平成29年度 千葉市立青葉病院 病院指標



■病院指標とは
 DPCデータを用いて、厚生労働省が定めた集計条件等に基づき作成する指標です。
 患者さんや市民の皆さんに情報公開することにより当院の特徴や急性期医療の現状を理解していただくことを目的としています。
 ※全国統一の定義と形式に基づく作成であるため、病院の実態を表す診療実績とは異なります。
■DPCとは
 入院患者さんの傷病名や治療行為に応じて、国で決められた各診断群に分類することをいいます。
 傷病名と手術、処置等の組み合わせにより14桁のコードで表現されます。
■集計条件等
 ・平成29年4月1日から平成30年3月31日までの退院患者さんで、一般病棟に1回以上入院した患者さんが対象
 ・医療保険のみ(公費、生活保護を含む)を使用した患者さんが対象で、自動車賠償責任保険や労災保険、
  自費等の患者さんは対象外
 ・入院後24時間以内に死亡された患者さんや臓器移植の患者さんは対象外
 ・他病棟間の転棟、転入、一般病棟間の転科も1患者さんとして集計
 ・年齢は入院日時点の年齢を基準として集計

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 143 123 219 325 600 685 1179 1609 1125 212
市立病院である当院は、地域の急性期病院として幅広い年齢層の患者さんにご利用いただいています。
中でも重症化しやすい高齢の患者さんが多く、60歳以上の方が全体の66%となっています。
当院は、救急搬送数が年間4,000件を超えており、特に夜間帯の受け入れは千葉市内最多であり、夜間救急の砦としての役割を果たしています。
今後も救急医療や、地域医療支援病院として地域との連携を図り、「わかりやすく納得のいく医療を心のこもった笑顔で」提供いたします。

【定義】
退院患者さんの人数を10歳刻みの年齢階級別に集計しました。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 89 21.20 20.83 23.60 84.02
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 気管支鏡検査等あり 45 2.49 3.59 0.00 71.20 気管支鏡検査
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 化学療法あり 42 7.33 11.99 2.38 72.74
040110xxxxx0xx 間質性肺炎 41 23.12 19.65 2.44 74.93
040200xx99x00x 気胸 31 11.65 9.14 32.26 42.87
呼吸器内科では、DPCコード別で見ますと前年度同様「誤嚥性肺炎」で入院される患者さんが最も多く、抗生剤投与による治療を行っています。
また、肺炎のDPCコードは「誤嚥性肺炎」以外にも、細菌感染による肺炎が含まれる「肺炎等」という分類があり、A-DROPスコア〔詳しくは【指標④ 成人市中肺炎の重症度別患者数等】をご参照ください。〕によってDPCコードが細分化されているため上記指標には反映されていませんが、疾患ごとに見ますとこちらの「肺炎等」の患者数が最多となっています。
肺炎は、嚥下機能や免疫力が低下する高齢者において発症率が高くなるため、平均年齢も高くなっています。
次いで多いDPCコードが「肺の悪性腫瘍」で、気管支鏡検査や確定診断のために腫瘍の一部を採取する経皮的針生検・経気管肺生検を行ったり、化学療法を行っています。
「間質性肺炎」については、薬剤や膠原病等によるものと、原因が特定できない特発性間質性肺炎があり、それぞれに応じた治療を行っています。
「気胸」は、肺気腫など何らかの肺の病気を持っている患者さんにも発症しますが、10歳代後半~30歳代のやせ型男性に発症することが多いため、他疾患より平均年齢が低くなっています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx99000x 心不全 74 16.41 17.71 13.51 78.41
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患、経皮的冠動脈形成術等あり 67 4.99 4.62 0.00 70.01 冠動脈形成術
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 心臓カテーテル検査あり 64 3.06 3.03 1.56 67.03 心臓カテーテル検査
050030xx97000x 急性心筋梗塞 経皮的冠動脈形成術等あり 43 13.91 12.72 0.00 69.26 冠動脈形成術
050050xx99200x 狭心症、慢性虚血性心疾患、心臓カテーテル検査・血管内超音波検査等あり 31 3.00 3.19 0.00 68.26 心臓カテーテル検査
循環器内科では、心臓の血管が狭くなったり閉塞してしまうことで起こる、狭心症や急性心筋梗塞の患者さんが多くなっています。
中でも、狭心症の患者さんに対して血管の狭くなった部分をバルーンで拡張した後ステントで補強する、経皮的冠動脈ステント留置術を行う症例が最も多く、次いで、治療前治療後のカテーテル検査での入院が多くなっています。
