緊急情報
更新日:2022年5月23日
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昨年4年ぶりに繁殖に成功したコアジサシ。検見川の浜の営巣保護地から巣立ったコアジサシたちが、また検見川の浜に戻って営巣してくれることを期待して、3月にボランティアさんたちと検見川の浜の除草を行いました。
今年は昨年以上にコアジサシがやってきて、たくさんのカップルが巣作りをしています。これは10数年ぶりの快挙です。
検見川の浜で元気に繁殖するコアジサシ達の成長記録をつづっていきます。どうぞご覧ください。
コアジサシの保護を目的とした営巣地をつくるため、検見川の浜に保護柵を設置しました。
今年は去年巣立ったコアジサシが戻ってきてくれるのではないか。期待が高まります。
コアジサシ20羽ほどが、検見川の浜にやってきました。まだ海の方で様子をうかがっているようです。
上空を飛ぶコアジサシ(写真:箕輪義隆氏撮影)
また、去年と同じように保護柵を設置してすぐにコチドリが営巣を始めました。卵を4つ抱いているようです。
保護地内で営巣するコチドリ(写真:箕輪義隆氏撮影)
成鳥の数:25羽、巣の総数:4巣
コアジサシ3つがいが営巣し、卵を抱いている様子が確認されました。昨年度より20日ほど早い営巣です。
昨年に引き続き、カラスに卵が食べられないようボランティアの方の協力を得て、巣の近くにカラス除けを設置しました。
カラス除けと抱卵するコアジサシ(左下側)
これから営巣しそうなコアジサシもいて、楽しみです。
成鳥の数:96羽、巣の総数:43巣
先週コアジサシの営巣がみられてから、どんどんコアジサシが集まってきました。コアジサシ成鳥約100羽、コアジサシ43巣が確認できました。
抱卵するコアジサシ
今日は暑いせいか、浜で水浴びする姿も見られます。
また、4月に営巣を始めたコチドリは5月中旬にヒナがかえり、ちょこまかと保護地内を駆け回っています。にぎやかな検見川の浜です。
石の上のコチドリ親と石の脇にいるコチドリのヒナ
成鳥の数:205羽、ヒナの数:2羽、巣の総数:157巣
最初に営巣を確認してから20日ほど。ついに最初のコアジサシのヒナがかえりました!
かえったばかりのコアジサシのヒナ(写真:箕輪義隆氏撮影)
コアジサシの巣は続々と増え続けて、150巣ほどが確認できています。一般的に、コアジサシは産卵から3週間ほどでふ化するといわれています。このまま大きな事故もなければ、6月下旬にはにぎやかな浜になることでしょう。
成鳥の数:313羽、ヒナの数:4羽、巣の総数:283巣
この日の確認で、巣の総数が283巣で、検見川の浜で過去最多の2008年の287巣にほぼ並んでいます。
コアジサシは砂利や砂の地面を浅く掘って巣をつくります。地面にほぼそのままなので無防備ですが、集団で営巣地を守ります。検見川の浜も数が多いので、敵のカラスが来ても、皆で追い返していました。
それでも営巣したものの繁殖に失敗し、育った幼鳥が営巣数の1パーセントを切ることもあるようです。検見川の浜のコアジサシも、無事に育つことを祈ります。
保護地を飛ぶコアジサシ(写真:箕輪義隆氏撮影)
親鳥と親鳥のおなかの下に隠れるヒナ
5月の半ばに保護地内でかえったコチドリのヒナ4羽は順調に育ち、飛べるまで大きくなりました。
飛べるようになったコチドリのヒナ(写真:箕輪義隆氏撮影)
そしてまた1巣、コチドリが新たに保護地内で抱卵を始めました。
成鳥の数:約350羽、ヒナの数:37羽、巣の総数:338巣
検見川の浜のコアジサシの巣は増え、営巣数は338巣の過去最多になりました。
ヒナも少しずつ増えてきています。親鳥がヒナに餌を与える光景も、あちこちで見られるようになってきました。
ヒナに餌を与える親鳥(写真:箕輪義隆氏撮影)
初めに生まれたヒナは翼がはえ、翼をひろげて飛ぶ練習をしています。
翼を広げるコアジサシのヒナ(写真:箕輪義隆氏撮影)
成鳥の数:約300羽、幼鳥の数:2羽、ヒナの数:93羽、巣の総数:382巣
最初に生まれた2羽は飛べるようになりました。孵化したコアジサシの子どもは増え、100羽近くまでになりました。
生まれて数日のヒナと親鳥2羽(左下)、給餌中の大きくなったヒナと親鳥(右上)
コアジサシのヒナは、砂地の色とそっくりです。下の写真にコアジサシのヒナは何羽いるでしょうか。
正解は3羽です。(左から、胸のあたりを毛づくろいしているヒナ、下を向くヒナ、後ろを向いて座っているヒナ)後ろを向いているとわからないですね。
可愛いヒナが保護柵内をよちよちと歩き回る姿は、7月いっぱいは確認できる予定です。
成鳥の数:約180羽、幼鳥の数:10羽、ヒナの数:66羽、巣の総数:397巣
猫がコアジサシのヒナを捕食している情報が入ってきました。嵐と捕食でヒナは少し減ってしまったようですが、ヒナの数は目視確認できた数なので実際にはもっと多いと思われます。暑いからか、よちよちと保護柵を出て浜辺を歩くヒナも出てきました。
また、大きく育った幼鳥も増えてきました。
飛べるようになった幼鳥(写真:箕輪義隆氏撮影)
幼鳥の様子(写真:箕輪義隆氏撮影)
成鳥の数:約80羽、幼鳥の数:15羽、ヒナの数:7羽
残念なお知らせです。コアジサシの巣が激減し、現在使われている巣は9巣のみとなってしまいました。カラスによる捕食と、夜間の猫による捕食の両方影響しているようです。
カラスについては、ヒナが隠れられるシェルターを設置しました。
メッシュの筒状のシェルターで、保護柵の中に12個設置しました。
検見川の浜にやってくるコアジサシの中に、昨年生まれた若鳥がいました。コアジサシの成鳥はくちばしは黄色で頭は黒いのですが、昨年生まれの若鳥はくちばしが黒く、頭は白い部分が残っています。色が違うのですぐ見分けがつきます。
昨年生まれたコアジサシ(写真:箕輪義隆氏撮影)
この若鳥は、今年は営巣に参加していなかったようです。来年はまた検見川の浜に戻ってきて営巣してくれることを願います。
成鳥の数:約25羽、幼鳥の数:12羽、ヒナの数:2羽
度重なる捕食から、コアジサシはさらに減ってしましました。すでに飛べるようになった今年生まれたコアジサシもいるので、一部は三番瀬などに移動した可能性もあります。
この日は、みんな浜辺に出て集まっていました。
ヒナは打ち寄せられた海藻のベッドでお休み中。
親鳥が餌を持ってくると、その声を聴き分けて、餌をもらいに行きます。
ヒナと餌を与える親鳥(写真:箕輪義隆氏撮影)
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