更新日:2016年2月19日

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平成22年度千葉市最優秀作品 小学生部門

千葉市最優秀賞受賞 作品

【小学生部門】
わたしとひいおばあちゃん


二宮恵美
(千葉市立蘇我小学校)

わたしのひいおばあちゃんは、にんちしょうで、ヘルパーさんや、かぞくにたすけてもらいながら、あき田けんでせいかつしています。わたしは、まい年、なつ休みになると、あきたのひいおばあちゃんに会いに、行きます。
おととしのなつにあそびに行ったときは、
「とおいところ、よくきたな。」
と言って、スイカやトウモロコシを、いっぱい、テーブルの上にだしてくれました。そして、うらのはたけに、つれていってくれたり、わたしのお母さんの小さかったころの話をたくさんしてくれて、とても、たのしかったです。
でも、きょ年のなつに、会いに行ったとき、ひいおばあちゃんはかわっていました。
「いくつになったんだ。」
と聞かれたので、
「一年生になったよ。」
と言っても、ちょっとするとすぐに同じことをきいてくるので、わたしは、がっかりしてしまいました。すると、お母さんが、わたしに言いました。
「ひいおばあちゃんは、にんちしょうと言って、のうの中がびょう気になってしまって、おぼえておくことができなかったり、今までわかっていたことが、わからなくなってしまったんだよ。」
っておしえてくれました。わたしは、かなしかったけれど、ひいおばあちゃんのびょう気がよくなってほしいと思いました。
それから一年がすぎ、今年のなつに、会いに行ったときは、ひいおばあちゃんは、もっとかわっていました。いつものように、おねえちゃんといっしょに、
「こんにちは。」
って元気よくあいさつしても、ひいおばあちゃんは、目を三かくにして、こわいかおをしたままで、何もしゃべってくれませんでした。
わたしは、こわくなって、思わず、お母さんのうしろにかくれてしまいました。ひいおばあちゃんは、わたしのことをわすれちゃったみたいです。
(ひいおばあちゃん、どうしたんだろう。)
わたしは、しんぱいになって、お母さんに聞きました。
「ひいおばあちゃんは、にんちしょうがすすんでしまったのかな。」
とお母さんは言いました。わたしは、ショックだったけれど、わたしにできることは、何だろうと考えました。
ひいおばあちゃんの右手を見ると、ほうたいがまいてありました。何日か前に、げんかんでころんでけがをしちゃったそうです。わたしは、思い切って、
「ひいおばあちゃん、おけがしちゃったの。だいじょうぶ。」
と言いながら、右手をなでてみました。すると、ひいおばあちゃんの、三かくだった目が、だんだんほそくなり、その日、はじめてえがおを見せてくれました。そして、わたしのあたまをなでながら、
「ありがとう。」
と言ってくれました。わたしは、とてもうれしかったです。ゆうきを出して、やさしい気もちになって声をかければ、ひいおばあちゃんにつうじるんだと思いました。
『たとえ、にんちしょうになっても、心は生きている。』と、ちばにかえってきてから、お母さんとよんだ本にかいてありました。わたしは、このことばをわすれないで、なかなか会えないけれど、ひいおばあちゃんといる時は、やさしいことばをかけたり、お手つだいをしたいです。
『ひいおばあちゃん、今、何しているのかな。とおくはなれているけど、いつもおうえんしているよ。また、らい年も会いに行くからね。』

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