カテーテル治療を行う際には、心臓核医学検査を含めた機能的検査で治療適応を厳格に判断しています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060130xx99000x 食道、胃、十二指腸、他腸の炎症 42 8.62 7.39 9.52 56.71
060340xx03x00x 総胆管結石、胆管炎 手術あり 38 15.61 10.61 0.00 70.53
060102xx99xxxx 大腸憩室の合併症 33 9.12 7.87 3.03 60.42
060335xx99x00x 急性胆のう炎 30 10.83 10.91 0.00 65.90
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 28 9.54 9.06 0.00 67.11
消化器内科では、大腸ポリープに対する内視鏡的治療を最も多く扱っていますが、この指標からは除外となるため「食道炎」や「胃炎」、「消化管出血」等の急性疾患で入院される患者さんが多くなっています。
次いで、「総胆管結石」や「胆管炎」に対する内視鏡的治療を行う患者さん、「大腸憩室の合併症」である大腸憩室炎や大腸憩室出血での入院、胆のう結石による「急性胆のう炎」、動脈硬化や便秘がちの人がなりやすい「虚血性腸炎」に対し保存的治療を行っています。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130010xx97x2xx 急性白血病 輸血あり 化学療法あり 59 33.85 40.97 0.00 65.63
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 輸血なし リツキシマブ注射あり 54 16.59 16.48 0.00 74.19
130060xx99x4xx 骨髄異形成症候群 輸血なし アザシチジン注射あり 37 13.05 10.60 0.00 75.22 ビダーザ(アザシチジン)療法
130010xx97x6xx 急性白血病 輸血あり スプリセル錠あり 15 35.33 38.39 0.00 62.13
130030xx97x40x 非ホジキンリンパ腫 輸血あり リツキシマブ注射あり 13 41.00 33.42 0.00 65.23
血液内科では、DPCコード別で見ますと「急性白血病」で輸血と化学療法を行う患者さんが最も多くなっています。
次いで「非ホジキンリンパ腫」に対してリツキシマブ注射を含む化学療法を行う患者さん、「骨髄異形成症候群」でアザシチジン注射による治療を行う患者さんが多くなっています。
この指標では除外となっているため患者数に反映されていませんが、造血幹細胞移植(骨髄移植・末梢血幹細胞移植・臍帯血移植)も積極的に行っています。
また、血液疾患を有する患者さんは、全身のさまざまな臓器に合併症を認めることがあるため、他科と連携しながら治療を行っています。
糖尿病・代謝内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100071xx99x110 2型糖尿病(末梢循環合併症あり又は多発糖尿病性合併症あり)インスリン注射あり 定義副傷病あり 85歳未満 36 13.22 15.63 2.78 64.72
100070xx99x100 2型糖尿病(糖尿病性合併症なし又は末梢循環合併症以外の糖尿病性合併症1つあり) インスリン注射あり 定義副傷病なし 85歳未満 21 12.19 14.27 0.00 65.05
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン昏睡 19 12.21 13.57 5.26 52.00
100070xx99x000 2型糖尿病(糖尿病性合併症なし又は末梢循環合併症以外の糖尿病性合併症1つあり) インスリン注射なし 定義副傷病なし 85歳未満 12 6.50 11.16 0.00 57.00
100393xx99xxxx 低ナトリウム血症、高カリウム血症 12 9.17 10.05 8.33 72.08
糖尿病・代謝内科では、2型糖尿病患者さんの合併症精査や血糖コントロール目的での入院が多くなっています。
糖尿病のDPCコードは、1型・2型の分類以外に、合併症の有無や年齢、インスリン製剤使用の有無等によって細かく分かれているため、上記指標の5種類中3種類が2型糖尿病のDPCとなっています。
当院では、医師、看護師、栄養士、薬剤師、理学療法士、臨床検査技師による糖尿病教室を定期的に開催する等、糖尿病患者さんの教育に積極的に取り組んでいます。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010230xx99x00x てんかん 14 6.43 6.32 7.14 58.71
010060x2990401 脳梗塞(発症3日目以内・JCS10未満・発症前Rankin Scale0、1又は2) エダラボン注射あり 16.38
010080xx99x00x 脳脊髄の感染を伴う炎症 9.99
