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更新日:2017年6月28日

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平成29年第2回定例会市長あいさつ

議長のお許しを頂きましたので、私の市政運営に対する所信の一端を申し上げ、市民の皆さま、議員の皆さま方のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

このたびの市長選挙におきまして、多くの市民の皆さまのご支援を賜り、再び市民の代表として市役所の運営を任せて頂きました。
3回連続で、過去最多得票を頂いた、その責任の重さを痛感するとともに、投票に行かれなかった方、また、別の候補者に投票された方の思いもしっかりと汲み取りながら、初心を忘れず、一つひとつ着実に良い選択を積み上げていきたいと考えております。

これまで、2期8年の間、先人の皆様方が築き上げてこられた、この千葉市政の良い部分を引き継ぎながらも、市政の方向転換を果たした1期目、そしてまた、その方向転換による成果を目に見える形でお示しをさせていただいた、そしてまた、千葉市の目指すべき都市像の骨格を提示をした2期目、そして次の4年間に関しては、この骨格となる部分を完成させる4年間と認識をしております。
2期にわたる取り組みによりまして、千葉市が本来持つ特徴や個性を活かした都市となるために必要な種を蒔いて参りました。その多くが既に芽を出し始めており、未来への投資によって幹へと成長させることで、未完の政令市と呼ばれた千葉市を全国に誇れる都市へと完成させることができると確信をしております。

4年間の市政運営にあたりまして、3つの基本理念を軸にしていきたいと考えております。

一つが、「ともに進める」であります。
就任以来、市政の根幹に据えてきた「市民自治」の取り組み一つひとつをさらに深化させ、市民の力、英知を引き出し、市民総がかりでのまちづくりを進めて参ります。
市民の皆様との対話を重視した市政運営を今後も続け、対話と参画を通して市政運営への信頼感・納得感・一体感を高めて参ります。
市民や市民団体だけでなく、大学等の学術機関、企業、各種団体など、事業性と継続性を有する組織との連携を図るなど、様々なパートナーシップを活用して参ります。

二つに、「未来へつなぐ」であります。
未来の市民にも責任のもてる市政運営が重要であります。
未来にツケを残さない財政再建、中長期的な視点を持った政策判断をこれまでも行って参りました。
財政健全化は着実に進んだものの、まだ他政令市に比べると厳しい財政状況であり、今後も気を緩めることなく健全化を進めていく必要がございます。
一方で、他政令市と比べ著しく投資を抑制することで将来活力を失うことがないよう、未来への投資とのバランスを考慮する必要がありますし、考慮することができる状況までは健全化が進んできたと言えます。

三つに、「誰も置き去りにしない社会」であります。
今、社会に様々な格差が広がる中、「置き去りにされているのではないか」と感じる方々の存在に行政としてしっかりと向き合い、メッセージを送ることが重要であります。
生活に困窮されている方、貧困や児童虐待に苦しむ子どもたち、孤立感を感じる高齢者の方、バス便の減少などによる地域の孤立などに目を向けた、きめ細やかな福祉政策を、今まで以上に取り組んでいかなければいけないと感じております。

この3つの基本理念に基づきまして、マニフェストとしてお示しをした政策の実現を図って参ります。

1つに、「千葉市で生み育てて良かったと思える子育て支援・教育」であります。
さらなる保育所の整備と保育士の処遇改善など「量と質」双方の充実、子どもルームの待機児童対策の実施を進めて参ります。
幼児教育の充実と負担軽減、アプローチカリキュラムの策定など幼保小連携を図って参ります。
産前産後ケア体制の拡充、不育症・不妊症対策の充実強化、病児病後児保育など多様な子育て支援を充実して参ります。
学校現場の実態に合った形で少人数学級、少人数指導、教科特化の専任教員配置などを選択できるなど、学校判断で教員を柔軟に配置可能な制度を導入し、「チーム学校」を強力に推進して参ります。
英語教育について専門の外国人講師を充実させるとともに、教員1人1台PCの実現、教員支援スタッフの充実、学校給食費の公会計化と「公金・準公金管理システム」の整備など、教職員の負担軽減を図ることで、教職員が児童生徒一人ひとりに、より時間を注げる体制を構築して参ります。
放課後子ども教室の大幅充実を図るとともに、放課後子ども教室と子どもルーム一体型の運営などにより、放課後の子どもたちに多様な学びのきっかけを、しっかりと提供して参ります。
オリンピック・パラリンピック教育を推進し、障害者スポーツの理解促進、共生社会、多様性への理解促進を図って参ります。
社会教育について、公民館に専門人材の配置を増やすとともに、市内の多様な場所で地域課題を解決する人材の育成ができる体制づくりに取り組んで参ります。
特別史跡に指定されることとなりました加曽利貝塚の発掘調査を再開するとともに、旧来型の展示から縄文時代を体験できる空間へとリニューアルし、歴史・文化をテーマとした新たな学習観光施設として参ります。

