千葉市議会トップページ > 会議日程・結果 > 可決された意見書・決議 > 令和8年第1回定例会意見書・決議全文
更新日:2026年3月17日
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脳脊髄液漏出症(脳脊髄液減少症)は、交通事故等を契機に発症し、頭痛やめまい、倦怠感など多様な症状が生じる疾患である。平成28年からは診断基準に基づく硬膜外自家血注入療法(ブラッドパッチ療法)が保険適用となり、専門的な診療体制の整備が進んでいるが、社会的認知はなお十分とは言えない。
脳脊髄液減少症患者・家族支援協会からは、「労災保険では障害等級12級の認定が多く行われているが、自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)では後遺障害等級が適切に認定されておらず、多くの患者が救済されていない」との指摘がある。
こうしたことから、脳脊髄液漏出症に苦しむ患者が1人でも多く自賠責保険の後遺障害等級の認定を受け、適切な治療が受けられるよう、支援体制の充実が求められる。
政府においては、公平性と透明性の高い自賠責保険の後遺障害等級の認定体制を整備し、被害者救済の理念が十分に発揮されるよう適切な措置を講ずることが期待される。
よって、本市議会は国に対し、下記の事項を強く要望するものである。
記
1 自賠責保険の脳脊髄液漏出症に関する後遺障害等級の認定手続として、高次脳機能障害(自賠責保険高次脳機能障害認定システム)と同じように、専門医による認定システム(脳脊髄液漏出症認定システム)の仕組みを構築すること。
2 被害者やその代理人及び裁判所等が開示を求めた場合、自賠責保険において後遺障害等級認定を審査した際の根拠資料について、労災保険と同様に、開示される制度とすること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和8年3月17日
千 葉 市 議 会
[送付先]内閣総理大臣、総務大臣、厚生労働大臣、国土交通大臣、衆・参議院議長
高齢化の進展に伴い、全国的に火葬需要が増加しており、今後、本格的な多死社会の到来により、さらなる需要の増加が見込まれている。特に、都市部を中心とした多くの地方自治体では、急激な需要増加により、火葬供給能力を超え、火葬待ちの長期化・常態化などといったことが懸念されるとともに、火葬場の老朽化も深刻であることから、火葬場の新増設、建て替え、改修、炉等の設備の更新など、火葬場の整備等が喫緊の課題となっている。
本市においても、今後さらに高齢化が進展することが見込まれていることから、将来的な火葬需要の増加は避けられない状況にある。そのような中で、安定的かつ円滑な火葬体制の確保が求められており、既存施設の老朽化への対応や、将来を見据えた計画的な整備が重要な課題となっている。
火葬場は耐久性や専門性の高い設備等が求められることに加え、近年の建設費用の高騰等により、整備等には多額の費用を要するが、一般廃棄物処理施設(焼却施設)や終末処理場などの他の公衆衛生施設の整備と異なり、国による財政支援制度がないため、地方自治体の大きな負担となっている。
一方で、国は原則として、地方自治体が火葬場の経営主体となることや、公衆衛生の確保に加え、永続性や非営利性を確保すること等を求めており、実態としても、多くの火葬場が公設公営であるなど、法令上の規定はないものの、事実上、地方自治体が整備や運営をせざるを得ない状況となっている。
火葬場は他の公衆衛生施設と同様に、市民生活及び公衆衛生の確保のために必要不可欠な施設であり、災害時や感染症流行時においても、地域社会の安全と安心を支える重要な社会基盤である。
よって、本市議会は国に対し、下記の事項を強く要望するものである。
記
1 地方自治体による火葬場の新増設、建て替え、改修及び設備更新等について、補助制度を創設するなど、必要な財政措置を早急に講ずること。
2 火葬場の整備等に係る国と地方自治体の役割分担や、地方自治体が担うべき事務・権限に見合った財政支援については、本来法令により明文化すべきものであることから、関係法令の整備を併せて進めること。
3 財政措置及び関係法令の整備に当たっては、地域の実情に応じた柔軟な整備・運営形態を認めること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和8年3月17日
千 葉 市 議 会
[送付先]内閣総理大臣、厚生労働大臣、衆・参議院議長
国は住居専用地域において、いわゆる民泊営業を可能とした「住宅宿泊事業法(民泊新法)」を平成30年6月15日に施行した。
民泊は観光振興や空き家活用といった面で一定の効果が認められる一方で、全国的に違法民泊等、問題も多い。法律上、住宅宿泊事業者による地域への説明が義務化されていないことや、住宅宿泊事業者及び住宅宿泊管理業者の責任範囲が明確化されず、運営体制が不十分なまま実施されることで、トラブル発生時に適切な対応ができない事例が散見される。また、利用者による騒音やごみ出しルールの違反など、地域住民の生活環境に悪影響を及ぼす事例が社会問題化しており、既存の枠組みの中で十分に対処できているとは言えない状況である。
本市においては大型集客施設を抱えているという背景もあり、民泊の進出により、今後の生活環境の悪化が懸念される。将来にわたり豊かで住み良い地域を実現するためには、その地域の実情に合わせて必要な措置が講じられることが求められる。
よって、本市議会は国に対し、下記の事項を強く要望するものである。
記
1 地域の実情に配慮し、住居専用地域での民泊営業を規制できるよう必要な措置を講ずること。
2 無許可あるいは無届けなど、違法営業等に対する罰則を強化するとともに、住宅宿泊事業者及び住宅宿泊管理業者の責任の厳格化を図ること。
3 民泊を行う際、地域住民や管理組合等との事前協議及び合意形成を義務付けること。
4 ホテル・旅館に準じたルールを設け、その順守を徹底させる策を盛り込むこと。