010061xxxxx0xx 一過性脳虚血発作 6.28
010040x099x00x 脳出血等(JCS10未満) 19.10
神経内科では、DPCコード別で見ますと「てんかん」で入院される患者さんが多くなっています。
上記指標には患者数が反映されていませんが、疾患別ですと「脳梗塞」の患者数が最も多くなっています。〔詳しくは【指標⑤ 脳梗塞の患者数】をご参照ください。〕
この指標に反映されていない理由として、脳梗塞は、発症日やJCS(意識レベルを評価する指標)、発症前Rankin Scale(脳卒中の患者さんに対して用いられる総合的な評価指標)によってDPCコードが異なるためであり、脳梗塞の患者さんの中でも、発症3日目以内かつ、JCS10未満、発症前Rankin Scale0、1又は2でエダラボンという脳保護剤を点滴投与した患者さんが多いということになります。
その他、「脳脊髄の感染性疾患(髄膜炎や脳炎)」や、急性脳梗塞に至らない一過性の神経障害で脳梗塞の危険因子である「一過性脳虚血発作」、「脳出血等」で入院される患者さんが多くなっています。
リウマチ科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070560xx99x0xx 膠原病(関節リウマチを除く。) 25 18.64 17.16 4.00 69.96
070560xx99x8xx 膠原病(関節リウマチを除く。)リツキシマブ注射あり 18.24
070560xx99x6xx 膠原病(関節リウマチを除く。)ガンマグロブリン注射あり 27.20
070470xx99x0xx 関節リウマチ 13.72
070470xx99x2xx 関節リウマチ リハビリテーションあり 23.43
リウマチ科では、血管炎や関節リウマチ等の膠原病で入院される患者さんが多く、ステロイドや非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、免疫抑制剤等、症状に応じた薬物療法を行っています。
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒 71 1.94 3.58 0.00 36.77
110310xx99xx0x 尿路の感染症 44 14.63 12.34 9.09 72.66
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 36 21.53 19.01 16.67 75.47
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 31 8.06 5.50 3.23 49.94
180010x0xxx2xx 敗血症(1歳以上) 中心静脈注射・人工呼吸あり 14 49.00 34.78 14.29 73.21
その他内科疾患では、急性薬物中毒で救急搬送される患者さんが多くなっています。
次いで、尿路感染や敗血症、ウイルス性腸炎で入院される患者さんが主となっており、これは当院が、年間4,000人以上の救急患者さんを受け入れていること、そして特に夜間帯の受け入れは千葉市で最も多いことが背景にあると考えられます。
敗血症につきましては、【指標⑦ その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)】もご参照ください。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術あり 101 19.93 27.09 69.31 79.66
160740xx97xx0x 肘関節周辺の骨折・脱臼 手術あり 59 1.69 5.16 0.00 18.00
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 54 2.30 5.21 1.85 42.22
07040xxx01xxxx 股関節症・股関節骨頭壊死 人工関節置換術等あり 48 23.56 23.14 8.33 69.77 人工股関節全置換術
070343xx99x1xx 腰部脊柱管狭窄症 脊髄腔造影検査あり 43 2.37 2.93 0.00 72.12
整形外科では、股関節大腿近位骨折で人工骨頭挿入術や骨折観血的手術を行う患者さんが最も多くなっています。
この骨折は、骨粗しょう症によって骨がもろくなっている高齢者が転倒等により受傷することが多いため、平均年齢が高めとなっています。
転院率が高い理由としては、「大腿骨頚部骨折地域連携パス」の運用により近隣の病院と連携を図っているためです。
次いで多いのが肘関節周辺の骨折・脱臼で手術を要する症例で、中でも上腕骨顆上骨折で治療を行う患者さんが多くなっています。
上腕骨顆上骨折は、手のひらをついて転んだり、転落して肘が反ることで骨折するため子供の受傷が多く、59人中45人が15歳以下の患者さんであることから平均年齢が低くなっています。
次いで前腕の骨折、特に橈骨遠位端骨折で手術を行う患者さん、股関節症や股関節骨頭壊死で人工関節置換術を行う患者さん、腰部脊柱管狭窄症で脊髄腔造影検査(ミエログラフィー)を行う患者さんが多くなっています。
