更新日:2022年7月12日

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「千葉市都市文化賞2021」の受賞作品が決定しました。

令和3年度(2021年度)は、令和3年7月1日から9月30日まで募集を行いましたところ、44点のご応募がありました。

多数のご応募をいただきましたことに、心より御礼申し上げます。

応募された中から千葉市景観総合審議会千葉市都市文化賞表彰選考部会の選考により、下記のとおり受賞作品を決定しました。

都市文化賞フォーラム2021の開催について

 令和4年2月12日に「千葉市都市文化賞フォーラム2021」を開催し、表彰式、受賞者代表者による発表およびパネルディスカッションを行いました。

(本フォーラムは新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、本市にまん延防止等重点措置が適用されたことを受け、関係者のみでの開催としました)

都市文化賞フォーラム2021

2021年度の受賞者、選考委員、千葉市長との記念撮影の様子

 

 総評

千葉市都市文化賞の審査会は、例年のことですが「都市文化とは何か」という正解のないテーマを議論しつつ、審査がすすめられました。
世界的なベストセラー「サピエンス全史」の著者ユヴァル・ノア・ハラリは、「サピエンスはフィクション(物語)によって生き延びることができた」と喝破しています。
「都市」も「文化」もまぎれもなく人間が生み出した「物語」だと言えると考えられます。
その社会、その時代、その地域において、説得力のある「物語」こそが、「都市」を築き、「文化」を育み、「歴史」を作ります。
そうした観点で、今回の応募作を見ると、印象に残った「物語」として、まず「ZOZO本社屋」があげられます。
地域に根付き、地域に溶け込む企業を目指して、建設段階から敷地の仮囲いに、新規移住者としての挨拶を、社員がイラストで表現するなど、地域住民の話題を呼んでいました。
前面道路に対し、透明ガラスで無柱のオフィス大空間を地続きで開放することで、街の一角がそのままオフィスになったような魅力を持たせています。
衣服を扱う企業として、巨大な布のドレープをイメージさせる三段の屋根・壁は、縦横に織り込んだ布地を思わせる繊細な木格子で表現されています。さりげなく企業ロゴがカーペット模様としてプリントされるなど、企業ブランドを体現する空間表現は見事です。
前面道路越しに広がる同社の広場も、地域に開放され、地域と共に歩む建築としての「物語」が、グランプリに相応しいものとして判断されました。
「THE CABINETS」も地元企業のブランディングにそった建築表現、サイン表現、まちづくり提案などで、高く評価されました。明快なスケルトン・インフィルの構成表現とカラフルでポップなグラフィックで、明るく創造性を大切にする企業イメージが伝わってきます。
特に、「本能に、感動を。」という企業理念を、ファサードにネオンで表示したり、12の行動指針が随所に刷り込まれていたり、まちと積極的にコミュニケートする姿勢が高く評価されました。改めて「ブランディング」とは、「物語づくり」だという事を気づかされました。
「千葉市子どもたちの森公園」は子どもたちの自由な活動を極力制限しない、活力にあふれた公園です。こどもたちの、はつらつとした顔と歓声が印象的でした。14年にわたってこどもたちを見守ってきたプレイワーカーとともに、子どもたち自らが作り、運営してきた公園とも言えそうです。まさにお行儀よくルールづけられた「都市」が忘れてきた「野生」の輝きが感じられます。
「都市文化」はこうした「異物」ともいえる「野生」の「物語」を包摂してこそ活性化されるものだと思われます。
「美浜教会」は住宅地に建てられた小さな木造の教会です。地域の街並みに溶け込みながらも教会としての聖なる存在感をはなっています。
礼拝堂の大屋根に見られる、手の指を重ねた「祈り」の形を彷彿とさせる小屋組みと、降りそそぐ自然光の効果によって、暖かで、静謐な祈りの空間が実現しています。
プレハブ倉庫を改築して使用してきた旧教会堂の改築として、新しい地域の「物語」が紡がれていくことと思います。

千葉市景観総合審議会

千葉市都市文化賞表彰選考部会長 栗生 明

受賞作品

グランプリ(1件)、優秀賞(7件)

【グランプリ】 ZOZO本社屋

所在地:稲毛区緑町1丁目

施主:株式会社ZOZO

設計:中村拓志&NAP建築設計事務所 

 :株式会社竹中工務店 

施工:株式会社竹中工務店 
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本施設はファッション通販サイトなどを運営する会社の本社屋であり、千葉大学の正門と京成みどり台駅を結ぶ学園通り沿いに建っています。学園通り沿いのファサードはダイナミックな吊り構造による屋根と全面ガラスが特徴的であり、スキップフロア上部の壁面もガラス貼りになっていることから、学園通りから2層の執務室と建物裏の空を同時に眺められます。学園通りの対面には同社が運営する地域に開放された広場も位置しており、まちに開かれたオフィスの未来像を具現化していると高く評価できます。(松浦 健治郎)

 

【景観まちづくり部門】 千葉ウシノヒロバ

所在地:若葉区富田町

施主:株式会社千葉牧場
 

デザイン:株式会社Chicabi

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撮影:足袋井竜也

千葉市乳牛育成牧場を引き継いで民営化された、千葉の農業や乳業を応援する観光施設。既存施設を改修したシャワー棟等の建物や正面看板は魅力的に変貌し、新設された牛舎、トイレ・キッチン棟、ロッジ棟はデザインがシンプルで機能的である。牧場そのままの地形を生かした園路や施設の配置も森の風景とまとまり好感がもてる。定額キャンプやオンラインショップ等、施設の利用や活用についても新しい提案があり益々の盛況を期待したい。 (山﨑 誠子)

