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更新日:2020年11月5日
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ちば市議会だより No.94(5〜8面) 平成28年(2016年)11月 |
発行/千葉市議会 |
9月30日の決算審査特別委員会では、5分科会の審査概要について報告が行われた後、5人の委員が会派を代表して意見表明を行い、採決の結果、各会計決算を原案どおり可決・認定しました。各会派の意見表明の概要は次のとおりです。(通告順に掲載)
今後も厳しい財政状況が続くものの、将来負担比率※1等が改善され、「脱・財政危機宣言」解除への環境が整いつつあり、財政健全化への取り組みの一定の効果があらわれています。また、少子・超高齢化対策など喫緊の課題への対応とともに、地域経済の活性化など将来を見据えた施策がなされていること、市民福祉向上への取り組み、再生可能エネルギーの活用推進など的確な施策展開がなされていることを評価します。
※1 将来負担比率:1年間の収入に対する将来市が負担する借金の割合
実質収支は45億4千万円の黒字となりましたが、予算編成当初には収支不足を示して市民生活の予算を削り、黒字の活用によるその後の削減見直しもされませんでした。また、財政健全化を理由に市民と職員へ負担を強いながら、大型公共事業に支出しています。さらに、市長には、国民生活を苦しめる安倍政権の暴走に立ち向かう姿勢が見えません。これらの理由から、決算を不認定と致します。
一般会計決算は、景気回復で市税等が予算に比べ増額となり、45億円の実質収支を確保しました。しかし、歳入には、退職手当債や禁じ手といわれる市債管理基金の借入れが合わせて32億円含まれています。また、国保会計では依然として77億円と現市長の元で累積させた多額の赤字があり、決して状況は良くなっていません。今後も財政健全化への取り組みを強く進めていく必要があります。
一般会計決算は、昨年度を上回る黒字が確保され、健全化判断比率※2や実質公債費比率※3も改善されるなど、財政健全化への取り組みの効果があらわれており、高く評価します。住民サービスの向上、高齢者・子育て支援、地域経済活性化の各施策についても推進が図られています。今後も財政健全化を着実に進める一方、将来を見据えた投資を積極的に行い、より一層の市民生活の向上を図るよう要望します。
※2 健全化判断比率:1年間の収入に対する赤字額や借金残高の割合を示した4つの比率の総称
※3 実質公債費比率:1年間の収入に対するその年に払った借金返済額の割合
財政健全化への取り組み、住みやすい千葉市の実現に向けた施策、市民参画が図られたかを審査し、未達成部分はあるものの、方向性は理解できるため認定としました。財政状況はいまだ厳しい状況ですが、各種個別の事業を評価し、今後の充実を期待します。少子・高齢化や人口減少が進む中での厳しい市政運営ですが、当事者の声を積極的に聞き、市民参加と協働を着実に進めることを求めます。
5つの分科会審査の結果、まとめられた10項目の指摘要望事項を市長に提出し、市政運営に反映させるとともに、反映状況を報告するよう求めました。
(1)財政については、財政健全化判断比率が改善するなど、財政健全化に向けた取組効果があらわれてきているが、国民健康保険事業累積赤字や基金借入金残高などの債務は依然として多額であることから、引き続き、第2期財政健全化プランに掲げる主要目標の達成に向けた取り組みを着実に推進されたい。
(2)防災対策については、過去の大規模災害において、避難所における生活関連物資の過不足や仮設トイレの確保などが課題として挙げられていることから、首都直下地震に備え、防災備蓄品の整備促進に加えて、物資の円滑な調達と物流が行われるよう関係団体との連携の強化を図るとともに、家庭内備蓄の普及啓発にも努められたい。
(3)高齢者施策については、高齢化の進展を見据え、早期に地域で支える仕組みづくりが肝要であることから、地域包括ケアシステムの構築に向け、さらなる全市的な取り組みを推進されたい。
また、高齢者の生きがい対策については、介護予防や認知症予防などの健康づくりと密接に関連することから、現状の枠組みにとらわれず、さらに推進されたい。
(4)救急体制整備については、救命講習の受講者数は増加しているにもかかわらず、実際に応急手当を行うことができたバイスタンダーは少ないことから、創意工夫を凝らし、さらに実践に役立つ内容となるよう、救命講習の充実強化に取り組み、救命処置を行うことができるバイスタンダーの養成に努められたい。
(5)障害者スポーツの推進については、多くの障害者が健常者と同様に、多種多様なスポーツに触れられるよう、指導員のさらなる養成と確保に努めるとともに、施設におけるバリアフリー化の推進など、環境整備の充実を図られたい。
また、パラリンピックを契機とし、市民への普及啓発活動を積極的に展開するなど、障害者スポーツへの理解の促進につながる施策の拡充に取り組まれたい。