DPCコードの細分化により、上記指標に反映される症例が限られていますが、当科では一般的な整形外科診療のほか、脊椎外科、関節外科、上肢外科の専門的治療を行っています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110200xx04xxxx 前立腺肥大症 経尿道的レーザー前立腺切除術あり 138 8.61 7.64 0.00 71.57 ホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)
110070xx0200xx 膀胱の悪性腫瘍 経尿道的膀胱悪性腫瘍手術あり 66 8.45 7.31 0.00 71.24 経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT)
11012xxx020x0x 腎尿管結石 経尿道的尿路結石除去術あり 42 5.79 5.75 0.00 62.50 経尿道的結石破砕術(TUL)
11012xxx040x0x 腎尿管結石 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術あり 28 2.50 2.73 0.00 60.54 体外衝撃波結石破砕術(ESWL)
11022xxx02xxxx 陰のう水腫 手術あり 20 5.00 4.82 0.00 63.10
泌尿器科では、前立腺肥大症に対し安全性が高く低侵襲なレーザー治療である、経尿道的レーザー前立腺切除術(HoLEP)を行う患者さんが最も多く、次いで膀胱の悪性腫瘍に対する経尿道的膀胱悪性腫瘍手術を行う患者さんが多くなっています。
前立腺肥大症や膀胱の悪性腫瘍は、高齢男性に多いことから平均年齢が高めとなっています。
次に多いのが腎結石や尿管結石で手術を行う患者さんで、上記指標では経尿道的尿路結石除去術の方が患者数が多くなっていますが、実際には体外衝撃波腎・尿管結石破砕術を行う患者さんの方が多く、これは初回治療の場合がこの指標から除外となっているためです。
〔手術件数につきましては【指標⑥ 診療科別主要手術別患者数等】をご参照ください。〕
また、上記指標では集計対象外となるため患者数が反映されていませんが、当科では前立腺癌の疑いに対し前立腺針生検を行う症例も多く扱っています。

外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335xx02000x 胆のう炎等 腹腔鏡下胆のう摘出術あり 63 7.83 7.40 0.00 58.79 腹腔鏡下胆嚢摘出術
060035xx01000x 大腸(直腸以外)の悪性腫瘍 悪性腫瘍手術あり 28 15.82 15.61 0.00 72.32
060150xx99xx0x 虫垂炎 19 7.11 7.01 0.00 36.74
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術・腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの)あり 14 6.93 5.56 0.00 40.64 腹腔鏡下虫垂切除術
060020xx02x0xx 胃の悪性腫瘍 悪性腫瘍手術あり 14 18.36 17.27 0.00 72.14
外科では、大腸ポリープに対する内視鏡的治療や鼡径ヘルニアに対する治療を多く扱っていますが、この指標からは除外となるため、腹腔鏡下で胆のう摘出術を行う、胆石性胆のう炎や胆のうポリープの患者さんが多くなっています。
次いで結腸癌や盲腸癌で手術を行う患者さん、虫垂炎で治療をされる患者さん、胃癌で手術を行う患者さんが多くなっています。
当科では積極的に腹腔鏡下手術を行っており、「大腸(直腸以外)の悪性腫瘍」、「虫垂炎」、「胃の悪性腫瘍」において56人中40人が腔鏡下で悪性腫瘍手術を行った患者さんになります。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx01xxxx 子宮筋腫 子宮全摘術等あり 78 8.59 9.91 0.00 45.27 開腹手術                       日帰り手術
120070xx01xxxx 卵巣の良性腫瘍 子宮附属器腫瘍摘出術等(開腹によるもの) 28 9.89 10.27 0.00 49.14 開腹手術
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 子宮附属器腫瘍摘出術(腹腔鏡によるもの) 18 7.11 6.37 0.00 37.17 腹腔鏡下手術
120090xx97xxxx 生殖器脱出症 手術あり 16 11.13 9.27 0.00 72.56 膣式手術
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等あり 13 9.85 12.94 0.00 54.77 開腹手術
産婦人科では、子宮の良性腫瘍である子宮筋腫に対して手術を行う患者さんが最も多く、筋腫を子宮ごと摘出する子宮全摘術や筋腫のみを核出し子宮を温存する子宮筋腫摘出(核出)術、また、筋腫が子宮から腟内に脱出した筋腫分娩に対する子宮息肉様筋腫摘出術を行っています。
次に多いDPCコードが、卵巣の良性腫瘍に対して手術を行う患者さんで、開腹手術に加え腹腔鏡下手術も行っています。