2つに、「誰も置き去りにしない、きめ細やかな福祉政策」についてであります。
任期最終年となります2021年には、千葉市の高齢化率は27.5%、75歳以上の高齢者数は約14万人と、いよいよ超高齢社会が本格化して参ります。
誰もが住み慣れた場所で医療と介護が受けられる地域包括ケアシステムの構築に向け、在宅医療・介護連携推進事業の推進において中心的な役割を担う、在宅医療・介護連携支援センターを設置するほか、あんしんケアセンターの拡充、多職種連携などを推進して参ります。
超高齢社会へ対応するため、交通不便地域の方々の買い物、医療の足の確保と外出支援策を検討し、実施をして参ります。
健康づくり施策のさらなる推進、シニアリーダーの拡充などにより市民総がかりで健康づくり、健康寿命の延伸を推進して参ります。
生涯現役応援センターを中心に、多様な就労・ボランティアなどに出会えるまちづくりを進め、それぞれに合った働き方や活躍を強力にバックアップ出来るまちをつくって参ります。
児童相談所の充実強化、一時保護所の環境の改善、里親への委託率向上、特別養子縁組の支援等、困難な環境にある児童にとって最適な養育環境を用意をして参ります。
子どもの貧困対策に取り組み、子ども一人ひとりの家庭環境に寄り添い、支援先に繋げる「(仮称)こどもナビゲーター」の創設や、子ども食堂の支援など、貧困の連鎖防止に市を挙げて取り組んで参ります。
障害福祉施策に係る中長期指針に基づき、障害者一人ひとりに寄り添う相談体制の整備、重度・特別な配慮を必要とする障害のある方へのサービス提供体制の整備などに取り組んで参ります。
発達障害のある子どもの早期発見、早期ケア、保護者の相談体制の充実を図って参ります。

3つに、「2期8年で飛躍的に進化した経済・産業施策をさらに充実」して参ります。
まず、国家戦略特区を活用し、内閣府・民間企業・学術機関等と連携したドローン宅配実証実験を着実に進めるとともに、幕張新都心を中核とした自動走行モビリティ実証実験等の先進的な取り組みを通じ、先端技術産業の集積を促進するほか、遠隔診療・遠隔服薬指導などに取り組み、子育て世代や高齢者などの利便性の向上や都市の競争力向上に取り組んで参ります。
民間事業者と共同で明大誉田農場跡地において周辺環境に配慮した産業用地の整備を実施し、企業立地の一層の促進と競争力のある産業集積の形成を目指すとともに、雇用の創出と税源の涵養を実現して参ります。
技術系や福祉系の人材が枯渇する一方、事務職の求人倍率は低く、こうした雇用のミスマッチを解消するため、小中学校の段階から、キャリア教育の充実と、職業訓練など雇用シフトに向けた関係機関との連携強化を図って参ります。
各種データからも、千葉市は首都圏の中でも昼夜間人口比率が高く、雇用集積がこの都市の成長の原動力になってきたことが分かるわけであります。生産人口の減少がさらに進んでいく中、多くの企業が人材確保に苦しんでおり、雇用に関わる部署、そしてまた、戦略の強化にさらなる力点を置いていなかければいけないと認識をしております。
インキュベーション施設などハード支援に偏っていた創業支援施策を再編成し、産業振興財団の機能向上も図りながら、生産性向上・成長を目指す市内中小企業・小規模事業者に対するソフト面での支援を充実させて参ります。
成田空港に最も近い政令市として、その地理的優位性を最大限に生かし、グローバルMICE都市としてMICE・インバウンド施策に取り組むとともに、周辺都市との連携により、東京にはない魅力づくりを推進し、集客観光力を高めて参ります。

