更新日:2026年10月5日

ここから本文です。

令和8年第3回定例会意見書全文

結果一覧へ

一級河川鹿島川、二級河川村田川、二級河川都川における河道整備の早期実施を求める意見書

本年8月13日から14日にかけて、レベル5大雨特別警報やレベル5土砂災害特別警報が発表された「令和8年8月千葉豪雨」では、本市中央区で日最大1時間降水量115ミリ、24時間で8月1か月の平年降水量の3倍超となる367ミリの降雨を観測するなど、気象庁における1966年の統計開始以来の極値を更新した。

この豪雨により、広範囲にわたる道路冠水や多数の床上・床下浸水などの甚大な被害が発生した。特に、千葉県が管理する一級河川鹿島川、二級河川村田川、二級河川都川では、河川氾濫により周辺の宅地や農地が浸水し、市民生活に多大な影響が生じている。

当該河川では、令和元年10月の大雨や令和5年9月の台風13号に伴う大雨においても同様の被害が発生しており、河川周辺の住民は度重なる被害を受けている。

近年の気候変動により、全国では1時間降水量80ミリを超えるような大雨の発生頻度が1980年頃と比べ2倍程度に増加し、豪雨災害の激甚化・頻発化が進んでいることから、市民の生命・財産を守るためにも、大雨時の河川水位を下げるための河道整備は最重要かつ最優先の対策である。

よって、本市議会は千葉県に対し、一級河川鹿島川、二級河川村田川、二級河川都川における河道整備の早期実施を強く求めるものである。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和8年9月17日

千葉市議会

[送付先]千葉県知事

働く者の声を尊重した労働法制の実現と公労使三者構成原則の堅持を求める意見書

2019年4月から順次施行された働き方改革関連法では、長時間労働の是正や労働者のワーク・ライフ・バランスの実現を目指し、原則として月45時間・年360時間を上限とする時間外労働規制が設けられ、労働時間の適正な管理が求められている。

一方で、高市早苗首相は内閣が発足した昨年10月21日に「心身の健康維持と従業者の選択を前提にした労働時間規制の緩和の検討」を上野賢一郎厚生労働大臣に指示した。さらに、本年4月22日に首相官邸で開催された日本成長戦略会議においても「裁量労働制や変形労働時間制など労働時間制度の見直し検討」を加速するよう指示している。

このような指示の背景には、日本経済団体連合会が労使で対象業務を決定できる仕組みを創設することで、裁量労働制の対象業務拡大を求めていることが影響していると考えられる。

厚生労働省が本年3月に公表した「働き方改革関連法施行後5年の総点検」による労働者を対象とした意識・意向調査の結果では、現在の労働時間について「このままで良い」と回答した者が約6割を占め、「増やしたい」と回答した者は約1割にとどまった。また、妥当と考える1か月当たりの時間外労働時間は、現行制度の上限である「45時間以下」と回答した者が9割を超えていた。

労働時間の上限規制が適用されてからも、令和6年度の過労死等の労災補償の請求件数は4,810件と、前年度比で212件増加した。さらに、令和7年度には6,212件と前年度から1,402件増加し、過去最多となっている。

このように、働き方改革関連法の施行開始から約7年が経過した現在においても、その目的である長時間労働の是正や労働者の健康確保、多様なワーク・ライフ・バランスの実現は果たされていない。

また、持続可能な地域経済社会を維持するためにも、誰もが安心して働きながら生活時間を確保できる適切な労働時間規制を確立するとともに、生産性の向上を図ることが重要である。

こうした観点から、労働時間に応じた賃金支払という労働基準法の原則から外れる裁量労働制の対象業務拡大は、長時間労働を助長するおそれがあるため慎重に検討すべきである。

よって、本市議会は国に対し、下記の事項を強く要望するものである。

記

1 裁量労働制の対象業務拡大や変形労働時間制の要件緩和については、労働者の意識・意向調査の結果を十分に踏まえ、慎重に検討すること。

2 労働基準法の遵守を徹底するため、労働基準監督署による事業場への監督指導を一層強化すること。

3 「働き方改革」の見直しや労働法制の改正に際しては、労働政策審議会をはじめとする協議・検討の場において、労使当事者の意見を十分に反映させるとともに、三者構成原則に基づき、民主的かつ慎重な合意形成を徹底すること。