次いで子宮脱に対する手術、子宮の悪性腫瘍に対して開腹手術を行う患者さんが多くなっています。
この病院指標は、医療保険のみを使用した患者さんが集計対象となっているため、自費の請求が発生する産科領域が指標に反映されていませんが、経腟分娩や帝王切開による分娩も多く扱っています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 急性扁桃炎・急性喉頭炎・急性喉頭蓋炎・扁桃周囲膿瘍 21 6.81 5.48 0.00 40.38
030230xxxxxxxx 慢性扁桃炎 口蓋扁桃手術あり 18 8.17 8.01 0.00 28.11 扁桃腺・アデノイド手術
100020xx01x0xx 甲状腺の悪性腫瘍 甲状腺悪性腫瘍手術あり 16 7.75 9.20 0.00 56.44 甲状腺・副甲状腺腫瘍摘出術
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 内視鏡下鼻・副鼻腔手術あり 15 7.07 7.23 0.00 54.47 鼻内内視鏡手術
030428xxxxxxxx 突発性難聴 13 8.08 9.18 0.00 59.62
耳鼻咽喉科では、急性扁桃炎や喉頭炎、急性喉頭蓋炎、扁桃周囲膿瘍に対して抗菌薬投与等の治療を行う患者さんが多くなっています。
次いで、急性扁桃炎の繰り返しが原因となる慢性扁桃炎に対して口蓋扁桃手術を行う患者さん、甲状腺の悪性腫瘍に対して手術を行う患者さん、慢性副鼻腔炎に対して内視鏡的治療を行う患者さん、突発性難聴で副腎皮質ステロイド剤やビタミンB12等、神経の栄養剤を投与する患者さんが多くなっています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080011xx99xxxx 蜂窩織炎・丹毒 26 9.96 11.73 3.85 64.31
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 8.95
080110xxxxx0xx 天疱瘡 29.24
080090xxxxxxxx 紅斑症・紅皮症 10.37
080030xxxxxxxx 疱疹(帯状疱疹を除く。)その類症 7.28
皮膚科では、皮膚の細菌感染症である蜂窩織炎や丹毒の患者さんが多く、原因菌に対する抗菌薬治療を行っています。
その他DPCコードは患者数が10未満であるため「ー」と表示していますが、帯状疱疹や天疱瘡、紅斑症等にも対応しています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
0400801199x00x 肺炎 23 6.09 5.70 8.70 3.91
040090xxxxxx0x 急性気管支炎・急性細気管支炎 21 5.10 5.94 0.00 1.05
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 13 4.85 5.50 0.00 5.85
040100xxxxx00x 気管支喘息 6.32
110310xx99xx0x 尿路感染 12.34
小児科では感染症で入院される患者さんが多く、特に肺炎治療が多くなっています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 38 1 7
大腸癌 36 18 28 13 16 1 7
乳癌
肺癌 13 16 57 47 1 7
肝癌 10 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
【解説】
★同じ患者さんが集計期間中に何度か入退院を繰り返した場合も全て上記人数に含まれています。
★Stage(ステージ)不明とは、TNM分類が当該入院中に評価できずステージが不明な場合を示しています。
★上記分類は「治療前に得られた情報に基づく分類」であるため「治療後の分類」と異なる場合があります。
★患者数が10未満の場合は「ー」と表示しています。

○胃癌
合計患者数は56人で、そのうち38人が早期胃癌にあたるステージⅠの患者さんであるため、消化器内科や外科で内視鏡的治療や腹腔鏡下手術を行う場合が多くなっています。
胃癌は大腸癌とともに、「千葉県がん診療連携協力病院」の指定を受けています。

○大腸癌
合計患者数は132人で、それぞれのステージや患者さんの状態に合った治療を行っています。
再発数が16人とありますが、数人の同一患者さんが何度か入退院を繰り返した数も含まれており、再発の実患者数とは異なります。
大腸癌は、当院で手術を行った患者さんをかかりつけ医と共同で5年間経過観察する「大腸がん地域連携クリティカルパス」を運用し地域連携を図っています。
また、胃癌とともに「千葉県がん診療連携協力病院」の指定を受けています。

○肺癌
合計患者数は134人で、他の臓器へ転移を認めるステージⅣの患者さんが最も多くなっていますが、進行癌のため同じ患者さんが繰り返し化学療法目的に入院されることで患者数が多くなっています。
不明については、肺癌の疑いに対する気管支鏡検査目的の患者さんが多く入院中に検査結果が得られないためであり、退院後、最終的には確定診断が得られています。

