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更新日:2023年4月6日

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動画とテキスト(令和5年2月13日)

動画

テキスト

冒頭発言

それでは、令和5年第1回千葉市議会定例会前の定例記者会見を始めます。
今日は発表事項が5件、お知らせ事項が3件です。
発表事項については、当初予算案、議案などを、先週2月10日に担当課から市政記者の皆様に説明していますので、私からは令和5年第1回定例会に提出する、当初予算案と組織改正案の概要について説明します。
初めに、資料1-1の別添資料、令和5年度予算(案)のポイントをご覧いただきたいと思います。
1ページは、編成の基本的な考え方です。
今年度、千葉市基本計画において、「みんなが輝く 都市と自然が織りなす・千葉市」を目指す都市の姿として定め、その実現のための実施計画を策定し、その初年度として、事業の着実な推進を図るための予算編成としました。
都市と自然が織りなすの部分ですが、例えば、道路ネットワークや学校施設の環境整備、企業立地の推進、また、環境・自然分野では、脱炭素に向けた取り組み、身近な公園のリニューアルなど将来の都市基盤や自然環境に関わるものの取り組みを進めた上で、みんなが輝くの部分については、地域社会の再生、子育て支援の充実を図ることに注力する予算としています。
特に市長就任後に検討を始めたものとしましては、福祉分野の縦割りをなくし、様々な状況にある人の相談を総合的に受け止めて、複合的に支援ができる体制が必要ではないかと考えており、今回、福祉まるごとサポートセンターの設置やこども発達相談室の開設準備などにも取り組むことにしています。
このように都市機能や環境を磨きながら、人口減少局面においても、個人や事業主の方々に千葉市を選んでいただいて、子育て施策やセーフティネットの強化によって、長く暮らし続けられるための取り組みを計上した予算と言えると考えています。
財政の健全性の維持にもしっかり目配りをしたと考えており、基金借入金の20億円の返済や起債残高についても抑制しています。
一方で、物価高騰が予算編成にも大きな影響を与えたと考えており、特に業務システムの構築・更新の経費や光熱水費が非常に高騰し、予算編成の中で非常に悩んだ事例です。
以上が編成の基本的な考え方です。
2ページは予算規模です。
総額、一般会計ともに、昨年対比で1.1%の減少となっており、昨年に次ぐ過去2番目の規模となっています。
例えば、市役所新庁舎の建築や千葉公園総合体育館整備などで経費のピークが過ぎた事業もありますが、扶助費の増加や脱炭素に向けた取り組みの計上、また、子育て支援や教育環境の充実に向けた予算で増加の要因があり、このような規模となっています。
3ページからは、令和5年度予算の主な政策として、千葉市基本計画の政策分野ごとに代表的なものを説明します。
最初に、環境・自然分野です。
脱炭素社会実現に向けた取り組みを進めていきたいと思っています。
今年度、環境省から脱炭素先行地域の選定を受けたことに基づき、来年度はこれまで学校や民間施設、避難所に太陽光発電と蓄電池を整備してきましたが、市の公共施設にも拡大していきたいと考えています。また、市内の清掃工場の余剰電力を市有施設で活用するためのシステム構築にも取り組ませていただきたいと思っています。
市民向けや事業者向けの地球温暖化対策の助成制度を拡充します。
家庭における脱炭素化の取り組みを促進するため、再生可能エネルギーの設備や電気自動車などの次世代自動車の導入にかかる助成件数を拡充します。
4ページは、事業者や集合住宅におけるEV充電設備の助成件数の拡大も行います。
集合住宅については、住民の合意形成に向けた資料作成の費用など設置に至るまでのプロセスに必要な経費についても助成して、市内で設置が進むように取り組んでいきたいと考えています。
また、脱炭素化に向けた行動変容が重要になってくると思いますが、脱炭素アドバイザーを新たに派遣するなど、市民の環境意識の醸成にも取り組んでいきたいと考えています。
5ページは、次期リサイクル施設の整備ですが、これは新浜リサイクルセンターの後継施設について、建設用地の検討と基本計画の作成に入っていきたいと考えています。
また、緑と水辺の活用と充実について、千葉公園の魅力向上や周辺地域の活性化を進めてきていますが、マスタープランに沿って、令和5年度は旧野球場跡に造る広場の整備を進めていきたいと考えており、旧体育館の解体も行っていきたいと思っています。
動物公園については、リスタート構想を段階的に進めていますが、動物科学館の学習展示施設の改修を進めるとともに、森林ゾーン・湿原ゾーンの今後の整備に向けた基本計画を策定したいと考えています。
また、市民の皆様が河川を身近に感じることができる環境をつくっていきたいと思っており、都川・花見川・鹿島川を中心として、河川を活用したまちづくりを進めるための「かわまちづくりビジョン」を策定していきたいと考えています。
次に、子ども・教育分野です。6ページをご覧ください。
妊娠前から子育て期までの支援の充実として、産後うつなどの予防のための産婦に対する健康診査費用の助成を行います。また、弱視の早期発見のため、3歳児健診における屈折検査機器による視力検査を実施したいと考えています。
また、12月の千葉市議会定例会でも議論いただいていますが、子育て世帯の経済的負担の軽減のため、子ども医療費助成に関して、調剤に係る保護者負担を全ての世帯を対象に無料とします。また、第3子以降の保護者負担の無料化や同一医療機関における通院および入院に関する保護者負担に月額上限を設ける制度の拡充を行いたいと思っています。
子どもの医療費助成については、今申し上げた3項目で拡充する予算案としました。
出産育児一時金については、42万円を50万円に増額する予算を組んでいます。
続いて、子育てしやすい保育環境の充実です。
増加する保育需要に対応するために、引き続き待機児童ゼロを目指していきたいと考えており、令和6年4月段階での総定員数を確保するための整備を15カ所で行うことにしたいと思っています。
また、医療的ケア児の受入体制の強化のため、公立保育所の看護師の増員も計上しました。
このほか、多様化するニーズに対応していくため、部分的ではありますが、公立保育所で休日保育を実施する予算を組んでいます。
7ページは、困難な状況にある子どもや家庭への支援の充実です。
