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更新日:2018年11月13日
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ちば市議会だより No.90(5〜8面) 平成27年(2015年)11月 |
発行/千葉市議会 |
各常任委員会では、所管する行政分野ごとに本市の課題に対し専門的に審査や調査を行うために、他市の先進的な取り組みなどを視察しています。他市から学んだことや本市の行政に活かしたいことについて、一部ご紹介します。
松山市は激化する地域間競争への対応として将来にわたり資金や人材、物や情報が流入し持続発展する総合的な対策を講じるため、都市ブランド戦略ビジョンを作成しております。
首都圏における本市の都市イメージを明確化する上で参考になりました。
本市において青葉病院の救急棟を平成27年中に供用開始し、救急機能を強化することが計画されていることから、新潟市救急ステーションの現地視察を行い、救急ステーションでの先進的な取り組みおよびドクターカー導入の経緯などについて学びました。
氷見市役所には「地方創生と自治への未来対話推進課」という部署があります。市民同士が「対話」を通じて多様な価値観と出会い、まちづくりについて主体的に考え行動することで地方創生につなげて行く先進的な取り組みが始まっており、非常に参考になりました。
名古屋市科学館の現地視察をしたのち、なごや子ども応援委員会について説明を受けました。また、小中学校へのエアコンの設置についても説明を受け、本市のエアコン設置のあり方を検討する上で、とても参考になりました。
モノレールの安全性と信頼性を確保する上で、各施設の老朽化への対応は、本市と北九州市にとって共通の課題です。予防保全型の取り組みにより、維持管理コストをできる限り縮小することが必要なほか、利用者増加策など収入面における施策の重要性を再認識しました。
平成26年度一般会計および特別会計決算議案など20件を審査するため、9月15日に全議員で構成する決算審査特別委員会を設置し、計6日間にわたり審査しました。
また10月1日に議長から市長に対して、指摘要望事項を提出しました。
前年度からの増減 ( )内は主な増減の内容
(所管)総務局・総合政策局・財政局・会計室・選挙管理委員会・人事委員会・監査委員・議会
〔問〕厳しい財政状況が見込まれているが、市税などの歳入確保へむけた取り組みは。
〔答〕市税納付については利便性向上のため、平成28年度よりクレジット納付の導入を予定している。
また、「ふるさと応援寄附金」として、一定額以上の寄附者の方に、公共施設のバックヤード見学や花火大会観覧チケットなどのお礼をし、受け入れの拡大を図っている。
〔問〕防災対策として、防災行政無線のほかに市民に災害情報を伝える手段は。
〔答〕ちばし安全・安心メールやツイッターなど、さまざまなツールで情報を一括して配信するシステムを整えたほか、4月から県の防災システムに災害情報を流し、テレビやラジオなどで市の情報を確認できるシステムを運用している。
〔問〕都市アイデンティティの確立に向けた取り組みは。
〔答〕都市アイデンティティ確立に向けて、本市ならではの魅力や独自性を活かして、市民の誇りや愛着を醸成し、「千葉市らしさ」を定着させるため、本市の歴史やルーツに根差した「千葉氏」「加曽利貝塚」「オオガハス」「海辺」の4つの地域資源を活用して、一貫性をもって市内外へアピールしていく。
(所管)保健福祉局・消防局・病院局
〔問〕民生委員の負担の大きさや担い手不足に対する取り組みは。
〔答〕民生委員の支援の対象は、時代の経過により生活困窮者から高齢者や児童に変化しており、特に高齢者への支援が大きくなっている。昨年度より民生委員協力員制度を創設し、協力員が配置された民生委員からは、負担が軽減されたという報告があり、今後も制度の周知などを図っていきたい。
〔問〕救急業務にタブレットを活用した救急搬送情報をリアルタイムで共有できるシステムを取り入れた成果は。