5 定期的な認定更新手続の導入を行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和8年3月17日
千 葉 市 議 会
[送付先]内閣総理大臣、総務大臣、厚生労働大臣、国土交通大臣、衆・参議院議長
北朝鮮による日本人拉致問題は、我が国の主権に対する重大な侵害であるとともに、基本的人権を踏みにじる断じて許し難い人権侵害である。
平成14年に5名の拉致被害者が帰国して以来、残された被害者の帰国は1人として実現していない。被害者の家族が高齢化し、肉親との再会を果たせぬまま亡くなる方が後を絶たない中、拉致問題の解決には一刻の猶予もない状況にある。
この問題の解決には、政府の取組に加え、「拉致問題は絶対に許さない」という国民世論をより強固にすることが不可欠である。本市議会としても、政府の断固たる決意を支持し、1日も早い全面解決を強く願うものである。
現在、地方自治体においても、「拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律」の趣旨に基づき、国民の認識を深めるための啓発活動に積極的に取り組んでいる。しかしながら、地方自治体の財政状況は厳しく、単独財源のみでは啓発活動の抜本的な強化・拡大には限界がある。拉致問題解決の基盤となる世論形成において、地方自治体の機能を最大限に発揮させるためには、国による強力な財政支援が不可欠である。
よって、本市議会は国に対し、下記の事項を強く要望するものである。
記
1 全ての拉致被害者の即時帰国を実現するため、政府一丸となって具体的かつ実効性のある外交交渉及び必要な措置を直ちに講じ、1日も早い全面解決を図ること。
2 拉致問題解決の原動力となる国民世論をより強固にするため、地方自治体が実施する拉致問題に関する啓発事業に対し、新たな補助制度の創設、特別交付税措置の拡充その他の強力な財政支援を早期に行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和8年3月17日
千 葉 市 議 会
[送付先]内閣総理大臣、内閣官房長官、外務大臣、衆・参議院議長
非核三原則「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」は、昭和42年に当時の佐藤榮作内閣総理大臣が国会で表明し、昭和46年には衆議院においてその遵守に言及した決議が可決されて以来、国是として位置付けられ、歴代内閣もこれを堅持してきた。
また、我が国は被爆国として「核兵器のない世界」を希求し、平成6年以降、毎年国連に核兵器廃絶決議案を提出してきた。さらに、国連の場においても非核三原則を堅持する立場を公式に表明し、我が国及び地域の安定に一定の役割を果たしてきたものと考えられる。
しかしながら、現在、安全保障関連三文書の改定に向けた議論が与党内で開始されており、これに伴う非核三原則の見直しを懸念する声がある。核兵器を取り巻く国際情勢が一層厳しさを増す今日だからこそ、非核三原則は我が国と地域の安定を築く基盤として、今後も確実に守られるべきものである。
広島と長崎にもたらされた惨禍を二度と繰り返さないため、被爆の実相を後世に伝えつつ、非核三原則を堅持し、「核兵器のない平和な世界」の実現に向けた努力を着実に積み重ねていくことは、唯一の戦争被爆国である我が国の使命である。
よって、本市議会は国に対し、非核三原則の堅持を強く求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和8年3月17日
千 葉 市 議 会
[送付先]内閣総理大臣、内閣官房長官、外務大臣、防衛大臣、衆・参議院議長
グローバル化の進展は、国際社会の協調意識を高め、経済的恩恵をもたらした一方で、貧困や格差の拡大、環境破壊といった地球規模の問題を深刻化させている。
こうした中、生産者や労働者に対して適正かつ公正な取引条件を確保し、環境への配慮と人権の尊重を基盤とした持続可能な社会の実現に資する取組である「フェアトレード」は近年、国際的な枠組みを越え、地域社会や多様な主体を巻き込んだ広がりを見せており、その社会的意義は一層高まっている。
本市において、フェアトレードの推進は世界と繋がりながら、人にも地球環境にも優しいまちづくりを目指す上で欠かせない取組である。また同時に、世界の現状や国際社会の課題について市民と共に考える機会をもたらし、次代を担うグローバルな視点を持った人づくりにも資するものである。こうした意義を市民一人一人が深く理解し、日常生活の中で「エシカル(倫理的)消費」を実践していくためには、継続的な普及啓発が欠かせない。そのため、本市では部局横断的にこの取組を推進するとともに、市民、民間事業者及び関係団体等との協働による推進体制をさらに強化することが求められる。
このような中、昨年2月には、本市と産学民の連携による「千葉市フェアトレードタウン推進協議会」が設立され、啓発活動やフェアトレード産品を取り扱う店舗数の拡大に向けた動きが加速している。とりわけ市内大学をはじめとする若者たちが、キャンパス内での販売を行うなど先導的な役割を果たしており、次代を担う世代を中心に、その理念は着実に浸透しつつある。
また、本市が特に注力しているのは、開発途上国の生産者や労働者の生活水準向上を目指す「インターナショナル・フェアトレード」、地域の生産者や産業の持続可能性を支える「ローカル・フェアトレード」、障害のある方が携わる製品やサービスを適正な価格で取引する「チャレンジド・フェアトレード」の3つの柱である。
これらは、公正な国際取引の推進による貧困削減や持続可能な開発への貢献に加え、「地産地消」を通じた地域経済の活性化や、障害のある方の自立及び社会参加の支援という重要な意義を有しており、環境保全や共生社会の実現にも寄与する取組である。
よって、本市議会は、フェアトレードの理念を尊重し、その取組を強く支持する。
以上、決議する。
令和8年3月17日
千 葉 市 議 会
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