緊急情報
更新日:2022年8月25日
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(事務局)
では、皆さんお揃いですので定刻前ではございますが、始めさせていただきたいと思います。本日はお忙しい中、千葉市の動物行政に関するあり方懇談会にご参加いただき誠に有難うございます。
会を進めさせていただくにあたり、まず始めに2点お願いがございます。
1点目です。本懇談会は傍聴等による公開はしませんが、議事録による公開を予定しております。ただし、自由で活発なご意見をいただくため匿名による公開を予定しておりますので、ご了承いただきたいと思います。
2点目です。本日はコロナウィルス感染症まん延防止の観点からマスクの着用、および換気の為、窓を一部開けさせていただいております。温度調節等は衣類等でお願いしたいと思います。それでは開会にあたりまして、生活衛生課長より、ご挨拶申し上げます。
(生活衛生課長)
皆さん、こんにちは。本日はご多忙のところ当懇談会にご参集いただきまして、誠に有難うございます。懇談会の開始にあたりまして、一言ご挨拶申し上げます。皆様方におかれましては、日頃から千葉市行政全般に多大なるご理解とご協力をいただいておりますこと厚く御礼申し上げます。また、この度ご多忙にも関わらず千葉市の動物行政に関するあり方懇談会の委員をお引き受けいただきまして、誠に有難うございます。
当懇談会でございますが、本市の動物行政や動物保護指導センターの再整備のあり方の策定に向けて皆様方が持つ知見や経験などを元にご意見をお伺いすることを目的としていますが、その背景には動物を取り巻く環境の変化、情勢の変化がございます。千葉市動物保護指導センターは政令指定都市移行に伴います平成5年の開所から29年を迎え、その間、動物愛護管理法は幾度の改正を重ね、令和元年6月に成立した改正法は今月1日に最後の段階施行を終えたところでございます。本改正法によりまして、犬猫の販売日齢の引き上げ、それから動物取扱業者が守るべき飼養管理基準に関する省令の施行、マイクロチップの義務化など動物福祉の充実に向けた法整備が進められました。
一方、近年では全国的に多頭飼育崩壊や地域猫に関する問題など動物だけの問題ではなく、動物を取り巻く人の問題なども関係した複雑な事案が顕在化しております。また、こうした課題などへの対応につきましては、ボランティアや地域の獣医師会の皆様との連携・協働が必要不可欠であると考えておりますが、本市の現体制では様々な課題もあると認識しているところでございます。詳細につきましては後ほど担当者の方から説明しますが、このような様々な課題の解決にあたりましては、本市の動物行政に関するあり方の策定が必要であるとの考えの元、懇談会の開催にいたったところでございますが、昨年度はボランティアや市獣医師会、市民の皆様から構成される意見交換会を5回開催いたしまして、課題の整理や様々な取り組みにかかる数々の意見をいただきながら動物保護指導センターの将来のあり方の方向性について整理させていただいたところでございます。
今年度はあり方の方向性を基本といたしまして、当懇談会において専門的な知見や経験を有する委員の皆様方からより専門的な見地からの意見をいただきながら本市の実績、課題に応じた千葉市らしい動物行政のあり方を策定して参りたいと考えております。
最後に、本市といたしまして、当懇談会の内容を今後のあり方の策定は元より、本市の動物行政の現状改善にも反映して参りたいと考えておりますので、どうぞ委員の皆様方からの忌憚のない意見をお願い申し上げまして、簡単ではございますが開会にあたっての挨拶とさせていただきます。本日はどうぞ宜しくお願いいたします。
(事務局)
それではまず、センターの業務についてご説明をさせていただきます。
事務局より資料1について説明
(事務局)
概要を説明させていただきましたが、何かご質問等はございますでしょうか?
(委員)
動物行政の三本の柱ということで、動物の命を救うという中に負傷動物の治療とありますが、負傷動物の治療は、「ボランティアさんの力を借りている」と認識されているということで良いですか?
(事務局)
センター職員も負傷動物については必要な処置を実施しております。一部のボランティアの方が、更なる高度な治療を希望して動物病院への受診を希望される方もいます。それも認めている状況です。その両方を掛け合わせて、負傷動物の治療・命を救うという取り組みになっております。
(委員)
その際の費用はどうなっているのでしょうか?
(事務局)
センターで収容している間、市役所の経費をもって賄っています。ボランティアさんが連れ出すものにつきましては、ボランティアさんの自費をもっての支出となっていると認識しております。
(委員)
はい。わかりました。
(事務局)
今、ご質問があった点は昨年度開催しました、ボランティアの皆様、市獣医師会の皆様、市職員との意見交換会でも、行政としてどこまで治療すべきなのか、今ボランティアさんが持ち出して治療している部分もあったりして、「行政としてもう少しできないのか?」というようなご意見をいただいておりますので、そのあたりもこの懇談会の中でも次回以降、ご意見をいただきながら整理していきたいと思っているところです。
(委員)
2点質問させてください。1つは、センターでの役割の分担についてですが、この収容動物の管理業務委託をされている委託先とボランティアさん、また行政の職員さん、どういった形で役割が分担されているのでしょうか?どこまでが、委託先が介入してということになるのでしょうか?
