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更新日:2019年8月1日

泌尿器科

診療内容

 泌尿器科は尿路の臓器(腎・腎盂・尿管・膀胱・尿道)と男性の生殖に関わる臓器(陰茎・前立腺・精嚢・精管・精巣上体・精巣)に生じる疾患を扱っています。
疾患としては尿路結石症(腎結石・尿管結石・膀胱結石・尿道嵌頓結石)、悪性腫瘍(副腎癌・腎癌・腎盂癌・尿管癌・膀胱癌・前立腺癌・尿道癌・陰茎癌・精巣癌・後腹膜悪性腫瘍)、良性腫瘍(腎のう胞・良性腎腫瘍・前立腺肥大症・尿道カルンクル)、感染症(急性腎盂腎炎・腎膿瘍・急性膀胱炎・急性前立腺炎・尿道炎・急性精巣上体炎・外陰部壊死性筋膜炎)、排尿障害(神経因性膀胱・過活動膀胱・前立腺肥大症・尿道狭窄症、尿失禁症)、外傷(膀胱破裂・尿道損傷・尿管損傷・腎損傷・精巣破裂・陰茎折症)、男性性機能障害(男性不妊症・勃起機能不全・加齢男性性腺機能低下)などがあります。

診療方針

 泌尿器・生殖器に生じた異常については速やかに診察、検査を行い診断に到達するよう努めます。
病状、社会的状況を踏まえて最善・最適を求めて患者様とともに治療方針の決定を行います。
地域においてニーズの高い前立腺肥大症の手術治療と尿路結石症の手術治療に積極的に取り組みます。
癌治療については対応できる疾患領域に限りがあるため、適切な医療機関を紹介し最適な治療を速やかに受けられるように対応させていただく場合があります。

当科では以下に示す診療には対応しておりませんのでご了承ください。

  • 自由診療に該当するもの(勃起機能不全の治療・美容目的の包茎手術・性同一性障害治療のホルモン注射)
  • 高度な専門性を要するもの(先天性尿路異常の手術・男性不妊の精査加療・骨盤臓器脱の手術治療)
  • 診断や治療法が標準化されていないもの(加齢男性性腺機能低下に対する男性ホルモン補充療法)

診断(診察・検査)

 初診時にお困りの状況や病気の経歴を具体的に伺う問診を行います。症状のある部位を身体診察(視診・触診・直腸診)します。疑われる病態を明らかにするために検体検査(尿検査・血液検査など)、画像診断検査(レントゲン撮影、CT、MRI、尿道膀胱内視鏡検査、核医学検査など)を行います。
ほとんどの検査は外来通院で行われますが、前立腺癌の診断を目的とした前立腺生検や尿管内の病変を診断するための尿管鏡検査は1~2泊の短期入院で行っていす。


当科は千葉市前立腺癌検診精密検査実施医療機関です。1次検診の結果で要精査と判定された方はご相談ください。

治療

 排尿困難、過活動膀胱、軽症の尿路性器感染症については外来通院で投薬治療を行っています。重症尿路感染症、激しい尿路結石疼痛のコントロール、癌性疼痛急性増悪のコントロール、排尿自立支援(自己導尿手技指導など)については入院治療となることがあります。
外陰部の良性疾患に対する小手術(尿道カルンクル切除術、陰嚢水腫根治術、真性包茎手術)は2~3泊の入院治療で行っています。

 次に、当科で積極的に取り組んでいるレーザーを使用した身体に優しい内視鏡手術についてご案内します。

1.尿管結石症・腎結石症に対するレーザー内視鏡手術(TUL,f-TUL)

 尿管結石症・腎結石症は激しい痛みや発熱、血尿などを引き起こし生活の質を著しく損ないます。また、症状が軽くても結石により尿の流れが停滞することで徐々に腎臓の機能が悪くなる場合があります。小さい結石(6mm以下)は最終的に自然排出される可能性が高いものの、排石までに数日~数ヶ月を要することがあり、その間に痛みなどの症状を繰り返す場合があります。このような状況から治るには速やかに結石を除去する必要があります。
当科では結石除去のためにTUL(硬性尿管鏡を使用した術式)やf-TUL(尿管用ファイバースコープを使用した術式)という手術方法を採用しています。先端径約2mmの細径尿管内視鏡を使用し、

