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更新日:2020年4月28日
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ちば市議会だより No.96(5〜8面) 平成29年(2017年)5月 |
発行/千葉市議会 |
5つの分科会審査の結果、まとめられた10項目の指摘要望事項を市長に提出し、市政運営に反映させるとともに、反映状況を報告するよう求めました。
(1)財政については、財政健全化プランの取組項目を着実に推進し、より一層の健全化を図ることはもとより、持続可能な財政構造の確立を目指して、本市の発展に効果が見込まれる事業の積極的な展開にも努められたい。
また、県費負担教職員の給与負担等の移譲については、財政運営に大きな影響を及ぼすことが危惧されることから、引き続き、国において適切かつ確実な財政措置を講ずるよう要望されたい。
(2)東京オリンピック・パラリンピック競技大会については、本市のさらなる成長や魅力発信の好機であることから、大会機運の醸成や都市ボランティアの育成など、競技会場都市としての取り組みを、関係機関と連携を図りながら計画的かつ迅速に推進されたい。
また、障害者スポーツの推進については、パラリンピック開催競技の普及啓発や多様な種目による健常者とのスポーツ交流の機会を設けることにより、認知度の向上と共生社会の実現に努められたい。
(3)検診事業については、疾病の早期発見、早期治療はもとより、重症化の予防に資するものであることから、受診機会の拡大などにより、引き続き、受診率の向上に努められたい。
また、検診の結果、疾病の疑いがある受診者に対しては、適切な疾病の治療につながるよう、支援の充実に取り組まれたい。
(4)両市立病院については、一般会計から長期借り入れや欠損金の累積など、経営状況が非常に厳しいことから、引き続き、経営改善に取り組まれたい。
なお、今後の病院経営に当たっては、少子・高齢化の進展により経営環境も変化することから、将来を見据え、両病院の特徴を生かした市立病院のあり方を模索されたい。
(5)ごみ減量化の推進については、今後の社会・経済状況の変化等により、ごみ排出量の増加も懸念されることから、リサイクル等推進基金のさらなる有効活用のもと、剪定枝等分別収集の全市展開を初め、各施策の充実強化を図り、引き続き、焼却ごみ量の削減目標達成に取り組まれたい。
(6)区自主企画事業については、各区独自の予算執行が可能であることから、一層の創意工夫により、各区の魅力や将来ビジョンを踏まえた事業の実施に努め、区民意識の醸成、区民主体のまちづくりにつなげるほか、全市で統一した実施の必要性が見込まれる事業については、全市展開の検討に向けた各区役所・本庁間の連携・協議体制の充実を図られたい。
(7)子どもルームについては、施設整備の拡充や運営委託先の多様化により待機児童の解消を加速するとともに、施設の大規模化や児童の詰め込みは、家庭的な雰囲気によるルーム運営や、発達障害等の児童への十分なケアに影響を及ぼすことが懸念されることから、事業の推進に当たっては保育の質の確保に留意するほか、指導員の給与等の処遇改善や創意工夫を凝らした求人募集を行い、人材の確保にも万全を期されたい。
(8)県費負担教職員の権限移譲※に伴う教育環境の整備については、教員の働きやすい労働環境・職場環境の創出に努めることはもとより、各校の実情に合わせて実施する学級編制や柔軟な教員配置の効果を検証し、児童生徒一人一人に応じた指導の充実を図るとともに、学習指導要領の改訂や社会情勢の変化による新たな教育課題に機動的に対応するなど、確かな学力と豊かな人間性を育む効果的な教育施策を推進されたい。
※4面の用語解説の※1を参照してください
(9)モノレール事業については、今後も施設の維持管理に多額の市負担が必要となる見込みであることが必ずしも市民に周知されていないことから、情報発信により市民の理解を深めるよう努めるとともに、千葉都市モノレール株式会社に対し、さらなる経営改善を働きかけられたい。
また、動物公園事業についても、市民に収支状況を周知するとともに、収支改善に努め、一般会計からの繰入金を削減されたい。
(10)土木費については、道路や橋梁、下水道施設等市民生活に欠かすことのできない公共インフラの老朽化が今後急速に進行することから、その維持・補修を計画的に行い、長寿命化を図るための予算を十分に確保されたい。
3月14日の予算審査特別委員会では、5分科会の審査概要について報告が行われた後、5人の委員が会派を代表して賛成・反対の立場から意見表明を行い、採決の結果、各会計予算案を原案どおり可決しました。各会派の意見表明の概要は次のとおりです。(通告順に掲載)