子どもの権利の擁護、子ども政策の基本的な事項、また特に厳しい状況にある子どもたちへの支援の考え方を条例化したいと考えており、こども基本条例の制定については、これまでの市議会で方針を答弁していますが、条例の制定に向け、条例検討委員会や、シンポジウムを開催する予算を計上しています。
続いて、貧困家庭の子どもやその家庭に対する包括的な支援として、子どもナビゲーターの美浜区への配置を追加し、全区に配置する予算を計上しています。
また、貧困の連鎖防止が非常に重要だと思っていますが、生活保護世帯等で中学1年生が属する世帯を対象として、家庭訪問や個別相談会を実施することで、学習意欲の向上等に取り組む予算も計上しました。
続いて、児童虐待防止対策の強化です。
児童相談所と区が連携することで、市全体の虐待対応体制の強化が必要だと思っています。
令和4年度、中央区に子ども家庭総合支援拠点を整備しましたが、令和5年度は拡充して、花見川区、稲毛区に設置し、さらなる相談体制の強化を図っていきたいと考えています。
8ページをご覧ください。教育環境の充実についてです。
学校施設の環境整備ですが、大規模改造、外部改修、トイレ改修などがありますが、特に洋式トイレの改修と床のドライ化については、令和6年度に完了するよう計画的に推進しており、その計画の実施に必要な予算を計上しています。現在のところ計画どおり進んでいると考えています。
また、幕張新都心若葉住宅地区の住宅開発が進んでいますが、新たに小学校を建設するための実施設計を行います。
続いて、専門性の高い指導を行いながら教員の皆様の負担を軽減し、児童生徒に向き合う時間を確保することは極めて重要だと考えており、千葉市はこれまでも専科指導のための講師の配置について力を入れてきましたが、さらに令和5年度は増員を行い、非常勤講師を増員したいと思います。また、水泳の指導について、民間活力の導入が重要と思っており、民間のスイミングスクールを活用した水泳学習の実施校数を拡充します。
続いて、公立夜間中学について、こちらは市長選挙のときに、学び直しの機会を応援したいということで公約に入れていましたが、令和5年4月の開校に向けた準備を進めており、開校に向けた予算を計上しています。
続いて、9ページです。
不登校対策の推進について、不登校児童生徒や不登校気味の方は増加を続けており、支援の拡充が必要だと考えています。小学生の専用教室を整備するなど、千葉市ではライトポートと呼んでいる教育支援センターの体制を強化するとともに、教育センターのスクールカウンセラーの配置を強化して、さらに引きこもりの児童生徒の支援のためのカウンセラーの配置も充実させていきたいと思っています。
続いて、10ページです。
放課後の子どもの居場所と多様な体験・活動の充実ですが、子どもルームの待機児童を対象に向けた整備を引き続き行いたいと思っています。また、子どもルームを夏だけ使いたいという方がいらっしゃるということで、今年度はモデル的に行いましたが、一定の利用がありましたので、特に利用希望の多い夏季休業期間中に受入拡大枠を設定する取り組みを行いたいと思います。また、民間事業者の方に子どもルームの運営をしていただいていますが、この対象事業者を拡充します。
アフタースクールについて、アフタースクールを原則として、子どもルームからアフタースクールへの切り替えを全小学校に導入することを目指して、実施校の拡充を進めていきたいと考えています。
また、子どもルーム・アフタースクールのインターネット環境整備ですが、子どもルームやアフタースクールで宿題や自主学習にギガタブを使いたいという方がいらっしゃいますので、Wi-Fiの環境整備を行う予算を組んでいます。
次に健康・福祉分野です。11ページをご覧ください。
冒頭に申し上げましたが、包括的な支援体制の構築を入れています。
現在、千葉市では65歳以上の方は、あんしんケアセンターという市内にある拠点で総合的な相談を受けていただけますが、65歳未満の方については、いわゆる、担当の専門窓口に行っていただくことになっており、その方にどんな支援が必要なのかは、一つの窓口だけでは分からないこともあり、これに対する対応が必要ではないかと問題意識を持っていました。
置かれた状況や年齢などを問わずに、相談を包括的に受け止めて、適切な支援につなげていくため、場合によっては複合的な支援を行うための関係機関のコーディネートまで行う福祉まるごとサポートセンターを設置して、段階的に支援体制を構築していきたいと考えています。令和5年10月に千葉中央コミュニティセンターでの設置を目指して取り組んでいきたいと考えています。
続いて、新病院の整備です。
海浜病院に代わる新病院では、周産期、小児医療の機能を確保した上で、強化が必要な救急医療、高齢者医療の充実を図ることとしていますが、その整備に必要な造成工事や建設工事に入っていきます。令和8年春頃の開院を目指して、ハードの整備のほか、医師や看護師の確保についても並行して進めていきたいと考えています。
健康づくりの促進については、フレイルが疑われる高齢者が増えていると認識しており、そうした方々に対して、保健指導や地域のサロンなどの通いの場での積極的な関与を強めていきたいと思っています。新たに美浜保健福祉センターに専任の医療専門職や保健師等の設置を考えています。
また、特定健診の結果、生活習慣の改善が必要な方が継続して改善に取り組んでいただくことが重要と思っており、ウェアラブル端末を用いた特定保健指導を行う事業を実施します。
12ページは、地域包括ケアシステムの構築・強化です。
要介護認定者の増加に対応していくため、特別養護老人ホームの整備に対して助成を行い、介護基盤の強化を引き続き目指します。
また、医療介護の専門職の方が終末期医療や人生の最終段階を迎える市民の皆様の意思決定を適切に支援するためのガイドラインをつくっていきたいと思っており、医療機関や介護事業者との連携を強化するため、在宅医療・介護連携支援センターの窓口の開設時間を拡大して、土曜日を追加することとしました。
また、認知症を患う方が増えており、認知症の早期発見と早期の医療機関との連携を行うことが重要だと考えており、認知症が疑われる人への認知症に係る簡易検査の実施に取り組んでいきたいと思っています。
続きまして、13ページは、障害のある方への支援です。
重度の障害を抱える方のグループホームが不足しており、地域移行を促進するため、グループホーム等の整備費に対する重点的な助成を行うこととしています。
