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更新日:2022年9月26日

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動画とテキスト(令和4年7月28日)

動画

テキスト

冒頭発言

それでは、定例記者会見を始めます。
発表の前に2点、お話しさせていただきます。
はじめに、千葉市における新型コロナウイルス感染症への対応状況です。
新規の感染者数については、千葉市で発表している千葉市民の昨日7月27日現在の7日間合計では8,804人と、前の週の5,776人と比較しまして、1.5倍と引き続き増加しています。
入院者数についても、昨日現在で188名と増加しており、千葉市を範囲としている千葉医療圏では、病床使用率は60%を超える水準まで上昇しています。
感染拡大の局面に対して、千葉県では昨日、県内全域で病床確保のフェーズを3に変更して、最大の体制に引き上げることが発表されています。
千葉県の臨時医療施設も順次再開するなど医療提供体制の拡充を千葉県と連携しながら進めている状況です。
保健所の体制ですが、新規感染者の急増に対応して、引き続き職員の動員や外部委託などによる人員増を行ってまいります。医療の提供や宿泊施設の手配のほか、配食や健康管理など自宅療養者への支援を継続的に行っています。
患者数の増加とともに、保健所に対して、療養証明書の発行依頼が増加しています。現在、大変多くのお申し込みをいただいており、証明書の発行までに2カ月ほど時間をいただく状態です。あらかじめご了承いただきたいということと、勤務先から書面での証明を求められるという理由も見られます。これについては、国からの通知を確認しましても、例えば、勤務の再開や傷病手当金の申請に療養証明書そのものは不要とされており、何らかの証明が必要な場合でも、例えば、ご自身のスマートフォンなどからMYHER-SYSの画面を提示すれば足りるとされていますので、事業者の皆様にはぜひご理解いただきたいと考えています。
なお、保健所によりますと、昨今の感染者のほとんどが発熱と、喉の痛みという症状があると伺っています。
発熱については、2日から3日で下がっていくことが多いようですので、新型ウイルス感染症の発症に備えて、解熱鎮痛剤等の市販薬や療養期間中の食事を事前にご家庭で用意いただくと安心いただけるのではないかと思います。
また、自宅で療養される方が大幅に増えてきています。
民間事業者に委託して行っているオンライン診療や往診についての体制ですが、さらに体制を強化して、24日から3チーム体制から4チーム体制としました。これによって、1日当たり最大60件の往診が可能となっています。
また、クラスターが発生しました高齢者施設や障害者施設への医師の派遣もチーム体制の中で併せて実施しているところです。
また、重症化リスクの高い高齢者や障害者の施設などでの感染も増えていますので、施設で勤務される方の検査体制を強化します。
これまでPCR検査および抗原定性検査の検査キットを月1回ずつ配送していましたが、8月からは、PCR検査は引き続き月1回、抗原定性検査は月3回に拡充しまして、週1回は検査をしていただく体制にしていきたいと思っています。
また、検査の関係ですが、千葉県と船橋市、柏市との3市で連携して行っています検査キット配布および陽性者登録センターの事業については、今月21日の再開直後に申し込みが殺到して、一時休止するなど市民の皆様にはご迷惑をおかけいたしました。25日から体制を強化して再開していますので、こちらのご利用をぜひご検討いただきたいと思っています。
また、引き続き発熱外来にはお問い合わせが集中しており、予約が取りづらい状況になっています。千葉県の検査事業を補完する意味において、また、市民の検査需要にお応えし、少しでも発熱外来の混雑緩和を図りたいと思っており、後ほど発表事項で説明しますが、千葉市独自の取り組みとして、有症状で軽症の市民の方を対象に、医師の診断と保健所への発生届の提出までを行う無料PCR検査事業を臨時で開始したいと考えています。この後の発表事項で説明させていただきます。