〔答〕タブレットを取り入れたことにより、中等症以上の方は現場到着から病院到着までの時間を1.8分短縮できたが、全体としては短縮時間は0.4分となっており、さらなる時間の短縮が喫緊の課題となっている。
(所管)市民局・環境局・経済農政局・農業委員会
〔問〕地域課題解決ソリューション(ちばレポ)の運営にあたっては、平成25年第4回定例会の附帯決議※において、財政負担の軽減へ取り組むほか、多くの市民や多様な主体が参加できるよう申し入れたが、その取り組みは。
〔答〕当面の参加目標を3年後で約5,000人とし、現時点で目標の約6割の参加人数となっており、これまで比較的市政に関与することがなかった層の方々が参加している。また、現在市内企業12者と連携協定を結ぶなど、多様な主体が参加している。
〔問〕市内経済の振興に向けた取り組みは。
〔答〕個々の事業者からの相談内容をいかに実現させるか、商店街や商店の前向きな気持ちを支援していくかが課題となっている。さらに、今後は地域内の大学との連携、中央港の旅客船さん橋のPR、幕張新都心の魅力向上など、より一層の活性化に努めていきたい。
(所管)こども未来局・教育委員会
〔問〕子育て中のひとり親家庭に対する支援とその周知方法は。
〔答〕ひとり親家庭を対象に就業相談や経済的な支援などを行っており、市政だよりやホームページへの掲載のほか、区役所の窓口では、その家庭に合った支援を総合的に案内できるような体制を取っている。また、昼間に窓口に来られない方にも配慮し、平日の夜や休日にも電話相談を行っている。
〔問〕市のいじめに関する対応と現場の教職員へのメンタルヘルスは。
〔答〕「いじめ等の対策及び調査委員会」を設け、いじめ防止基本方針の審議などを行っている。また、現場の教職員のメンタルヘルスの取り組みとしては、「教職員ヘルシーシステム」として、カウンセラーなどによるメンタルヘルス研修や巡回訪問などに取り組んでいる。
(所管)都市局・建設局・水道局
〔問〕JR京葉線とりんかい線の直通運転に向けけた取り組みは。
〔答〕調査結果から、新木場駅での乗り換えにおいて、朝夕の混雑などが課題となっていることがわかった。直通運転を実現させることで、乗り換えの乗客が減ることによる新木場駅の混雑解消や利便性の向上が期待できるが、りんかい線の運賃がJRよりも高いことも課題となっていることから、料金値下げも含めて鉄道事業者と協議を行っていきたい。
〔問〕ちばレポの登録者増により、道路の修繕などの様々な要望が増加したと思われるが、その状況は。また、予算、人員の十分な確保は。
〔答〕平成26年9月よりちばレポを開始し、26年度は半年で道路に関する要望が716件あり、7月末現在で9割が対処済みとなっている。道路の維持補修などは市民の安心・安全を守るためにも、十分な予算や人員を確保していきたい。
5つの分科会審査の結果、まとめられた11項目の指摘要望事項を市長に提出し、市政運営に反映させるとともに、反映状況の報告を求めました。
10月1日の決算審査特別委員会では、5分科会の審査概要について報告が行われた後、6人の委員が会派を代表して意見表明を行い、採決の結果、各会計決算を原案どおり可決・認定しました。各会派の意見表明の概要は次のとおりです。
(通告順に掲載)
財政健全化に向け、連結実質赤字比率の解消や主要債務総額の削減など、取り組みの成果は徐々に表れてきております。また、将来に渡る本市の魅力向上に向けた取り組みのほか、子ども医療費助成の大幅拡充をはじめとする市民福祉の向上、プレミアム付商品券発行事業の実施、道路及び庁舎のLED照明の普及拡大、学校施設の耐震補強の概ねの完了などの点を評価し、認定致します。
自主財源は前年度と比較して確実に確保されていることや、市民参画・次世代につながる施策・男女共同参画の観点から市民シンクタンク新規モデル事業、生活困窮者学習支援資金事業などの各事業を評価します。ただし、今後も扶助費の増加など厳しい財政が続くことから、引き続き目標を達成できるよう歳入の確保と歳出の削減に向けた着実な取り組みと事業の拡充を図るよう要望します。