(事務局)
収容動物の管理につきましては、通常の餌やりですとか、一部薬を飲ませてというようなところまでは委託先にお願いすることがございます。体調不良等があった場合は委託先のスタッフさんから獣医師の方に、毎日交換日記のような形での連絡があり、加えて突発で便が緩いとか、血便が出ているとか、具合が悪いという場合も当然有り得るものですから、電話なり、かけつけて職員の方で必要な処置にあたるという形で取り組んでおります。土日につきましては、センター職員が不在なものですから、その際も、LINEグループをつくって、現場から「ちょっとどうしても具合が悪い動物がいる」という情報をいただければ、可能な職員が出勤して対応したり、土日出勤の数は多くはないのですが、今年度も数回ございますし、そういう形での対応になっております。
(委員)
ボランティアさんは。
(事務局)
ボランティアさんにつきましては、通常の収容の時点では、直接、収容棟内での管理ということはございませんが、譲渡が決まった後のシャンプーですとか、そういうところをやっていただいたり、収容期間中の、運動ということで駐車場の横のサークルの中で、性格の良い子であれば、散歩兼、人を馴らすための簡単なトレーニング、今いる動物の中で3年くらい収容されている動物がいるものですから、そういう動物についてはトレーナーさんと一緒に譲渡候補になるべく馴化、ただ中々ボランティアさんが馴化できるわけではございませんので、そういうものを一部ご協力いただいております。馴化にあたっては、委託している、餌を普段あげている委託先の方に動物を外に出していただいたり、その際もダブルリードで行っていただいています。
(委員)
平日は、行政の職員の方が顔は出すのでしょうか。呼ばれなければ行かないのでしょうか。
(事務局)
常時、譲渡担当は特に動物の体調は1日に一度以上は、見に行っています。また、当然担当ではなくても行って様子を見たりはしております。それに加えて、異常があれば逐次連絡が来たり、慢性的に症状がある、突発じゃない動物についてはノートでも情報共有などしております。
(委員)
わかりました。有難うございます。もう一つが、8ページ目にあります収容動物の譲渡等の流れの中にあります三者協議のところなんですけれども、この譲渡か、また安楽死、その判断を三者で行うということですが、ここに書かれているボランティアさんというのはどういった存在なのか、またこの三者協議というのは何年から始められていることなのかを教えていただけますでしょうか?
(事務局)
ボランティアさんにつきましては、約10団体及び個人が登録されています。実際、日常的に譲渡をしていただけている団体というのは、2つくらいで、その1つが本日来られている委員の方になります。あともう1つが、センター初期のころから、初期といっても20年前からやっていただいている譲渡団体がございまして、そちらの方は数も多かったり、お散歩に来てサポートしていただいている方もいるのですが、そちらの団体の方が一番実績が多いという言い方が、正しいかわからいのですが、一番長く関わっていただいている方、およびドッグトレーナー、この方は動物愛護推進員もされている方になりますが、現時点ではその方とセンターの三者という形になっております。平成26年4月から始まっていると思われます。
この辺についても、譲渡いただいているボランティアさん等の意向もあり、センターだけでジャッジするのではなく、ボランティアさんの意見も聞いて、身の振り方をジャッジすることがきっかけだったと記憶しています。そこは定かでなく、申し訳ありません。
(委員)
ありがとうございます。
(事務局)
他にはございますか。
(委員)
猫は馴化など、収容している間に何かしてはいないということでしょうか。
(事務局)
コロナ前は2階に和室があって、キャットタワーのようなものを設けて、収容棟から連れて来たりということもしていたのですが、コロナ以降、人を呼んでそういうことをしてもらうことが難しい状況となり、現在、頭数的には猫が32頭、半分くらいが子猫なのですが、特に人から馴化するような小部屋で見守ったり、自由に行動させたりするのは、施設、設備的にも難しく、行えていないというのが実情です。
(委員)
はい。有難うございます。あと2つお聞きしたいのですが、キャパシティ、つまりここに収容される犬・猫の頭数の上限があれば、教えて下さい。
(事務局)
もともと6つ大きな部屋、あとでご覧いただく部屋があるのと、個別になっている部屋が犬でいうと今は2部屋ありますが、以前、平成初期の頃は一部屋にすし詰め状態で致死処分を待つ状態でしたが、現在入っている犬が8頭になっておりまして、一部屋についてなるべく頭数の少ない時は1頭ずつ入れるような管理をしております。今は8頭で、一緒に兄弟で入ってきているような犬は同じ部屋で、明確な数字は設定していないですけれども、その6部屋につきましては、以前ボランティアさんとお話して、係留をして新しい飼い主に譲渡された後も係留に慣れるようにということで、3つずつアンカーフックをそれぞれの犬が接触しない距離で設置しておりますので、3×6=18プラス小さな部屋、子犬等が入った時に収容する用に今は使っているのですが、そちらの方は平飼いであれば、子犬であれば、一腹であれば、なるべく入りますし、中型犬等であれば床に一部屋1頭で入れたりということで、余裕をもって考えると一桁くらいの数にはなりますが、MAXで考えますと、犬であれば20頭プラスアルファは入るのかなという風には考えております。
猫につきましては、今3部屋でケージ3段式、2段式などなるべく環境に良い形で取り組みはしておりまして、ここのところ収容数が急にこの1,2週間で増えて今、32(頭)になってしまっているのですが、ほぼ上限が近いのかなと。以前であれば、小さめのケージでたくさん入れてといこともあったのですが、今の時点では30(頭)で一杯ということで、今譲渡事業協力団体さんにもお願いして、数頭でもお願いできないか、調整しているところです。
(委員)
最後から3つ目のスライドで、ボラ犬・ボラ猫という折れ線グラフについては、ボランティアさんに譲渡された数で、残りが直接譲渡された数という意味ですか。
(事務局)
そうです。犬について令和3年は、全体で14頭譲渡できた内、ボランティアさんに譲渡していただいたのが12頭。センターが2頭ということです。
