千葉市動物公園 > アカデミア・アニマリウム(教育・研究) > アカデミア・アニマリウム講演会 > ちばZOOフェスタ・2025 生物多様性フォーラム
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更新日:2025年10月17日

動物園の社会的役割として、「種の保存」「調査研究」「教育普及」「レクリエーション」があります。千葉市動物公園では、さまざまな学校、研究・学術団体、企業との連携も含め、包括的な調査研究、教育普及活動を「アカデミア・アニマリウム」と称し、活動を推進しています。
本イベントでは「生物多様性フォーラム」として、
11月1日は学識者による基調講演や、第4回「動物園で浪曲」を開催いたします。
11月2日は当園と連携する学生による研究報告を行います。
11月2日の講演の一部は千葉市動物公園公式YouTube(外部サイトへリンク)(別ウインドウで開く)でリアルタイムアーカイブ配信を予定しています。
※2025年10月21日追記

※2025年10月31日追記
「アカデミア・アニマリウム」イントロダクション
千葉市動物公園 園長 鏑木一誠
五箇 公一(ごか こういち)
国立環境研究所 特命研究員 〈専門分野:保全生態学〉
『外来生物の真のリスク~自然復興(ネイチャーポジティブ)のための防除戦略~』
外来生物がもたらす生態系及び人間社会に対するリスクを解説し、政策として及び個人として求められる防除対策について論考します。
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第73回文化庁芸術祭 新人賞受賞 浪曲師の東家一太郎(あずまやいちたろう)さんと曲師で妻の東家美(あずまやみつ)さんによる「笑いと涙と感動の浪曲ワールド」が千葉市動物公園にまたやってきます!
浪曲プチ講座 浪曲って何だろう?そして浪曲の楽しみ方をお教えしちゃいます!

【13:35~13:50】
『植栽によるニシゴリラの行動変化』〈動物行動学/ニシゴリラ〉
松岡 瑠璃陽(まつおか るりあ) 東邦大学 理学部 生物学科 行動生態学研究室4年
動物の福祉向上を目指した環境エンリッチメントは、さまざまな動物園で実施されています。千葉市動物公園では、ニシゴリラの空間利用や行動の多様化、豊かな景観づくりを目的に、昨年度から展 示場への植栽が行われています。本発表では、植栽した植物の利用や植栽後の空間利用・行動の変化について紹介します。
【13:50~14:05】
『動物園で見られるカラス2種の食べ方の違い』〈動物行動学/カラス〉
窪田 智文(くぼた ともふみ) 東邦大学 理学研究科 行動生態学研究室 博士前期課程 2年
ハシブトガラスとハシボソガラスは、食物や生息する環境に違いがあることが知られています。動物園は来園者の食べこぼしや動物のエサなど、カラスが採食する様子を観察しやすい場所であり、都市に暮らすカラスの研究に適しています。本研究では、中央広場と3種類の動物展示場で観察を行い、来園者数がカラスに与える影響などを解析しました。
【14:05~14:20】
『飼育ショウガラゴの活動パターンと社会性』〈動物行動学/ショウガラゴ〉
岡田 遥奈(おかだ はるな) 中央大学 理工学部 生命科学科 動物行動生態学研究室 4年
夜行性であるショウガラゴは野生での行動観察が難しく、研究は限られてしまいます。本研究では千葉市動物公園で飼育されているショウガラゴを対象に、その活動パターンや日周性、個体間の社会関係を明らかにする研究を進めています。今回は、展示されている3頭について調査した結果の一部を発表します。
【14:20~14:35】
『ナマケモノは夜行性?データロガーを用いた概日リズムの測定』〈動物行動学/フタユビナマケモノ〉
牧野 稜久(まきの りく) 麻布大学 獣医学部 動物応用科学科 野生動物学研究室 4年
野外環境では外的要因の影響により、動物種が本来有する内因性リズムを明らかにすることは容易ではない。そこで、本研究では環境が安定している室内飼育下のナマケモノを対象に、動物装着型データロガーを用いて体の動きを記録した。そして、1日の中での活動や休息のパターンを解析することで、行動特性の理解を試みた。
【14:40~14:55】
『動物の酸味選好性と採餌場所の関係』〈生態学/キリン・レッサーパンダ酸味選好性〉
田中 由璃花(たなか ゆりか) 千葉大学 園芸学研究科 博士前期課程 2年
人間と同じように他の動物も酸っぱいものが好きなのでしょうか。動物園の餌のリストを調べたところ、餌を採る場所と酸味を好むかどうかに関連があることが分かりました。この結果を実験的に証明するために動物園の協力を得て、酸味の異なる果物や野菜をキリンやレッサーパンダなどに与えて食べ方を調べました。
【14:55~15:10】
『飼育下のフクロテナガザルにおける来園者の影響』〈動物福祉学・動物行動学/フクロテナガザル〉
宇根 朱桃(うね すもも) 茨城大学大学院 農学研究科 動物福祉管理学研究室 修士課程 2年
フクロテナガザルは、のど袋を膨らませて発声するパフォーマンスの良さから人気を集めており、展示場前には多くの来園者が訪れています。そんなフクロテナガザルは、来園者からどのような影響を受けているのでしょうか?それを解明するべく、日々調査を行っています。今回はフクロテナガザルの生態と研究結果の一部をご紹介します。
【15:10~15:25】
『温血動物の耳垢から分離された酵母の種多様性』〈微生物学(真菌)/霊長類・小型哺乳類・鳥類〉
立河 龍利(たちかわ りゅうり) 日本大学 薬学部 病原微生物学研究室 博士課程 3年
私たちヒトを含む大型動物の体には、体を構成する細胞数をはるかに超える微生物がすみついています。微生物の種類は部位ごとに異なることが知られていますが、耳の中については十分に明らかになっていません。耳の微生物を調べるには耳垢が有効です。現在、千葉市動物公園で温血動物の死亡個体から耳垢を採取し、特に真核生物の酵母の種多様性を明らかにする研究を進めています。現在のところ、動物種ごとに酵母の構成が異なることが分かってきました。
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