また、障害のある方の雇用促進として働き方の支援するため、職場就労の実習を行う企業に対する奨励金を拡充するとともに、就労に当たり通勤や職場での介護サービスが必要な方に対する支援を拡充します。
続いて、いわゆる発達障害の疑いのある方への相談支援体制を、充実する必要があると思っており、未就学で発達に関する相談を幅広く受けるため、こども発達相談室の開設に向けた準備に着手したいと考えています。
本市の窓口だと、障害があるかないかを判定する医師の窓口はありますが、それ以前に自分の子どもに対して少し心配があるという段階での専門的な対応ができる窓口が不足しています。これも市長選挙のときに発達障害のある方への支援策を充実したいということで、当事者の方の意見も伺いながら、こども発達相談室の開設に向けた準備に着手する予算を計上することとしました。
次に、安全・安心の分野です。14ページをご覧ください。
災害対応体制の強化として、市役所新庁舎の中の危機管理センターの開設に向けた経費を計上しています。
また、避難所の環境整備として、学校や民間施設に太陽光発電と蓄電池を整備していますが、パネルが設置できない場所もありますので、そういった避難所に対して可搬型の蓄電池を整備して、災害時に電力が途絶した場合でも、避難所では照明や携帯電話の充電ができる体制を整えていきます。
また、避難所となる小・中学校のマンホールトイレの整備を進めて、令和5年度で避難所となる全ての市立学校への整備を完了させたいと考えています。
また、防災備蓄倉庫も整備を進めます。
それから、避難行動要支援者の安全を確保しなければなりませんので、お一人お一人の状況に合わせた避難計画の作成を継続させていただきたいと思っています。
15ページをご覧ください。
盛土に関する新たな規制区域の設定に向けた基礎調査を実施します。こちらは、全国でも大きな課題となっており、報道も出ていますが、千葉市内でも基礎調査を実施して、規制区域の選定に向けた検討を行います。
続いて、消防力の充実・強化ですが、消防防災ヘリコプターを千葉市は2機保有しており、おおとり2号の機体の更新を進めていきたいと思っています。機種が古くなってきていますので、更新して機種が替わると、操縦士の免許も整備資格も改めて取り直す必要があります。ハードと操縦する職員の資格などの取得に関する経費を計上しています。
また、県市間連携会議における合意もあり、こちらは7,000万円を予算計上していますが、即応体制の強化や消防ヘリの広域利用を進めるための経費として予算計上しています。
続いて、防犯対策の推進については、JR駅周辺の防犯カメラの設置を進めるとともに、町内自治会に対する設置費助成について補助台数を拡充して、申請に応えていく予算としています。
次に、地域社会分野です。
多様性を生かしたインクルーシブなまちづくりの推進として、障害の有無などにかかわらず、誰もが一緒に遊べる広場の整備に向け、モデル公園を決め、市民参加型のワークショップの開催や基本設計などを行っていきたいと考えています。
続いて、区役所を中心とした地域支援プラットフォームの構築ですが、現在の町内自治会はかなり業務を抱えており、このまま自治会だけで今の地域社会を支えていくことがなかなか難しいとのお声もたくさんいただいています。そんな中で、大学やNPOと連携して、地域社会を維持していく取り組みができないかという動きがあり、区役所を中心にして、自治会、大学、NPOなどでプラットフォームをつくって、意見交換や一緒に活動する取り組みを進めていきたいと思っています。そうした交流を促進するための事業費を計上させていただいており、区役所の組織改正と合わせて推進していきたいと考えています。
また、町内自治会活動の活性化・効率化を図っていくためのデジタル化が必要だと思っており、それを推進するための支援経費を計上させてしています。
次に17ページは、文化芸術・スポーツの分野です。
文化芸術活動の創出と支援ですが、千の葉の芸術祭の開催について、令和7年度の開催予定で準備を始めていきたいと考えていますが、令和3年度に千の葉の芸術を開催し、それを受け継ぐ形で、千葉市の資源や魅力を、芸術を通じて広く発信する取り組みにしていきたいと思っています。令和5年度は基本計画の策定やプレイベントなどを予定しており、必要な経費を計上しています。
また、美術館所蔵作品の館外での鑑賞機会を創出していきたいと思っており、作品のデジタル化を進めて、館外での利活用に生かしていきたいと思っています。
続いて、文化財の保全・活用ですが、特別史跡加曽利貝塚新博物館の整備に向け、アドバイザリー業務や予備設計などを行いたいと考えています。
続いて、パラスポーツの推進です。
障害のある人もない人も、スポーツを通じて交流できるまちづくりを進めていますが、パラアスリートの学校訪問や障害者スポーツ教室の拡充を行います。
また、屋外で行うパラスポーツのニーズ調査を実施して、効果的な取り組みや実施する場所の整備が必要なのか、基礎調査を行っていきたいと考えています。
また、プロスポーツのホームタウン事業の推進については、千葉ロッテマリーンズ、ジェフユナイテッド千葉に加え、アルティーリ千葉のホームタウンとしての支援事業を行っていきます。転入者への招待チケットの贈呈などを行い、ホームタウンチームの活躍を支援していきたいと思います。
次に19ページからは、都市・交通分野です。
都心の魅力向上として、千葉駅周辺の活性化推進です。
中央公園・通町公園の連結強化については、用地取得などを進め計画的な事業推進を行っていきたいと考えており、千葉駅東口西銀座の開発が進んでいますが、環境改善に貢献する事業者に対する助成を行います。
また、ハード事業だけでなく、ひと中心の空間創出がまちの玄関に重要だと思っており、ひと中心の空間創出に向けた、ウォーカブル推進の取り組みを継続します。これは幕張新都心の豊砂地区においても、ひと中心の空間創出のための環境整備を行っていきたいと考えており、官民による公共空間の利活用に向けた社会実験を実施します。
また、マリンスタジアムの建替・改修に向けた調査を行っていますが、令和5年、6年で基本計画をつくっていきたいと考えており、必要な債務負担行為を計上しています。
20ページは、千葉開府900年に向けた取り組みを始める年にしていきたいと思っており、官民での推進組織を立ち上げます。
また、千葉開府900年の関連として、文化・芸術分野になりますが、郷土博物館の展示リニューアルのための設計や千葉家に関する発掘調査についても行わせていただきたいと考えています。
続いて、持続可能な公共交通ネットワークの形成ですが、緑区高津戸町において、地域主体によるデマンド型交通の社会実験を実施します。