本格的な夏休みのシーズンを迎え、引き続き、市民の皆様のお一人お一人が感染しない、感染させないという対策が欠かせないと考えています。熱中症などには十分に注意していただきながら、特に定期的な換気を意識するなどして、基本的な感染症対策の確認をいま一度お願いしたいと思っています。特に高齢者や基礎疾患のある方につきましては、感染リスクを減らす取り組みを心がけていただきたいと考えています。
続いて、新型コロナワクチン接種ですが、市内の新規感染者数が急激に増加している中で、4回目の接種は感染した際の重症化予防を目的としています。現在、対象となっている60歳以上の方や基礎疾患のある方は、ぜひこの機会に早めの接種を検討していただきたいと思います。
今回4回目接種の対象者が広がり、高齢者など重症化リスクが高い方々に対してサービスを提供されている医療機関や高齢者施設および障害者施設などの従事者の方に対象が拡大されました。千葉市では、3回目接種から5カ月を経過した方全員に対して接種券をお送りしていますので、今回、対象となられた方については、お手元に接種券が届いていましたら、積極的な接種のご検討をお願いしたいと思います。
また、若い世代への接種を促進していきたいと考えており、集団接種会場では、平日夜間、土日および祝日の開設に加えて、一部会場では予約無しでの接種、また、団体接種も行っていますので、ご活用いただきたいと思います。
また、副反応が比較的少ないとされていますノババックスの1回目と2回目の接種では、12歳から接種が可能となっています。9月末まで接種期間を延長していますので、対象になる方は検討いただきたいと思います。
感染が急拡大する中で接種予約も増えていますが、会場によっては予約にまだ余裕がありますので、ぜひこの機会に積極的にワクチン接種の検討をしていただきたいと思います。
新型コロナワクチン接種コールセンターは、土日や祝日も開設していますので、ぜひ相談いただきたいと思います。
次に、濃厚接触者の特定についての取り扱いですが、現在、感染の主流となっているオミクロン株については、感染の伝播性や、その倍加速度が高い一方で、重症化が低い特徴があります。厚生労働省からの事務連絡についても、保育所等で改めて濃厚接触者の特定や行動制限の必要性について検討いただきたいとされています。
また、ご承知のように千葉県におきまして、オミクロン株の特性を踏まえ、濃厚接触者を特定し、自宅待機を求めることの有効性が低下していることなどを理由として、濃厚接触特定の見直し方針が出されています。
こうした状況を受けて、千葉市においては、いま一度、オミクロン株の特性と、関係者の意見を聞き取りするなどして現場の現状を踏まえた検討を行いました。
特に保育所、小・中学校、特別支援学校においては、施設内で濃厚接触者となったことを理由に自宅待機となったり、在籍する子どもの保護者が欠勤せざるを得なくなるなど、社会経済活動を行う上で特に大きな影響を与えることを考慮しまして、千葉市におきましても、濃厚接触者の特定を行わないこととして、昨日、関係施設への見直しの通知を行いました。
なお、全ての市立学校におきましては、例えば、陽性者が出た場合などについては、陽性者の近くにいたなど、感染リスクが高いと考えられる児童・生徒については、学校のから保護者に対して、健康観察の徹底など注意喚起を引き続き行っていくようにしています。
また、夏休み中に関東大会や全国大会に出場する中学校、また、基礎疾患等によって休み明けの登校に不安を感じている特別支援学校の児童・生徒や保護者が希望する場合には、市立学校が保有している抗原検査キットを有効活用し、検査が実施できるようにします。学校を通じて保護者の方々にも連絡させていただきます。
次に、冒頭の最後になりますが海浜病院での臨床工学技士による縫合事案についてです。
7月14日の定例会見で改めて調査を行った上で、病院局から皆様に発表させていただくと説明していましたが、現状をお伝えさせてします。
現在、病院局で関係者への再度のヒアリングや他の手術例を含めた録画記録の精査を行っています。今後、院外の第三者にも調査に入っていただき、8月中を目途として、結果を皆様に説明できるように手続きを進めています。
それでは、本日の発表事項とお知らせに入ります。
はじめに、発表事項の1点目は、冒頭でも触れましたが、新型コロナウイルス感染症が疑われる症状がある方を対象とした千葉市独自の無料PCR検査事業の実施についてです。
