更新日:2020年5月26日

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ちば市政だより 2020年6月号 12~13面

特集


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海と千葉

千葉は海と深い関わりを持ち、発展の歴史を歩んできました。江戸時代以降の海と千葉との関わりについて振り返ります。

問い合わせ 郷土博物館 電話 222-8231 FAX 225-7106 月曜日休館

江戸時代

江戸時代の千葉は、幕府の置かれた江戸と房総を結ぶ重要拠点でした。
寒川村には佐倉藩の米蔵が置かれ、領内から産出する米や炭を江戸に送る港として栄えました。近隣の登戸村にも港が置かれ、印旛の南部、千葉の北部や九十九里海岸の物資が集まるとともに、江戸と往来する人々でにぎわいました。

成田名所図会より「千葉氏故城址の図」 1858年 
亥鼻の丘を中心に、江戸時代後期の千葉町・寒川村・登戸村と現在の東京湾の風景が描かれています。湾には帆をかけた船が行き交い、その先には富士山らしき山が見えます。千葉町は房総半島からの物資を送る中継都市として栄え、さまざまな商家が軒を連ねていました。
葛飾北斎「富嶽三十六景登戸浦」 1831~33年ごろ 
登戸村は海上交通に加えて漁業も活発で、遠浅の沿岸では小船での網漁や、ハマグリやキサゴ採りが行われていました。浅瀬に立っている鳥居は、登渡(とわたり)神社のものといわれており、遠くに富士山が描かれています。
寒川御蔵役所の旗 1856年 個人蔵(郷土博物館寄託)
都川の河口、現在の寒川大橋近くには、佐倉藩領の年貢米を収納する蔵が置かれていました。江戸での米相場に応じ、寒川村の港からすばやく船で米を運んで売り、藩の収益にしていました。

明治時代~戦前

この時代までは、現在の国道14号の辺りまでが海岸線でした。稲毛海岸は、遠浅の海と美しい松林に恵まれていたことから保養地として愛されました。また、干潮時には広大でよく締まった固い干潟が広がることから、日本初の民間飛行機練習場が開設されました。
当時の漁業は、昔ながらの打瀬船を使った漁法やアサリやハマグリなどの貝類の採取が主でした。また、戦後に盛んになる海苔の生産もこの時代に始まりました。

松井天山「千葉県稲毛海水浴場鳥瞰」 1927年
市民ギャラリー・いなげ蔵
昭和初めの稲毛海岸の様子を鳥瞰で描いたものです。浅間神社から、道を一本挟んで奥が海になっているのがわかります。
絵葉書「(稲毛名勝)海水浴場海気館前」 大正後半~昭和初期 
海気館は、稲毛の海水浴場前にあった旅館です。明治時代、治療法として海水浴が提唱されており、海気館も療養所として設立されました。その後、旅館となり、森鷗外や島崎藤村など多くの文人墨客が宿泊し、田山花袋「弟」、林芙美子「追憶」などの作品の舞台にもなりました。
清朝最後の皇帝の弟・愛新覚羅溥傑と嵯峨浩夫妻の旧宅
愛新覚羅溥傑は、稲毛区天台にあった陸軍歩兵学校に通っていたことから、浅間神社に隣接する家で新婚生活を送りました。現在残されている建物は、ゆかりの家・いなげとして市地域有形文化財に登録されています。
伊藤式恵美1型模型 稲毛民間航空記念館蔵
1915年に伊藤音次郎が初めて製作した飛行機の模型です。この飛行機で、民間機として初めて東京まで往復し、その名を全国に知られるようになりました。
打瀬船模型
網で海底を引き掻きながら獲物を取る漁を打瀬漁といい、この漁に使われた船を打瀬船と呼びました。貝を捕ることが多かったため、貝船(ケーブネ)とも呼ばれました。

戦後~

高度経済成長の時代を迎え、保養地や漁場として栄えた遠浅の海は、工業用地や住宅地として埋め立てられていきました。1951年には、川崎製鉄千葉製鉄所が開設し、市内産業の振興に大きな影響を与えました。1955年以降稲毛、検見川、幕張の埋立地では、千葉海浜ニュータウンの開発、京葉線の開通、幕張メッセのオープンなど、住宅地や商業施設などが集まる地域に生まれ変わりました。

京葉線開業記念乗車券 個人蔵
1986年3月3日に京葉線西船橋駅~千葉みなと駅間が開通、これを記念して発行されました。表紙には、オルゴールや点灯する前照灯ライトが内蔵されています。
幕張メッセオープン記念オレンジカード 個人蔵
1989年10月9日に完成した幕張メッセのオープン記念としてJR東日本が発行したものです。
海辺の今後
2016年に海辺のグランドデザインが策定され、未来を見据えた海辺のさらなる活性化が進められています。

*特に記載がないものは郷土博物館蔵

この特集は、1~3月に開催した企画展「海と千葉-海とともに歩んだ歴史-」から抜粋しました。図録は、郷土博物館で購入(400円)または図書館で閲覧できます。


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テレビ広報番組チバテレ「ザ・サンデー千葉市」

テレビ広報番組チバテレ「ザ・サンデー千葉市」。今月の放送は、7日(日曜日)9時~9時15分「地域で愛される隠れ家グルメをデリバリーで堪能!」


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このページの情報発信元

市民局市民自治推進部広報広聴課

千葉市中央区千葉港1番1号 千葉市役所高層棟8階

ファックス:043-245-5796

kohokocho.CIC@city.chiba.lg.jp

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