらに、学校施設の安全を確保するため、学校防犯カメラの設置校を拡大するとともに、耐震補強工事を進めます。
このほか、不登校やいじめなど、児童の悩み相談に対応するため、スクールカウンセラーの配置を拡充するとともに、新たに、多様な問題を抱える児童生徒を支援するため、スクールソーシャルワーカーを配置するほか、外国人生徒に対する学習支援を図るため、日本語指導通級教室を設置します。
加えて、高等特別支援学校・養護学校真砂分校を4月に開校するとともに、こてはし学校給食センターの再整備のため、新たにPFI導入可能性調査を実施します。
地域の教育力の向上については、こどもや地域の方々の交流活動を促進するため、小学校の特別教室開放を1か所増やし、実施します。
生涯を通じた学びとスポーツ活動を支える施策として、生涯学習施設の快適な利用環境を維持するため、若松公民館の冷暖房設備改修などを実施します。
また、科学教育を推進するため、科学に高い関心を持つ中高生を対象に、「未来の科学者育成プログラム」を実施します。
スポーツ・レクリエーション活動の推進については、高洲市民プール・体育館の再整備の実施設計を行うとともに、ポートアリーナの冷暖房システムの改修などを行います。
文化を守り、はぐくむ施策として、文化・芸術の振興については、美術館の企画展に合わせて開催する、周辺の文化施設と連携した関連イベントの経費に対し助成します。
文化的財産の保全と活用については、加曽利貝塚の国特別史跡指定申請に向け、出土資料の再整理を行うとともに、環境整備のための案内看板設置及び耐震補強工事の実施設計などを行います。
また、旧検見川無線送信所建物の保存・活用を検討するため、文化財調査を実施します。
市民の力をまちづくりの力へと図る施策として、市民参加・協働の推進については、地域の様々な主体が連携・協働して行う地域課題解決に向けた取組みを支援します。
また、地域コミュニティづくりを推進するため、町内自治会の加入促進の啓発や集会所建設などへの助成を実施します。
さらに、各区において、区民意識の醸成や地域の活性化を推進するため、区の特性に応じた自主事業を実施します。