(委員)
ボランティアさんから、その先の譲渡されている数は把握されていますか。
(事務局)
ボランティアさんがそのまま飼養しているというケースも、この何年かの中にはあるのかもしれません。原則的には、最終飼養者さんに譲渡されている数とそんなに変わりはないと考えています。
(委員)
最終飼養者が決まったら、センターへ届け出る。
(事務局)
連絡は、はい。いただくことになっています。
(委員)
その数が、これではないということですね。
(事務局)
ここに載せている数はボランティアさんに譲渡した時点の数での集計となっております。
(委員)
全国的にそうかもしれませんが、引き取り数がとにかく減ってきていて、譲渡の頭数も増えていて、センターにいる数は減っているのですが、この地域として、ボランティアさんとか民間団体さんでの保護譲渡活動が増えている状態なのか、行政から出ていって、それを民間団体さんとかボランティアさんが、すごくやっている状態なのか、どちらですか。
(事務局)
ボランティアさんですとか、事業協力していただいている方のご努力があって、ということだと思いますが、私たちのご協力いただいている事業協力者さんの中にシェルター的に動物を何十頭もため置くという方、施設、団体はございませんので、あってもご自宅で一時的に飼養しておく数頭分のケージがあって、新しい飼い主さんがすぐにでも決まっているからといって譲渡がすぐ決まるケースと、ボランティアさんが一時的に今うちのキャパがあるから、うちに引き出して、そこから一から探すケースがあろうかと思いますので、そういう意味ではボランティアさんのご努力があって、センターに収容されている頭数が減っているという風には認識しています。
(委員)
はい。有難うございます。
(委員)
関連で、今の委員の方のご質問ももっともだと思うのですが、事務局からのご説明で千葉市センターの登録ボランティアさんにおいては、シェルターを持って何十頭も抱え込む団体さんは無いというご説明でしたが、確かに基本的には無いはずですけれども、やはり長年に渡ってセンター案件を引き受けている内に徐々に外に出にくい、馴化しない、人に懐かない猫の数がたまっていって、ついには推進員を続けていく事もできなくなって推進員を辞めたボランティアさんとか、でも猫は自宅に20頭30頭いるようなケースが無くはないので、やはりそれは今後しっかり把握し、条例改正で10頭以上飼っている方の数を把握するところまでつながりますが、ボランティアであっても抱え込むことは健康的なことではないので、それを把握するシステムは必要なことです。実際は無いわけではなく、あると思います。
(事務局)
有難うございます。ご質問は他にもあるかと思いますが、今後の議論の中でやりとりさせていただきたいと思います。一旦ここで施設の紹介をさせて頂きます。準備いただいて、一緒に移動したいと思います。
【施設紹介】
(事務局)
では引き続き、会を始めさせていただきます。今、センターの施設を見て頂きましたが、何か確認しておきたいことはありますでしょうか。
(委員)
1階の入ったところのエリアは、どのように使われていますか。
(事務局)
ホールとなっており、イレギュラーなケースとなりますが、今日は講習会を下でやっていて、普段は動物取扱業の方の申請であったり、子猫であれば譲渡を実施したり、いろいろなご相談を受けたりなど、様々な目的で応接的に使っています。もう1点、隣の部屋も相談室として個別の相談を受けたりします。本日は、職員が休憩中でしたので、ご案内しておりません。
(委員)
既に気温が高い日もあったかと思うのですが、スポットクーラーはいつから使用開始になりますか?
(事務局)
収容棟の犬の収容スペースの気温が割と高くなりにくいので、高くなったら使うこととしていますが、今のところ換気くらいです。
(委員)
暑い日が、かなりありましたが、そういうときは引っ張り出してくるのですか。
(事務局)
はい。引っ張り出します。案内しておりませんでしたが、ジンくんのいた部屋の奥にあって、いつでも使えるようにしています。
(委員)
言うと簡単に出してもらえるのか。
(事務局)
すぐに出せる状況です。
(委員)
わかりました。
(事務局)
実は本日も猫の部屋1室の冷房が壊れていまして、明日入れ替えなのですが、それも使うことは出来るのですが、今日の段階では使っていません。
(委員)
柴犬で長いと3年になるということですが、この子に関しては、どのくらいのペースで三者会談みたいな感じで譲渡に適するかどうかの判断をされていますか。
(事務局)
実際、評価しなおすところまで、改めては行っていなくて、みんなが集まってやっていることはないのですが、ペーパー上で評価を付けなおすことはありますが、実際評価が変わるような段階にはないのが現状です。
(委員)
言いにくいことではありますが、3年以上もあのような環境にずっと置かれるというのは、犬の福祉の侵害が懸念されます。以前、5年くらい前もこちらにお邪魔したときもガウガウ犬を見させていただいたのですが、その犬もどう考えても譲渡に向かないけれども、ドッグトレーナーさんが付いて何とかということで保管し続けていて、結構なストレスを長期間犬に与えているようにみえました。なので、この三者協議が上手く機能しているのか、というところから見直される方がいいかなと思います。というのも、やはり団体のボランティアさんに、そういった判断をさせるというのは、負担だと思います。いくら自分達で「参加させてください」ということであっても、最初に判断する際、2回目3回目以降であれば一緒にできるかもしれないが、最初の判断というのは、行政の獣医師、または千葉市獣医師会の先生方が判断するべきことだと思います。
(事務局)
つい先日も「再評価が必要じゃないか」と所内でも意見が出ているが、結局処分しない答えが出てしまうのではないか。結局、過去に処分をして、問題となったことがあるので、その処分が正しかったかどうかということもあるのですが、そこにあまり踏み込んで動物福祉の観点で3年置いて、何年置くのが、本当にその動物のためなのか。日向に出して、ちょっとでも運動させてあげれば、その福祉が3年いても満たせるのか、というところまで踏み込めない。確かに、「今更、致死の判断を3年置いてセンターさんはたぶんできないですよね?」という言葉をかけられてしまうのも事実です。そこについてはセンターの動物管理の仕方の課題の1つと思っています。