○肝癌
合計患者数は25人で、ほとんどが肝細胞癌の患者さんとなっており、肝動脈化学塞栓療法やラジオ波熱凝固療法を行っています。

【定義】
5大癌について、初発患者さんはUICC(=国際対がん連合)のT(=原発巣の大きさと進展度)N(=所属リンパ節への転移状況)M(=遠隔転移の有無)から示される病期分類による患者数を、再発患者さんは患者数のみを集計しました。
※Stageが「0」のものは集計対象外としています。
※患者数は、同一患者さんが入退院を繰り返した場合は入院回数分をかけた延患者での集計であり、実患者数とは異なります。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 13 7.31 52.00
中等症 107 15.22 77.35
重症 26 18.73 81.73
超重症 15 34.87 83.93
不明
【解説】
患者数が最も多いのは中等症(重症度1、2)で、全体の約66%を占めています。
年齢が重症度分類の評価項目の1つであるため、平均年齢が上がるにつれ重症度も増し、平均在院日数も長くなっています。

【定義】
成人(20歳以上)の市中肺炎患者さんについて重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計しました。
重症度は、市中肺炎ガイドラインによる重症度分類(A-DROP)により分類しています。
※ウイルス性肺炎や誤嚥性肺炎は除外としています。
※入院後に発症した肺炎や一般病棟外からの転入、他院からの転院は除外としています。

★市中肺炎とは・・・病院外で日常生活をしていた人に発症した肺炎をいいます。
★A-DROPとは・・・「市中肺炎ガイドライン」による重症度分類で、以下の5項目を評価して分類します。
             A(=Age 年齢/男性70歳以上 女性75歳以上)
             D(=Dehydration 脱水/BUN21mg/dl以上または脱水あり)
             R(=Respiration 呼吸/SpO2 90%以下(PaO2 60Torr以下))
             O(=Orientation 見当識/意識障害(肺炎由来)あり)
             P(=B.Pressure 血圧/血圧(収縮期)90mmHg以下)
★重症度分類とは・・・A-DROPの該当項目数により分類します。ただし、ショックがあれば1点でも超重症とします。
             軽症:0点
             中等症:1~2点
             重症:3点
             超重症:4~5点、ショックがある場合
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
- 43 25.44 74.67 34.88
【解説】
脳梗塞で入院される患者さん43人のうち、約8割が発症日から3日以内の急性期脳梗塞の患者さんで、エダラボン注による脳保護療法等の急性期治療を行うとともに、早期からリハビリテーションを行い後遺症や合併症予防に努めています。
転院する患者さんがいる理由として、「千葉県共用脳卒中地域連携パス」の運用により、当院での急性期治療が終了後、近隣の回復期リハビリテーション病院へ転院となっているためです。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) 60 1.52 2.70 0.00 69.95 冠動脈形成術
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞に対するもの) 31 0.10 23.94 6.45 68.42 冠動脈形成術
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症に対するもの) 17 0.06 12.47 0.00 71.12 冠動脈形成術
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極の場合) 15 3.53 8.53 6.67 74.47 ペースメーカー植え込み術
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術
循環器内科では、心臓カテーテル治療である冠動脈形成術(PCI)のうち、上位3位がステント留置を行う症例となっています。
狭心症や急性心筋梗塞等の虚血性心疾患に対して、血管の狭くなった部位にバルーン(風船)を挿入しふくらませ拡張させた後、金属ステントを留置することで再狭窄が軽減されます。
次いで多いのが、不整脈の患者さんに対するペースメーカー治療、閉塞性動脈硬化症の下肢静脈に対する手術となっています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(直径2センチメートル未満) 111 0.53 2.23 0.00 66.09 大腸内視鏡的粘膜切除術・ポリープ切除術(1泊2日)                      大腸内視鏡的粘膜切除術・ポリープ切除術(2泊3日)