道路ネットワークの形成については、道路整備や街路整備を計画的に行うほか、検見川・真砂スマートICが新規事業化されていますので、そのための詳細設計に必要な予算を計上させていただきます。東京方面へのアクセス向上、また市内渋滞緩和のための取り組みと考えています。
21ページをご覧ください。
スマートシティの推進について、今年度、スマートシティ推進ビジョンを策定し、民間企業等と連携して行う地域課題解決のための実証実験などを支援していきます。また、高齢者向けのデジタルデバイドの解消対策として、スマートフォン相談会などの実施回数を拡充したいと考えています。
続いて、キャッシュレス化の推進ですが、市役所関係の窓口において、例えば、支払い件数が多いスポーツ施設などでキャッシュレス決済を利用いただくための環境整備を行うとともに、あなたが使える制度お知らせサービスの対象制度の拡充を行いたいと考えています。
次に、22ページ以降の地域経済の分野です。
創造支援の強化を行っていきたいと考えており、女性起業家向けの相談機能の強化や、短期集中型の相談支援事業は実績も上がってきていると考えていますが、上場実現に向けた支援を追加して、市内企業の成長やチャレンジを支援していきたいと思っています。
また、創業について起業する際に様々な方との交流が事業拡大に有効ですので、市内のコワーキングスペースでの活動を活性化させて、相互に連携していくことも含めて、必要な経費の助成を行っていきたいと考えています。
企業立地の促進では、社員採用に係る経費の補助について増額して、少しずつ動きが出てきている企業立地をしっかりと千葉市として受け止めて、企業の新たな誘致につなげていきたいと考えています。
23ページ以降は、市内中小企業の事業継続のための支援や業態転換、事業変革への取り組みを支援する制度を拡充する予定です。
雇用の確保と人材育成の強化では、就労・転職支援について、就職氷河期世代をはじめとして、求職者の正規就労を促進するためのマッチング会などの就労支援を実施します。
新規の記載がありますが、市内の中小企業の人材育成・確保に関するニーズ調査を行っていきたいと思っています。どういった資格やどういった能力を持つ職員、従業員の採用が必要なのかを市内の事業者の方がどう考えているのか、網羅的に詳しく調べていきたいと思っており、ニーズ調査の予算を計上して、今後のリスキリングや雇用促進の施策に反映させていきたいと考えています。
24ページが地域経済の中でのMICEの取り組みですが、新型コロナウイルス感染症が感染症法上の分類が5類になることも踏まえ、海外から我が国にお越しになる方も今後増加していくと思っています。インバウンドの回復を見据えて、訪日外国人旅行者へのPR事業なども強化していきたいと考えています。
また、MICEについては、開催補助制度がありますが、開催形態が少し変化したり、MICE自体に脱炭素化を求める動きもありますので、新しい動きに対応するための補助制度として再編成させていただきました。MICE開催支援、地域への波及効果を高めるための取り組み、また脱炭素化への取り組み支援としてメニューを再整理しています。
脱炭素化への取り組みについては、実施経費もかかりますので補助率を高めに設定して、主催者の取り組みを支援していきたいと考えています。
また、X Gamesについては、新年度も千葉市で開催することが決定しており、経済効果の高い大規模イベントを開催するための支援を行いたいと考えています。
25ページ以降が、農業の成長産業化です。
初めに、市の農産品を使った商品開発や販売力強化の支援をさせていただきたいと思っています。今まで加工品については、経済部が支援したり、農政部が支援したり様々でありましたが、生産から加工まで一貫して農政部で支援するとともに、現在展開している「千」ブランドと連携した商品開発を応援していくための新たな取り組みを行わせていただきたいと考えています。
また、スマート農業の推進については、いきなり機器を導入することはハードルが高いというご指摘もありますので、農業機器の貸し出しや指導を実施する事業を行います。
農業の担い手である新規就農者の確保に関する取り組みですが、研修制度を整理統合して新たな研修を実施するとともに、新規就農時に全て新しく農業機械などを買うのではなく、市内で使っていない機械を融通して、初期の参入コストを抑えていく取り組みが有効ではないかと考えており、新たなデータベースづくりのための取り組みを行いたいと考えています。
26ページをご覧ください。
こちらは千葉市農業の持続性を発展していくための機械施設の補助制度を、改めて整理統合するもので、新規就農する方や農業後継者などを対象にして、総合的な助成制度に再編、創設します。経営規模拡大支援、新規就農支援、農業法人等参入促進、ならびに生産分野と連携した流通・販売力向上など、農業の展開の主体の違いを、様々メニューを用意して、多くの主体が千葉市内で農業を始めていただくための支援制度に再編しました。
27ページは、新型コロナウイルス感染症対策についてです。
こちらは、感染状況に応じた適切な相談や医療サービスが提供できるよう予算を確保していくものですが、基本的には宿泊療養施設の確保や、軽症者の自宅療養支援として保健所が行っているパルスオキシメーターの貸し出しや配食サービスがありますが、こういったものを継続することを前提とした予算組みにしています。5類への移行が決定し、その5類になった後の対応をどうすべきかについては、これから詳細が出てきます。今の取り組みを再編したり縮小するほか、新しく始めることが必要になるかもしれません。それに柔軟に執行内容を見直して対応していきたいと考えていますが、現時点で必要となる対策、今や行っているものを継続することを前提とした予算計上します。
また、感染拡大防止対策ですが、介護施設などの高齢者施設については、今後もしっかりとした対策が必要だと考えていますので、感染拡大防止のための設備に要する費用の助成や、地域公共交通の事業者に対する社内の感染防止対策に要する費用の一部助成も継続して実施していきたいと考えています。
28ページは見直しを行う事業ですが、3項目記載しています。
区役所に設置している証明書の発行機については、現在、コンビニ交付に比べて利用率が低い状況ですので、コンビニ交付に一本化して、今年度末で設置を終了することとしています。
29ページ以降は財政指標になりますが、29ページが市債残高、起債残高の推移です。令和5年当初予算段階では、令和4年の年度末と比べて起債残高は抑制した予算編成を行います。