(委員)
最終的にもし判断に困ったら、獣医行動学の専門医、米国の専門医を持つ獣医師など日本にも増えていますので、そういった専門の先生に相談をして、ジャッジをしてもらうというのも1つだと思います。致死処置については、ある程度の反発というのは、付きまとうものです。なので、行政はそこら辺の覚悟はしていただく。そして、正当なしっかりとした理由なのであれば、しっかりと説明できる範囲であれば、実施する覚悟を持つことは大切かと思います。
(委員)
それに関しましては、兼ねてから申し入れをしておりますが、トレーニングにあたる方、ある時期はこの方、その人が駄目になると次はこの方、いつも一人のトレーナーに頼っていて、判断をズルズル伸ばしているみたいなところも伺えるため、全部にとは言わないが、難しい事案にはプロのトレーナーを導入する等の必要があると思う。たまたまボランティアが来ていたから、そのトレーナーに依存しているやり方は間違っていると常日頃から申し上げている。
あと、ボランティアが関与して、重い判断をするのはボランティアでは難しいのではないか、という委員の方からのご指摘がありましたが、恐らく難しい犬にまでボランティアに関与させていないと思いますし、関与するボランティアさんというのは先程説明があったとおり水曜と金曜にくるお散歩チームというものがあり、そのお散歩チームに譲渡のお話が来た時、ボランティアさんにも関わってもらって、譲渡はどうかという関わり方はしていると把握していますが、全てにボランティアが三者協議していませんよね。
(事務局)
実際のところ、判断をしてくれと言っても、譲渡に向かない動物以外は全部保留になっているのが現状です。判断保留という形での評価となっています。
(委員)
思っていらっしゃる程、ボランティアが重い任を担わされている、または任されている状況にはない、と認識していただいて良いかと思います。
(委員)
保留が続くと、結局判断できずにそのままということですよね。そこが上手く機能していない可能性があるという指摘になります。
(委員)
今の殺処分との関わりのところですが、資料を拝見すると、市議会議員の方の超会派の方も関心を持たれているということが記載されていますが、殺処分ゼロをめぐるところは、政治的にここ数年で色々な動きが出てきていると思います。千葉市の政治的な状況として、例えば、議会の中で殺処分をどのように捉えられている傾向にあるとか、また住民の声として殺処分に対して例えば先程のように3年間センターで収容しているのは、望ましくないという考え方を持っている方が多いという印象なのか、それとも殺処分をゼロで継続しているのに、ゼロが1になることに非常に強い抵抗を感じている印象なのか、そういった千葉の政治的な状況を教えて頂けますか。
(事務局)
先程所長からもお話がありましたが、平成24年度に秋田犬を殺処分した時、問題となりました。
(事務局)
評価をしていただいているボランティアさんから。今は枝葉が分かれてしまっているようですが。
(事務局)
千葉市としては当時も殺処分ゼロを掲げてはいなかった。ただ、そういった大きな出来事、その事案について適切であったかどうかは、検証されるべきなのかもしれませんが、殺処分自体が非常にマイナスに受け止められた中、結果として平成27年度以降、殺処分が無い状態が続いている。ただ、また最近では、ボランティアの皆様とたくさんお話をさせていただく中で、動物福祉の観点でみたときに、必ずしもずっと生かしていることがよいのか、というご意見を多くいただいている。センターとして市として、安楽殺は絶対に駄目という考えは持ってはいない。ただ、実際の運用はとなると、さきほどご指摘いただいた三者協議もどちらかというと安楽殺を避けるという暗黙の了解がある状況です。昨年度も市議会議員から安楽殺について質問が行われたときは、結果として安楽殺が無くなれば良いと思っていますが、それに向けて必要な馴化を行ったり、譲渡の努力をしていく事が重要であると答弁した。それでもやむを得ない場合は、安楽殺も選択肢としては入ってくると市としては考えているところです。
(委員)
そこの説明の補足をさせていただきますと、平成24年頃は恐らく殺処分0ブームというかたちで、政治家が盛んに殺処分ゼロをマニュフェストにあげたり、そういった動きのあった年だと思います。それによって、多くの自治体が苦しめられてきた。結局、最終処分場になってしまう自治体が攻撃をされて、行政の職務・役割を果たせない状態になった現実があったと思います。結局、殺処分数0だけど、動物福祉も0になっていないか?というような考え方になってきていますので、今は環境省も殺処分ゼロは言っていないです。犬猫の問題、動物の問題は地域差がありますので、やはり一律にそれを求めるのはおかしいだろうということ。そして、中には譲渡できない、適性ではない動物達も絶対いる。適性ではない動物を無理に譲渡対象にすることも犬や猫の福祉にはよくない。という考え方にシフトしてきている。なので、譲渡可能動物の殺処分ゼロ、そこを目指すべきところかなと思います。殺処分ゼロというのは、スローガンであって数値目標ではないということを行政からしっかりと理解していく必要があるのではと思います。
(事務局)
一旦ここでセンターへの施設に関する質問を終わらせていただき、本懇談会の目的やスケジュールについて説明させていただきます。
事務局より資料2について説明
(事務局)
では、続きまして本懇談会の座長、それから副座長の選任を行いたいと思います。座長には千葉市獣医師会会長 馬場委員を、それから副座長については帝京科学大学 准教授 加隈委員に事務局より予め打診をさせていただいております。なお、当懇談会は、通常の審議会とは異なりまして、議題に対して取り纏めを行う場ではなく、専門的な視点から様々な意見をいただく目的としておりますので、座長には会の円滑な進行をお願いするものであります。何かご意見、ございますか。
(事務局)
ご意見ないようでしたら、お二方の委員にお願いしたいと思います。では馬場委員と加隈委員に座長・副座長をお願いしたいと思います。ではここから、馬場座長に進行をお願いしたいと思います。宜しくお願いいたします。
(座長)(以後は、進行部分以外は、委員とする場合があります。)
