更新日:2024年3月28日

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地震と障害者

地震と障害者

元旦に能登半島地震が発生し、厳しい被災地の状況が日々報じられています。被災地域の日常が1日でも早く戻ることを祈ります。
激動とともに幕が開いた2024年ですが、地震と、少し時間を遡り去年の暮れの障害者週間について触れたいと思います。

今回の地震でも、避難されている方、特に、高齢者や障害者など、普段の生活で何らかの支援を受けながら生活している方の大変さが報じられています。
障害者の場合は、避難所でも障害特性に配慮した環境が必要な方も多いですが、緊急時に迅速に対応するためには、普段から、障害のある人の生活にどんなことが必要なのか、多くの人が理解していることが大切です。しかし、頭ではわかっていても、現実に触れ合うきっかけが少ないなど、難しく感じる方も多いと思います。 

毎年12月3日から9日までは障害者週間で、国民が広く障害者の福祉についての関心と理解を深め、また、障害者のある人が社会、経済、文化などあらゆる活動に積極的に参加する意欲を高めることを目的に、特にこの時期に全国で多くのイベントなどが行われます。

令和5年度は、「障害者週間のポスター」で、おゆみ野南中学校2年生の山上結希奈さんが、中学生部門で最優秀賞(内閣総理大臣表彰)を受賞しました。

受賞作品「やさしい手」
障害者ポスター


白杖を持った女性が、男の子の前に膝を折って屈み、お互いの手のひらを合わせています。見えてはいないけれど目線を合わせているような様子が、暖かみのある色調で描かれていて、一目見てとても惹かれました。何を話しているのでしょうか…。
山上さんによると、 障害の有無も年齢も性別も関係なくお互いを認め合えるようにしていきたい、また、「すぐに仲良くなれ」ではなく徐々にお互いを知っていくイメーシの構図を考えたそうです。
山上さんのポスターを最初に見たとき、私は、迷子になった男の子に女性が気が付き、目線を合わせるために屈んで声をかけているところかなと思いました。(特にそういう設定ではないそうです。)

自分に障害がなく、周りに障害のある家族や友人がいないと、障害のある人の思いや状況、配慮が必要なこと必要ないこと、などを直接知る機会は少ないですが、同じ社会に暮らす一員、隣人として、お互いに相手のことを知ること、知ろうとすることが大切なことだな、と改めて思いました。
 
ポスターは、12月2日(土)に中央区千葉寺町のハーモニープラザで千葉市障害者福祉大会でも紹介されました。この大会では、料理研究家の枝元なほみさんの講演も行われました。

枝元さんは、私は前から大好きな方だったのですが、コロコロと何かを引っ張って登壇しました。調理器具のバッグかと思ったら、在宅酸素の器具でびっくりしました。数年前に間質性肺炎を発症し、今は、在宅酸素を使いながら料理研究家としての活動も再開しているとのことです。
仕事に復帰して間もない頃、NHKの朝の情報番組「あさイチ」に出演することになった時、主治医から、「ぜひ、酸素のチューブをつけて出演してほしい。こういう状態で社会で活躍する姿を全国の人に見せてほしい」と言われ、不安はあったものの、引火を避けるために、調理用のコンロをガスから電気に代えてもらうなどして出演したそうです。
また、お母様の介護の経験談の中で、重い陶器の食器を使って食事をとるのが難しくなったので、軽いおしゃれな木製の食器に代えてみた、というお話もありました。
障害や病気があっても、治療を受けながら、からだの状態に合わせて使うものを工夫したり環境を整えてそれまでの生活や仕事を続けていく、それを体現している姿を全国の皆さんに見せてくれている枝元さんはすばらしいと思いました。

障害がある人もない人も、隣人として徐々にではあってもお互いに知っていけるよう、今回ご紹介したような、知る、知ろうとするきっかけとなるような広報やイベントなどにも力を入れていきたいと思います。

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保健福祉局 保健福祉総務課

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