(6)労働対策については、就業ポータル事業や合同企業説明会をはじめとした各種取り組みの充実はもとより、成果目標を明確に設定した上で、事業実施後においてもアンケート調査等による就労・雇用状況の把握に努めるなど、施策の評価・検証を十分行い、より実効性の高い就労促進と市内企業の人材確保支援に取り組まれたい。
(7)社会的養護の推進については、里親制度等への社会的認知・理解の促進はもとより、担い手の確保や里親支援に向けた各種団体とのネットワーク構築のほか、施設における家庭的養護の推進も見据え、計画的な施策展開を図られたい。また、子どもの健全な発達には、より早期から家庭的な環境で養育することが望ましいことから、新生児期からの里親委託や特別養子縁組の促進を検討されたい。
(8)放課後子ども教室については、学校支援地域本部などの学校を基盤とする関連施策とも有機的な連携を図りつつ、より多くの児童がさまざまな活動に参加できるよう、運営を担うボランティア人材の発掘・育成のほか、魅力的なプログラムの充実や、コーディネーター同士の情報共有を図るなど、学校と地域との連携・協働による持続可能な子どもの居場所づくりを総合的に推進されたい。
(9)千葉都心地区の活性化については、千葉駅ビルの開業や大型商業施設の相次ぐ撤退が予定されていることから、策定された千葉駅周辺のグランドデザイン等に基づき、関係部局とも連携しながら、効果的な施策の早期展開を図られたい。
(10)動物公園については、ライオンの導入やふれあい動物の里の整備を行ったところであるが、引き続き園の魅力を向上させる取り組みを実施して、来園者数や寄附等のさらなる増加を図り、一層の収支の改善に努められたい。
議案とは、市民の代表である議会が決定することとなっている、市にとって重要な案件のことをいいます。条例(市の決まり)や予算・決算など、提出された議案は全て議会で慎重に話し合った上で、決定されます。
議員は、議案をチェックするだけでなく、意見書や条例案などの議案を提出することができます。
議員 市長
↓ ↓
本会議 →可決・否決
議案はすべて、議会でチェック!!
議案は、多数決により決定
↑ ↓
委員会
議案を詳しく審査
議会が議案を可決することで、市長は市民のために仕事をすることができます。
可決された意見書は、国等へ送付されます。
■予算に関する議案は、市長だけが提出することができます。
■どのようなものが議案となるかについては、地方自治法や市の条例で決められています。
■平成27年は226件の議案について決定しました。
各常任委員会では、決算議案以外の議案や請願・陳情を、詳しく審査しました。質疑の一部をご紹介します。
〔問〕今まで単年度契約であった市税等のコンビニエンスストア収納業務を、複数年度契約とするとのことだが、その理由は。
〔答〕今まで取り組んできた、毎年度の入札による収納単価の低減が限界にきており、更なるコスト縮減を行う。これにより、1年当たり約200万円のコスト縮減が図れるものと見込んでいる。
〔問〕今後、国民健康保険事業が県と市町村で共同運営されることに伴い、本市の保険料の将来の見通し等の情報を、できるだけ早く市民にお知らせするべきと考えるが、現状を伺う。
〔答〕今までは、本市単独では保険料の具体的な見通しを立てられないことなどから、審議会への状況報告だけであった。今後は、現状や今後の見通し等について適時お知らせできるよう、その方法も含め、検討していく。
〔問〕市立小中学校へのエアコン設置については、今後審議会の中で、その他の施設的課題との優先順位を検討していくとのことだが、今後の予算要望のあり方についての見解は。
〔答〕エアコンの設置については、60数億円という膨大な予算が必要であるため、全庁的な合意を得なければ計画的に進めることは難しいと考えている。審議会の中で専門的かつ慎重な意見交換を行い、予算要望のあり方を含め検討していく。
〔問〕住民票の写しなど各種証明書のコンビニ交付サービスが開始されることで、個人情報の漏えいなどのリスクが懸念されるが、対策は。
〔答〕コンビニでの交付については、多機能端末を本人が操作し、店員は手を触れない仕組みとし、個人情報の保護をしている。また、窓口と同様、証明書には偽装防止措置を行うなどといったリスク対策を取っている。
〔問〕都市公園において「公衆に危害を及ぼすおそれのある行為・迷惑行為等」を禁止行為として条例で定めるとのことだが、市民の自由な利用が制限されるおそれはないのか。
〔答〕ラジコン飛行機の操作や、ゴルフの練習等を具体的な禁止行為として想定しているが、全ての公園に一律で禁止行為を定めるのではなく、各公園の利用者や周辺住民の意見を聞きながら、それぞれの公園に合った使われ方ができるようにしていく。
皆さんは、本会議をご覧になったことはあるでしょうか。
市議会では、本会議等の様子をインターネットで生中継・録画放映しています。パソコンやスマートフォン・タブレットなどにより、気軽に視聴していただくことができます。
今号から、より多くの方に視聴していただくための取り組みとして、代表質疑(2・3面)と一般質問(7面)のコーナーに、録画放映のページにアクセスするためのQRコードを掲載しました。
ぜひ、一度アクセスしてみてください!