尿管内視鏡01尿管内視鏡02

尿道口(尿の出口)から尿道、膀胱を経由して尿管内に入り結石のいる場所に到達します。結石の状況を確認しながらホルミウムレーザーを照射して結石を破砕します。

レーザー01レーザー02レーザー03

破砕した結石は鉗子という物をつかむ道具を用いて尿管内から引きずり出します。

尿管内視鏡03

尿道から内視鏡を挿入していく点で痛みなどの苦痛を心配される方がいらっしゃいますが、全身麻酔で行うため手術中の苦痛はなく、内視鏡が細いため術後に排尿などで痛みを自覚することはほとんどありません。
ホルミウムレーザーのエネルギーは結石の硬さにかかわらず破砕できるほど強力ですが、水に高度に吸収される特性があるため、尿で満たされている尿管内では1mm以上離れている部位に損傷を生じることがなく、安全確実に結石破砕できます。レーザーエネルギーを伝えるグラスファイバーは0.5mm径で、ある程度の柔軟性があるため尿管用ファイバースコープ(先端を屈曲できる内視鏡)でも使用可能なため腎臓内の入り組んだ尿路にある結石の破砕も可能です。

尿管内視鏡04

基本的に3泊4日の入院を要しますが、手術内容や術後経過によっては2泊3日の入院で済む場合があります。摘除すべき結石の大きさによっては2回以上の手術を要することがありますが、計画的に結石破砕・摘除ができます。手術治療のゴールは完全摘除なので、退院後は1~2回の診察を要するのみで排石確認の定期通院は不要となります。
総治療期間が短く済むため仕事現役世代の患者様や活動性の高い患者様に選ばれる機会が増えています。

2.前立腺肥大症に対するレーザー内視鏡手術(HoLEP/ホーレップ)

 「尿意はあるのになかなか出始まらない」「尿の勢いが悪く出し切るまでに時間がかかる」といったご不自由は排出障害の症状です。男性の尿道の一部は前立腺の中を通っています。この区間の通りにくさには主に2つの原因があります。①尿道壁の過緊張により尿道の開きが悪くなり抵抗となる場合と②前立腺の腺腫が肥大することにより尿道壁が圧迫され尿道の開きが悪くなったり肥大した腺腫が尿道を塞いでしまう場合です。
①の場合は薬を飲み続けることで改善する場合がありますが、②の場合は薬で改善が得られません。膀胱の収縮力(尿を絞り出す力)があるうちは出にくさがそれほど気にならず困らないものの、加齢や膀胱神経障害などにより膀胱の収縮力が低下すると急に出にくくなり、尿が出せなくなる(尿閉)こともあります。②の場合は肥大した腺腫を摘除しなければ改善しないので手術治療が必要になります。
1970年代以前は肥大腺腫の摘除は開腹手術しかなく、出血量が多かったり入院期間が10~14日程度と長めでした。尿道から挿入した内視鏡のみで肥大腺腫を切除する経尿道的前立腺切除術(TUR-P)が開発され、開腹手術より大幅に低侵襲(身体への負担が少ないこと)であったため1980年代に急速に普及し標準治療となりました。
当科で施行しているHoLEPも尿道から挿入した内視鏡のみで肥大腺腫を摘除する手術ですが、ホルミウムレーザーを使用することで更なる低侵襲化を実現しています。レーザーがパルス照射されることで発生する衝撃波により肥大腺腫を周囲組織から剥離して摘除するため、腺腫の取り残しが少なく長期にわたり再発が生じにくい特性があります。
レーザー04

止血を行いながら手術操作を進めていくため出血が少なく、腺腫の大きさにかかわらず輸血を要することがほとんどありません。

レーザー05

また、ホルミウムレーザーは照射した組織への吸収深度が約0.4mmと浅いため剥離や止血の際に生じる組織のダメージが軽微で、術後排尿痛の程度が軽く1~2日で軽快します。手術時間は1.5~3時間とやや長めであるものの、身体的負担が少ないため手術翌日から手術前と変わらない日常生活動作に回復します。全身麻酔と5泊6日の入院を要しますが、ほとんどの患者様が予定されたスケジュール通りの退院を希望されています。手術方法とレーザーの低侵襲性により術後の生活の質は大幅に改善し、幅広い年齢層の患者様に安全に適用できています。
たいへん良い治療法ではありますが、膀胱の収縮力(尿を絞り出す力)がある程度保たれていないとこの手術を行っても排出状況の改善が得られません。外来通院検査で膀胱の能力を評価し手術の適応を判断します。
排出困難でお困りの患者様はご相談ください。