次に、まちづくりの方向性4「ひと・モノ・情報がつながる、生活基盤の充実した安全で快適なまちへ」についてであります。
市民の安全・安心を守る施策として、防災・減災対策を推進するため、鉄道駅高架橋の耐震補強工事に助成するとともに、橋梁の耐震補強工事や架替を進めるほか、下水道施設の耐震化やマンホールトイレの整備などを進めます。
また、急傾斜地の崩壊防止工事を実施するとともに、電線共同溝の整備を進めるほか、新たに緊急輸送道路沿いの建築物の耐震診断に助成します。
さらに、東日本大震災からの復旧・復興については、液状化対策としてモデル地区における地下水低下工法の実証実験や新規検討地区における地質調査などを進めるとともに、津波被害を軽減するため、新たに道路照明灯などに海抜表示シートを設置します。
このほか、浸水被害を軽減するため、雨水管渠及び排水路の整備や、勝田川及び坂月川の改修を進めます。
防災体制の充実については、津波情報を伝達するため、沿岸部に防災行政無線の屋外受信機を増設するとともに、地域への情報伝達手段として、町内自治会などに対し防災ラジオを配備します。
また、帰宅困難者対策を推進するため、一時滞在施設への備蓄品の整備などを行います。
さらに、地域の防災力向上を図るため、自主防災組織の結成や避難所運営委員会の設置を促進するとともに、災害時要援護者を支援するため、福祉避難所における備蓄品の整備を行います。
このほか、新たに外国人市民向け防災ガイドを作成するとともに、町内自治会による防災マップの作成などを支援します。
加えて、9月に本市を中央会場とする「九都県市合同防災訓練」を開催します。
消防・救急体制の充実については、「ちば消防共同指令センター」を4月に運用開始するとともに、消防活動体制の強化のため、特別救助隊を増設します。
交通安全の推進については、交差点での交通事故を減らすため、交差点の改良工事を実施するとともに、歩道の整備や踏切道の改良を進めるほか、通学路の安全確保のため、学校や警察との緊急合同点検の結果に基づき、道路路肩のカラ-化などを実施します。
また、放置自転車の解消を図るため、自転車駐車場の整備を引き続き進めるとともに、安全で快適な利用を促進するため、新たに「自転車マナーアップフェスタ」を開催します。
防犯対策の推進については、防犯パトロール隊など、市民の自主的な防犯活動に引き続き支援します。
消費生活の安定・向上については、消費者の相談体制を充実するため、新たに統括消費生活相談員を配置します。
快適な暮らしの基盤をつくる施策として、市街地の整備については、千葉駅西口地区において再開発ビルや駅前広場、ペデストリアンデッキを整備し本年秋にオープンするとともに、千葉港黒砂台線を整備します。
また、大規模団地の居住環境の再生を図るため、新たに地域再生支援制度を創設し、再生計画策定に対し助成します。
さらに、東幕張地区、検見川・稲毛地区及び寒川第一地区の土地区画整理事業を進めます。
計画的な土地利用の推進については、中長期的な都市づくりの基本方針となる新たな都市計画マスタープランの素案を作成します。
住宅・住環境の充実については、宮野木町第1団地第二期建替えの建築工事を進めるとともに、桜木町団地建替えの基本設計を行います。
また、旧耐震基準の住宅の耐震診断及び改修に助成します。
生活基盤の充実については、生活道路の整備、舗装や側溝の新設・改良を引き続き進めるとともに、下水道管渠やポンプ場及び浄化センター設備の更新・改良を行うほか、地下水汚染が確認された地区などへの水道の整備を進めます。
また、桜木霊園の合葬墓を整備し、10月に供用開始するとともに、斎園周辺の地域環境整備を引き続き進めます。
ひと・モノ・情報がつながる基盤をつくる施策として、公共交通ネットワークの形成については、新たにバスロケーションシステムの導入に支援するとともに、千葉都市モノレール株式会社が行う車両購入に助成します。
また、泉地区のコミュニティバスについて、ルートの見直しを行い効率化を図るとともに、運行に係る環境整備を行います。
道路ネットワークの形成については、広域道路ネットワークの整備を進めるため、国道357号湾岸千葉地区改良を促進するとともに、浜野四街道長沼線や千葉鎌ヶ谷松戸線の整備を進めます。
また、環状道路の整備を進めるため、新港横戸町線で道路緑地などを整備するほか、塩田町誉田町線などの用地取得を行います。
さらに、都市内幹線道路ネットワークの整備を進めるため、仁戸名町古市場町線などの整備を進めます。
人にやさしい移動環境の創出については、歩道の段差解消や視覚障害者誘導用ブロックを設置するとともに、モノレール駅に多機能トイレを整備します。
ICTを活かした利便性の向上については、新たに公民館やコミュニティセンターなどの公共施設を対象に統一的な予約システムを構築し、10月に運用を開始します。
また、戸籍事務の電子化に向けたシステム改修や、住民情報系システムを再構築するためのシステム開発などを進めます。
さらに、業務プロセス改革を推進するため、区役所の窓口業務改革に向けた調査などを実施します。
このほか、公共データの利活用を促進するため、新たに市保有の公共データの積極的公開に向けた検討を進めます。