千葉市では、新規陽性者が急増しており、発熱外来の予約が取りづらくなっています。感染症が疑われる症状のある方を対象に、保健所への発生届までを行う無料PCR検査を臨時に実施します。
また、千葉県と連携して行っている検査キット配布・陽性者登録センターの事業についても再開していますが、1日の処理容量に限度がありますので、補完する意味でも実施させていただきたいと思っています。
検査のお申し込みについては、専用サイトにアクセスしていただいて、申し込み手続きを行うと、市が委託する事業者から検査キットが送付されます。こういった箱で送付される予定となっており、中には検査キットが入っていて、唾液を採取して指定の場所に送り返していただくという形になります。検査キットを送り返しますと、検体の返送後にメールで申し込みされた方に検査結果が届く形になっています。
検査結果が陽性の場合には、委託事業者から保健所への発生届が提出され、保健所から、療養に必要な情報をお申し込みいただいた方に連絡するという仕組みとしています。
発熱外来に今以上に負担をかけずに、その後の保健所からの支援につなげていくことができる仕組みとしています。
検査キットの申し込み受け付けですが、千葉市民で新型コロナウイルス感染症が疑われる症状のある方を対象に、8月5日から8月31日まで行うこととしています。臨時応急的な対応であり、特に年齢制限は設けませんが、お一人当たり1回までとさせていただきたいと考えています。
また、受付から発生届の提出まで、滞りないスケジュールを保って実施していきたいということと、検査処理の能力の限界もあり、1日当たりの検査件数は500件を上限として始めさせていただきたいと思います。
検査費用は無料ですが、検体を返送する費用、輸送費になりますが、こちらは自己負担とさせていただきます。
今後も新規感染者の急増に対応するために保健所体制や機能の維持、検査体制の強化、医療の提供や宿泊施設の手配、自宅療養者の支援に取り組んでいきたいと考えています。
続きまして、発表事項の2点目は、公立夜間中学の個別相談窓口の開設です。
公立夜間中学は、令和5年4月の開校に向けて準備をしていますが、これまでも学習ニーズを把握するためのアンケート調査や市民説明会などを開催してきました。
開校まで1年を切ったタイミングで入学を希望する方、また、関心を持っている方の疑問や不安を解消するために、8月1日から教育委員会の中に公立夜間中学個別相談窓口を開設します。
開設期間は、8月1日から令和5年3月31日までとしており、電話または対面でご相談させていただきます。
教育課程がどうなっているのか、また、支援体制がどうなのか、夜間中学に関することであれば、どんなことでもご相談いただけます。
また、日本語が不自由な外国籍の方が夜間中学で学ぶことも想定しており、日本語が不自由な外国籍の方からもご相談いただけるように地方公共団体の行政窓口に対する通訳支援事業も活用しながら、言葉に不安のある方でも相談できる体制としたいと思います。
本日お配りしている別添のリーフレットを公共施設や関係団体に配布して周知していきたいと思っています。
教育を受ける機会を実質的に保障するものであり、公立夜間中学は来年4月の開校を予定しています。入学を希望する方や、関心のある方、ぜひ一度、ご相談いただきたいと思います。
次に、お知らせ事項になります。こどものまちCBTの開催についてです。
こどもの参画事業の取り組みの一環として実施しているこどものまちCBTを3年ぶりに対面で開催します。
こどものまちCBTは、子どもたちが自らつくり運営するまちの中で市民となって働き、その報酬で物品の購入やゲームで遊ぶ体験をしたり、子どもたちが公開討論から投票まで行うまちの市長選挙を実施するなど、言わば遊びを通して社会の仕組みや社会参画について学ぶことを目的とした取り組みです。
日程は8月26日金曜日から28日日曜日までの3日間実施で、場所はきぼーるで行います。
主なプログラムとしては、物販店、射的などのゲーム屋さん、警察、銀行、市役所などのお仕事体験があり、その他にCBTこども市長選挙も行われることになっています。3日間にわたり公開討論会が開催され、投票を経て、最終的には当選した新こども市長が所信表明を行う企画となっています。
