避難所での食中毒予防
災害時は、ライフラインの寸断により、食品の温度管理や洗浄・加熱が不十分になるなど、食中毒が発生しやすい状況になります。また、寒い時期でもノロウイルスなどによる食中毒が起こりやすくなります。
以下の点に気を付け、避難所での食中毒の発生を予防しましょう。
避難所で食品を提供するとき
調理品や包装食品を提供するときは、必要に応じて、衛生面の注意点などを保健所に相談しましょう。
1 調理や配布する人
- できるだけ石けんなどで十分に手洗いをしましょう。
水が十分に確保できないときは、
1. 手指の汚れをおしぼりやウエットティッシュなどでしっかりとふき取り、
2. アルコール消毒したあと、
3. 使い捨て手袋を着け、
4. アルコール消毒液を手袋全体にかけましょう。
- 体調不良のある人は調理や配布ができません。
体調不良:下痢、腹痛、吐き気、発熱、手にキズなど
2 食品の保管
- 冷蔵及び冷凍品はよく冷やしたクーラーボックスなどで、常温保存食品は冷暗所で保管しましょう。
- 消費期限、賞味期限を確認しましょう。
3 調理するとき
- メニューはできるだけ加熱したものにし、生ものの提供は避けましょう。
- 中心部までしっかり加熱しましょう。
- 食材・食品には直接触れないようにしましょう。
例えば、おにぎりを握るときは「使い捨て手袋」や「ラップ」などを使い、直接ご飯に触れないようにしましょう。
- 調理器具は、使用後よく洗浄し、消毒しましょう。
包丁、まな板、ふきんなどの消毒方法:「熱湯をかける」、「煮沸する」、「薄めた塩素系漂白剤につける」など
4 食品の提供
- 取り置き・作り置きはせず、食べきれる量を提供しましょう。
- 調理後はすぐ提供し、できるだけ早く食べるように伝えましょう。
- 食物アレルギーにも気をつけましょう。
・提供時に「食物アレルギーで食べられないものはありませんか」と声かけする。
・原材料の包装や献立表の提示など、正確な情報を提供する。
提供された食品を食べるとき
- 食事をする前は、できるだけ石けんなどでしっかり手洗いをしましょう。
水が十分に確保できないときは、
1. おしぼりやウエットティッシュなどで汚れをしっかりふき取ったあと、
2. アルコール消毒をしましょう。
- 包装品は、消費期限・賞味期限を確認しましょう。
- 提供された食品はできるだけ早く食べ、残したものは、思い切って捨てましょう。
- 食器は洗浄しましょう。
水が十分に確保できないときは、食器にラップなどを巻いてから使用し、使用後はラップを捨てましょう。
1 災害時の食中毒について
2 食中毒予防の原則
3 災害時の食生活について