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更新日:2022年4月28日
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ちば市議会だよりNo.116(1~4面) 令和4年(2022年)5月1日 |
発行/千葉市議会 |
第1回定例会では、代表質疑を行った後、予算審査特別委員会で令和4年度予算案に対する分科会審査・意見表明を行い、常任委員会で補正予算・条例議案などを審査しました。
慎重審議の結果、64議案を採決しました。
2月18日[金]
委員長 段木 和彦 副委員長 石川 弘
令和4年度予算案を審査するため、全議員で構成する予算審査特別委員会を設置しました。分科会審査、意見表明後、採決を行った結果、各会計予算を原案どおり可決し、指摘要望事項を市長に提出しました。
内容が多岐にわたる予算議案をより詳しく審査するため、委員会は分野別に5つの分科会に分かれて審査を行いました。質疑の一部をご紹介します。
分科会 | 所管事項 |
---|---|
総務 | 危機管理、防災、総合計画、行政改革、財政など |
保健消防 | 保健医療、高齢者・障害者の福祉、救急、消防、病院など |
環境経済 | 市民協働、文化・スポーツ振興、環境保全、ごみ、経済振興、農業など |
教育未来 | 子どもの福祉、子育て、教育、生涯学習など |
都市建設 | まちづくり、公園、住宅、道路、上下水道など |
〔問〕各種手当や健康診査などの市民が利用できる行政サービスをLINEで通知する「あなたが使える制度お知らせサービス」の対象となる制度は育児世代向けのものに偏りがある。高齢者向けの制度を拡充すべきではないか。
〔答〕令和4年度から国民健康保険等の加入者に対し、人間ドックや脳ドックの費用助成のお知らせを開始するなど、通知対象となる制度を拡充する。今後もニーズを踏まえながら、サービスの拡充を検討していく。
〔問〕新たに、若年性認知症支援コーディネーターを配置し、若年性認知症の人や家族への支援、雇用企業からの相談対応等を行うとのことだが、すでに活動されている認知症地域支援推進員※との連携について伺う。
〔答〕認知症地域支援推進員は班別に活動しているが、新たに若年性認知症支援班を作り、若年性認知症支援コーディネーターと協働して、関係機関との連携や、本人・家族への支援等きめ細かく進めたい。
〔問〕環境事業所へ粗大ごみを自己搬入する際の処理手数料の支払い方法に、キャッシュレス決済が導入されるが、その内容を伺う。
〔答〕環境事業所に専用の端末を設置し、令和4年度後半からの運用開始を考えている。使用できる電子マネーは、複数の業者から最も優れた企画・提案をした業者を選ぶ、プロポーザル方式により決めていくが、各種クレジットカードのほか、交通系や流通系などの一般に広く使われている電子マネーを予定している。
〔問〕不登校や病気等による長期欠席児童生徒の支援のため、令和4年度から家庭訪問カウンセラーが配置されるが、位置づけと役割を伺う。
〔答〕不登校等の児童生徒には、これまで、教育相談等の見識を持つ家庭訪問相談員が訪問し、心のケアを行ってきた。家庭訪問カウンセラーは、臨床心理士等の資格を持つ、さらなる専門家の位置づけで、長期引きこもり等の困難な事例に対処し、児童生徒の心のケアに加え、保護者へのカウンセリングも行う。
〔問〕南部浄化センター内に整備予定の施設において下水汚泥から製造する固形燃料は、石炭等の代替燃料となり、売却益とともに温室効果ガス排出量の削減が期待される。一方で、多額な債務負担が生じる長期間の事業となるため、売却価格の変動リスクなどの課題が懸念されるが、見解は。
〔答〕固形燃料の利用先確保等は今後選定する運営事業者が責任を持つ契約とするが、20年にわたる事業のため、社会情勢の大きな変動があった場合は見直しも考える。
2日間にわたり、予算議案などについて各会派を代表して5人の議員が質疑を行いました。その一部をご紹介します(詳しくは市議会ホームページの「議会中継(録画放映)」でご覧いただけます)。
〔問〕新型コロナウイルス感染症が収束せず、その影響に苦しむ市民・事業者が多くある中、市民生活の向上に向け、どのように取り組むのか。
〔答〕新型コロナウイルス感染症対策として、軽症者向け宿泊療養施設の確保や、中小企業者向けの支援金支給などの事業継続支援を行う。また、新病院の整備や、児童相談所の2所化体制を開始するほか、経済活性化や生産性の向上に資する幹線道路の整備に取り組む。
〔問〕新港清掃工場と北清掃工場の老朽化が進んでいるが、今後の運用体制の考え方は。
〔答〕現在、旧北谷津清掃工場用地を活用して、令和8年度の稼働開始を目指し、新清掃工場の整備を進めている。稼働後は、新港清掃工場のリニューアルに着手し、13年度の稼働を目指す。このため、8年度から12年度までは新清掃工場と北清掃工場、13年度以降は当面、新清掃工場と新港清掃工場の2工場体制を考えている。