今年度の特色としては、準備に当たっている子どもたちで話し合いをして、「レッツ虎イ!思い出に残る楽しい大豪遊!」をテーマにして、コロナ禍でも楽しめるように、仕事の報酬を引き上げたり、遊べる工夫をたくさんしています。
対象は、小学校1年生から18歳までとしており、各日100人までの事前申込制です。8月10日水曜日までに、ちば電子申請サービスで受付を行っています。応募多数の場合は抽選となりますが、事前申し込み以外にも当日50名まで先着で受け付けることにしています。
企画の段階から子どもたちが主体となって取り組み、ボランティアの皆様と一緒に準備を重ねていますので、ぜひ、当日お越しいただき楽しんでいただきたいと思っています。
私からは以上です。

質疑応答

(記者)
無料PCR検査事業について、こちらは結果が分かるまで日数はどれぐらいかかるものなのでしょうか。
(市長)
PCR検査ですので、1日か2日かかります。千葉県と保健所設置3市が連携して実施しているものは抗原検査ですので、すぐ結果が分かるのですが、こちらのものはPCR検査ですので、検査処理の分だけ時間がかかるというものになっています。
現在、発熱外来が非常に混雑しており予約が取りにくい状況で、千葉県と連携して行っている事業についても1日当たりの上限がありますので、まだまだ検査が受けられない市民の方が多数いらっしゃいます。また、今後も一定程度いらっしゃることを想定して、臨時の措置として、PCR検査を行って、その後、陽性であればオンラインになりますが医師の診断をして、保健所への発生届を行うというのが事業の趣旨です。
(記者)
ネットで申し込んでから委託事業者が発生届を提出するまで、例えば1週間以内で行えるなど、期間についてはいかがでしょうか。
(職員)
ネットで申し込みをされてから翌日にはお手元に検査キットが届きます。検体が実際に委託事業者の手元に届けば、そこから24時間以内にご本人に連絡が入るというスケジュール感です。
(記者)
検体の返送があれば、いつになるかはその人次第なので、何日以内に検査結果が分かるということは、一概には言えないのでしょうか。
(職員)
どのぐらいのタームで本人が返送されるかによりますが、検査キットについては、例えば、今、市長が持っている検査キットは昨日の午後に申し込みして、今日の午前中に届きましたので、このスケジュール感はかなり早いと思います。
(記者)
あくまで千葉市民を対象ということで、市内に通勤や通学している人は対象外になるのでしょうか。
(職員)
千葉市民を対象とさせていただきます。
(記者)
発熱外来の予約が取りにくくなっているということはよく聞くのですが、市長が把握している限りで、市内の発熱外来で何時間待ちになっているなど、そういった現状はいかがですか。
(市長)
全体を数字でまとめているわけではありませんので、数字をお示しするのはなかなか難しいのですが、市にお問い合わせいただいたお話を伺いますと、数カ所に電話してもなかなか予約が取れない状況があると伺っています。
(記者)
無料PCR検査事業について、今回この事業に当たって新しい人員を配置するなどの対応はあるのでしょうか。
(市長)
こちらは委託事業ですので、委託先と連携しながら進めていきますが、このために新しい部署を設置するなど、そういうものではありません。現体制の中で対応していきます。
(記者)
冒頭にお話のあった療養証明書の発行について、企業での周知がなかなか進んでいないというお話がありましたが、今後どういった形で周知するなど、考えていらっしゃることがあれば教えてください。
(市長)
市としても様々な方法や手段がありますので、SNSやホームページなどを使って広報しますし、経済団体などへの要請も検討していきたいと思います。
(記者)
他の自治体になりますが、高齢者や基礎疾患のある方については、感染拡大を受けて外出をできるだけ自粛するようなことを求める自治体もあるようですが、千葉市としてはそういったことを要請するようなことは考えていらっしゃるのでしょうか。
(市長)
これまでも基本的な対策をしていただきたいということをお願いしていますし、高齢者や基礎疾患のある方は、感染リスクを減らす行動を心がけてくださいというお願いをさせていただいています。
