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更新日:2019年12月4日
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心の輪を広げる体験作文
中学生部門 優秀作品
「心の光」
髙原 彩芽
(千葉市立大椎中学校 2学年)
人と人とが心を通わせ合う、それには不思議な力があるかもしれません。
先月、私は職場体験でとある老人ホームにお世話になりました。
初めて訪れた老人ホームに新鮮さと緊張感を覚えていると、車いすに座ったおばあさんがにこやかな表情で私に話しかけてくれました。最初は、「どこから来たの。」、「何年生なの。」といったたわいもない会話でしたが、緊張でいっぱいだった私には、とても嬉しいことでした。
その後、彼女は自分の過去について話し始めました。数十年前、道を歩いているところに猛スピードで突き進んできたバイクにはねられ、一ヶ月間意識不明だったと話していました。「あの時はね、親戚みんなもう駄目だと思ってお葬式の準備をしたそうでね。意識が戻ったのは奇跡だったけど…左腕と右脚が上手く動かせなくなってたのよ。」彼女のどこか悲しい目つきと不自由な手足は、まるでその情景を物語っているようで、聞いている私まで胸が苦しくなりました。
そして、彼女は私の手をとり、こう言いました。「ここにはね、おばあちゃんみたいに何かしら障害をもっていたり、悲しい過去をかかえている人がたくさんいるの。だからね、こうやって手を握ってあげるだけで、“一人じゃないんだな~”って安心できるものなのよ。」彼女は私の手をさすりながら私を見つめて、しわくちゃな笑顔を浮かべてくれました。何より、こんな私でもだれかのためになれたことが嬉しくて…。
“食べ物では癒せない心の飢え” これは、オードリー・ヘップバーンがユニセフ活動で出会った子供達の精神的な苦しみを表現したものです。この言葉は、障害をもった方にも共通するところがあるのではないでしょうか。どんなにおいしいものを食べても、過去に経験した辛い経験やもった障害は、決して消えることのない心の痛みなんだと思います。そして、そんな時こそ心の通わせ合いが必要なのです。きっと人は、自分が思っている以上に、周りの人に救われています。ただ挨拶をするだけでも、ちょっとした会話をするだけでも、お互いの心を明るくできる力があると、私は思います。人の心を救えるのは、人の心なのです。ひょっとすると、人と人との心の通わせ合いは、“心の光”へとつながっているのかもしれません。
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