クモの生態と防除方法
このページでは、相談の多いセアカコケグモ、アシダカグモ、カバキコマチグモについて説明します。
- セアカゴケグモ
- アシダカグモ
- カバキコマチグモ
東南アジアからオーストラリア、ニュージーランドなどの熱帯、亜熱帯地域に広く分布しています。
千葉市では、平成25年9月に美浜区新港で初めてセアカゴケグモが確認され、平成28年度には中央区の埠頭や美浜区内のヨットハーバー、公園などでも発見されるなど、発見事例が増えています。セアカゴケグモと思われるクモを見つけても、素手で捕まえたり、触ったりしないようにしましょう。
なお、県内の発生状況は千葉県のホームページ(https://www.pref.chiba.lg.jp/eishi/kenkou/kumo.html)でご確認ください。
形態
- 体長は、オスが4~6mm、メスが8~10mmです。
- 体色は、全体が黒色で、腹部(背面、腹面)に赤い斑紋があります。
生息場所
- 側溝の内部やその網蓋の隙間
- 宅地の水抜きパイプの内部、フェンスの基部、花壇のブロックの内部など巣を作る隙間があり、日当たりがよく、暖かく、餌となる昆虫のいる所に巣を作り繁殖します。
対策と駆除方法
(1)咬まれないために
- 素手で捕まえたり、触ったりしないでください。
- 生息している可能性のある場所で作業をする場合は、軍手等を着用してください。
(2)見つけたら
- 靴で踏み潰す。
- 家庭用殺虫剤(ピレスロイド系のエアゾール剤)を噴霧する。
- 死んでいる虫体でも素手で取り扱わないよう注意する。
- セアカゴケグモは特定外来生物に指定されているため、生きたまま移動することは法律により禁止されています。
症状と対処方法
- 咬まれた直後は軽い痛みを感じる程度で、次第に痛みが増加し、腹痛、胸痛が起こることがあります。
- 重症になると、嘔吐、発熱、高血圧、頻脈などの神経毒による全身症状が現れることがあるので、医療機関で治療を受けることが必要です。
- 万が一、咬まれてしまったら患部をよく洗い、早期に医療機関を受診しましょう。受診の際には「クモに咬まれた」旨を医師に説明してください。また、咬んだクモの種類がわかるように、できれば殺したクモを医療機関に持参しましょう。
関連サイト
ページの先頭へ戻る
巣を作らずに動き回って餌を獲るクモです。
家の中ではゴキブリを餌にしていると思われ、益虫に分類されることもあります。しかし脚が長く、大きく見えるので嫌われることも多いようです。
形態
- 体長は、オスが1.5~2cm、メスが2.5~3cmですが、脚部を広げるとさらに大きく見えます。
- 体には白、灰、褐色の毛が生えていて、灰褐色に見えます。
アシダカグモの毒
- 毒の成分はプロテアーゼ、ヒアルロニダーゼ、エステラーゼなどの消化酵素が主体です。
- 毒は持っていますが、あくまでも餌となる昆虫を捕獲したときに使うためのものです。
被害
- 自分から、積極的に人間を襲う(皮膚を刺す・噛む)という報告はありません。
- 素手で直接つかんだりしなければ、被害を受けることはまずないと思われます。
対策
(1)アシダカグモが家の中に入ってくる場所をふさぐ
- 家の中を点検して、クモが入ってきそうな隙間(床と壁配水管の間など)をふさぎます。
- 通風孔や窓には防虫網を取りつけるのも一つの方法です。
(2)家の中をクモが住みにくい環境にする
- アシダカグモは、虫を食べるために家の中に入ってくるので、まず家の中にゴキブリなどがいなくなれば、それを餌にするアシダカグモもいなくなると思われます。
- 「食べ物は密封できる容器に保存する」「生ごみは密封できるごみ箱に捨てる」「粘着シートや毒餌などによるゴキブリ退治」「こまめな家の掃除」で、まず他の虫が住みにくい家にすることが重要です。
(3)目の前にいるクモを退治するには
- ハエタタキ等で叩く、掃除機で吸ってごみといっしょに捨てる、ホウキや長い箸、ピンセットなどを使って家の外に追い出す…などの方法があります。
- クモには直接素手で触らないようにしましょう。
(4)殺虫剤は…
- 害虫ではないので、専用の殺虫剤や忌避剤は販売されておらず、市販の殺虫剤でも効果はあると思われます。
- 殺虫剤は、使用上の注意をよく読んでから適量を使用しましょう。
このページのトップへ戻る
ススキ原や水田、背の高い草の間に生息しています。日本全国に分布し、初秋に卵を産み、幼体で越冬します。幼体は次の年の6~9月に成体になります。
本来は野外にいるクモですが、まれに家の中にも侵入することがあります。
形態
- 体長は、オスが10~13mm、メスは12~15mmです。
- 体の色は茶褐色で、上下のあごと下唇部分は黒色です。
被害
- カバキコマチグモが積極的に人を襲ったという報告はありません。
- 偶然クモに触ってしまい、咬まれることが多いようです。
咬まれたときの症状
- 焼かれたような痛み、しびれ、傷口の発赤や腫れ、重症では発熱・頭痛・悪心・嘔吐・ショックなど。
対策
(1)クモを素手でさわるのはやめましょう
- 農作業などで草むらに入るときには、手袋や長袖の衣類を着用して、皮膚の露出を少なくしましょう。
- 家の中に入ってきたクモは、ホウキや掃除機を使って取り除きましょう。ハエタタキ等で叩く、掃除機で吸ってごみといっしょに捨てる、ホウキや長い箸、ピンセットなどを使って家の外に追い出す…などの方法があります。
(2)咬まれたときには、早めに医師の診断を受けましょう
(3)目の前にいるクモを退治するには
- ハエタタキ等で叩く、掃除機で吸ってごみといっしょに捨てる、ホウキや長い箸、ピンセットなどを使って家の外に追い出すなどの方法があります。
(4)殺虫剤
- クモそのものは殺虫剤に弱いので、市販のエアゾールで退治することが可能です。
- 殺虫剤を使う前には、付属の説明書をよく読みましょう。
ページの先頭へ戻る
住居衛生相談事業のページへ戻る