財政状況が依然厳しい中、医療・健康づくり、子育て支援、市民福祉の向上や、地域経済の活性化など将来を見据えたまちづくりへの施策展開がされています。財政健全化の取り組みも進められており、我が会派の予算編成に関する要望に真摯に取り組まれていると判断し、評価します。今後も財政健全化とともに、人口減少・少子超高齢社会の到来を見据え、全力で市政に取り組むことを要望します。
国の悪政や県の不公平な扱いから市民の生活を守る姿勢が市長にみられないことや、新年度予算が、財政健全化を名目に市民福祉を切り下げる一方で大型開発に多額の予算を注ぎ込んだものであることから、反対します。小中学校の教育環境整備のため、少なすぎる教育予算を改善する予算編成が必要であり、普通教室へのエアコン整備を行い、市民生活優先の予算に組み替えることを求めます。
市民要望に応える一定の施策がされていることは確認できました。しかし、普通教室へのエアコン整備予算は盛り込まれない一方で、朝鮮学校のみを対象とした補助金は依然計上されるなど、課題の残る予算編成です。また、収支不足解消のために財政調整基金が取り崩され、特別会計は赤字を抱えるなど、財政は依然大変厳しい状況であることから、市民の理解を得て財政健全化を推進するなどの努力を要望します。
厳しい財政状況にありながらも、歳入確保と歳出削減に努めたことにより、当初見込まれた多額の収支不足に対応し、主要債務総額は目標を上回る削減が見込まれ、財政健全化への取り組みが着実に進んでいます。
引き続き、財政健全化とのバランスを取りつつ、未来への投資は時機を逃さず積極的に行い、将来を担う方々が希望を持てる都市を目指し、市政運営にあたるよう要望します。
財政は健全化の方向にあるものの依然油断できない状況であり、学校教職員の県費移譲による人件費の増額分にも適切に対応すべきと考えます。一方、これまで求めてきた事業が盛り込まれたことは評価し、さらなる充実を求めます。今後も厳しい状況が続く中、財政健全化と必要な事業費の確保の両立を図り、当事者の声を真摯に受け止め、市民参加と協働を着実に進める市政運営を要望します。
議会に提出される議案は、数が多く、幅広い分野にわたっています。
これらを専門的かつ効率的に審査をするために、千葉市議会では5つの分野に分かれた常任委員会を設置して、議員は必ず、いずれかの委員会に所属しています。
議案は、分野別に常任委員会で詳しく審査されます。
その結果は本会議において報告され、議案について賛成か反対かを、多数決で決定しているのです。
常任委員会には、各分野に関係する市の重要な問題について調査する権限があります。その成果を今後の委員会審査や政策提言、チェック機能の強化などに活かしています。
平成28年度に各常任委員会が行った調査は、以下のとおりです。
本市の課題について他の自治体の先進的な取り組みなどを視察し、その成果を活用しています。平成28年度の各常任委員会の行政視察については、市議会だより2月1日号に特集しています。
興味をもった委員会があれば、ぜひホームページへアクセスしてみてください!
各常任委員会では、新年度予算案以外の議案や請願・陳情を、細部にわたり審査しました。質疑の一部をご紹介します。
〔問〕条例では、自転車を利用する全世代を対象に、遵守事項として、ヘルメット着用に努めることとしているが、このように踏み込んだ内容とした理由は。
〔答〕努力規定ではあるが、着用を遵守事項とすることにより、自らの命は自らで守るということを理解していただきたいと考えている。また、事故の危険性は年齢にかかわらず存在するため、全世代を対象とした。
〔問〕本年4月からの移行後も、確実に介護予防サービスを継続して利用できるのか。
〔答〕利用者に対しては、現行のサービスを継続することや、新たに加わるサービスについて、個別に周知をしている。また、事業所には、利用者が新たなサービスを利用できない場合でも、代わりに現行のサービスが利用できるよう、柔軟なケアプランを作ることも周知しており、サービスが利用できなくなってしまうことは無いと考える。
制度移行による変更(訪問介護の場合※)
介護予防 訪問介護 |
本年4月から移行 → |
[現行]訪問介護相当サービス |
※介護予防通所介護も、移行によりサービスが変わります。
〔問〕プラザは、10年以上の音楽ホール継続を条件に、平成29年度に売却予定であるとのことだが、それに伴い、現在の市民利用にできるだけ影響が出ないようにする配慮は。