4つに、「時代の変化に対応した新たな千葉市の骨格を作る都市政策」であります。
9月7日にJR千葉駅ビルがオープンをいたします。三越、パルコを超える新たな商業施設の誕生によって千葉駅周辺は大きな変化の時期に入って参ります。
千葉駅周辺の活性化グランドデザインに基づき、千葉駅東口再開発、西口再開発B工区、パルコ跡地開発、さらには西銀座地区の再開発などを着実に推進し、将来にわたって活気ある千葉都心の形成に取り組んで参ります。
さらに、中央公園~通町公園~千葉神社までを一体的に整備する門前町構想、中央区役所のきぼーるへの移転、区役所跡スペースへの千葉市美術館の拡張などを推進することで、中心市街地に新たな付加価値を提供して参ります。
ノスタルジーに囚われることなく、現在、さらには将来の人々の消費動向の変化を直視し、商業軸がシフトする中でも、それぞれのエリア特性に応じた魅力をつくっていくことが重要と考えております。
幕張新都心、蘇我副都心を含め、地域の実情に合った都市づくりを推進して参ります。
生活に密着した道路の改善に取り組むほか、国道357号の蘇我方面の6車線化など、重要道路の整備を着実に推進して参ります。
近年のゲリラ豪雨の傾向を踏まえ、千葉駅前など重点地域の雨水・浸水対策を強化するとともに、上下水道料金の徴収一元化のスムーズな実施、下水道事業・水道事業の中長期的な経営改善に取り組んで参ります。

5つに、「緑・里・農を活かした千葉市ならではの都市づくりと環境政策」であります。
農政におきましては、後継者・新規就農者の確保、耕作放棄地や鳥獣被害対策、企業の参入や農商工連携の促進などに取り組み、農業所得の向上を図るとともに、卸売市場の機能充実への支援により、安全な食の流通機能を高めて参ります。
富田さとにわ耕園などグリーンビレッジ3拠点を農に触れることができる『耕園』と位置付け、民間のノウハウも取り入れながら更なる活性化を図ることで、市民の市内農産品への愛着、市民農園等を通じた農業体験の拡大を図って参ります。
泉自然公園に自然共生型アウトドアパークなどの民間施設を導入するほか、市民協働型のヤマユリの名所づくりなどを呼び水とし、さらには富田さとにわ耕園、農政センター等の周辺施設の活性化、里山サイクルツーリズム等に取り組み、里と農を活かした広域活性化を図って参ります。
千葉競輪については、中長期的な収支状況を見極めた上で、民間活力を導入して市民が利用できる多目的アリーナを整備し、自転車トラック競技の国際ルールに準拠した競輪を実施することで、競輪場としての新たな賑わいに加えて自転車スポーツ振興の拠点としてリニューアルする可能性について関係機関と協議を進めて参ります。
3用地2清掃工場の安定的な運用体制の確立と、北谷津に整備する予定の新清掃工場など、地元住民の理解を得ながら中長期的なごみ処理体制について検討を進めて参ります。
剪定枝の再資源化事業の全区実施と更なる焼却ごみ削減により、6年連続大都市リサイクル率1位をさらに継続して参ります。