高齢者の方について、こういった行動はしないでくださいという強い形での要請は、まだ考えていませんが、今後の感染状況や入院者数などを見ながら、行動制限については、その時その時に判断していくべきものではないかと思っています。
(記者)
無料PCR検査事業について、これは千葉県と3市で実施している事業と同じ仕組みという理解でよろしいでしょうか。
(市長)
違います。
(記者)
どういった点が違うのでしょうか。
(市長)
位置づけとしては、千葉県の事業を補完するものです。
千葉県と連携して行っている事業は、1日の処理件数の上限があり、千葉市民の方が十分に活用できていないという状況があります。千葉県の事業は抗原検査キットを使っていますが、今回の千葉市の新規の事業はPCR検査です。
保健所への発生届の提出までできることを考え、委託事業者との調整の中でPCR検査と、その後に続く陽性者に対する医師の診断、発生届の提出が可能なスキームということで今回、実施させていただきたいということです。
(記者)
1日の申し込み上限を500件ということは、どういった基準で決めているのでしょうか。
(市長)
委託事業者が1日に確実に処理できる上限ということで伺っています。
(記者)
千葉市の人口を考えると処理能力を上回ることも考えられますが、その点はいかがでしょうか。
(市長)
千葉県の事業では実際に希望者が多く出ており、千葉市の方でもまだ申し込みができない方もいらっしゃるかと思いますので、これを補完するものです。
実際に始めてみてどうなるかについては、申し込み状況を注視していきたいと思いますが、仮に相当程度を上回ってきた場合につきましては、委託事業者と今後の処理件数の増加について検討していきたいと思っています。
(記者)
濃厚接触者の特定に関して、国では濃厚接触者の待機期間を7日から最短3日にしましたが、そのあたりは市長としてはどのように評価していますか。
(市長)
濃厚接触者を特定するということの意味が、新型コロナウイルス感染症が発生した頃と比べて薄くなってきていると私は感じています。オミクロン株のBA.5では、潜伏期間が短くなっており、濃厚接触者の特定をしているうちに発症しているというケースが多いのではないかと思っており、濃厚接触者を特定することの意義が薄れているのは事実だと思っています。
一方で、濃厚接触者を特定することでとらなければいけない措置が、社会経済活動を大きく制限していることにつながっていますので、今のBA.5の疾病のリスクや症状を見た場合に、濃厚接触者にお願いしている対応の重さが、アンバランスになってきているのではないかと思っています。
実際に濃厚接触者の特定については、自治体ごとに違った対応をすることを許容していますし、事務連絡等では当初新型コロナウイルス感染症が流行り出した頃の対応と比べると、緩和した取り組みも可能としています。今流行しているオミクロン株の特性を踏まえた上で、例えば、2類相当で求められる対応の中で、何が本当に必要なのか、そもそも2類相当でいいのかについて、流行が収まってからではなくて、現状に合わせて検討していかないと保健所や医療機関が回らなくなってきている状況があると思っています。
当初想定していたのは、潜伏期間が比較的長くて、重症化リスクも高いものを想定した対策になっていて、現在のオミクロン株になって、潜伏期間が短くなり、重症化リスクもかなり小さくなってきているという状況の中で、これまでと同様の措置を引き続き取り続けるのか、段階的に取るべき対応を緩和して、例えば、医療機関や保健所の取る措置を少しずつ軽減はしていますが、基本的に2類相当で対応していますので、保健所が取るべき措置は通常の風邪などと比べて、準備や対応に重いものがあります。このままの対応を続けていくと行動制限をしなければいけない状況が想定されると思いますが、行動制限は社会に与えるインパクトが非常に大きいので、行動制限を検討するときには、2類相当の取り組みをこれからも続けていくことはどうなのか、ということをあわせて議論しなければいけないのではと思っています。
今のオミクロン株の特性を踏まえると、2類相当という取り扱いを保健所や医療機関に求めることは非常に重いものがあると思っていますし、対策を取ることで時間当たりの診ることができる患者の数が限定されているわけですので、インフルエンザと比べると時間当たりに診ることができる患者数は、今の対応の方が少なくなっていますので、もう少し医療を効率的に回せるような在り方や保健所の全数管理を本当にこれからも続けていくことはどうなのかということを、今しっかりと検討しなければいけない時期に来ているのではないかと思っています。
