更新日:2026年4月27日
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AEMSって何?千葉大学環境ISO学生委員会取材レポート
2026年3月、千葉市地球温暖化対策地域協議会・次世代分科会での活動の一環として、千葉大学環境ISO学生委員会の皆様に、2026年4月から本稼働する「AEMS(エリア・エネルギー・マネジメント・システム)」と、同システムの活用による「市有施設で使用する電力の実質ゼロカーボン化」の取組みについて取材いただきました。本記事では、その際の様子をお届けします。(取材日・場所:令和8年3月24日 於 千葉市役所内会議室)
AEMSとは?

(取材・インタビュー時の様子)
千葉大学環境ISO学生委員会
本日は貴重な機会をいただき、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
千葉市
こちらこそ、よろしくお願いいたします。
千葉大学環境ISO学生委員会
はじめに、千葉市が取り組んでいる市有施設の脱炭素化の取組みについて教えてください。
千葉市
千葉市では、2022年11月に環境省から選定を受けた「脱炭素先行地域」の取組みの一環として、市有施設で使用する電力の実質ゼロカーボン化を進めています。当初は2030年の達成を目標としていましたが、現在は前倒しし、2026年度に達成できる見込みです。
具体的には、太陽光発電や清掃工場での廃棄物発電による電力を市有施設に供給し、それでも不足する分については、再生可能エネルギー由来の電力を購入することで、基本的に全ての市有施設で使用する電力をCO2排出実質ゼロとする予定です。
さらに、エリアエネルギーマネジメントシステム(以下「AEMS」)の構築により、これまで売電せざるを得なかった自家発電の電力を市有施設内で最大限活用することで、外部から購入する電力を削減し、電気料金の節減効果としても年間約5億円を見込んでいます。
千葉大学環境ISO学生委員会
これまで売電していた電力を市の施設で使い、外からの買電量を抑えることで、脱炭素化を進めながら、売電と買電の単価の差分を財政上のメリットにもできるのですね。
目標の達成時期を大きく前倒しできた理由について、どのように考えていらっしゃいますか?
千葉市
市役所内で一丸となった推進体制を整えて、連携事業者と一緒に着実に取組みを進めてきた成果だと考えていますが、その中でも大きかった点として、2026年度の新清掃工場の稼働開始に合わせて、電力を一元管理するAEMSの運用に目途をつけることができたことが挙げられます。
千葉大学環境ISO学生委員会
AEMSについて、もう少し詳しく教えてください。
千葉市
東京電力ホールディングス株式会社と構築を進めてきた、市有施設の電力需給を一元管理するシステムで、令和8年4月から運用を開始します。
主な機能としては、数百に及ぶ市有施設を対象とした、使用電力量・発電量・蓄電量などのデータ収集・管理のほか、AIを活用した電力需要予測、各施設への送電計画の作成、蓄電池の充放電制御などがあります。

(AEMS概要(イメージ))
千葉大学環境ISO学生委員会
多くの施設への設備の導入や、各施設から集まる大量のデータを一元的に管理し、予測・運用に反映させるまで、多くの課題に直面されたのではないでしょうか。
千葉市
電力事業の制度は複雑な上、改正のスピードも速いので、システムを構築している最中にも制度変更があり、これをシステムの仕様に随時反映させていくなど、きめ細かな対応が必要でしたが、これまでに、各施設へのIoT機器の設置等の準備も完了し、本格運用に向けた体制を整えることができています。
運用開始後は、AIを活用した需要予測機能によって、予測値と実績値の誤差を最小限に抑え、エネルギー利用効率を高めながら、電力の地産地消をさらに進めていけると考えています。
千葉大学環境ISO学生委員会
IoT機器などハード面での整備と大量のデータ分析を掛け合わせることで、予測値と実績値の差を最小限に抑える運用が可能になるのですね。
千葉市
はい。補足しますと、過去の実績データや気象データなどをAIに学習させながら、予測精度を継続的に向上させていく予定です。一定期間の運用後には、予測誤差の傾向などについて定量的にも分析を行い、さらなる精度向上に繋げていきたいと考えています。
「エネルギー見晴らしマップ」について
千葉大学環境ISO学生委員会
千葉市の取組みにおいては、市民の脱炭素に対する意識向上も目標の一つとされています。AEMSで収集した情報は、一般市民も見ることができる「千葉市エネルギー見晴らしマップ」として公開予定と伺いましたが、これはどのようなものなのでしょうか?
千葉市
「エネルギー見晴らしマップ」はクラウド上に構築しており、今、私たちがいる会議室からも見ることができるので、実際にお見せしますね。
この画面が「エネルギー見晴らしマップ」のユーザー・インターフェースになります。

(エネルギー見晴らしマップを表示したところ)
※実際のサイトはこちらからご覧ください(PCで閲覧してください)
↓
千葉市エネルギー見晴らしマップ(AEMS)(外部サイトへリンク)(別ウインドウで開く)
千葉市
AEMSでは、公共施設ごとの電力使用量、発電量、蓄電量を自動的に収集しています。
これらのデータを、視覚的にわかりやすいデザインで、かつリアルタイムに公開することで、市民の皆さんにとっても、エネルギーの使い方・使われ方を身近に、かつ自分ごととして感じ、普段の生活を再生可能エネルギーの観点から振り返っていただくきっかけになればと考えています。
千葉大学環境ISO学生委員会
ここまでに貴重なお話を伺って、他の地域でも参考になるような、非常に先進的な取組みを進められていると感じました。最後に、今後の展望についてお聞かせください。
千葉市
温暖化対策として、脱炭素化は喫緊の課題だと認識しています。
今後も、再生可能エネルギーの創出と効率的な利用、そして省エネルギーの両面から、市民や事業者の皆さんと連携しながら、脱炭素社会の実現に向けて着実に歩みを進めていきたいと考えています。
千葉大学環境ISO学生委員会
持続可能な社会の実現に向け、今後、AEMSをはじめ、脱炭素に関する優れた取組みが世の中に広く展開されていくことを期待しています。
本日はインタビューにご協力くださり、ありがとうございました。
千葉市
こちらこそ、貴重な機会をありがとうございました。
千葉大学環境ISO学生委員会 編集後記
・今年度中に基本的に全ての市有施設で使用する電力が実質ゼロカーボン化するという話は非常に印象的で、目標達成時期を当初の予定より前倒しした点からも、千葉市の積極的な姿勢が強く感じられました。
・AEMSは、システムとして構築されている点で、取組み自体の持続可能性が高いと感じました。このような仕組みが、社会全体に広く認知され、活用されていくことを期待します。
・限られた時間の中ではありましたが、非常に楽しく、有意義なインタビューとなりました。誠にありがとうございました。
このページの情報発信元
環境局環境保全部脱炭素推進課
千葉市中央区千葉港1番1号 千葉市役所高層棟7階
電話:043-245-5199
ファックス:043-245-5557
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