今年度で新庁舎の整備や千葉公園総合体育館の整備が終了します。予算が減っていますので総額が減少することで、全会計市債残高が減少する見込みとなっています。
30ページをご覧ください。
こちらは基金借入残高ですが、一般会計の収支不足を補填するために特定目的基金から借入を行っていましたが、早期に解消する必要があると考えています。令和4年度に続いて20億円の返済を予算計上させていただき、着実に削減していきたいと考えています。
31ページは、財政調整基金で市の貯金として手元に置いてある現金ですが、令和5年度当初予算後では71億円です。今回、60億円を取り崩して予算編成の歳入としていますが、様々な物価高騰への影響を踏まえて、昨年度より10億円減少していますが、今後も一定額は確保していきたいと思っています。令和5年度末になると、令和4年度決算の剰余金が乗ってきて、この金額よりは増える見込みですので、一定額の残高は確保できる見込みだと考えています。
令和5年度の予算編成、予算案の概要については以上です。
続いて、組織改正の概要を説明させていただきます。
資料4-2の令和5年度組織改正(案)の概要をご覧ください。
はじめに部の設置ですが、幼児教育・保育部を新設します。
子ども・子育て家庭への支援をより一層推進していく必要があり、現在こども未来局1部体制で行っていますが、2部体制へ見直しをして、幼児教育・保育部を設置します。
新設する部では、幼保指導課を新設して、保育園等への助言指導や巡回体制の充実を図っていきたいと思っており、市内の保育園、保育所で勤務される保育者への研修拠点機能等、民間の保育施設への相談拠点機能を担う幼児教育・保育人材支援センターの開設に向けた準備も始めていきたいと思っています。
2点目は、区役所の地域支援体制の強化です。
コロナ禍もあり、地域活動が少し停滞気味でありますが、いざというときのセーフティネットのためには、地域で顔の見える関係づくりや地域活動の活性化が重要と思っており、地域への支援を一体的に行う体制を区役所で整備したいと思っています。
現在の地域づくり支援室とくらし安心室を統合して、各区に地域づくり支援課を新設します。地域担当職員を強化して、自治会、大学、NPO等とのマッチングや、交流を深めていくための活動を強化していきたいと考えています。
また、環境局に脱炭素推進課を新設します。こちらは、環境省から選定を受けた脱炭素先行地域事業の推進をしていきたいと考えています。
次に課内室になりますが、予算の中でも説明しました、こども発達相談室の開設準備室を設置します。子どもの発達について、保護者の方が気軽に相談でき、かつ専門的な助言が得られる相談室をつくっていきたいと考えており、そのための準備室を設置します。
次に、福祉まるごとサポートセンターですが、それぞれの方の置かれた状況や年齢を問わず各種の福祉相談を総括的に受け止めて、必要な支援のコーディネートを行っていく機能を担っていきたいと思っており、福祉の横割りの仕事の仕方を実現していくためのサポートセンターとします。
また、経済部産業支援課の中にスタートアップ支援室を新設して、市内で起業される方々への支援を強化していきたいと考えています。
発表事項は以上ですが、お知らせが3点あります。
1点目は、幕張豊砂駅開業まつりについてです。
3月18日に幕張豊砂駅が開業しますが、開業に合わせて、千葉県、イオンモール株式会社、JR東日本千葉支社、JRステーションビルとともに、幕張豊砂駅開業まつりを開催します。
このイベントは政令指定都市移行30周年のフィナーレを飾る取り組みとしても連動して実施します。
開催日時は、3月18日の開業以降の3月の週末の土日であり、3月18日、19日、25日、26日で、いずれの日も午前10時から午後4時までを予定しています。
開催場所は、JR幕張豊砂駅とその駅前広場、イオンモール幕張新都心などを予定しています。
主催者は、先ほど申し上げた5社となっていますが、加えて、近隣の千葉ロッテマリーンズやコストコホールセールのほか、日本サッカー協会、アルティーリ千葉、IBM BIG BLUE、千葉ZELVAといった千葉市ゆかりのスポーツチームや、地元の学校・団体、商業施設など多様な皆様にご協力をいただいて、幕張新都心の第二のまち開きとも言える新駅の開業をお祝いするイベントを実施します。
千葉市が主催または共催する主なイベントについては、資料をご覧いただければと思います。
駅の構内では、フラワースポットや駅ピアノも設置され、開業を祝う取り組みを行い、改札外では、ちばのいちを開催して、幕張エリアの地元産品の販売も行われます。
また、開業まつり共通のロゴマークをJR東日本千葉支社に作成いただきました。イベントを主催する各社が様々なPRにおいて利用していく予定です。
新駅の開業を地域一体となってお祝いするため、開業まつりを企画しましたので、市政記者の皆様におかれましても、ぜひ取材をいただければと思います。
開業日である18日には、午前9時から開業式典が開催され、私も出席して、テープカットなどを行う予定です。
式典終了後には、新駅開業を記念して、イオンモール幕張新都心ファミリーモール前で関係者の皆様と桜の植樹も行いますので、併せてお知らせします。
続いて、お知らせの2点目です。
都市アイデンティティ紙芝居の制作と読み聞かせ会の開催についてです。
4つの地域資源として千葉市固有の歴史あるルーツに基づく「加曽利貝塚」「オオガハス」「千葉氏」「海辺」を選定して、都市アイデンティティの確立に取り組んでいるところですが、今回、小学校低学年の児童や幼児を念頭に、4つの地域資源に親しんでもらうための紙芝居「かづきとみーこの4つのたからもの」を制作しましたので、お知らせします。
市内の保育所・保育園、幼稚園、小学校などに配布する予定で、市内の各図書館にも配架、貸し出しを行います。家庭において親子でご覧いただくことも可能ですので、ぜひご利用いただきたいと思います。
2月17日金曜日には、中央区新宿保育所において、読み聞かせ会を開催しますので、ぜひ取材にお越しいただければと思います。
お知らせの最後ですが、昭和の森フォレストビレッジでキャンプ場のスマート化・地域活性化の実証実験の実施についてです。
千葉市、東日本電信電話株式会社、昭和の森フォレストビレッジの運営事業者である株式会社R.projectにおいて、ICTを活用したキャンプ場運営のスマート化と、それを通じたキャンプ場周辺地域での消費促進につながる仕組みの構築を目指した実証実験を行います。