6つに、「東京オリンピック・パラリンピックを契機とした懐深い都市文化の確立」であります。
2020東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に向けて、都市ボランティアの準備を万全にするとともに、オリパラ後も千葉市のまちづくりを支える担い手として活躍できることを意識した組織づくり・体制整備を図って参ります。
パラリンピックを契機に、「車椅子スポーツの聖地」を目指してきたこれまでの取り組みに加えて、障害者スポーツの普及・競技人口の拡大に努めるとともに、市民の障害者スポーツへの理解促進を図り、障害のある人もない人も、ともにスポーツなどを通して交流するインクルーシブな都市を実現して参ります。
稲毛海浜公園に民間活力を導入した再整備を行うとともに、幕張海浜公園において県・JFAと連携した活性化施設の導入と市への移管協議を進めることで、都市型ビーチの具現化を図って参ります。
千葉みなとの旅客船桟橋と港湾緑地整備を推進し、さらなる魅力向上を図るほか、県と連携した千葉港の機能強化やクルーズ船の誘致、海上アクセスの整備を推進して参ります。
千葉開府900年に向け、千葉常胤生誕900年などの節目を活かし、民間団体や地域と連携しながら認知度向上や鎌倉時代の文化などを感じられるまちづくりを推進して参ります。
オリンピック・パラリンピックに向けた文化プログラムに取り組み、千葉市ならではの文化振興を図るとともに、スポーツ文化の普及・発展、多様性に対応した共生社会の実現を図って参ります。
千葉公園体育館及び武道館を集約・再整備し、全市的なスポーツ施設として必要な機能やバリアフリー等の視点を取り入れたインクルーシブなスポーツ施設として整備を行うなど、市内のスポーツ環境を着実に整備して参ります。
周辺都市との広域連携による「千葉共創都市圏」の創造に向けた各種施策を展開するほか、千葉市らしさの確立に向けた施策を全庁横断的に推進して参ります。

7つに、「市民とともに進める地域のまちづくりと防災・防犯対策」であります。
区役所の機能・権限の強化を図り、より住民に身近な区役所が行政の縦割りを排し、地域の特徴を活かしたまちづくりを推進して参ります。
防災拠点としての耐震強度を満たしていない本庁舎について、防災面、分散化・狭隘化、老朽化などの課題を解決し、効率的で災害に強い本庁舎の整備に向け、市民への説明を適切に行いながら推進して参ります。
地域における消防防災力の要である消防団について、消防団器具置場の改築や資機材の整備を進めるなど、消防団の活動体制を充実させ、地域防災力の向上を図って参ります。
消防・救急活動拠点である消防出張所を、新たに緑区あすみが丘地域に設置をするなど、地域における消防防災力の向上を図って参ります。
救急業務の高度化やICT化を推進し救急搬送時間の短縮を図るとともに、積極的に救命講習の受講を呼び掛け、より多くの救命バイスタンダーを育成し応急手当の実施率や質を高め、救命率の向上を図って参ります。

8つに、「財政健全化と行政改革により、仕事のできる・市民の役に立つ市役所へ」であります。
市役所における働き方改革、女性の活躍推進などに取り組み、組織の活力向上を通して、市民により質の高い行政サービスを提供できるように努めて参ります。
実質公債費比率を18%未満まで改善するなど、起債許可団体から脱却し、「脱・財政危機」宣言を解除して参ります。
解除後も財政健全化路線は堅持しながらも、投資的経費を増額し、未来への投資を着実に実施をして参ります。
各種財政指標の改善、景気低迷時に耐えられる基金残高の確保、国民健康保険・水道事業・病院事業などのそれぞれの収支の改善を進めて参ります。
市民に時間を返す千葉市版の行政改革を引き続き全庁的に推進していくほか、ICTを積極的に活用し、市民と行政のコミュニケーションをさらに深めて参ります。

これらの政策に取り組んでいく中で最後に申し上げます。様々な場所でこれまでも申し上げて参りましたとおり、この間の成果、さらには3期目のマニフェストにおきましても、議会の皆様方からの提案などに基づくものも多く、ともに市政を発展させてきたパートナーと認識をさせていただいております。

今後も二元代表制の一翼を担う議会の皆さまとは真摯な意見交換を通じて、市政のさらなる発展に努めて参りたいと考えておりますので、あらためて、ご指導、ご鞭撻をよろしくお願い申しあげまして、私の3期目就任にあたりましての所信表明と代えさせていただきます。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

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千葉市中央区千葉港1番1号

ファックス:043-245-5555

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