外来診療

  • 受付時間:8時30分~11時30分
  • 診療日:予約外は月・火・水曜日のみとなっております。
    紹介状をお持ちの方は地域連携室(043-277-8014)から予約可能です。
 

午前

(新患)

(新患)

(再診)

(新患)

×

(再診)

午後

(再診)

(再診)

×

(再診)

(再診)

 

診療スタッフ

氏名 職名 専門分野 資格
石原 正治 統括部長

泌尿器科一般

尿路結石治療

前立腺疾患

日本泌尿器科学会専門医・指導医
宮坂 杏子 主任医長   日本泌尿器科学会専門医・指導医
寺中 さやか 医長   日本泌尿器科学会専門医

 

当科で泌尿器科手術を受けられる患者様へ

当院は『一般社団法人National Clinical Database』のデータベース事業に参加しています。患者様からの拒否の申し出がない限り、手術を受けられた患者様の手術データを登録させていただくこととなります。以下にこのデータベース事業の目的、登録される情報の内容、情報の扱われ方につきご説明いたしますので、登録を希望されない方は担当医までお申し出ください。なお登録を希望されなかったことで、日常の診療等において患者様が不利益を被ることは一切ございませんのでお気軽にご相談ください。

泌尿器科:石原正治

専門医制度と連携したデータベース事業について

病院医療の崩壊や医師の偏在が叫ばれ、多くの学会や団体が医療再建に向けて新たな提⾔を⾏っていますが、どのような場所でどのような医療が⾏われているかが把握されていない状況では、患者さん目線の良質な医療は提供できません。そこで⽇本では、関連する多くの臨床学会が連携し、わが国の医療の現状を把握するため、『一般社団法人National Clinical Database』(以下、NCD)を立ち上げ、データベース事業を開始することになりました。この法⼈における事業を通じて、患者さんにより適切な医療を提供するための専⾨医の適正配置が検討できるだけでなく、最善の医療を提供するための各臨床現場の取り組みを支援することが可能となります。何卒趣旨をご理解の上、ご協⼒賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

一般社団法人National Clinical Database 代表理事
里見 進

1.本事業への参加について

本事業への参加は、患者さんの自由な意思に基づくものであり、参加されたくない場合は、データ登録を拒否して頂くことができます。なお、登録を拒否されたことで、日常の診療等において患者さんが不利益を被ることは一切ございません。

2.データ登録の⽬的

患者さんに向けたより良い医療を提供する上では、医療の現状を把握することは重要です。NCDでは、体系的に登録された情報に基づいて、医療の質改善に向けた検討を継続的に行います。NCD参加施設は、日本全国の標準的成績と対比をする中で自施設の特徴と課題を把握し、それぞれが改善に向けた取り組みを⾏います。国内外の多くの事例では、このような臨床現場主導の改善活動を⽀援することにより、質の向上に大きな成果を上げています。

3.登録される情報の内容

登録される情報は日常の診療で⾏われている検査や治療の契機となった診断、手術等の各種治療やその⽅法等となります。これらの情報は、それ自体で患者さん個⼈を容易に特定することはできないものですが、患者さんに関わる重要な情報ですので厳重に管理いたします。情報の取り扱いや安全管理にあたっては、関連する法令や取り決め(「個⼈情報保護法」、「疫学研究の倫理指針」、「臨床研究の倫理指針」、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」等)を遵守しています。登録されたご自身のデータをご覧になりたい場合は、受診された診療科にお問い合わせ下さい。

4.登録される情報の使われ方

登録される情報は、参加施設の治療成績向上ならびに皆さまの健康の向上に役立てるために、参加施設ならびに各種臨床領域にフィードバックされます。この際に用いられる情報は集計・分析後の統計情報のみとなりますので、患者さん個人を特定可能な形で、NCDがデータを公表することは一切ありません。情報の公開にあたっても、NCD内の委員会で十分議論し、そこで承認を受けた情報のみが公開の対象となります。

お問い合わせについては受診された診療科またはNCD事務局までご連絡下さい。

National Clinical Database 事務局
URL:http://www.ncd.or.jp/(外部サイトへリンク)
(お問い合わせはホームページ内のフォームからお願いいたします。)

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