保育施設や高齢者施設などの管理者の皆様へ~感染性胃腸炎を広げないために~
感染性胃腸炎は、日ごろの対策と発生時の対応を適切に行うことで、施設内での発生や万が一発生した場合の感染の拡大を防ぐことができます。
適切に対処するために、以下の点に注意しましょう。
目次
施設で感染を広げないための主なポイント
- 手洗い
感染予防の基本です。石けんと流水で丁寧に洗いましょう。
調理前、食事前、トイレの後、汚物処理の後などは特に気を付けて、2回繰り返し洗うことも有効です。
タオルの共用は避けましょう。
推奨する手洗い方法はこちら→手を洗っていますか?
- 環境消毒
日頃から、ドアノブの手すり、電気のスイッチなどの手がよく触れる場所を消毒しましょう。
流行期は0.02~0.05%の次亜塩素酸ナトリウム液を使い捨ての布やペーパータオルなどに含ませ、拭いて消毒します。
- おう吐物などの処理
処理セットを備えましょう。発生時を想定した練習をしておくことも有効です。
発生時には、おう吐物などに触れた職員とは別の職員が処理セットを取りに行くなど、汚染を広げない工夫をしましょう。
また、おう吐物などを取り除かないまま消毒をすると消毒の効果が弱くなります。
消毒はおう吐物などを取り除いた後に行いましょう。
その際、0.1%の次亜塩素酸ナトリウム液を含ませた使い捨ての布やペーパータオルなどで、おう吐物から半径約2メートルの範囲を覆い、10分程度浸すようにして行うと効果的です。
※詳しくは以下の「おう吐物などの処理・消毒方法」のリーフレットをご確認下さい。
- 情報の管理
日頃から利用者の健康観察、職員間の情報共有を徹底し、胃腸炎症状を見逃さないようにしましょう。
感染性胃腸炎の流行状況を把握した上で対策をとることも大切です。
千葉市の感染症流行情報はこちら→千葉市内の感染症流行状況(千葉市感染症情報センターのページへ)
また、職員の皆様で対策に取り組むことも重要です。
主なポイントやおう吐物などの処理に関するリーフレットを作成しましたので、ご活用ください。
おう吐物などの処理、消毒方法(PDF:1,135KB)
社会福祉施設向けリーフレット(PDF:559KB)
消毒液について
感染性胃腸炎の対処においては、効果のある消毒液を場面に合わせた適切な濃度で使用することが重要です。
推奨する消毒液 |
次亜塩素酸ナトリウム系消毒液 |
推奨する濃度 |
環境消毒:0.02%から0.05% |
汚染箇所:0.1% |
消毒液の作り方(原液の次亜塩素酸ナトリウム等の濃度が6%の製品の場合)
消毒対象 |
濃度 |
うすめ方(例) |
環境 |
・食器などの漬け置き
・トイレの便座やドアノブ、手すり、床等 |
0.02%から0.05% |
2リットルの空のペットボトル容器に製品20ミリリットルを入れ、満タンまで水を入れる |
汚染箇所 |
・便や吐物が付着した床や便器等
・衣類などの漬け置き |
0.1% |
2リットルの空のペットボトル容器に製品40ミリリットルを入れ、満タンまで水を入れる |
また、消毒液の作製について、希釈の目安として使用できる用紙を作成しました。
使っている製品に合わせて内容を書き込み、消毒液を薄める際にご活用ください。
消毒液の薄め方(PDF:520KB)
消毒液の薄め方(使用例)(PDF:696KB)
保育施設・高齢者施設におけるチェックリスト
保育施設や高齢者施設の管理者様向けに、感染性胃腸炎の対策に関するチェックリストを作成しました。
感染性胃腸炎に対する日々の感染管理や発生時の対処にぜひご利用ください。
保育施設向けチェックリスト(PDF:100KB)
高齢者施設向けチェックリスト(PDF:114KB)
参考ページ
感染性胃腸炎に注意しましょう!(別ウインドウで開く)
ノロウイルスによる食中毒の発生を予防しましょう(別ウインドウで開く)
感染症予防に関するお知らせ(別ウインドウで開く)
保育所における感染症対策ガイドライン(こども家庭庁のページへ)(外部サイトへリンク)(別ウインドウで開く)
介護現場における感染対策の手引き第3版(厚生労働省のページへ)(外部サイトへリンク)(別ウインドウで開く)