4 時間外・休日労働の上限規制の強化や連続勤務規制の導入、勤務間インターバル制度の義務化、「つながらない権利」の法制化など、労働者が十分な休息と生活時間を確保できるよう法整備を進めること。

5 労働時間短縮と生産性向上を両輪で進めるため、必要な法整備や企業・労働者への支援を行うこと。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和8年9月17日

千葉市議会

[送付先]内閣総理大臣、厚生労働大臣、衆・参議院議長

公共交通における政策的運賃割引の費用負担に関する制度整備を求める意見書

公共交通は、市民の日常生活及び地域経済を支える基幹的な社会基盤であり、通勤、通学、通院、買物その他の社会参加を下支えするために不可欠な移動手段である。とりわけ各地域の主要都市圏においては、鉄道、モノレール、路線バス等が相互に結節し、市内外にまたがる生活圏を支えている。

一方、公共交通において実施されている通学定期割引や障がい者割引、その他高齢者割引など政策的性格を有する運賃割引は、利用者負担の軽減及び移動機会の確保に大きく寄与しているものの、その費用の一部は交通事業者の内部負担に依存しているのが実情である。

しかしながら、近年、公共交通を取り巻く環境は極めて厳しい。物価高騰や時間外労働の上限規制適用に伴う諸問題のほか、特に運転手不足を背景として、全国的に減便や路線縮小等による交通空白の拡大が懸念されており、国土交通省も処遇改善が担い手確保の鍵であるとの認識を示している。

このような中で、政策的運賃割引の費用まで事業者に負わせ続けることは、処遇改善や運行維持のために充てるべき原資を圧迫し、結果として住民福祉及び地域公共交通の持続可能性を損なうおそれがある。そのため、国において公共交通における政策的運賃割引を持続可能な制度として維持するとともに、交通事業者による安定的な運行と担い手確保を支援することが求められる。

よって、本市議会は国に対し、下記の事項を強く要望するものである。

記

1 通学定期割引や障がい者割引、その他高齢者割引などの政策的運賃割引について、交通事業者の負担実態、経営への影響、運転手確保及び運行維持との関係を国の責任で調査し、公表すること。

2 福祉、教育、移動保障等の政策的運賃割引については、個別事業者の内部負担のみに依存しないことを基本原則とし、関係省庁が緊密に連携し、費用負担の在り方を制度的に整理すること。

3 政策的運賃割引に係る事業者負担額について、国が一定割合を補填する仕組みその他の国庫負担又は補助制度を創設すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和8年9月17日

千葉市議会

[送付先]内閣総理大臣、国土交通大臣、衆・参議院議長

核兵器禁止条約第1回再検討会議へのオブザーバー参加を求める意見書

現在、国際社会では、ロシアによるウクライナ侵略や中東情勢の悪化などを背景に、極めて深刻かつ緊迫した状況が続いており、核保有国による核威嚇や核兵器使用の懸念が一段と高まっている。

こうした状況下において、核兵器の開発・保有・使用を全面的に禁止し、被害者支援や環境回復を規定する核兵器禁止条約は、核兵器の非人道性を国際法上明確に位置づける重要な枠組みとなっており、これまで締約国の間で核廃絶に向けた具体的議論が積み重ねられてきた。

一方で日本は、広島・長崎への原爆投下という歴史的経緯と、核兵器保有をめぐる議論が周辺国との緊張を高めるとの党派を超えた深い共通理解のもと、1971年に衆議院において非核三原則を遵守するよう政府に求める決議を採択した。今日に至るまで平和国家として国際社会からの信頼を得てきたものの、現時点で日本は核兵器禁止条約を締結しておらず、核廃絶に向けた国際的議論への関与が十分とは言えない。

こうした中、本年11月に予定される核兵器禁止条約第1回再検討会議は、これまでの取組を検証し、核なき世界に向けた国際的議論を前進させる重要な節目となる。

世界で唯一の戦争被爆国である日本は、被爆の実相を国際社会と共有し、核兵器の非人道性への理解を広げる歴史的責務を負っている。同会議への日本政府によるオブザーバー参加は、日本が核廃絶に向けた明確な意思を国際社会に示す重要な一歩となり、同時に日本が平和国家として歩む決意を、より確固たるものとして示すことにつながる。

