園長メッセージ(2020年10月分)

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園長メッセージ(2020年10月分)

更新日:2021年10月29日

園長メッセージ(2020年10月分)

2020.10.20

こんにちは。
10月16日(金)に開催された特定非営利活動法人 千葉市視覚障害者協会「第28回千葉市視覚障害者福祉大会」にお招きを受け講演をさせて頂きました。同協会は、視覚障害者及び一般市民に対して、障害者の自立と社会参加の推進並びに障害者理解の啓発に関する事業を行い、視覚障害者の福祉の向上に取組まれている市内在住の視覚障害をお持ちの方にとっての唯一の当事者団体です。講演テーマとしてご依頼のあった「園長就任以来取り組んできたこと」について、「動物園の歴史」や「動物園の社会的存在意義」を交えご紹介し、加えて「見る・見せる」ことを優位としてきた動物園が、視覚に障害を持たれる方の「知る」「学ぶ」「楽しむ」機会の享受のために何ができるのか?と言った課題認識とその対応策について案を含め触れさせて頂きました。当園では動物の等身大イラストパネルやレプリカ頭骨、卵、角、羽毛と言った体の一部、更には動物の体のつくりや体重などを実感するためのデッキブラシやペットボトルなどの日用品等を、「触察」と言われる「触れることで観察する」教材として使用していますが、その一部を会場に持ち込みご出席の皆さんに触って頂くとともに、動物の鳴き声あてクイズなども行い大変好評でした。全ての人に優しく開かれた施設を追求すべき動物園として、改めてこの問題を考える機会ともなりました。「触察」と「聴覚情報」や「臭覚情報」とを組み合わせたカリキュラムの創出と体系化などにより、実感と感動が提供でき、それらを他の人と共有する楽しさ・喜びに繋げられるプログラムづくりが重要であると思っています。その実現にあたって、障害をお持ちの方自身による動物ガイドと言ったような様々なアイデア出しを頂くなど、「共に創る新しい動物園」に向けた今後の連携にご賛同を頂きました。毎年12月3日から9日は「障害者週間」です。「共生社会」の実現に向けた課題についてみんなで考えてみましょう。

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「動物園の社会的存在意義と新たな顧客体験の創出
~一人ひとりに合わせた“満足感”や“喜び”体験の創出」の講演風景

さて10月10日(土)、動物科学館1階に新たな常設展『動物園で考古学』をオープンしました。数ある見どころの中でも『称名寺式土器』は必見。この土器は、当園のある台地『餅ヶ崎遺跡』から出土し、これまでは『加曽利貝塚博物館』に展示されていた貴重な実物の“里帰り”となるわけです。日本最大級の貝塚で特別史跡にも指定されている『加曽利貝塚』から見つかった縄文土器、石器、動物・魚・人の骨等を中心に展示し、東京湾周辺に住んでいた縄文時代の人々の生活の様子を解説している『加曽利貝塚博物館』の現館長 加納様はこの『称名寺式土器』の発掘者。発掘調査時の加納館長のスナップ写真と『称名寺式土器』の詳しい解説はコチラでご確認ください。また、ヒトと動物の共生の歴史や見事な造形美の出土品を数多くご覧になれます。縄文人は土偶以外にさまざまな生き物を模った作品を残しています。なかでも比較的数多く作られたのがイノシシやヘビ、鳥で、下の写真は展示もおこなっているイノシシを模った出土品です。ヒトとの関係の深さが感じれますよね。1,300箇所を越える遺跡が存在する千葉市。これらの遺跡の所在確認や発掘調査などを実施し、発掘調査で見つかった竪穴住居跡などの遺構や土器・石器などの遺物の記録を残すとともに、その記録や遺物の収蔵・保管、そして展示公開している『千葉市埋蔵文化財調査センター』にも是非足を運んでみてください。どちらの施設も千葉市の新たな歴史の魅力に触れることができますよ!

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イノシシを模った出土品

また、動物科学館エントランスホールには、以前にもご紹介しましたが四街道市在住の画家、福田實様からご寄贈頂きました絵画『生物大行進』を展示させて頂いております。10月19日(月)には福田様ご夫妻とご家族の皆様にご来園頂きました。躍動感あふれる壮大なスケールの3部作を是非ご覧ください。

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 『生物大行進』(生命の煌めき)「陸」「海」「空」3部作  そして福田様ご夫妻と

更に同エリアでは、等身大比較展示『ネズミの大きさ比べ』も公開中です。今年は子年。ネズミの仲間たちの大きさを身近なものと比較して感じ取ってみましょう。
尚、「動物科学館」は新型コロナウィルス感染防止の観点から、長らく動物観覧エリアを閉鎖しておりますが、対策を実施の上いよいよ11月5日(木)より同館内の動物観覧を再開する予定です。

10月19日(月)には、35年に渡りゴリラを描き続けられている画家 阿部知暁様にご来園頂き、国内外での広い見聞と豊富なご経験からゴリラの魅力をお聞きすることができました。またゴリラの立場に立った、ゴリラ愛に溢れるご提言もいくつか頂戴し大変有意義なひと時でした。今後も貴重なお話をもっともっとお聞きできることを大変楽しみにしています!