 

【景観まちづくり部門】 千葉市子どもたちの森公園(プレーパーク)

所在地:若葉区源町

団体:特定非営利活動法人プレイフルエンタープライズわかば

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最近の公園は禁止事項ばかりですが、ここでは木登りや焚火、屋根登りなど、様々なことが体験できます。子どもたちは、低い木が登れるようになると、「次はあそこまで」と自ら目標を立て、目を光らせて果敢に挑戦しています。初めは怖いけれども、それが達成できれば自信につながりますし、運動機能はもとより自己効力感の発達につながります。この活動は子どもたちの成長にとって素晴らしい取り組みであると高く評価致します (大内啓子)

 

【景観まちづくり部門】 small planet  CAMP & GRILL

所在地:美浜区高浜7丁目

施主:株式会社ワールドパーク

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 撮影:2022 WORLD PARK INC.

稲毛海浜公園は人工海浜を含む都市公園ですが、開園から40年以上が経過した風衝樹形を有した特徴的な海岸林があります。本プロジェクトはこれらの海浜環境を空間資源と捉え、協同運用する現代的なコモンズのような場が創られています。海岸林内に人の居場所がしつらえられ、森の中を散策するような空間体験の場へ変換しました。この場が人の営みと自然の共同作品である文化的景観として成熟していくことを期待します。 (霜田亮祐)

 

【景観広告部門】 THE CABINETS

所在地:中央区弁天3丁目

施主:株式会社拓匠開発

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 撮影:株式会社拓匠開発

1階の開放的なカフェには、キッチンカーがそのまま入っていて、その存在も含めて楽しく賑わいを演出するデザインがちりばめられています。また、カフェのサインにとどまらず、床や天井なども使ったオフィス各所にみられるサインは、質の高いグラフィックデザインで統一されています。サインデザインが地域に開かれた建築の魅力を伝える役割の一端を担っていることから、景観広告の可能性を示す好例して評価されました。 (菊竹 雪)

 

【景観広告部門】 アルティーリ千葉

 

施主:株式会社アルティーリ

設計:株式会社世広

施工:株式会社世広

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 撮影:2021 ALTIRI CHIBA.

千葉市を拠点として活動するバスケットボールチームが誕生しました。クラブカラーのブラックネイビーを背景に、「惹きつける」を意味するクラブ名「アルティーリ千葉」のロゴタイプと盾をモチーフにAとCを組み合わせたクラブシンボルそれぞれを掲出したモノレールやバスが千葉市内を走行しています。明快で力強い車体デザインは市民にチームの存在を活き活きと伝え、新しいスポーツ文化への期待を抱かせる契機をつくりだしています (田口 敦子)

 

【建築文化部門】 THE CABINETS

所在地:中央区弁天3丁目

施主:株式会社拓匠開発

設計:一級建築士事務所上領大祐建築設計事務所

 :株式会社シロアナ

 :今城瞬一級建築士設計事務所

施工:日南鉄構株式会社

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 撮影:株式会社拓匠開発

このビルは、不動産事業とともに地域活性化のためのイベントを企画するなど、多岐にわたる事業を行う企業の第二本社です。ビルに隣接する公園の景観を取り込んだ建築で、インテリア・バルコニーの植栽・サインなどが一貫したコンセプトで計画され、全階で自由で新しい働き方を提案しています。1階には地域に開かれたカフェを持ち、オフィスでありながら、地域との様々な交流が生まれる可能性を示す建物として高く評価されました。 (菊竹 雪)

 

【建築文化部門】 美浜教会

所在地:美浜区高洲1丁目

施主:日本キリスト教団美浜教会

設計:充総合計画一級建築士事務所

施工:株式会社佐久間工務店

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 撮影:石井雅義

住宅街の角に位置する教会の建替計画です。写真では伝わりにくい街並みへの配慮が、現地に行くと実感できます。限られた資金の中で選択された材料は、どれも配慮が行き届いていて、屋根のガルバリウムはすでに落ち着いた風合いを醸し出し、経年でグレーに変化する焼杉壁と同調して街に溶け込んでいます。流通材だけで構築したコンパクトな礼拝堂は、手の指を重ねた木組みに光を落とすというシンプルな操作で、祈りの空間に潔さをもたらしています。(河原泰)

 

千葉市景観総合審議会千葉市都市文化賞表彰選考部会

委員(順不同)

役職等

 大内 啓子 一般財団法人日本色彩研究所 主任研究員
 菊竹 雪 東京都立大学システムデザイン学部 教授
 栗生 明 千葉大学名誉教授/栗生総合計画事務所 主宰(部会長)
 霜田 亮祐 千葉大学大学院園芸学研究科 准教授
 田口 敦子 多摩美術大学名誉教授(副部会長)
 松浦 健治郎 千葉大学大学院工学研究院 准教授
 山﨑 誠子 日本大学短期大学部 准教授
 河原 泰 公益社団法人日本建築家協会関東甲信越支部千葉地域部幹事
 佐藤 聰子 公募による市民

 

このページの情報発信元

都市局 都市政策課都市景観デザイン室

千葉市中央区千葉港2番1号 千葉中央コミュニティセンター3階

ファックス:043-245-5693

keikan@city.chiba.lg.jp

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