それでは、宜しくお願いいたします。今までの話を聞いていて、皆さん専門家として出て来られていますが、デリケートな問題もあるのですが、個人の意見を言うのか、獣医師会として意見を言うのか、なかなか難しいところを感じました。千葉市の動物行政の現状の課題について、事務局から説明をし、それに対して今日意見交換できたらと思いますので、まずそこの部分からお願いします。
事務局より資料3について説明
(座長)
有難うございました。時間がかなりおし迫っておりますが、最後に、今事務局からありました千葉市の動物行政の課題に対して、現時点でのご意見・ご感想を伺いたいです。これからのことは、おそらくこの後詰めていくと思いますので、今日振り返って、今話があったところ、懇談会ですので、兎に角、言う事を言う会なので、時間制限はありますが、5分くらいで今日振り返って、ご意見いただきたいと思います。では、ざっくばらんに、今日思ったこと、今説明を受けたこと、今まで参加した中で、これから先の方向性もありますので、提案という形でも良いと思います。お願いします。
(委員)
さきほど他の委員の方が仰っていた三者協議について、これがものすごくネックになっているというのは、ここに出入りしていてすごく感じています。自分が引き出す犬を自分が評価する、そういう矛盾を感じたり、それから、自分達は良いと思っているのに、収容期間が終わっているのにも関わらずの評価が終わっていないから引き出せないという矛盾したことが、ものすごく起こっています。ですので、私は本当にボランティアとして感じたことしかお伝えできないのですが、これがあるからこのセンターに登録しているボランティアが少ないと思っていますので、ボランティアがたくさん登録してくれれば、今いる猫たちもどんどん引き出してくれる団体が東京の方にもたくさんあります。そのような形に何とかできないかと思いつつ、こちらの方に参加させていただいております。
(委員)
今「これがあるから」と仰った「これ」とは何でしょうか。
(委員)
三者協議です。ずっとセンターに出入りしていますが、そのような制度があるのはここだけですし、それから、職員の方が1日1回みてると仰っていましたが、それはちょっとどうかと感じています。職員の方が犬を把握していないことが原因で、動物を引き出すときにとても苦労している部分なので、そういうところは是非見て頂ければいいなと感じました。
(委員)
私もこのところ立て続けに神奈川の川崎のセンターと、神奈川県の新しく出来た平塚のセンター、先週は船橋市のセンター、柏市のセンターと千葉県の東葛支所を見学させていただいたのですが、やっぱりどう考えても千葉市センターは何の工夫もなされていない。スペースもないし、建物も古いし、小さいからといっても、それでも工夫している県の東葛支所さんは、一歩足を踏み込むのも怖いと思うほど古くて、本当に狭いところだけども、手作りで色んな工夫をしてらっしゃる。どこもみんな猫はフリーで部屋の中を歩いてます。時間差でケージから出してもらって、各部屋で自由に、キャットタワーで過ごしたり、こたつの中に潜ったりという工夫がなされている。何の工夫もないのが千葉市なんですよ。予算がないとか、狭いからとか、そういう理由で説明されているけれども、やる気がないからとしか思えない。はっきり言ってよいなら、そのようにしか思えないです。他に工夫してらっしゃるセンターを見ると。どうして工夫する気持ちになれないのか。何か行政の取組み的に、のびのびとやっていくことが難いような要素が千葉市自体にあるのかな、とか他のセンターさんを見学しながら考えさせられてしまいました。まだ新しいセンターが出来るまで6年7年かかると思いますので、その間でも収容されている動物達は苦しんでいるわけですから、同時に今の施設でも何か工夫できるような、取り組みをみなさんの力添えをいただいて、考えていけたらと思います。
(委員)
まず(1)動物福祉について、行政の獣医師さんが7名いらっしゃると思いますので、その方々を中心にしっかりと動物福祉を学ぶ事がスタートラインだと思います。動物福祉は、私自身の実感ではありますが、学ばないと身につかないもの・考え方だと思います。たしか、帝京科学大学でも動物福祉の無料講座を今年もやられるそうですし、日本動物福祉協会でも開催しています。そういった機会を利用して、お金をかけない方法もありますので、是非参加していただければと思います。
同じくシェルターメディスンについても、日本動物福祉協会の方では10年くらい講座をやっていると思います。セミナーも開催しておりまして、今年も8月7日に開催いたします。2年サイクルで計4回コースの第1回が始まります。3年ぶりに実開催というか、WEBと会場のハイブリッドで行いますので、是非そういう機会を利用していただければと思います。
安楽死についても、日本法獣医学学会というところで、専門家の獣医科大学の教員を中心として、安楽死のテクニカルガイドラインを作成しようという動きがあります。日本ではちゃんとしたガイドラインは今のところ無いのですが、アメリカの獣医師会では、しっかりと本として出版されていまして、5月末に最新版が日本語バージョンで出版されていますので、そういったものも利用されるといいのかなと思います。
最後の生活の安全と公衆衛生のところが、狂犬病と災害時に分けられていますが、実は市民の安全を守ったり、公衆衛生を守るというのは、動物虐待問題や、譲渡不適な動物の対応にも関わってくる問題だと思っています。噛みつきを治せないような動物を譲渡してしまうと、そこでもし咬傷事故が起きた際、市民の安全が守られているとは言えないので、そういった問題もはらんでいるということだと思います。
最後の(7)災害時対応の拠点について、防災月間が9月に決められていますので、その時に盛んに避難訓練がされると思います。自治会や、学校でもあると思いますので、その際に同行避難を必ず入れる。動物がいる人は出来るだけ動物と一緒に参加するとか、そういった形で毎年啓発していくのも、1つ方法としてはあるのではないかと思います。
最後に、ボランティアさんを定着させるためには、できるだけボランティアの皆さんにはポジティブな側面を体験して担ってもらうのが、一番良いと思います。綺麗ごとだけでは済まない分野ではありますが、ネガティブな側面は行政側が責任を持って対応していくことが一番なのではないかと考えます。
(委員)
