地震対策

 
II 地震に備える
 

説明5

整形な建物は欠点が少なく、地震に対して強い形であることはよく知られています。反対に不整形な建物は地震に比較的弱い形です。

そこでまず、ご自宅の1階平面図が大まかに見て、長方形もしくは長方形と見なせるか、L字型・コの字型等複雑な平面になっているか選びとってください。

現実の建物は凸凹が多く判断に迷うところですが、ア)約91cm(3尺)以下の凸凹は無視しましょう。イ)出窓・突出したバルコニー・柱付物干しバルコニーなどは無視します。

説明6

外見は形の整っている建物でも大きな吹抜があると、地震時に建物をゆがめるおそれがあります。

ここでいう大きな吹抜とは一辺が4m(2間)をこえる吹抜をいいます。

これより小さな吹抜はないものと扱います。

説明7

2階の壁面と1階の壁面が一致していれば、2階の地震力はスムーズに1階壁に流れます。

2階壁面の真下に1階壁面がなければ、床を介して2階の地震力が1階壁に流れることとなり、床面に大きな負荷がかかります。大地震時には床から壊れる恐れがあります。

枠組壁工法の木造(ツーバイフォー工法)は床の耐力が大きいため、2階壁面の真下に1階壁面がなくても、評点1とします。

説明8

 壁の配置が片寄っていると、同じ木造住宅の中でも壁の多い部分は揺れが小さく、壁の少ない部分は揺れが大きくなります。そして揺れの大きい部分から先に壊れていきます。

ここでいう壁とは約91cm(3尺)以上の幅を持つ壁です。せまい幅の壁はここでは壁とみなしません。

説明9

瓦は優れた屋根葺材のひとつです。

しかし、やや重いため採用する建物ではそれに応じた耐力が必要です。

耐力の大きさは概ね壁の多さに比例しますので、ご自宅は壁が多い方かどうか判断してください。