よって、本市議会は国に対し、核兵器禁止条約第1回再検討会議へオブザーバー参加し、核兵器廃絶に向けた国際的議論に積極的に関与することを強く求めるものである。

以上、地方自治法第99条の規定に基づき意見書を提出する。

令和8年9月17日

千葉市議会

[送付先]内閣総理大臣、外務大臣、衆・参議院議長

災害救助法に基づく住宅の応急修理制度の拡充及び柔軟な運用を求める意見書

「令和8年8月千葉豪雨」は、市内の広範囲にわたって浸水や土砂災害をもたらし、多くの市民が甚大な住宅被害を受けた。

そのような被災者の生活再建を支援する上で、災害救助法に基づく「住宅の応急修理制度」は極めて重要な役割を果たしているものの、近年の大規模災害の頻発や建設業界における深刻な人手不足、建築資材価格の高騰等により、現行制度の規定や運用と、被災現場の実情との間に乖離が生じている。

今回の災害において、国が原則とする「災害発生から3か月以内」での修理完了は困難であり、期限の延長措置が講じられたところであるが、現場ではいまだ多くの被災住宅が工事の着手にも至っていない。今後、さらなる期限の延長が必要となる可能性があるほか、衛生上の懸念からやむを得ず、先行して自費で修理を行った被災者が制度の対象外となる事態や、近年の猛暑における居住環境の安全確保といった課題も顕在化している。

こうした状況を踏まえ、被災者が一日も早く安心して生活を再開できるよう、制度の拡充と柔軟な運用を図ることが求められる。

よって、本市議会は国に対し、下記の事項を強く要望するものである。

記

1 建設事業者の確保や見積作成等に一定の期間を要する現場の実態を踏まえ、原則「3か月」とされている応急修理の実施期間について、あらかじめ「6か月から1年程度」を標準とするよう制度を改めること。また、被災規模や施工体制に応じて、迅速かつ柔軟に再度の期限延長を行えるよう、運用を見直すこと。

2 カビの発生や浸水に伴う衛生上の問題等により、自治体による応急修理の実施を待てずに被災者が自費で応急修理を実施・完了した場合であっても、一定の要件を満たす場合には事後申請による費用の助成(償還払い)を可能とするよう、法制度及び通知を改定すること。

3 給湯器等のライフライン設備と同様に、居室等の冷暖房設備(室外機を含む)を応急修理の対象に加えるとともに、資材価格の高騰等を踏まえ、限度額の引上げを行うこと。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和8年10月5日

千葉市議会

[送付先]内閣総理大臣、内閣府特命担当大臣(防災)、衆・参議院議長

災害発生時における残土条例の弾力的運用を求める意見書

本年8月13日から14日にかけて、レベル5大雨特別警報やレベル5土砂災害特別警報が発表された「令和8年8月千葉豪雨」では、本市中央区で日最大1時間降水量115身リ、24時間で8月1か月の平年降水量の3倍超となる367ミリの降雨を観測するなど、気象庁における1966年の統計開始以来の極値を更新した。また、本市の雨量計観測値によれば、緑区の土気南小学校で日最大1時間降水量135ミリ、同区誉田中学校では24時間で500ミリを超える雨量を記録している。

この豪雨により、市内各所において土砂崩れや構造物の損壊など、甚大な被害が発生している。

「千葉県土砂等の埋立て等による土壌の汚染及び災害の発生の防止に関する条例(残土条例)」では、特定事業の許可を受けた区域に土砂等を搬入する際、第15条第1項の規定により土砂等の発生箇所ごとに土壌分析を行うことが必要であると定められている。そのため、多数の土砂崩れ等が発生した災害時においても、被災箇所ごとに土壌分析を行う必要が生じることとなる。しかし、そのような災害発生時には、発生土砂の管理・分析が実務上困難であり、土砂等の搬入が進まないなか、現在次々と発生している台風への追加対応が必要となるなど、復旧作業に支障を来すおそれがある。

このような状況を踏まえ、災害からの復旧を早期に実現するためにも、仮置き場における土壌分析の結果が安全基準を満たしている場合は土壌汚染がないものとして取り扱い、残土条例第15条第4号の規定を活用するなど、災害発生時には同条例を弾力的に運用することが求められる。

よって、本市議会は千葉県に対し、災害発生時における残土条例の弾力的運用を強く求めるものである。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和8年10月5日

千葉市議会

[送付先]千葉県知事

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?