更新日:2022年8月3日

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ゴキブリの生態と防除方法

網翅目(ゴキブリ目)に属する昆虫です。全世界では3500種類以上が報告されていますが、屋内に生息するものは約30種類です。日本には約40種類が分布していますが、屋内に生息するのは約10種類です。本来は衛生害虫ですが、最近では不快害虫としての重要性が高くなっています。

一覧

  1. ゴキブリの種類
  2. クロゴキブリとチャバネゴキブリの比較
  3. クロゴキブリとのライフサイクル
  4. 防除方法
  5. 環境整備
  6. ホウ酸団子の作り方

1.ゴキブリの種類

  1. クロゴキブリ
  2. チャバネゴキブリ
  3. ワモンゴキブリ

(1)クロゴキブリ

成虫の体長は約30mm。黒褐色で光沢があります。

雌雄ともに翅は尾端より長くなります。

(写真は左が成虫、右が幼虫です)

クロゴキブリ成虫クロゴキブリ幼虫

分布

全国的に見られますが、南に行くほど多くなる傾向にあるとの報告があります。

生息場所

共同住宅、日本家屋などに多く見られます。

ビルの中では厨房、湯沸室などによく見られます。

(2)チャバネゴキブリ

チャバネゴキブリ成虫 チャバネゴキブリ幼虫1 チャバネゴキブリ幼虫2 チャバネゴキブリ卵鞘
成虫 幼虫1 幼虫2 卵鞘

成虫の体長は11~15mm、体の色は黄褐色です。前胸背板に2本の細長い黒斑があります。

分布

全世界に広く分布します。
(特に、暖房の完備した大型ビル、高層マンション、病院、ホテル等で見ることの多い種です)

自然状態では越冬はできませんが、暖房設備のあるビルなどでは1年中生息しています。

適応力に優れ、他種に比べ成長速度が速く、増殖力が強いので新天地への侵入は一番早いです。

生活史

チャバネゴキブリ生活史

卵鞘から成虫になるまでの期間は温度によって異なり、暖かい場所ほど成長が早くなるようです。

(3)ワモンゴキブリ

クロゴキブリ幼虫

体長は30~40mmで、体の色は黄褐色で光沢があり、前胸部に淡黄白色の輪紋があります。

分布

九州南部や四国に多い種類で、暖房の完備されたビルでは、東京や札幌でも確認されています。

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2.クロゴキブリとチャバネゴキブリの比較

  クロゴキブリ チャバネゴキブリ
生育期間 1年以上 2.5~3ヶ月
寒さに対して 比較的強い 弱いが暖房の普及により、冬期の成育も可能となった。
卵を産んだ後 卵鞘を産み落とした後、物陰に唾液で貼り付ける メスが腹に抱えて歩き回る
産卵から孵化まで 約40日 3~4週間
産卵回数 1匹のメスは、生涯に20~30回産卵する 1匹のメスは、生涯に5~7回産卵する
産卵周期 卵鞘を産み落とした後、夏だと3~5日後に次の卵鞘を産む 卵鞘を抱えている間は産卵しない

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3.クロゴキブリのライフサイクル

クロゴキブリのライフサイクル

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4.防除方法

薬剤を使うときは、注意書きをよく読んで正しく使いましょう。

毒餌を使うときは、小さな子供さんが口に入れてしまわないように、十分注意をしましょう。

(1)残留処理

ゴキブリの通り道や潜んでいそうな場所に、フェニトロチオンなどの有機リン系の薬剤を塗ります。

ゴキブリがそこを通ったときに体に薬剤が付き、体表から毒が体に回って死にます。

薬剤を塗布してから1カ月くらいは薬の効果があります。

(2)噴霧・薫煙処理

薬剤を微粒子の状態にして、隙間などへ薬剤を浸透させる方法です。(市販のもので、霧状に広がる殺虫剤を使用します)

棚や引き出しは開けて薬剤が隅々まで届くようにします。食器や食品はビニール袋に入れて、薬品がかからないようにします。

部屋にいたゴキブリは駆除できますが、処理が終わると他所からゴキブリが侵入してきます。(ゴキブリの侵入を防ぐ効果は使用する殺虫剤によって異なります)

(3)毒餌処理

毒餌(ホウ酸ダンゴなど)を、ゴキブリの通りそうなところに設置します。

ゴキブリの嗜好を調べ、数ヵ所に仕掛けると効果的です。

(4)粘着トラップの設置

市販の粘着シートを、ゴキブリの通りそうなところに設置します。

 

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5.環境整備

長い目で見ると、ゴキブリ防除には環境の整備が一番効果的です。自分の家で、できることから始めましょう。

(1)ゴキブリが生息する条件として

餌がある

通路がある

巣を作る場所がある

(2)ゴキブリが住みにくい家にするには

食べ残しや生ゴミはふた付きの容器に入れる。食材は密封できる容器に保管する。

通路、潜み場所、侵入経路になりそうな隙間や穴をふさぐ。

家具と壁や床との間に隙間を作らないようにする。(造りつけ家具の利用など)

台所の整理整頓、清掃、清潔を心がける。

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6.ホウ酸ダンゴの作り方

材料

用意するもの 分量
すりおろした玉ねぎ 400g(約2~3個)
砂糖 大さじ2
牛乳 大さじ1
小麦粉 140g
ホウ酸(薬局で購入できます) 500g

手順

  1. 上記1~5をボウルなどに入れて、よく混ぜ合わせる。
  2. ダンゴ状に丸めて、天日で2~3日(表面が白くなるまで)乾燥させる。
  3. ゴキブリが通りそうなところに置く。

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保健福祉局医療衛生部保健所環境衛生課

千葉市中央区問屋町1-35 千葉ポートサイドタワー12階

ファックス:043-238-9945

kankyo.PHO@city.chiba.lg.jp

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