今日センターを見せていただいて、初めてお会いして千葉のお話というのも聞いたばかりですので、一般論として申し上げたいと思います。
さきほどのスライドの中にも出てきましたが、行政が縮小する状況は全国的に同じことです。人口が減っているのと同じように、行政も人件費を削減するという形で、人員を減らすという状況になっていて、これがおそらく今後増えていく事はないだろうと思います。特に公衆衛生獣医師は、全国的にも募集が厳しい状況にあって、都道府県だと半分以上が、人員が足りていないという状況です。千葉市は市ですので、異動が少なく、公衆衛生獣医師は比較的集まりやすいと思うのですが、それでもやはりこれから先、増えていく・充実していくとは考えられないという風に現実は見ておいた方が良いと考えています。
人がどんどん減っていく、また財政についても、人間の福祉の財政が膨らむ中、動物にどこまでを割けるようになっていくのか、今後を考えた時に、縮んでいく可能性があるということを意識する必要があります。そのときに、実際こうしたい、ベストはこうである、ということですべて出来るか、行政がすべて担えるか、というところは、難しいところも出てくるのではないかと思います。今この現状に合わせて、どのように改善していくかを考えていくというのも1つなのですが、先々の行政のリソースを予想していく視点が、先の計画を立てる上では必要になります。
その上で、ボランティアの方の負担を行政が賄えればもちろんベストなのですが、実際無い袖は振れないので、どこまで出来るかは、しっかりと両者が関わって議論していく必要があると思います。
動物だけではなく、様々な行政の場面で福祉・子どもの話ですとか、街の美化ですとか、色んなところでボランティアの方が関わっていらっしゃいますが、それぞれ負担を持ちながら継続しており、どういった活動が持続可能なのか、行政として税金を使って仕事としてやっているところと、ボランティアとしてやっているところを分けて、どこまで誰がやっていくかを考えていかなければいけないと思っています。
あともう一つ、行政がすべてやることが本当に良いのかどうか、悩んでいるところがあります。行政が全てやってくれるという依存は、モラルハザードにつながる可能性があります。施設見学の中で災害備蓄に関する議論がありましたが、行政が全て避難に関する物品などを備蓄すると、個人が備蓄しなくなってしまう。そこまで全て行政に頼りきるというのは、市として、まちづくりとして良いのかどうかと考えた時に、むしろ自分の動物の飼い方に対して責任を持つという「人と動物の共生する社会」への歩みを阻害してしまうのではないかを考えると、どこまでを行政がやるのか、どこまでを個人がやっていくのか考えなくてはならないと思います。
(委員)
今日参加させていただいて、まだわからない部分もたくさんあるのですが、私もずっと東京在住なので、多少は千葉という地域にイメージがあることと、さきほど他の委員の話に出た関東の施設に私も色々行ったり、地方にある政令指定都市や県なども含め、行政職員の獣医さんや、獣医師以外のセンター職員、ボランティアの方などと関わる機会もありました。色んなアプローチを見ていく中で、本当に自治体って、様々なやり方で様々なアプローチをされているので、なかなかまとめてとらえるのは難しいと思っているところですが、まずは千葉市では意見交換会をされたことはすごいことだと思いました。素晴らしい取り組みだとは思ったのですが、出されている提案や意見を全部実現するのは無理かなとも思いました。
整理されたということと、理想を語ったことは良いことだと思いましたが、これについての疑問というか、意見があるのですが、今回のタイトルの「動物行政」は、何かお考えがあってと思いますので、後でまた教えていただければと思うのですが、「動物行政」というと、私のイメージではもっと範囲が広いです。あえて動物愛護という言葉を避けたのかもしれませんが動物福祉をもし千葉市が謳っていくのであれば、千葉市動物公園や、野生動物の生息する自然があったりという中で、いろんな動物の取扱いが全部関わってきてしまうのではないかと思います。そこまで全部千葉市はやるよという打ち出し方なのか、それとも従来の動物愛護法の対象として特にコアな部分のペットの犬・猫のあたりのみ対象なのか、どっちなのかなと思いました。そのあたりを検討すべきかと感じました。
また、動物愛護行政に関わる色んな方たちを見ている中で、みんな頑張っていることはわかっていて、ただ、頑張り過ぎて疲弊してくると、上手くまわらなくなるのは、ボランティアさんもそうですし、行政の職員さんも同じなので、無理してやるのは違うかなとも思います。そこが難しいとは思いますが、今、お仕事が多過ぎるのだろうと思います。事務仕事も一杯、会議もたくさんやらなければいけない。どこを絞って、どこを広げるのかということと、千葉市の中で獣医師職員の方が7名以外にもいらっしゃるのですよね。動物園とかも関係が。
(事務局)
動物園にもいますが、人事交流はございません。
(委員)
人事交流は、ないのですね。そういうのも、自治体さんによってもまちまちだったりとか、都道府県ともまた違う役割だとかあると思うのですが、そこで連携だったり、整理ができるといいのかな、保健所や保健福祉センターが逆に遠いのかな、関わりが少ないようにお話伺っていて聞こえたのですが、多頭飼育などそちらの人の問題になってきたときに、そことの連携が必要かなと思うので、仕組みの部分を今日お時間なければ、また後日でも教えて頂いて、これは自治体さんごとに違うようなので、千葉市の状況を理解したいなと思いました。
そして、数年前に千葉県から依頼いただいて千葉で講演会をさせていただいた時、奇しくも、その時も動物福祉についてのお話というご依頼をいただいて、譲渡のお話も含めて、ボランティア活動をされている講師の方と一緒に市民向けにお話をしました。その時も思ったのが、他の県とかも最近とにかく、一極集中体制になっているなど、行政施設での動物の扱いが増えている中では、広い県は本当に大変そうで、千葉県もそうだと思うのですが、引き取り数とかも多くて、自然も豊かというのは、どうしても動物、犬・猫も生きやすいという所ではあって、その中で一極集中はすごく難しいと思います。できれば、千葉市でもセンターだけでやらないことはすごく大事なのではないかと思っています。特にこれからは。空き家が増えたり、学校が減ってきたり、そういう空いてくる施設もあるので、私の個人的な思いとしては、そういうところにちょっとずつシェルター的なものがあれば、お世話をする中で地域の人たちが関わり合ったりとか、そして、地元の獣医さんがちゃんとケアをしてくださることができれば、みんなが分担して出来る形があるのかなと思いました。このセンターはアクセスが良い方だと思ったのですが、もっとアクセスが厳しいところも多いので、立派なセンターがあっても、たまに行って楽しむ分には良いかもしれませんが、そこで全ての動物の保護収容活動までをやるのはどうなのかな、選択の余地があるのかなとも思いますので、持っていらっしゃるリソースを使っていただけたら良いのではと思いました。