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(直径2センチメートル以上) 22 0.00 2.68 0.00 67.74 大腸内視鏡的粘膜切除術・ポリープ切除術(1泊2日)                      大腸内視鏡的粘膜切除術・ポリープ切除術(2泊3日)
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) 21 3.14 9.67 4.76 71.29
K654 内視鏡的消化管止血術 20 2.25 11.65 10.00 69.10
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 14 5.71 11.00 0.00 74.49
消化器内科では、大腸ポリープや大腸の早期癌に対して、内視鏡による粘膜切除を行う患者さんが最も多くなっています。
次いで、内視鏡下に十二指腸乳頭部を切り開き総胆管結石を除去する内視鏡的乳頭切開術、消化管からの出血を内視鏡下に確認し止血する内視鏡的消化管止血術、膵頭部癌や胆管癌、十二指腸乳頭部癌による閉塞性黄疸や良性胆道狭窄に対し、ステントを胆管の狭くなった部分に留置することで胆汁の流れを良くする内視鏡的胆道ステント留置術が多くなっています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨・上腕・大腿) 97 1.79 14.78 56.70 68.89
K0821 人工関節置換術(肩・股・膝) 95 2.84 21.82 4.21 72.03 人工股関節全置換術 人工膝関節置換術
K0462 骨折観血的手術(前腕・下腿・主舟状骨) 52 0.96 5.54 5.77 43.60
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術(前腕・下腿) 50 0.08 1.58 0.00 45.86
K0811 人工骨頭挿入術(肩・股) 34 3.62 16.59 55.88 81.68
整形外科では、上腕や大腿の骨折に対する観血的手術が最も多く、うち約8割が大腿骨となっています。
この手術と、高齢者の大腿骨頚部骨折へ行うことが多い人工骨頭挿入術(上記指標における患者数5位の手術)は転院率が高くなっていますが、これは「大腿骨頚部骨折地域連携パス」を運用し、近隣の病院と連携を図っているためです。
2番目に多い手術が変形性関節症等に対する人工関節置換術で、部位では股と膝が多くなっています。
次いで、前腕や下腿の骨折に対する観血的手術、骨折の観血的手術時に固定で使用した材料の除去を行う骨内異物除去術が多くなっています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(直径2センチメートル未満) 144 0.00 1.92 0.00 66.46 大腸内視鏡的粘膜切除術・ポリープ切除術(1泊2日)                      大腸内視鏡的粘膜切除術・ポリープ切除術(2泊3日)
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 108 1.13 3.11 0.00 65.56 腹腔鏡下鼠径ヘルニア根治術
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 67 1.33 5.43 0.00 58.81 腹腔鏡下胆嚢摘出術
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 26 10.12 18.12 0.00 70.15
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 21 2.10 13.33 0.00 70.43
外科では、大腸ポリープや大腸の早期癌に対して、内視鏡による粘膜切除を行う患者さんが最も多くなっています。
次いで、鼠径ヘルニアに対する腹腔鏡下手術、胆石性胆のう炎や胆のうポリープ等に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術、結腸癌に対する開腹手術や腹腔鏡下手術が多くなっています。
上位5手術中3つが腹腔鏡による手術であり、積極的に腹腔鏡下手術を行っています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 137 0.18 1.02 0.00 58.50 体外衝撃波結石破砕術(ESWL)
K841-21 経尿道的レーザー前立腺切除術(ホルミウムレーザーを用いるもの) 131 1.25 6.29 0.00 71.79 ホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他のもの) 46 1.80 6.41 0.00 70.91 経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT)
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) 43 1.37 3.49 0.00 63.00 経尿道的結石破砕術(TUL)
