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更新日:2022年5月31日
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6月1日は、千葉のまちが成立したといわれる千葉開府の日です。これを機に、あらためて千葉のまちの歴史を紹介します。
問い合わせ 都市アイデンティティ推進課 電話 245-5660 FAX 245-5476
戦国時代末期に成立したとされる『千学集抜粋』(原本は消失)には、中世の千葉のまちの様子を伝える記述があります。これによると、大治元年(1126年)6月1日に千葉常重が千葉の地に本拠を定めてまちが成立し、16,000軒の家並みがあったとされています。かなり誇張された記述と考えられますが、多くの家が建ち並んでいたことがうかがえます。
大治元年丙午六月朔、初めて千葉を立つ、凡そ一万六千軒也。表八千軒、裏八千軒、小路表裏五百八十余小路也。
想定図を見ると、亥鼻台地から北へ延びる微高地の上にまちがあったことが分かります。北にある金剛授寺尊光院(現千葉神社)と、港のあった南側の寒川を結ぶ、南北に走る広小路(現本町通り)などの道沿いには多くの家臣の屋敷が並んでいます。
都市の北に寺社を置き、そこから延びる大通りを中心とした都市計画は、鎌倉とも共通する面があります。中世の千葉のまちは、房総各地からの街道が集まり、鎌倉と結ぶ内海(現東京湾)の港もあったことから、交通の要衝として、また神社や寺院の門前町として繁栄しました。千葉氏はこの地で流通を掌握していたと考えられています。
千葉という地名は古代からありました。常重はこの地に本拠を置くようになってから、地名を名字とし、千葉と名乗ったのです。奈良時代にできた日本最古の和歌集『万葉集』で、千葉郡の防人が詠んだ歌に、千葉という地名が登場しており、中央公園にはこの歌を記した碑が建っています。
千葉の由来は諸説ありますが、草木の生い茂る豊かな土地であったことから、その意味を表す好字(良い意味の字。たくさん=千、草木=葉)を当てて「千葉」と表記したのだと考えられます。
900年前の千葉は、大きな平野が少ない代わりに、谷津田(谷状の地形にある湿田)がたくさんありました。用水技術が発達する前は、平野よりも水を確保しやすい谷津田の方が稲作に適していました。
また、古代の東海道は、三浦半島から東京湾を渡り、内房地域から茨城方面に続いていましたが、千葉付近で市川・東京方面に至るルートが分岐していました。さらに、当時から東京湾は水上交通が盛んで、千葉はその港として利用されていました。千葉は、陸上交通と水上交通が結び付く場所だったのです。
このように、当時の千葉は農業を営むのに適していたことと、水陸交通の要衝であったことが、千葉氏がこの地を選んだ大きな理由と考えられます。
千葉氏は平安時代の終わりから戦国時代まで下総国(現在の千葉県北部など)を支配した関東の豪族です。
千葉のまちの礎を築いた常重の子・常胤は、源頼朝を助け、鎌倉幕府の創設に大きく貢献した人物で、頼朝の下、10年足らずで全国各地に領地を獲得し、千葉一族の勢力を拡大しました。
常胤の活躍を紹介します。※年齢は数え年
1月から放送中のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」には、俳優の岡本信人さん演じる常胤が登場しています。
毎週日曜日 20時から(NHK総合テレビ) 18時から(NHK BSプレミアム・BS4K)
ここに掲載したイラストは、常胤の活躍を描いた漫画「千葉常胤公ものがたり」から抜粋しました。漫画は、市政情報室と郷土博物館で購入(180円)、または図書館やホームページなどで閲覧できます。
詳しくは、「千葉常胤 漫画」で検索
常胤は、北は東北から南は九州まで全国各地に所領を獲得しました。その所領は、千葉六党と呼ばれる6人の子どもたちに受け継がれ、一族はさらに勢力を増していきました。
高齢ながら多くの功績を残した常胤は、千葉一族中興の祖として敬われ、以降、一族は代々、名前に「胤」の字を用いました。
千葉氏は、北極星や北斗七星を神格化した妙見を信仰していました。妙見信仰を一族で共有することで、千葉氏は結束をより強固なものにしていったのです。
千葉一族の家紋、月星紋や九曜紋は、星の神妙見に由来するものですが、1921年の市制施行を記念して作られた千葉市の市章は、この月星紋と千葉市の千という文字を組み合わせてデザインされています。
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