2014年度決算は、国の暴走政治への防波堤としての役割を果たせず、見直しと称して公共料金の値上げや福祉カットなどの市民負担を強いる一方で、財政危機の下、市庁舎整備などを急ぎ、大型開発には多額の事業費をつぎ込んでおり、認めることはできません。厳しい財政状況が続くことから、大型開発からの転換、福祉の増進、税収も向上する循環型経済への転換を強く求めます。
一般会計で実質収支を確保し、基金からの借入残高が初めて減少に転じた点を評価しますが、実質公債費比率※1、将来負担比率※2においては依然として政令市中ワーストであり、さらなる取り組みが必要です。財政健全化を着実に推進しつつ、各種施策については、真に必要な分野への重点が図られているものの、健全化判断比率については、より一層の行政改革、財政健全化に努めていただくよう求めます。
一般会計で昨年度を上回る黒字が確保されたほか、連結実質赤字比率が解消されるなど、財政健全化への取り組みの効果は着実に表れていると考えます。高齢者施策や障がいのある方々への施策などの各施策も評価します。この豊かな千葉市を将来の世代に引き継ぐためにも、各種事業の効果を的確に検証するとともに、本市の発展や市民生活の向上に真に必要な事業を見極める最大の努力を求めます。
第2期財政健全化プランに掲げる数値目標について、市税徴収率の向上など、財政健全化に向けて一定の成果があったと考えます。高齢者施策や子育て施策をはじめ、各種施策の実施について一定の評価をします。今後も、経済活性化や人口増加に寄与する施策を一層推進し、税収の確保を図るとともに、引き続き行政改革に取り組むなど、財政健全化に向けた施策を積極的に進めるよう要望します。
議員提出議案として1件の意見書を審議し、可決しました。可決した意見書は、国会や関係行政機関に提出しました。
市議会ホームページの「議会日程・結果」の「可決された意見書・決議」に全文を掲載しています。
皆さんは議会改革と聞いて、どんなことを思い浮かべるでしょうか?
千葉市議会では、これまでに議会改革の根幹となる議会の基本理念の決定、質問の際の一問一答方式の導入、大規模災害対応指針の策定、議員の定数削減などの改革を進めてきました。
さらに今期は、改革を一層推進するため、平成27年7月に「議会改革協議会」を立ち上げました。千葉市議会の現状をしっかりと評価したうえで、議会のあるべき姿と課題を協議・検討していきます。
本会議、常任委員会、特別委員会、議会運営委員会は原則公開していますので、どなたでも傍聴できます。議会棟は市役所本庁舎の隣(国道側)です。受付は、原則として会議開催の30分前から議会棟1階の傍聴受付カウンターで行います。定員は本会議92人(先着順)、各委員会6〜10人(受付開始時点で定員を超えている場合は抽選)です。
なお、会議日程は11月24日(火曜日)に決まる予定です。
目の不自由な方に、市議会の活動をお知らせするため、「ちば市議会だより」の点字版と音声版を作成していますので、ご希望の方はご連絡ください。
また、音声版は、カセットテープ版と、目次から読みたい記事を検索して再生できるデイジー版のどちらかを選べます。
公職選挙法では、議員による、選挙区内での町内会行事などへの寄附が禁止されています。また、一般の人が議員に寄附を求めたり勧誘したりすることも禁止されていますので、ご理解とご協力をお願いします。
今定例会では、平成26年度決算について、市民の皆様が納めた税金が適切に使われ、その効果が十分であるかを詳細に審査し、認定いたしました。
今後も市民の皆様に議会活動がしっかり伝わる充実した紙面づくりに努めてまいります。
委員長:松坂 吉則
副委員長:麻生 紀雄
委員:植草 毅/山本 直史/酒井 伸二/盛田 眞弓/渡辺 忍/阿部 智
問い合わせ 議会事務局調査課 電話043(245)5472
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