地震対策

 
I 地震の知識
 
 

3. 地震の知識を身につけよう

 

地震発生のしくみ

◆海溝型の地震

日本列島が乗っている大陸側プレートに、海洋側プレートが毎年数cmもぐり込んでいます。そのときに大陸側プレートが引きずり込まれ、プレート同士の境目にひずみが蓄積されます。それが限界に達したときに、もとに戻ろうと急激に動き地震が発生します。

◆活断層による地震

プレートに蓄積されたひずみのエネルギーが、プレート内部で破壊を引き起こし、断層ができ地震が発生します。阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)などの直下型の内陸地震のほとんどがこのタイプです。日本には、過去200万年のうちに何度か活動し、今後も活動すると考えられる断層(これを活断層という)が2,000か所以上※あります。 (※国の地震調査研究推進本部による)

海溝型地震の起こり方

海洋側のプレートのもぐり込みによって大陸側プレートが引きずり込まれ境目にひずみがたまっていく。

ひずみが限界に達すると、もとに戻ろうとしてはね上がり地震が起こる。

【図:(独)防災科学技術研究所資料】

地震の揺れと被害想定(気象庁震度階級関連解説表より作成)

震度0 人は揺れを感じない。
震度5
大半の人が、恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる。棚にある食器類や本が落ちることがある。固定していない家具が移動することがあり、不安定なものは倒れることがある。
震度1 屋内で静かにしている人の中には、揺れをわずかに感じる人がいる。
震度5
物につかまらないと歩くことが難しい。棚にある食器類や本で落ちるものが多くなる。固定していない家具が倒れることがある。補強されていないブロック塀が崩れることがある。
震度2 屋内で静かにしている人の大半が、揺れを感じる。
震度6
立っていることが困難になる。固定していない家具の大半が移動し、倒れるものもある。ドアが開かなくなることがある。壁のタイルや窓ガラスが破損、落下することがある。耐震性の低い木造建物は、瓦が落下したり、建物が傾いたりすることがある。倒れるものもある。
震度3 屋内にいる人のほとんどが、揺れを感じる。
震度6
はわないと動くことができない。飛ばされることもある。固定していない家具のほとんどが移動し、倒れるものが多くなる。耐震性の低い木造建物は、傾くものや、倒れるものが多くなる。大きな地割れが生じたり、大規模な地すべりや山体の崩壊が発生することがある。
震度4 ほとんどの人が驚く。電灯などのつり下げ物は大きく揺れる。座りの悪い置物が、倒れることがある。
震度7 耐震性の低い木造建物は、傾くものや、倒れるものがさらに多くなる。耐震性の高い木造建物でも、まれに傾くことがある。耐震性の低い鉄筋コンクリート造の建物では、倒れるものが多くなる。

震度とマグニチュードの違い

各地域での地震の揺れの大きさを「震度」、地震のエネルギーの大きさを「マグニチュード」といいます。一般的にマグニチュードが大きくても、震源が遠い場合や深い場合は震度が小さく、逆にマグニチュードが小さくても、震源が近い場合や浅い場合は震度が大きくなります。

【図:(独)防災科学技術研究所資料】