〔答〕民間への売却となるため、今後の料金設定等は不明確であるが、市民の利便性が後退しないよう、手続きを進めていく。また、できるだけ長く施設が使用されるようにしていきたい。
※4面の用語解説の※1を参照してください。
〔問〕今回の移譲により、市の権限で独自の学級編制や教職員の配置が可能となるが、具体的な考えを伺う。
〔答〕小学4年生までは学校での生活習慣等の定着等を目的に35人学級とし、小学5・6年生では、教科担任制の導入などにより職員配置を厚くする。また、中学校では、少人数指導を手厚くし、学力の向上等の充実を図るなど、各学年の成長段階に応じた取り組みを行う。
〔問〕花の美術館ほか4施設の指定管理を、スポーツ振興財団が非公募で平成29年度から1年間行うとのことだが、その理由と引き継ぎ状況について伺う。
〔答〕今後、稲毛海浜公園全体の再整備について、民間からの提案募集を行う予定だが、その募集や決定に約1年を要するため、その間非公募により財団に指定管理をお願いすることとした。また、現在の指定管理者から財団への移行にあたり、サービス水準が低下しないよう順次業務の引き継ぎを行う。
※各会派の賛否状況は8面をご覧ください。
―平成29年度予算議案以外―
市民等の安全、快適かつ自発的な自転車利用をもって、将来にわたり、自転車を活用したまちづくりを総合的に進めるための基本的な事項について定めます(市の責務及び市民等の役割、自転車の特性等を踏まえた活用と利用促進など)。
東京オリンピック・パラリンピックの会場都市として、一層のスポーツ振興を図る必要があることなどから、スポーツ振興施策を計画的かつ継続的に実施する事業の資金に充てるための基金を設置します。
市民や有識者等の意見を十分に聴取し、複雑化・高度化する学校教育の課題に的確に対応するため、学校教育審議会を設置します。
26人の議員が、市政に関する一般質問を行いました。主な質問項目は次のとおりです。内容は市議会ホームページの議会中継(録画放映)をご覧ください。
( )内は氏名と会派名
※通告順
2月17日、「千葉市議会議場コンサート2017」が開催され、傍聴席は鑑賞に訪れた市民の皆さまで満席となりました。
本市ゆかりのアーティストが奏でる美しい音色が議場に響き渡り、演奏後は大きな拍手に包まれました。
市民の皆さまにとって、市議会を身近に感じていただける機会となったのではないでしょうか。
議会では、提出された議案について審議し、決定するだけではなく、個々の議員が議案とは別に自らの関心のある市民生活にかかわるさまざまなテーマについて、市の方針や考えなどを質問する機会が設けられており、これを一般質問といいます。
市民の皆さんにとって身近なテーマも取り上げられていますので、ぜひ録画放映をご覧ください!
※会派の代表者が質問を行う場合もあり、それを「代表質問」といいます。本市議会では4人以上の会派が行っています。
※提出された議案などについて、その疑問点を問いただすことは「質疑」といいます(代表質疑など)。
平成29年第1回定例会が、2月17日から3月15日までの27日間で開かれました。
議員提出議案として4件の意見書を審議し、可決しました。可決した意見書は、国会や関係行政機関に提出しました。
市議会ホームページの「会議日程・結果」の「可決された意見書・決議」に全文を掲載しています。
本会議、常任委員会、特別委員会、議会運営委員会は原則公開していますので、どなたでも傍聴できます。議会棟は市役所本庁舎の隣(国道側)です。受付は、議会棟1階の傍聴受付カウンターで行います。定員は本会議92人(先着順)、各委員会6〜10人(受付開始時点で定員を超えている場合は抽選)です。
目の不自由な方に、市議会の活動をお知らせするため、「ちば市議会だより」の点字版と音声版を作成していますので、ご希望の方はご連絡ください。
また、音声版は、カセットテープ版と、目次から読みたい記事を検索して再生できるデイジー版を選べます。
公職選挙法では、議員による、選挙区内での町内会行事などへの寄附が禁止されています。また、一般の人が議員に寄附を求めたり勧誘したりすることも禁止されていますので、ご理解とご協力をお願いします。
今号では、議会改革協議会のこれまでの協議の成果を、1面に特集として掲載しました。議会改革への取り組みは、市民の皆様にとって見えにくい部分であることから、できるだけわかりやすくお伝えできるような紙面づくりを心掛けました。今後とも、議会活動がしっかり伝わる充実した紙面づくりに努めてまいります。
問い合わせ 議会事務局調査課 電話043(245)5472
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