緊急情報
更新日:2022年5月23日
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令和元年夏、市の鳥「コアジサシ」が検見川の浜で営巣し、13巣から計10羽が巣立ちました。コアジサシが繁殖に成功したのは、実に4年ぶりのことです。繁殖の様子を記録しましたので、ご覧ください。
コアジサシの保護を目的とした営巣地をつくるため、ボランティアの皆さんと一緒に検見川の浜に保護柵を設置しました。
保護柵の設置後は、コアジサシが営巣地として好みそうな場所の除草を行いました。汗を流して作業を行い、コアジサシが飛来してくれることを祈ります。
コアジサシ6羽が飛来し、2羽が地面を掘るなど営巣の兆候がありましたが、翌日にはいなくなってしまいました。いなくなった原因は不明。残念です…。
地面を掘るコアジサシ(写真:箕輪義隆氏撮影)
コアジサシ1つがいが営巣し、2卵を抱卵している様子が確認されました。その翌日には3卵に増え、期待が膨らみます。
今年は、カラスに卵が食べられないようボランティアの方の協力を得て、巣の近くにカラス除けを設置しました。
卵を抱く親鳥の様子(写真:箕輪義隆氏撮影)
コアジサシの卵(写真:箕輪義隆氏撮影)
4月に保護柵を設置してすぐにコチドリが保護柵周辺に飛来し、巣は確認できなかったものの、この日、よちよち歩くコチドリのヒナが3羽、保護柵周辺で見ることができました。
保護柵内で繁殖したコチドリのヒナ(写真:箕輪義隆氏撮影)
保護柵内には、5月下旬から抱卵している1つがいのシロチドリの姿もあります。
抱卵するシロチドリ(写真:箕輪義隆氏撮影)
営巣確認から2週間ほどたちましたが、まだヒナはかえりません。このつがいは、メスが気が強いようで、天敵となる鳥や人間を見ては、チイチイ!と鳴きながら追い払おうとします。母、強し。
カラスを攻撃するコアジサシ(写真:箕輪義隆氏撮影)
3卵から2羽のヒナが産まれました。生まれたてのヒナは小さく、ひよこのようです。
そしてこの頃から飛来するコアジサシが増加し、翌日23日には、新たに5巣の抱卵が確認できました。
親がヒナに餌を与える様子(写真:箕輪義隆氏撮影)
コチドリのヒナも大きくなってきて、成鳥とほとんど見分けがつかなくなりました。
コチドリの幼鳥(左)と成鳥(右)(写真:箕輪義隆氏撮影)
シロチドリは繁殖に失敗してしまったものの、営巣が続くコアジサシ、コチドリ一家と、こんなににぎやかな様子は久しぶり、と愛好家の方々も喜ぶ検見川の浜となりました。
検見川の浜を渡りの中継地とするコアジサシが飛来し、検見川で見られるコアジサシは50羽ほどにもなりました。営巣をせず、休憩地やねぐらとして利用しているコアジサシも多いようです。
浜辺に集まったコアジサシの群れ(写真:箕輪義隆氏撮影)
ふ化から3週間ほどたち、最初にふ化した2羽は、ついに飛びたてるようになりました。巣立ちです。
まだ、親鳥と違って茶色い色をしていますが、一鳥(丁)前に飛ぶ姿が見られます。
最初にふ化した2羽の様子(写真:箕輪義隆氏撮影)
浜辺の上空を飛ぶ幼鳥(写真:箕輪義隆氏撮影)
また、あとからやってきたコアジサシの卵が次々に孵り、10羽ほどのヒナが産まれました。まだ抱卵中のつがいもあり、にぎやかな浜となっています。
新たに生まれたヒナの親子※親鳥2羽・ヒナ2羽(写真:箕輪義隆氏撮影)
コアジサシは、初めの1つがいののち、12のつがいが営巣し、全部で10羽のヒナが育っています。あとから産まれたヒナは、自然現象か一部減ってしまいましたが、親から元気にエサをもらう姿が見られます。毎日暑いので、浜辺に出て水浴びをする姿も見られます。
浜辺で親鳥からエサをもらうヒナ(写真:箕輪義隆氏撮影)
あとから産まれたコアジサシのヒナも3週間たち、だいぶ大きくなりました。もう飛べるようになったヒナも、まだ親からエサをもらっているようです。ヒナたちが浜辺で過ごす様子が見られます。
これから飛ぶ練習をして、南へ旅立っていきます。
コアジサシの幼鳥とエサを与える親鳥(写真:箕輪義隆氏撮影)
コアジサシは無事に南へと飛び立ったようです。東京湾周辺にいるコアジサシたちは、9月にかけてオーストラリアなど南方の越冬地に渡っていきます。
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