オオガハスの系統保存2012

オオガハスの系統保存について

平成24年（2012）は、大賀ハスの開花60周年の記念すべき年であり、これを契機として千葉市の花でもある大賀ハスの系統保存（※）を行うことにしました。この貴重な財産を絶やすことなく、大賀ハスの純粋な種を後世に引き継ぐため、従前より系統保存を行っている東京大学から株を譲り受け、専門家の指導のもと、千葉公園において的確な栽培・管理を行っていきます。
「系統」とは、1.生物各種族の進化の経路、各種族間の類縁関係、2.共通の祖先をもち、遺伝子型の等しい個体群などをいいます。系統保存とは、この「系統」を現状のままに「保存（維持）」することです。
具体的には、交雑した種子で繁殖しないよう、花後の果托を確実に刈り取り、レンコンによる栄養繁殖を厳正に行います。

系統保存株の植え付け

平成24年4月13日（金曜日）10時00分から千葉公園内にて、南定雄氏（元東京大学特任専門員）の指導により、東京大学から分譲されたレンコンの植え付け作業を行いました。先ず、南氏から「花ハス栽培の年間管理と生育特性」「鉢栽培の方法」などの説明を受けた後、施肥（NPK＝8:22:12)、酸性度の調整を行い、水を入れてよく混合した用土（荒木田土：腐葉土＝4:1）に、プランター1基当たり3本のレンコンを植え付けました。レンコンは事前に殺菌処理をしておきます。

蓮華亭の系統保存プランター

オオガハスの系統保存を市民の方にも観ていただけるよう、千葉公園蓮華亭の一角に系統保存用のプランターを1基設置しました。

系統保存株の生育状況

12年8月13日　開花4日目

ハス池脇でプランター栽培している「系統保存の大賀ハス」が開花しました。といっても午後には散花したので、開花したのは8月10日だったようです。10日に観察したとき、蕾の上部がわずかに開いているように見えたのは開花の兆候でした。

↓ハス池脇のプランター　今季1つ目の花

散る間際、開花4日目の花

12年8月6日　花蕾が立葉の上に出てくる

8月2日に確認した花蕾が順調に生長し、立葉の上にその姿を現してきました。

↓ハス池脇プランター　今季1つ目の花蕾

12年8月2日　ハス池脇のプランターで花蕾を確認

昨日、ハス池脇のプランターで花の蕾を確認しました。伸びた茎の大きさから、7月30日頃に出現したと考えられます。よって開花は、7月17～19日頃と予想されます。

↓蓮華亭脇のプランター　（出現4日目頃）

12年7月30日　4つ目の花が開花

今朝、4つ目の花を確認しました。開花3日目と見られるので先週土曜、7月28日に開花したようです。

↓プール脇プランター　本年の第4花（開花3日目）

12年7月24日　2つ目の花が開花

昨日7月23日、3本の蕾のうち1本が開花しているのを確認しました。今年2つ目の花です。花径は約20センチとやや小ぶり。今週中にはもう1本開花しそうです。

↓プール脇プランター　本年の第2花

12年7月18日　花蕾が立ち上がっている

4鉢のうち1鉢から花蕾が3本立ちあがっています。この鉢からは7月上旬に花が1本開花もしています。ハス池畔の鉢は立葉の生育は良いものの花蕾はまだ出ていません。

↓プール脇プランター	↓プール脇プランター
↓蓮華亭脇プランター（7月12日）	↓蓮華亭脇プランター（7月18日）