このCHIBA FOTO で、若い世代に向けて「写真を仕事にすること」とは何かを理解してもらうーーそれが、北井一夫の展示である。
ここでは特に、写真という表現手法が社会で果たす役割にフォーカスした。ある一枚の写真が商業的な機能を持つこともあれば、イデオロギーの代弁者にもなりうる……北井一夫という、常に第一線を走り続ける写真家の、半世紀以上に及ぶ仕事には、写真のあらゆる可能性が顕れている。彼のこれまでの歩みを体系的にまとめた展示となる。会場構成は大きく3 つのエリアに分けられる。
●会場中央は、これまで刊行してきた写真集を中心とした、印刷文化と作品の世界観が融合するエリア。
●エントランスから入って右は、主に60、70 年代を中心としたグラフ雑誌の掲載を紹介する雑誌・広告エリア。
●エントランスから左の空間は、オリジナルプリントの写真を展示するエリア。エントランス近くのエリアでデジタル写真、そして会場奥のエリアで銀塩プリントの貴重なビンテージやモダンプリントを展示する。