実験の概要ですが、最初に受付業務のICT化としてスマートチェックインを実施します。キャンプ場の検索予約サイトである「なっぷ」と連携する専用のアプリを開発して、無人での受付を行うことで、受付の簡略化による利用者の利便性の向上と、キャンプ場スタッフの受付対応業務の省力化による両立的な業務推進にも寄与するものと考えています。
周辺地域への誘客による地域活性化ですが、キャンプの利用者の中心となるファミリー層に好評ないちご農園や、キャンプ後に利用いただく方もいらっしゃる温浴施設について、アプリ上でセット予約が可能となる取り組みを行うなど、周辺施設の情報発信を実施するものです。
周辺施設の予約の手間の削減や、魅力的な周辺施設への誘客の促進にもつながると思っており、地域の活性化につながることを期待しています。
割引やお客様への特典の詳細については、今後、各施設と調整の上、決定していく予定です。
実施事業者や開始時期は資料のとおりです。いちご狩りが終了するゴールデンウィークを目途に効果検証や連携施設の新規開拓を行い、夏頃の本格実施を目指していきたいと考えています。
私からは以上です。

質疑応答

(記者)
令和5年度当予算について、市長が特に意識した点や、この予算の特徴を端的に具体的に教えていただければと思います。
(市長)
予算が多岐にわたるため、端的に説明することは難しいと思っていますが、千葉市基本計画で千葉市の目指す都市の姿を策定しました。「みんなが輝く 都市と自然が織りなす・千葉市」というものもありますが、セーフティネットがしっかりと働く、利く都市、また、将来の成長を実現していくための予算と思っており、セーフティネットと成長の実現予算ではないかと思っています。
成長とは、今まで人口減少が進む中で、昨年と一昨年は千葉市への転入超過が実現しており、伺ってみると都市基盤と緑が身近にある環境を評価していただいた方が非常に多かったです。
また、子育てや高齢者福祉などの長く住み続けるためのセーフティネットも重要だと話をいただいており、新しく来られる方に評価されるポイントや長く住む方が求められている点を踏まえた、さらに磨きをかけていく予算だと考えています。
(記者)
組織改正の関係で、新たに幼児教育・保育部を設置するということですが、例えば、児童虐待防止の観点でいうと、児童相談所の職員が少ないなどの問題が全国的にあると思いますが、人手の確保について、市長のお考えを教えてください。
(市長)
児童相談所職員として、例えば、心理士の資格を持った職員は配置基準等があると思っていますが、来年度について、配置基準は満たした職員配置が可能となる状況です。
一方で、発達相談が可能な体制もつくっていきたいと思っており、専門知識を持つ職員については、今後も採用を拡充していかなければいけないと思っています。例えば、東京23区でも児童相談所の設置で拡充などがあり、そういった人材が多くのところから求められている中で、千葉市において必要な人材を確保するための対策を中期的に展開していかなければいけないと思っています。こども発達相談室開設準備室や児童相談所等では、新たな人材確保のための取り組みについてもしっかり検討するように打ち合わせをしており、今後、必要な職員がしっかりと配置できる体制をつくっていくための職員採用の取り組みをしていきたいと思っています。
(記者)
今の点で、例えば、東京都でもそういった人材を募集して確保しようとしている中で、どうしたら千葉市に人材を持ってこられるとお考えでしょうか。
(市長)
千葉市内の大学で、そういった専攻の学部がありますので、そういった学生の方々に千葉市の出身でない方にも、千葉市内で学んだ仕事が生かせる職場があることをしっかりとお知らせしていくことがまず1点です。
ただ、それだけでは確保できないことも当然想定されますので、全国での人材確保に向けた取り組みも今まで以上に行っていかないと、必要な職員は確保できないと非常に強烈な危機感を持っており、例えば、受験資格や試験の内容、場合によっては初任給も検討して、千葉市を職場として選んでもらえる対策を検討していく必要があると痛感しています。
(記者)
非常に多岐にわたってバランスの取れた新年度予算かと私は感じたのですが、その中でも、市長の就任から丸2年になるわけですが、市長の意向を強く反映した政策というものがあれば教えてください。
(市長)
市長選挙のときにマニフェストを掲げて説明させていただいていましたが、その中で繰り返しになって大変恐縮ですが、発達障害のある方への相談窓口の設置です。医師の診断を受けるための窓口はありますが、まだ障害があることを受容できていない保護者の方もいらして、例えば区役所に相談しますと、少し様子を見ましょうと言われることが実は多いと言われています。このような状況は非常にもやもやして、今後の子育てにおけるアドバイスをもう少し専門的にしていただきたいというご指摘も多々いただいています。
子どもの発達に関する相談窓口を設置したいとかねがね思っており、開設準備のための組織の設置と、必要な予算計上ができたことは、就任以来、検討してきたことが事業化できたものではないかと思っています。
また、検討自体は進んでいましたが、公立夜間中学についても、選挙公約で挙げており、教育委員会の先生方に非常に精力的に検討していただいて、4月に開校が実現します。開校については、約束したことが一つ実現できるものではないかと思います。
(記者)
財政調整基金残高の見込みについて、おそらく来年度末になってくれば、この数字は回復してくるだろうと理解した上での質問ですが、年々、扶助費は増加傾向にあります。その上、ウクライナ情勢や国内の景気のため、市有施設の光熱費の高騰がしている状況です。
財政調整基金だけで一概に判断することではなく、借金の返済がそれぞれあると思いますが、市の財政状況は現状認識で、市長はどのように捉えていらっしゃるのでしょうか。
(市長)
グラフは平成26年度までですが、平成20年代の千葉市の財政は厳しい状況にあったと思っており、その際は様々な事業の見直しや建設事業等の抑制をかけていました。その後、その成果もあり回復してきているわけですが、現在は財政調整基金を60億円取り崩しており、昨年度の70億円よりは10億円程度改善していますが、光熱水費の高騰や一時的な要素も多少はあるのではないかと思っています。