次に、まちづくりの方向性5「ひとが集い働く、魅力と活力にあふれるまちへ」についてであります。
都市の魅力を高める施策として、3都心などの魅力向上については、JR千葉駅の駅舎・駅ビル建替えに合わせ、モノレール千葉駅との連絡通路などの整備を進めます。
また、千葉駅西口地区などに分かりやすい案内板を設置します。
さらに、幕張新都心への来訪者の利便性の向上を図るため、公衆無線LANの環境整備に関する調査を実施します。
都市の国際性の向上については、市内で国際会議を開催する主催者に対し、開催に要する経費の一部を助成します。
観光の振興と魅力の創出・発信については、観光需要の創出を図るため、新たに本市の特色ある観光資源を活用した集客プロモーション活動を展開するとともに、旅客船誘致に向けた運航実験を実施するほか、市内のサイクリングコースのマップ作成やPR活動を実施します。
地域経済を活性化する施策として、産業の振興については、市内への産業の集積を強化するため、引き続き企業誘致を推進するとともに、新たに立地企業の設備投資に対する融資制度を創設するなど、さらなる企業立地の促進を図ります。
また、市内企業の国際化を促進するため、新たに国際化に関する意識調査を実施するとともに、海外事業展開セミナーを開催します。
さらに、姉妹・友好都市との経済交流を推進するため、中国からの企業訪問団の受入などを行います。
新事業の創出については、新たに知的財産活用支援セミナーを開催するなど、産業振興財団における支援メニューを拡充します。
都市農林業を振興する施策として、新鮮で安全・安心な農畜産物の安定供給については、農業生産団地を育成するため、イチゴ高設栽培施設の整備に助成します。
安定した農業経営体の育成については、農業の担い手を確保するため、新規就農希望者研修や45歳未満の新規就農者に対し、引き続き助成します。
農村と森林の持つ多面的機能の活用については、都市と農村の交流を促進するため、観光農園の身障者トイレ及び体験型市民農園の整備を促進します。
また、農作物被害の軽減を図るため、有害鳥獣の処分費に対し助成します。
以上が、平成25年度主要施策の大要です。

〔組織改正〕
次に、組織改正の主な内容について申し上げます。
まず、ICTを活用した全庁横断的な業務プロセス改革などの推進と、従前から実施している行政運営の改革を一体的に取り組む体制を構築し、より効果的な業務刷新を図るため、総務局情報統括部情報企画課に、総合政策局総合政策部行政改革推進課を統合し、名称を業務改革推進課に改めるとともに、情報統括部の名称を情報経営部に改めます。
また、債権管理に関する総合調整及び指導を行うとともに、非強制徴収債権を含めた滞納債権の効率的・効果的な徴収を推進するため、財政局資産経営部に債権管理課を新設します。
このほか、幕張新都心のまちづくりに関する調整、さらなる活性化施策の検討を進めるため、総合政策局総合政策部政策企画課に幕張新都心室を、また、千葉都心地区の要となる千葉駅建替えや西口再開発事業などの都市再整備事業を一体的に推進するため、都市局都市部西口再開発事務所を廃止し、同部内まちづくり推進課に千葉都心整備室を新設します。
加えて、生活保護費の不正受給に的確かつ迅速に対応するため、保健福祉局保護課に不正受給対策室を新設します。

〔平成24年度補正予算案〕
次に、今議会に提案しております当初予算以外の各議案について、ご説明申し上げます。
議案第1号は、平成24年度一般会計補正予算であります。
歳入歳出予算については、既定予算に107億6,500万円を追加するもので、今回の補正により、一般会計の総額は3,841億1,600万円となります。
主な内容といたしましては、国の補正予算に伴う校舎・屋内運動場の耐震補強や道路ストックの総点検、市営住宅の計画修繕などに係る経費を追加するほか、受給者数の増に伴う生活保護費などを計上するものです。
次に、継続費の補正は、新宿地区の校舎増築事業について、国庫負担対象の算定方法の変更に伴い小学校費と中学校費の額の変更を行うもので、繰越明許費は、コミュニティセンター整備事業ほか42事業の完了が翌年度にわたることから追加・変更を行うもので、債務負担行為は、幸老人センターの指定管理者の指定に伴い追加するもので、地方債の補正は、道路橋りょう整備事業費ほか8事業費並びに減収補てん債及び退職手当債について追加・変更を行うものです。
次に、議案第2号から第7号までの6議案は、いずれも特別会計の補正予算であります。
議案第2号の国民健康保険事業特別会計は、医療費の増加に伴う療養給付費や、療養給付費等負担金などの償還に係る経費を追加するとともに、国民健康保険オンラインシステムの改修に係る経費を追加するほか、システム改修事業の完了が翌年度にわたることから繰越明許費を追加するものです。
議案第3号の霊園事業特別会計は、桜木霊園の環境整備事業の完了が翌年度にわたることから繰越明許費を追加するもので、議案第4号の競輪事業特別会計は、運用利子を基金に積み立てるために追加するものです。
議案第5号の市街地再開発事業は、国の補正予算に伴いペデストリアンデッキの基礎工を追加するとともに、事業の完了が翌年度にわたることから繰越明許費を変更するほか、地方債の変更を行うものです。
議案第6号の下水道事業会計は、国の補正予算に伴い耐震化工事などを追加するほか、地方債の変更を行うもので、議案第7号の水道事業会計は、継続費について、契約締結に伴い平川浄水場中央監視設備の改良事業の総額及び年割額の変更を行うものです。