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 21 1.00 5.95 0.00 72.29 経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-BT)
泌尿器科では、腎結石や尿管結石に対する体外衝撃波腎・尿管結石破砕術を行う患者さんが最も多く、低侵襲治療であり1泊2日での入院が多いため、他症例より平均術前術後日数が短くなっています。
次いで、前立腺肥大症に対する低侵襲なレーザー治療である、ホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)を行う患者さんが多く、前述の体外衝撃波腎・尿管結石破砕術とともに前年度より症例数が多くなっています。
膀胱癌に対する経尿道的手術等、癌治療にも積極的に取り組んでいます。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K877 子宮全摘術 65 1.62 7.26 0.00 45.74 開腹手術
K867 子宮頸部(腟部)切除術 60 0.00 0.12 0.00 41.27 日帰り手術
K8881 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(開腹によるもの) 34 1.59 7.18 0.00 47.59 開腹手術
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡によるもの) 20 1.05 5.00 0.00 36.90 腹腔鏡下手術
K8654 子宮脱手術(腟壁形成術及び子宮全摘術(腟式、腹式)) 12 1.33 9.75 0.00 70.92 膣式手術
産婦人科では子宮全摘術が最も多く、子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮頸部異形成や子宮頸部上皮内癌に対応しています。
次いで多いのが子宮頸部(腟部)切除術で、子宮頸癌の前癌病変である子宮頸部異形成に対して検査や治療目的に行うことが多くなっています。
次に子宮附属器腫瘍摘出術が多く、良性腫瘍である卵巣のう腫や、良性と悪性の中間の性質をもつ卵巣境界悪性腫瘍、卵巣子宮内膜症のう胞に対して行っており、開腹に加え腹腔鏡手術も行っています。
次いで子宮脱に対する手術となっており、上記指標すべてが婦人科手術となっていますが、これはこの病院指標が医療保険のみを使用した患者さんが集計対象であり、自費の請求が発生する産科領域が指標に反映されていないためです。
経腟分娩や、前回帝王切開等に対する予定帝王切開、緊急帝王切開も多く扱っています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 21 0.95 6.29 0.00 28.19 扁桃腺・アデノイド手術
K4611 甲状腺部分切除術、甲状腺腫摘出術(片葉のみの場合) 12 0.83 7.08 0.00 57.50 甲状腺・副甲状腺腫瘍摘出術
K4632 甲状腺悪性腫瘍手術(全摘及び亜全摘) 12 1.00 6.00 0.00 55.42 甲状腺・副甲状腺腫瘍摘出術
K4641 副甲状腺(上皮小体)腺腫過形成手術(副甲状腺(上皮小体)摘出術) 11 1.64 6.18 0.00 68.36 甲状腺・副甲状腺腫瘍摘出術
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 鼻内内視鏡手術
耳鼻咽喉科では、急性扁桃炎を繰り返す習慣性扁桃炎や慢性扁桃炎に対する口蓋扁桃の摘出術が多くなっています。
次いで多いのが、甲状腺の片葉のみにできた良性腫瘍等に対する手術、甲状腺乳頭癌に対する悪性腫瘍手術、副甲状腺腺腫に対する手術となっています。
患者数が10未満のため「ー」と表示していますが、慢性副鼻腔炎に対する手術も行っています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる
180010 敗血症 同一 14 0.23
異なる 43 0.69
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 30 0.48
異なる
【解説】
敗血症は、感染症を起こしているところから血液中に菌が入り込むことで重篤な全身症状を引き起こす病態であるため、入院契機と異なる43症例のうち約7割が肺炎や尿路感染等の感染を主訴に入院される患者さんとなっています。
また、基礎疾患に癌や膠原病等があることで感染を起こしやすく敗血症に至った患者さんも多くなっています。
手術・処置等の合併症については、入院契機と同一、つまり、この傷病名を主訴に入院される患者さんが30症例となっています。
病名の内訳としては、人工関節のゆるみや脱臼が多く、人工関節再置換術や関節脱臼非観血的整復術を行っています。
その他は処置や術後の出血・感染を主訴に入院される患者さんで、それぞれに応じた治療を行っています。
更新履歴
2018/10/1
平成29年度の病院情報を公開しました。
2019/3/29
患者用パスを公開しました。