(委員)
時間がおしていますが、基本的には獣医師会としては、こういう集まりに入ってくるとだいたい受け身になりがちです。治療の件だとか、収容とか、実際は依頼を受けたりするケースが多いので、積極的になることはなかなか無い。個人事業主の集まりなので、考えもまちまちだし、それを統括していかなければならないというのはあります。現在、今千葉市の獣医師会を考えると、最近入ってきている先生達は、漠然と「何かをしたいな」と思っていると感じます。数年前の飼育崩壊の件も実際はあまり協力できなかったですが、「手術やってくれる先生いますか?」と言った時に、結構手をあげてくれた先生もいるし、こちらから依頼をすれば、それに対して協力を惜しまない先生も結構います。「どうやって、何をしたらいいの?」となる。現実的に限られた世界にいる人達なので、上手く表現できない方も多いんですよね。そういったところを発信できれば良いのかなかなと思います。
特に教育もそうですよね。さきほどJAHAと、ワンちゃんたちとの話、あれも一時、獣医師会と3者でやろうという話になっていましたが、結局センターとJAHAの間でやっていて、獣医師会は獣医師会で私が入った二十数年前から学校飼育事業、同じようなことをやっている。それが、犬・猫対象か、ウサギが対象かで、結局していることは同じです。そういった教育を含めて、センター一極集中でやるのか、僕らが行う学校飼育事業は、学校に行って授業してくるのかだけの話なので、そういった事業をまとめられれば良いのかなと。
行政さんは、やはりすごく仕事が多くて、見ていて本当に大変だと思います。朝から苦情の電話を受けて、それで1日忙殺されて、とてもとても仕事じゃないだろうということはわかるのですが、そういったところを協力できれば、プラットフォームビルダーというお話も管理者となれば、ハブとして、センターが各関係機関を動かして、うまい具合に回るようになれれば一番良いなと思います。
教育委員会は僕らが仕事をしていて、すごい壁が高いですよね。話は進まないし、予算も取れないし、そこに、間で行政が入ってくれれば、その辺協力がすごくできるのかなと。教育委員会の行動力というか、実際動けばもの凄い影響力が大きいと思うので、そういったところはチームとして一緒に出来れば、これから先を見据えて事業ができます。何でもそうですよね。動物関係の講師としてお話をしなければいけない。安楽死の考え方もそうだし、飼い方指導もそうだし、これからの動物行政についても全ては教育です。これから学校をとおしてやることは非常に良いことなので、そういったことが協力できる施設になれば、講演会か何かできるような講堂を設置したり、全然先の話ですが、そんな施設になってもらえば、これから色んなことが拡がってくるのではないかと思います。
治療に関してはなかなか難しいところがあります。先生同士でも違いがありますし、全てがボランティアさんから来たからやりましょうとはいかない、みんなそれぞれ気持ちはあるのですが、統一見解がないので、これから良い施設をつくろうと言った時に、今まで個々にみなさん活動をしていて、それなりのポリシーを持って働いてきていますが、ある程度、各団体を集中した機構をつくってもらえると、いいのかな。そこをとおして、出来ること、出来ないことを明確にしてもらえれば、各方面協力しやすくなる。ある程度行政なので線を引かないといけません。そういったところを明確にしていくと、そこから先はそれぞれまた相談ですが、それより手前の段階は、きっちりやらなくてはいけないことだからできるのではないかと、周りを気にせずできるのではないかと、様子を伺いながらやるようなことが無くなるのかなと思います。
予防、感染症ですが、確かに狂犬病は入ったら大変な人が死ぬ病気なので、法律でちゃんと縛って守らなければならないですが、感染症は狂犬病だけでなく一般の病気もあります。千葉市は、ほとんど報告はないのですが、僕らが気づかないだけかもしれませんが、レプトスピラとかは、市外では一杯出ているわけですよね。僕らも見過ごしているケースはあるので、そういったものの発信拠点であったり、SFTSが静岡までは発生しているので、箱根を超えれば、関東はあっという間に広がると思いますので、そうするとボランティアさん達が最前線になって、命に関わることもありますので、そういったものも含めて、発信する場になってほしい。それが人間の方の公衆衛生になるのか、センターになるのか難しいですが、そういったところと教育を含めて、1つ機関が出来ると良いのではないかと思います。
災害対策に関しては、さきほどお話しましたけれども、獣医師会としては、結構、各町内会から直接依頼を受けて、避難の指導を行っています。数年に渡り、行っている町内会もあって、防災の日に合わせて、獣医師会の防災の担当の先生が、同行避難の仕方や、そういう話を実際のところやっていて、関心の高い町内会は、毎年自分達で予行練習、ケージを準備したりする状況をつくっているところもあります。そういったところも獣医師会単独では、力不足になります。50数名しかいませんので、全員が行けるかというと、そういう話ではないので、こういったものは別に獣医師でなくてもできる。折角千葉市は他の市町村に先駆けて、同行避難ができる土台ができましたので、その辺に関しては良いのではないかと。稲毛の航空博物館の避難所の開設時は見に行きましたけれども、あの時は結局、実際はほとんど利用が無かったですし、そういう機会も少なかったですけれど、設置されたことが非常に大きかったのと、実際、僕ら獣医師会も災害って他であって、千葉市はどちらかというと災害に強くて、何かあったときに応援に行くつもりではいたのですけれども、実際自分達が被災した時に必要性を感じましたので、その辺はしっかりとやっていくのが良いのではないかと思います。