また、扶助費については、全額、千葉市の一般財源で行っているわけではなく、国の制度の中で財源が来て行っているものもありますので、扶助費の増額について、制度の根幹に関わる部分は、これからも国で財源保障していただくことを、これから求めていきたいと思っています。そうしたことを考えますと、千葉市の財政自体が危機に瀕しているのではなく、一時的な物価高騰に対応する財源のやりくりをさせていただいていると認識しています。
ただ、光熱費の高騰が定着すると一時的な歳出と思っていたものが恒常的になってきますので、今後の光熱費や補助金の動き、制度の変革、子育て支援も今後拡充していかなければいけませんので、国としてどのように財源をつけて実施していくのか、注意深く見ながら全体の事業規模を決めていきたいと思っています。
(記者)
令和5年2月補正予算案に、競輪事業特別会計95億円超の減額がありました。車券売上等が当初見込みの122億円が大幅に下回っていた現状を受けた対応だと思いますが、この見込みと現状の車券の売り上げに大幅に開きが生じている原因や理由、また、そのために今後どうしていくか、現状の市長の受け止めをお願いします。
(市長)
競輪事業の前提ですが、一般財源を投入して行う事業ではありません。むしろ毎年度、一般財源に対して繰り入れがあるべきものだと思っています。収入が縮減していますが、実態に合わせたものにはなっています。
ただ、最低保障の契約等もあり、一般財源がその差金を埋めるものではなく、1,700万円の最低保障については一般会計が受け入れることになっています。市税が投入されていることはないことを前提として説明させていただきたいと思います。
ただ、今の売り上げの水準が妥当とはまったく思ってなく、販売チャネルが、ネットのポータルサイト一つで行っているのですが、こちらの売り上げが伸び悩んでいることは実態としてあります。現在は様々な企画等を行い、販売は少しずつ上がってきていますが、抜本的な解消にはつながっていない状況です。
扱っていただくポータルサイトの拡充の検討について働きかけを行っており、販売チャネルが広がっていくことで売り上げが回復していくと思っていますし、250競輪に対する関心も高まっていくと思いますので、販売チャネルの拡充を急いでいきたいと思っています。
今の競輪は、来場された方がその場で買うということは非常にシェアが下がってきており、ネットや電話での購入が中心になっていますので、そういった層に対するアプローチをしっかり強化していきたいということと、見て楽しんでいただく側面も重要だと思っていますので、市内の皆様の集客のために必要な企画を実施します。また、入場のためにアプリの登録が必要になっており、手続きは少しハードルが高いのではないかと思っています。そういったものの見直しについても併せて行っていくことで、会場にお越しいただく方の数も増やしていく取り組みを強化していきたいと思っています。
(記者)
新年度予算案について、資料1-1の別添では基本政策分野で4つに分かれており、最初に環境・自然の分野が来ています。全国的に見れば、少子化対策が非常に大きな問題になっていますが、少子対策でなく、環境・自然分野を第一に持ってきたところの市長の意図や思いを教えていただければと思います。
(市長)
今回の分野の並びですが、環境・自然分野と子ども・教育分野を、1番、2番にしました。子ども・教育分野は、基本計画の中ではもう少し順番としては後ろで4番目でしたが、今回は2番目にしています。今回は、環境・自然分野と子ども・教育分野に注力した予算と認識しています。
環境・自然分野については、脱炭素社会の実現に向けて、市民、事業者、市役所も行動変容して、今までのやり方を変えていかなければいけない部分があると思っていますが、それには中長期的に取り組んでいかなければいけませんし、今年度、脱炭素先行地域の認定を受けて、それに基づいた新たな事業も行っていくことを踏まえて、最初に持ってきています。
また、子ども・教育分野については、新規というよりも拡充が多くなっていますが、例えば、国会で主要な論点になっていますが、市としてもできる限りの拡充をしていきたいと思います。
ただ、財源に裏づけのないものは将来の財政負担になります。無責任な対応になってしまいますので、しっかりと財源を確保した上で、子ども医療費の拡充を3項目にわたって行うことや、ニーズに対応していくことも必要ですので、例えば、公立保育所での休日保育の実施や、健康診査における屈折検査の実施など、これまで議会や市民から寄せられていた要望などを細かく対応していく予算にしました。
ほかの分野についても相互に連携しています。特に地域社会については、市民生活を支える上で重要な地域のつながりが薄れている現状で、市としても区役所の体制を強化して、地域活動を支える体制をつくっていかなければいけないという思いで、新規事業と組織改正を予定しており、地域社会の分野についても力を入れてきた分野の一つです。
あと、不登校対策については、私も特に状況の厳しい子どもたちへの支援として、市長選挙のときにも充実していくと申し上げていましたが、教育委員会も様々なきめ細かい対応をしていただいており、ライトポートの支援体制強化で、小学生専用教室の設置の区を増加することと、ライトポートには行けないが、今通っている教室には入れなくとも学校にまでは行ける方がたくさんいらっしゃるので、学校での居場所をつくって、そこで学習機会をしっかり確保していくということが現場から必要だという声も多数上がっています。
今までは先生から授業の合間に見ていただいていましたが、専任の支援員をステップルームティーチャーという形でつけて、ステップルームに通われる児童・生徒の対応を強化することにしており、不登校対策については力を入れてきている分野であり、令和5年度予算でも拡充の予算を重点的に計上しています。
(記者)
それに関連して、子ども・教育の分野ではなく、健康・福祉の分野の中に入っていますが、先ほど市長がおっしゃった、こども発達相談室を開設するにあたって、未就学児の主に発達障害に懸念がある方を、早期に発見して支援していこうという説明でした。就学時以降の発達障害に苦しんでいる方がたくさんいらっしゃいますが、その方々に対する支援はどのようにお考えでしょうか。
(市長)
こども発達相談室は、未就学児を中心としていますが、学齢期になった途端に対象ではありませんと言うことは私はないと思っていて、必要な方については相談を受ける体制を組むことについて検討していきたいと思います。学校と福祉の連携を強化して、福祉の窓口での対応も必要ですが、学校でそういう傾向が先生や保護者の方から意見があったときに、学校と福祉が連携して相談し、早期発見と早期支援につなげていける横のつながりをしっかり強化していきたいと思います。