(記者)
国の方では、市や病院で待機期間を決めていいと言っていますが、千葉市では職員に対してどのような対応をしているのでしょうか。
(市長)
職員に対しましては、国の基準に合わせた対応を取らせていただいています。
ただ、今は職員に感染者が増えてきていますが、BCP、一部業務を制限するというレベルにはなっていません。ただ、そうした状況になってきた場合は、濃厚接触者の取り扱いについて、さらに市として職員に独自の対応をするかどうかを検討しなければいけない時期が出てくると思います。
(記者)
無料PCR検査事業について、千葉市が独自で行うということですが、先ほど千葉県の事業を補完するという言葉がありました。今回の無料PCR検査事業の独自性や特徴はどこにあるのか教えてください。
(市長)
外部委託してPCR検査を行うということは、高齢者施設の従事者向けに今までやってきたことですが、現在保健所に発生届を出して、保健所から自宅療養の支援を受けられるまでに発熱外来に行けないことや、千葉県の事業も1日の処理能力に限りがあるということでなかなか発生届の提出までにたどり着くにも時間がかかる状況になっていますので、そうした状況を少しでも改善し、市内の発熱外来の混雑緩和をしていくために行わせていただきます。
検査をネットで申し込んで、検体の郵送を受けて返送すること自体は、もう既に行われていることですが、発熱外来の混雑緩和と発生届の提出を受けるようにし、保健所の自宅療養の支援が少しでも早く受けられるようにするための事業です。
(記者)
委託事業者に対して申し込み、発生届の提出を行うことに関して、事業者が全て完結してくれるということ自体は、特段、珍しいことでもないのでしょうか。
(市長)
保健所の業務自体が、職員動員と外部委託を組み合わせて実施していますので、外部委託を活用するという一つの事業と捉えていただければと思います。
(記者)
無料PCR検査事業について、委託事業者は、にしたんクリニックということでよろしいでしょうか。
(市長)
そうです。
(記者)
検査キット配布・陽性者登録センターへの問い合わせがつながりにくくなっているということですが、具体的な件数などは分かりますでしょうか。
(市長)
市内の病院に予約状況をアンケートでお願いするということも病院の負担になりますので、そういったことを統計的にまとめるということは、今は想定していません。
千葉市のコールセンターに意見を寄せられたり、担当課にいただくお電話の中で一部状況が見えてくるところがありますので、そういったご意見や千葉市医師会などから寄せられる意見も踏まえながら対応を検討しています。
(記者)
コールセンターには、1日どれぐらいそういった関連の問い合わせが来ているなどはわかりますでしょうか。
(市長)
後ほど担当課に聞いていただきたいのですが、リアルタイムで整理している時間がない状況で、それぞれのお問い合わせに一つ一つ対応しているという状況であることをご理解いただければと思います。
(記者)
幕張ビーチ花火フェスタの発表がありましたが、予定どおり実施するということで変わりはないのでしょうか。
(市長)
はい。現時点では予定どおり実施していきたいと考えています。
(記者)
感染者数が過去最大を更新するような中でも、実施する方向ということでしょうか。
(市長)
もともとコンパクトな開催を企画しており、例年は有料席として使っていた部分を、人数を限定して抽選方式でお越しいただく形にしていますので、無料席などはありません。
現在の感染状況については懸念していますが、具体的な行動制限があるわけでもありませんので、基本的な感染対策を取った上で、今のところ実施していきたいと考えています。
(記者)
前回の市長会見項目であったプラスちばキャンペーンについて、社会経済活動を維持していくということが目的なのでしょうか。
(市長)
社会経済活動を止めることは、大きなインパクトがあります。