〔条例議案等〕
議案第26号から第45号までの20議案は、いずれも条例の制定改廃についてであります。
議案第26号は、災害対策基本法の一部改正に伴い、防災会議の所掌事務を改めるほか、所要の改正を行うもので、議案第27号は、職員の自己啓発等休業制度を設けるもので、議案第28号は、退職手当の支給水準を引き下げるもので、議案第29号は、一般職の給与の減額措置を継続するとともに、住居手当・通勤手当を見直すものであります。
議案第30号は、地方自治法施行令の一部改正に伴い、市長の調査等の対象となる法人の範囲を定めるもので、議案第31号は、資産経営推進委員会を設置するもので、議案第32号は、原動機付自転車等の試乗用標識の交付について定めるものであります。
議案第33号は、新型インフルエンザ等対策特別措置法の制定に伴い、新型インフルエンザ等対策本部に関し必要な事項を定めるもので、議案第34号は、国民健康保険料の介護納付金賦課額の保険料率を改定するもので、議案第35号は、桜木霊園に合葬式墓地を設置するもので、議案第36号は、防火対象物の使用開始等の届出先を改めるものであります。
議案第37号は、家庭系可燃ごみ・不燃ごみの収集に係る手数料を定めるもので、議案第38号は、リサイクル推進基金の設置目的を改めるもので、議案第39号は、コミュニティビジネス・モデルプラン選定委員会を廃止するもので、議案第40号は、子ども・子育て支援法の制定に伴い、子ども・子育て会議を設置するものであります。
議案第41号は、児童福祉センターを廃止するもので、議案第42号は、教育みらい夢基金を設置するもので、議案第43号は、公園等活用事業者選定委員会を設置するもので、議案第44号は、東日本大震災復興交付金基金を設置するもので、議案第45号は、道路法施行令の一部改正に伴い、道路の占用料を改定するものであります。
議案第46号は、おゆみ野南中学校の校舎等を取得するもので、議案第47号は、幸老人センターの指定管理者を指定するもので、議案第48号は、包括外部監査契約を締結するもので、議案第49号は、市道路線を認定するものであります。
最後に、諮問第1号は、平和公園の墓地管理料の督促処分の取消しを求める異議申立てについて諮問するものであります。

なお、予算審査特別委員会及び決算審査特別委員会における指摘要望事項については、お手元に配付の報告書のとおり、十分配慮し、適切に措置したところであります。

以上、市政運営に対する私の所信の一端、並びに平成25年度予算案をはじめとする議案の大要などにつきまして申し上げました。
よろしくご審議いただきまして、原案にご賛同賜りますよう、心からお願い申し上げます。

このページの情報発信元

総務局総務部総務課

千葉市中央区千葉港1番1号

ファックス:043-245-5555

somu.GEG@city.chiba.lg.jp

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?

このページを編集して、改善提案する改善提案とは?