どうしても福祉や教育は縦割りになってしまっていて、横軸の動きができていないことがありますので、横軸の仕事の仕方を実現していくための組織体制として、こども発達相談室や福祉まるごとサポートセンターを設置していきたいと思っており、その取り組みの中で横軸の連携を強化して、様々なところにつなげていける体制をつくっていければと思っています。
(記者)
発表事項とは別の案件になりますが、4月にかけて、入学式や始業式といったイベントが増えていく中で、マスク着用については、千葉市ではどう周知していくかお伺いします。
政府が3月13日に、マスクの着用は個人の判断でという通達があったと思いますが、千葉市としては、どのように周知していくのでしょうか。
(市長)
先週末に国から、マスク着用の考え方についてのガイドラインなどが出ました。
私は、オミクロン株の現在の重症化リスクや感染状況を踏まえると、これまでの対応を今後も続けていくことについては疑問ももちろんあるところですが、年度が替わるこのタイミングで、今の感染状況や重症化リスクに照らして見直していくことは必要なことだと思っていますので、この段階で国のガイドラインが出されたことについては、妥当だと思っています。
ただ、ガイドラインを読んでも、市民は3月13日からで、学校は4月1日から、卒業式は事前に前倒しで緩和するということや、5月8日から感染症法上の分類が5類になるということで、段階的になるのですが、少し分かりにくいのではないかと思っています。市民が混乱しないように、市としても丁寧な情報発信を市政だよりなどで行っていきたいと思っています。
原則マスク着用ということから、逆に着用が必要な場面はこういった場面ですよということで、マスク着用に関して市民に対するお願いの仕方の原則が変更されるわけですが、これはこの時期に必要なことだと思っていますので、その考え方をしっかりとお伝えしていきたいと思っています。
卒業式の対応についても、緩和される内容に沿った対応ができないか、教育委員会と協議をしていきたいと思っています。
(記者)
令和5年度当初予算案について、先ほどの質問と重複しますが、脱炭素の関係で多額の予算を見込んでいると思いますが、そのように予算立てにした市長の思いや理由を説明いただけますでしょうか。
(市長)
脱炭素の取り組みについては、従来の政策の枠組みとは違う新たな枠組みが国から示され、我々もそれに応じて計画を出し、認められたものになっています。
これから新規事業がいくつかありますので、中長期的に市民の生活のありようや、事業者の事業活動でも環境を配慮することから、環境を正面から捉えて、事業活動そのものとして入れ込んでいくことや、生活の中に取り込んでいく必要があるということで、時間のかかる改革ではないかと思っており、脱炭素に求められる取り組みを実現することが必要な分野だと思っています。新規事業でかつ時間のかかるものだと思います。
そういったことを踏まえ、頭出しをさせていただいたということですし、脱炭素そのものではないかもしれませんが、来年度予算案は環境分野の取り組みも含めて頭に持ってきています。
人口の転入超過の話をさせていただきましたが、身近な住むところの環境がどうなのか、緑が身近にあるのか、住んでみて環境面に対するウエートの置き方が上がってきているというアンケート結果もありますので、今後、地域の拠点都市として多くの方が住まい、活動するために重要な分野の一つだと思っており、そういった意味も含めて頭に持ってこさせていただいています。
(記者)
今後、都市間競争で都市の魅力を磨いていくという意味で、脱炭素を含めた環境分野は、重要な施策になるとお考えですか。
(市長)
そう捉えていただいて結構かと思います。
(記者)
来年度予算案の施策のうち、子ども医療費助成について、保険調剤負担の廃止があり、2020年に、前熊谷市長が様々な論議がある中でこれを導入したはずですが、今回、数年で廃止ということはどうしてなのでしょうか。
(市長)
導入して2年程度経っているわけですが、2020年に調剤費負担の導入をしたときの前提と、今の状況が変わったということではないかと思います。
2020年のときには、調剤費の一部負担を入れることによって、その前提となる無償化する医療費の部分の想定があって、財政的に安定して行っていくためには、保護者の皆様にも最低限、一定のご負担をいただかないと財源確保ができないということがあったのだと思います。
改めて調剤費負担や子ども医療費関係の予算を見てみますと、当初想定していたほどの予算がかかっていないということがあり、2020年のときの安定的な財源確保という前提が少し変わってきていると思います。
もう一つは、子ども医療費助成の制度のありようですが、千葉市は長く所得制限なしで行ってきまして、関東の政令市の中で比較的手厚い充実した内容だったと思います。関東の政令市は、横浜市や川崎市も含めて所得制限の撤廃もしてきており、子育て支援策を重視していく中で、子ども医療費助成は中心的な制度の一つであり、他市の状況も常に比較しながら行っていますが、千葉市が一定の優位性のある制度設計が必要と思っており、他市との比較の面からも改善が必要だと思っています。
また、物価高騰で経済的に家計が厳しい状況もあり、今申し上げた3点ほどを総合的に検討して、調剤費の窓口負担については、撤廃して所得にかかわらず無償化するという判断をさせていただきました。
(記者)
続けて来年度予算案ですが、集合住宅向けEV充電設備設置費の助成については、今年度も実施されていますが、金額的に見ると、これで一気に進むというものでもなく、併せて発表になっている第1次実施計画でもマンションでのEV充電設備の目標がないようです。
今、普及で課題になっていることは、マンションでの充電設備設置だと言っているのに、そのあたりの予算化がないということは、どうしてなのでしょうか。
(市長)
ないというわけではなく、事業としてもちろんありますし、推進していくことにしています。
実際に数が、20件も30件も要望が上がってきているわけではないということがありますので、個々の相談に応じながらモデル的なケースに対して支援をしていきたいと思います。
また、合意形成に時間かかっている状況がありますので、実現に向けて、各集合住宅内での合意形成から支援していていくという制度を拡充してきたことが今回の予算案の趣旨です。
(職員)
ほかに質問はよろしいでしょうか。よろしければ、以上で終了します。

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