〔問〕「公共交通の持続可能性向上」や「身近な移動手段の確保」等の目標達成に向けた具体的な取り組みを伺う。
〔答〕路線バス運行情報のオープンデータ化支援や自動運転等の技術革新を取り込んだ交通体系の検討のほか、公共交通不便地域への新たな地域交通の導入に向け、長期の社会実験に着手し、持続性等の検証を行う。また、スポット的にグリーンスローモビリティ※1導入の社会実験を実施する。
〔問〕特別史跡加曽利貝塚の魅力を向上するために新博物館で展開される事業に大きな期待を持っているが、新博物館のコンセプトと整備スケジュールを伺う。
〔答〕史跡全体を展示物とするこれまでの理念を継承し、「生きている縄文学び、体験し、考えるそれは未来への道しるべ」をコンセプトに、新博物館と史跡の双方で縄文を体感できる環境の整備を令和9年秋の開館を目指し進める。
〔問〕「おくやみコーナー」は、会派として要望し、昨年度から、緑区でモデル事業が実施されているが、全区役所への設置時期や体制を伺う。
〔答〕5月下旬に、各区役所へ専任職員を2名ずつ配置し、開設を予定している。ご遺族の負担軽減につなげるため、事業の改善を図りつつ、ご遺族に寄り添った丁寧な対応を行いたい。
〔問〕スマホ等デジタル機器の扱いに不慣れな市民に対する支援やサポート体制を伺う。
〔答〕スマートフォン講座やLINE講座等に加え、スマホを使った災害情報の取得方法等の講座を新設するほか、スマートフォン相談員を養成する。また、マイナポイント第2弾に合わせ、マイナンバーカード出張申請窓口の実施回数を増やす。
〔問〕米国と中国の覇権争いやロシアのウクライナ侵攻など、地政学リスク※3に対応するため、国は経済安全保障推進法案を閣議決定したが、本市が担う経済安全保障の役割と考え方を伺う。
〔答〕本市所在の先端技術の研究開発企業等への影響も懸念されるため、情報収集に努める。
〔問〕同じ自治体に住む子どもたちを差別することになるため、所得制限は撤廃すべきでは。
〔答〕所得制限の撤廃には多額の経費が必要となり、限られた財源を、感染症対策のさらなる強化などに活用する必要があるため、国が示す所得制限限度額以上の方への給付は考えていない。
〔問〕通学児童数延40人以上で指定する基準は適切なのか。40人でも10人でも命の重さは変わらない。1人でも命を守る視点を持つべきでは。
〔答〕児童数と距離による基準は必要と考えるが、命を守る視点から、実情に応じ、基準外でも、安全性を確認した上で指定している。
〔問〕今の接種体制のままでは、3回目接種完了に3か月以上かかる。早期接種の方策を伺う。
〔答〕3回目接種券を前倒し発送するとともに、集団接種会場の予約枠も十分に確保し、すぐに予約できる状況である。接種勧奨に取り組むとともに国の動向を注視し、適切に対応する。
3月16日の予算審査特別委員会の採決の前に、会派を代表して6人の議員が、それぞれ令和4年度予算案に賛成・反対の立場から意見表明を行いました。その概要をご紹介します。
コロナ対策として、感染者への対応や生活困窮者向けの自立・就労等の取り組み強化、地域経済の回復に向けた取り組み等が図られています。また、地域包括ケアシステムの構築・強化や新病院整備、児童相談所の2所化体制による児童虐待防止対策の強化等、市民ニーズを踏まえた会派の要望が各分野に盛り込まれていることが確認できました。コロナによる厳しい状況は続きますが、より豊かな暮らしの実現に向けて努力をお願いします。
新庁舎整備等がピークを迎えるなど財政は予断を許しませんが、コロナ対策や防災対策の強化などの市民生活向上や、地域経済の活性化や都市の魅力づくりなどのまちづくりへの取り組みも確認できました。また、会派要望に対する一定の取り組みも認められ、評価します。コロナ対策や厳しい財政状況が続く中、人口減少、超高齢社会を見据え、誰もが住み続けたいと思える千葉市を目指して、市民生活向上に取り組まれるよう要望します。
財政健全化路線は維持しつつ、未来をつくる投資がしっかりと行われているほか、さらなる市民生活の向上に向けバランスのとれた予算となっていることを確認しました。ICT化による市民の利便性向上や地域の安全対策強化など、会派が要望している施策も概ね反映されています。将来負担とのバランスを配慮しつつ、未来への投資を積極的に行い「安心して住み続けたいまち」を目指し、市政運営にあたるようお願いします。
本市の魅力や地域資源を活かしたまちづくりの推進、防災体制・災害対策の強化、コロナ禍における取り組みなど、一定の評価ができます。さまざまな支援策については、自立した個人の義務と創意工夫、自由な選択、他者への尊重と寛容、公平性が重要であるとの観点をもって対応して頂きたいと思います。財政は、今後も厳しい状況が見込まれるため、事業費の圧縮や業務の合理化・効率化などの行政改革とあわせた取り組みをお願いします。