※各定例会の本会議及び予算審査・決算審査特別委員会の録画放映を行っています。録画放映は、生中継終了後3日程度(土曜日、日曜日、祝日を除く)でご覧になれます。
※各会派の賛否状況は、8面に掲載しています。
軽自動車税のグリーン化特例の適用期限を延長
地方税法の一部改正に伴う、条例の一部改正により、軽自動車税のグリーン化特例による軽減を1年間延長し、平成28年度中に取得した軽乗用車等に適用します。
区分 | 本来の年税額 | 軽減後の年税額 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
電気自動車等 | H32燃費基準 +20%達成車 |
H32燃費基準 達成車 |
||||
軽乗用車 | 四輪車 | 営業用 | 6,900円 | 1,800円 | 3,500円 | 5,200円 |
自家用 | 10,800円 | 2,700円 | 5,400円 | 8,100円 | ||
三輪車 | 3,900円 | 1,000円 | 2,000円 | 3,000円 |
コンビニエンスストアに設置された多機能端末等によるマイナンバーカード(個人番号カード)を利用しての各種証明書の交付を開始するため、条例の一部改正により、その手数料を次のとおり定めました。
交付する証明書 | 手数料 | (参考)窓口交付の場合 |
---|---|---|
住民票の写し | 250円 | 300円 |
印鑑登録証明書 | 250円 | 300円 |
戸籍の全部・個人事項証明書 | 400円 | 450円 |
市県民税所得証明書 | 250円 | 300円 |
※コンビニ交付サービスの開始時期は、平成29年1月を予定しています。
省令等の改正に伴う、条例の一部改正により、当分の間、保育士(認定こども園にあっては、保育教諭(幼稚園教諭で保育士登録を受けた者))の配置要件を緩和します。
最低2人の保育士を配置しなければならない要件について、利用児童が少数である時間帯に限り、保育士の配置を1人とすることができることとします。(もう1人は、「保育士と同等の知識・経験を有する者」※1を配置)
幼稚園教諭、小学校教諭、養護教諭を、保育士に代えて活用することができることとします。(ただし、2/3以上は保育士を配置)
加配人員について、「保育士と同等の知識・経験を有する者」を保育士とみなすことができることとします。(ただし、2/3以上は保育士を配置)
25人の議員が、市政に関する一般質問を行いました。主な質問項目は次のとおりです。
内容は市議会ホームページの議会中継(録画放映)をご覧ください。
( )内は氏名と会派名
※通告順
平成28年第3回定例会が、9月5日から10月3日まで29日間の会期で開かれました。
この定例会では、補正予算、条例の改正、決算などの議案を審議しました。
議員提出議案として4件の意見書を審議し、可決しました。可決した意見書は、国会や関係行政機関に提出しました。
市議会ホームページの「会議日程・結果」の「可決された意見書・決議」に全文を掲載しています。
本会議、常任委員会、特別委員会、議会運営委員会は原則公開していますので、どなたでも傍聴できます。議会棟は市役所本庁舎の隣(国道側)です。受付は、議会棟1階の傍聴受付カウンターで行います。定員は本会議92人(先着順)、各委員会6〜10人(受付開始時点で定員を超えている場合は抽選)です。
会議日程は11月21日(月曜日)に決まる予定です。
本会議・委員会の開催状況や、市議会の仕組みなどのさまざまな情報をお届けしていますので、どうぞご利用ください。
公職選挙法では、議員による、選挙区内での町内会行事などへの寄附が禁止されています。
また、一般の人が議員に寄附を求めたり勧誘したりすることも禁止されていますので、ご理解とご協力をお願いします。
今号では、皆様に、議会での決算審査は今後の予算につながっていくということを、わかりやすくお伝えするため、1面に企画記事を掲載しました。決算審査は、議会が、皆様の税金がどう使われたかをしっかりと市長に問い、今後に活かす非常に重要な機会です。
また、今回から代表質疑(2・3面)と一般質問(7面)の録画放映を気軽に見ていただけるよう、QRコードを掲載しました。記事をお読みいただき、気になる質問等がありましたらぜひご覧ください。
今後とも、議会活動がしっかり伝わるような充実した紙面づくりに努めてまいります。
問い合わせ 議会事務局調査課 電話043(245)5472
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