現時点では、こうした行動制限を飲食店に対して行うという状況にはないと私どもは考えています。プラスちばキャンペーンについては、基本的な対策を取っていただくというお店を対象に実施していきたいと思っていますので、こちらについても、現時点では中断や中止という考えは持っていないということです。
(記者)
幕張ビーチ花火フェスタについて、都内の状況を調べてみたりしますと、花火大会を中止にしているところが多いのですが、そのあたりについては理解できるというお考えなのでしょうか。
(市長)
それぞれ会場の位置付けなどが違いますので、それぞれの自治体や実施団体で判断していくことではないかと思います。
幕張で行う花火大会につきましては、人数を制限して抽選で当選された限られた市民の方がお越しいただくものですので、よくある花火大会の無料スペースのように人でごった返すことがないと考えています。感染対策も十分に取れると判断して、今のところは実施する予定にしています。
(記者)
新型コロナウイルス感染症の関係で、2類から5類にしてはどうかという議論が一部起こっていて、県内の市長の中にも、そういった発言をされる市長が一部いらっしゃるようですが、神谷市長として今のお考えをお聞かせください。
(市長)
現在、保健所業務などを見てみますと、国からの事務連絡の範囲で自治体が考えて対応できる部分があり、患者が増えてきたので濃厚接触者は特定しないということや、患者が増えてきたので、疑似症状でも届け出が提出できるなどの対応を取っているわけですが、事実上、2類相当の感染症であるという意義が薄れてきているのではないかと思っています。
2類に位置付けられている結核などで想定される措置に準じた形で、今回の新型コロナウイルス感染症は対応していますが、ウイルスの感染が広がってきた当初に想定していた疾病リスクが、今の段階と違ってきているのではないかと思っていますし、重症化リスクが大きく下がっていることは事実だと思っています。
当初想定していたことをこれからもずっと続けるとすると、保健所や医療機関は非常に負担が重くなりますので、行動制限を取らないと現場が非常に厳しくなってくると思いますが、疾病リスク自体を冷静に分析してみると、当初の重症化リスクは大きく軽減されている状態だと思いますので、いま一度、個別の取り組みについて緩和することを繰り返すことも手法としてあるかもしれませんが、大本の2類相当でどこまで措置を取るのかということについて、現在の疾病リスクを踏まえて、判断を調整する時期に来ているのではないかと思っています。
例えば、結核だとすれば、濃厚接触者を特定しなくていいことや疑似症状で届け出ていいということには、おそらくならないと思います。ということは、新型コロナウイルス感染症に対する評価というのは、結核ほどではないのではないかと私は感じており、それならば改めて今の新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえて、保健所や医療機関がどこまで対応しなければいけないのかについて、早急に議論しなければいけない時期ではないかと思っています。
(記者)
無料PCR検査事業について、千葉県は抗原検査を採用していますが、千葉市はPCR検査を採用した理由があれば教えていただけますでしょうか。
(市長)
医師の診断と保健所の発生届の提出までを一連の流れでできる検査事業として何が適切か、何が可能かといったときに、今回、にしたんクリニックさんが提供しているサービスがそれに該当すると判断して、千葉県の事業の補完という意味も含めて、発熱外来になかなか行けない方や予約が取りにくいという状況がある方、千葉県の事業になかなかお申し込みができない方の補完事業として、検査処理の時間は少しかかりますが、臨時緊急的に行う意義がある事務処理の流れだと考えて、今回、PCR検査事業という形で実施することにしました。
(記者)
にしたんクリニックさんの中で、抗原検査よりPCR検査のほうが実施しやすいからという認識でよろしいでしょうか。
(市長)
医師の診断から保健所への発生届の提出までの一連の流れをパッケージでできるということがPCR検査でしたので、今回こちらを採用したということです。
(職員)
ほかにご質問はありますでしょうか。
よろしければ、以上で定例記者会見を終了します。

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