住民福祉増進の視点に欠け、真に支援が必要な福祉を削る予算です。大型開発に多額の予算を計上する一方、コロナ対策予算などが不十分なほか、国民健康保険料の引き上げや子ども医療費助成制度の保険調剤薬局窓口の自己負担の継続など市民に負担を押し付ける予算になっているため、反対します。大型開発は緊急性、必要性の視点から大胆に見直し、財源をコロナ対策や市民生活、福祉の向上に振り向けることを強く求めます。
コロナ対応として、自宅療養者支援に加え、中小企業者事業継続支援など地域経済の活性化に取り組むとともに、地域包括ケアシステム強化や多様な学びの場の確保、脱炭素社会に向けた費用助成等、持続可能なまちづくりに向けた事業が拡充され、会派要望も反映されたことを評価します。引き続き財政健全化へ取り組むこと、また、感染症の動向に臨機応変に対応しながら、誰一人として市民を置き去りにしない市政運営を要望します。
各常任委員会では、令和4年度予算案以外の補正予算・条例議案などを詳細に審査しました。質疑の一部をご紹介します。なお、各委員会の所管事項は分科会(1面)と同じです。
〔問〕現在本市では公文書の管理規則や取扱規程が定められているが、検討委員会を設置して条例の制定を検討する必要はあるのか。
〔答〕条例制定により、公文書が市民共有の知的資源であるということを明確にすることができる。また、公文書の作成・保存・廃棄までのライフサイクルを通じ、一元的に条例で規定することで、より適切な管理を行うことができることから、条例制定に向け委員会を設置し、検討を行っていく。
〔問〕新型コロナウイルス感染症の影響で家計が急変した世帯や住民税非課税世帯に、給付金を支給する制度が創設されたが、家計急変世帯からの申請が想定より大幅に少ない。周知が不足しているのではないか。
〔答〕駅や商業施設等へのポスターの掲示のほか、新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金の支給決定世帯など、対象となり得る方へのプッシュ型通知による周知等を検討している。
〔問〕畜産農家の周囲に住宅が増え、においや汚水等の苦情が多くなってきているが、元々の畜産農家や畜産業を守る取り組みを伺う。
〔答〕本市の畜産業のピークは、昭和55年頃で、酪農家が200戸程度あったが、令和3年では、1戸当たりの飼養頭数は増えているものの、酪農家が23戸、養鶏農家が8戸である。飼養頭数を増やしていく農家への支援を行うとともに、環境対策についてもしっかり取り組んでいく。
〔問〕保育士等の処遇改善のため、1人当たり月額9,000円の賃金引上げ相当額を民間保育園等に補助するが、保育士等の賃金増加が確実に実施されるのか。対策を伺う。
〔答〕補助金をどのように分配するかは、各事業者の判断によるが、補助金は賃金改善と、これに伴い増加する法定福利費等の事業者負担分に全額充当しなければならず、事業計画書と事業実績報告書で市が確認することとなっている。
〔問〕来街者が駅から街中へ行きたいと思わせるような仕掛けが必要ではないか。
〔答〕同駅東口周辺区域において、建物の低層階に住宅等の建築を制限することにより、さまざまな店舗の配置を誘導する。また、歩行者にとって居心地が良い空間を創出するため、建物の外壁から道路境界線まで一定の距離を空け、道路と敷地を一体的に活用できるようにすることなどで、恒常的なにぎわいを創出したい。
市政に関するさまざまな質問を行う一般質問を、今回は24人の議員が行いました。その様子は市議会ホームページの議会中継(録画放映)でご覧いただけます。
このほか、ホームページには代表質疑の様子や可決した決議の全文なども掲載しています。関連ページ(議会中継等)へのリンク集から、ぜひご覧ください。
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補正予算の主なものは、次のとおりです。
新型コロナウイルス感染症による影響が長期化する中、子育て世帯や住民税非課税世帯等を支援するため、市長の専決処分により成立した246億7,600万円の補正予算を承認しました。
児童相談所の児童虐待対応件数は年々増加し、複雑化・困難化していることから、援助方針の決定・対応の迅速化・的確化を図るため、条例の一部を改正し、現施設内において次の2所化体制とする。
名称 | 所管区域 |
---|---|
東部児童相談所 | 中央区・若葉区・緑区 |
西部児童相談所 | 花見川区・稲毛区・美浜区 |
6月9日[木]
※会議日程は変更される場合があります。
※日程は6月6日(月曜日)に開催される議会運営委員会で決定されます。
※第2回定例会で審査する請願・陳情の提出締め切りは6月2日(木曜日)17時です。
本会議等をインターネットで生中継・録画放映しています。
パソコンやスマートフォン・タブレットから気軽に視聴できますので、ぜひご覧ください。
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問い合わせ 議会事務局調査課 電話 043(245)5472
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