特に、各政令市の集まりでお話を伺った時、大きな災害になった時に、最初は人ですよね。人が落ち着くと動物、その他、インフラどうするという話になった時に、直接災害のあった政令市の先生達が話をしていたのは、外部から色々入ってくるそうです。外部から入ってきた方達が、色々な理由でペットを全部引っ張り出して、連れて行ってしまう。どこへ行ったかわからなくなることが多いので、やはり登録・認定団体をつくるというのが大事なことです。何かあった時に志願になりますけれども、プラットフォームビルダーとなるセンターから声をかけて、各ボランティア、獣医師会、いろんな機関が集まって、統一機構みないなものをつくって、そこをとおして全て対応するように。1本化が非常に大事ということを話されていたので、そういったものをセンターが担える。かなり目標が大きいですが、今日は懇談会なので、言いたい事は言って、実現できるものがあればいいかなと、今思ったことの感想です。
(座長)
みなさんそれぞれ意見がありましたが、振り返ってそれぞれ、気づいた点、思いついた点、そういったものがあれば、最後一言、是非話したい方がいらっしゃれば。意外と気づきや思い付きは大事ですよね。人の話を聞くのは、非常に大事なので。みなさん色んなところで色んな話をしていると思いますけど、僕らなんかもそうですけど、意外と狭い世界なので、他の業種の方とお話するのは非常に良い機会になりますので。聞いて気づいた点があれば、最後になりますので、一言、二言、お願いします。
(委員)
皆さんのご意見を伺っていて改めて思ったのですが、行政、委託業者、そしてボランティアさん、それぞれの役割を明確にすることが必要だと思います。それでいて、行政がイニシアティブをとって、業者やボランティアさんに協力をお願いする形が一番良いのではないか。責任ある判断や指示は行政がし、それを受けて業者やボランティアさんは実働をする。そういった流れの方が、人材や時間が限られている中で一番有用な方法なのではないかと思っているところです。人材不足は全国の問題ですが、行政獣医師不足については、何か手が打てないかと考えており、もう少し形になったらご報告できたらなと思います。
(委員)
進め方について、2年間で5回は、頻繁であるわけではない。そうすると役割的には次の会までに行政の方で何か7つの問題のその1についての具体的な枠組みを提示していただいて、それについて次回は論じることになるのでしょうか。
(事務局)
今日A3資料でお示しした、目指すあり方の方向性ですとか、課題解決のために求められる視点、こういったものを踏まえてそれぞれの課題について、行政の役割やどういった方向、どういったことに取り組んでいくのか、あり方の案を作成し、それを提示させていただき、それを基に色々な意見をいただければと考えております。
(座長)
今日はこれで終わりという事でよろしいでしょうか。2回目以降、テーマと資料があると、それについてお話しがしやすいと思います。
(委員)
資料を事前にいただければ。
(事務局)
ご用意出来るよう努力します。
(座長)
今日は1回目でしたので、顔合わせを含め、色々とご協力有難うございました。後は事務局の方にお返しします。
(事務局)
馬場座長、円滑な進行をありがとうございました。1点、委員から教えて欲しいと発言があった件ですが、「動物行政」について、今時点では動物愛護の関係で犬・猫を主に対象としていて、千葉市動物公園は対象とはしない考えです。また、保健所や保健福祉センターとの役割分担については、改めて回答しようとは思いますが、基本的にはセンターで動物関係の仕事を一手にやっておりまして、保健所や保健福祉センターでその一部をやっているかというと、全くやっていない状況なので、センターが市内全域を見ている状態になっております。
(委員)
千葉市の獣医師職員の皆様は、ここ以外ではどこで何をしてらっしゃるのか。全部で何人くらいいるのか。
(事務局)
他の都道府県の保健所というと、イメージとして食品衛生、環境衛生、医務薬務それから動物愛護、狂犬病とか入ってくると思うのですが、千葉市の場合は、動物愛護が保健所に含まれておりません。
(委員)
他の獣医さんがいる部署、例えばコロナウィルス対策室とか、色んなところにいらっしゃいますよね?それは、どういうところですか?というご質問だと思うのですが。あと、鶏の検査とか。
(事務局)
具体的にいうと、生活衛生課と保健所の中の食品安全課、環境衛生課、感染症対策課、それだけです。本庁の医療政策課には獣医師はいない。合計40名ほど。
(委員)
ここのセンターは、皆さん獣医師で、基本獣医師のみが来るのですか。
(事務局)
そうですね。以前、所長が獣医師でない職員の時がありましたし、一部主査が事務職というか、獣医師でない者もいましたが、それがレアケースで、原則的には作業員以外は、獣医師が配置される職場。獣医師のみで配置される職場で、事務仕事もお金の歳入から支出や契約など、すべて獣医師がやっている。
(委員)
皆さん、全部そこは回られるような感じなのですか。
(事務局)
原則回るのでしょうけれど、ほぼ来ない方もいらっしゃる。人事の配置の関係です。
(委員)
はい。わかりました。
(事務局)
では、長時間にわたり、お忙しい中、千葉市動物行政に関するあり方懇談会にご出席いただきまして、本日は誠にありがとうございました。次回、第2回は9月29日14時から、場所は千葉市中央コミュニティセンター、市役所の向かい側にあるのですが、予定しております。時間があいてしまいますが、本日ご説明した現状の課題認識、あり方の方向性、それから本日いただいた意見を基に事務局の方であり方の案を作成させていただいて、事前に送れるように努力します。その上で、また案に対して忌憚のないご意見をいただければと思っております。それでは以上をもちまして、第1回千葉市動物行政のあり方懇談会を閉会いたします。本日は有難うございました。
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保健福祉局医療衛生部生活衛生課
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