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阿部 知暁様と

最後に。
私の前職でのビジネスパートナーであったインテル株式会社様、日本システムウェア株式会社様と当園のそれぞれの課題の共有と対策の方向性が一致した為、この3団体共同による実証実験を10月22日から実施させて頂くことになりました。園内に設置するカメラによる来園状況の調査・分析を通して、一層のサービス向上と経営効率の改善に向けた施策の充実を図るというものです。ご来園の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。詳しくはコチラをご覧ください。

2020.10.2

こんにちは!
今回は新たにスタートする2つの取り組みをご紹介します。

1つ目は『動物園で考古学』です。??が頭に浮かんだ方が多いと思いますが、コロナ禍で実施が延期となっている同題目の講演を思い出された方もおられるかもしれません。千葉市動物公園がある台地は、その建設に伴い行われた昭和50年から59年の発掘調査で、縄文中期末から後期初頭にかけての県内最大規模の大集落跡が見つかり、のちに「餅ヶ崎遺跡」と呼ばれるようになりました。柄鏡形(えかがみがた)住居跡や古代の「竪穴住居跡」、土器や石器等の遺構・遺品が多数出土しており、日本最大級の貝塚として知られる「加曽利貝塚」をはじめとする、貝塚の歴史を語るうえで重要なカギを握る遺跡と言われています。こうした背景から、現代の我々の文化や生活の礎である古代人の生活の営みを学ぶとともに、石器時代から縄文時代のヒトと動物との関係の歴史を紐解くことで、「現代に生きるヒトと動物がともに住みやすい環境づくり」について考えるきっかけとなることを願い、千葉市立加曽利貝塚博物館と千葉市埋蔵文化財調査センターと当園の共催のかたちで取り組んでいるのが『動物園で考古学』です。動物科学館1階ホールに、貴重な展示物と解説パネルで構成する『動物園で考古学』コーナーの設置を進めており、近日、概要や公開開始日等を公表させて頂きます。また各共催の各団体による講演も予定しておりますのでご注目ください。

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餅ヶ崎遺跡から出土した「称名寺式土器」

2つ目は『アカデミア・アニマリウム』です。動物園は「市民に開けれた科学的基盤をもつ施設」でなければならず、社会的使命として次の4つの役割が定義されています。
① 種の保存(野生動物種を飼育下で繁殖させる)
② 教育・環境教育(生きた動物の展示を通して環境への意識を育んで頂く)
③ 調査・研究(動物生態を研究し、維持・繁殖に繋げていく)
④ レクリエーション(動物展示を通して、楽しみながら命の大切さ・生きる事の美しさを感じて頂く)

これらは単独で機能するだけでなく、それぞれが連携して高めあう関係にあります。この度、特に②③に関して、様々な高校・高専・大学等の研究教育機関や企業などとの更なる連携強化を図り、一層の内容充実と、市民の皆様をはじめとする外部への情報発信の強化を目指すこととし、千葉市動物公園が外部連携も含めて行う「教育・環境教育」・「調査・研究」活動の総称を『アカデミア・アニマリウム』と名付けることとしました。「ちばZOOフェスタ2020」がその実質的な旗揚げの場となり、園職員のみならず、連携頂いている各団体や専門家の皆様による講演会等を予定していますので、是非ご参加ください。

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『アカデミア・アニマリウム』のロゴ

さて、「癒しと憩い」の場としての屋外空間での心地よさの創出、また脱炭素化を志向した「環境にやさしいエネルギーの活用」の取り組みとして、「井戸水を利用した屋外空調装置」の実証実験を展望デッキで実施し、体感気温は実際の気温に比べ平均5度程低く、通常の冷媒を使った空調に比べ約75%のCO2排出削減が可能との実証結果を得ることができました。暑かった今夏、ご来園の皆様にはひと時の清涼感をお届けできたのではないかと思っております。本実証実験で連携する東芝キヤリア(株)様とは、引き続き同テーマに取組み、11月から冬場の実証実験を実施予定です。引き続き、地球環境を守るとともに公園としての機能強化を志向してまいります。この機会に是非皆さんも「脱炭素社会」や「SDGs」について考えてみてください。

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展望デッキに設置した「井戸水を利用した屋外空調装置」

季節の移ろいを実感する今日この頃。木々の色づきも進んでくると思います。皆さんのご来園をお待ちしております。 

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