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更新日:2025年6月5日

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令和7年第2回定例会市長あいさつ

議長のお許しをいただきましたので、私の市政運営に対する所信の一端を申し上げ、市民の皆様並びに議員各位の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

冒頭まず、先月、若葉区で発生した痛ましい事件につきまして、亡くなられた市民の方に対し、哀悼の意を表します。
本市で起きた重大かつ深刻な事件であり、私といたしましても衝撃を受け、大変心を痛めております。今後、事件の背景や動機が解明されてくると思いますが、いかなる事情があろうとも、人の生命身体に危害を加えることは、絶対に許されることではありません。
地域では、かつてなく防犯意識が高まっており、地域防犯活動への支援を通じて、犯罪を起こさせない、安全で安心なまちづくりを推進してまいります。
一方、現在、官民を問わず、様々な形でこどもたちを支えるための居場所や相談支援機関がありますが、今一度、地域社会と学校との連携による児童生徒、家庭への支援のあり方を考えることが必要だと感じています。
こどもたちが抱えるやり場のない葛藤や不安、悩みといったものを受け止め、必要な方に支援が届く地域社会とするため、全力で取り組んでまいります。

先の市長選挙におきまして、数多くの市民の皆様の負託をいただき、再び市政の重責を担わせていただくことになりました。
これまで、皆様と積み重ねてまいりました市政運営の実績に対し、評価をいただけたことを大変ありがたく思うとともに、今回の選挙期間中に対話を通じていただいた、市民の皆様からの様々な御意見や御提案をしっかりと受け止め、これからの市政運営に生かしてまいりたいと考えております。
私は「対話と現場主義」の姿勢で市政運営に臨んでまいりました。
市政は市民のニーズに根ざしたものであるべきであり、市民の皆様が生活の中で何を求め、何に困っているのか、それぞれお住まいの地域で何が課題となっているのかを把握するため、直接お話を伺うことを大切にし、様々な立場の方からの幅広い御意見を市政運営に生かすことを心がけてきました。
このような姿勢のもと、合計141回に及ぶ「市長と語ろう会」など、直接市民の皆様から御意見を伺う様々な機会を設け、得られる気づきや知見を大切に、市民生活の向上や地域課題の解決に向けて、事業化や制度改善につなげてまいりました。
その結果、4年前のマニフェストで掲げ、基本計画や第1次実施計画に反映しながら施策展開してきた62の項目のうち、昨年度末までで56項目、90.3%が「達成」となるなど、議会や市民の皆様の御支援・御理解をいただきながら、一定の成果を上げることができたものと考えております。
また、未達成の項目については、この4年間の資材単価など物価高騰の影響を受け、継続的に検討せざるを得なかったものなどがありますが、引き続き実現に向け推進してまいりたいと考えております。

今回の市政運営に当たり、「900年の歴史を受け継ぎ、市民・地域とともに築く千葉市の未来」をテーマとし、「都市機能の中に緑と水辺が感じられ、セーフティネットが働き、豊かなライフスタイルが実現する千葉市」を実現するため、新たなマニフェストでは、10の未来ビジョンと15の約束、合わせて122の政策項目を掲げました。
不確かな時代にあっても、本市ならではの特性を生かしつつ、住みやすさ、生活しやすさと都市としての拠点性をともに高め、将来にわたって、本市が個人や事業者に居住や活動の場として選ばれる都市であり続けるよう取り組んでまいりたいと考えております。

コロナ禍が収束した今、「まち」や地域に賑わいが戻りつつある中で、本市は、これまでの都市政策が実を結び、昨年1年間で約5,000人の人口増を実現し、現在では、98万6,000人を超える都市に成長しています。
しかしながら、我が国全体の動向を見るに、本市も将来の人口減少を避けることは容易ではなく、子育て支援策や経済活性化などの取組みにより、その流れをいかに抑えていくか、人口減少局面でもいかに豊かな市民生活を実現していくかといった課題とともに、激甚化し、いつ起こるやもしれない災害への対応といった課題にも直面しています。
本市は、ベットタウンとしての性格よりも、働く場も、学びの場もあり、市民のうち市内で働く人が人口の約6割であるとともに、周辺の市から本市に通勤や通学のために通う方も多く、昼夜間人口比率は、首都圏政令市で最大の98.1%、中央区と美浜区では約120%と、地域における経済や文教の拠点都市としての性格が強いまちであります。今後も東京に依存するのではなく、地域社会の維持の根幹である雇用と、その雇用を支える人材を育成する学びの場を作り出していくことが、本市の持続的発展には必要であると考えております。
これからの4年間は、本市が経済や文教の拠点都市として選ばれ、誰もが暮らし続けたいと思えるまちであり続けるため、これまでの「対話と現場主義」をベースに、市民や企業など様々な方々と都市の未来像を共有し、課題や方向性を明確に捉えて、より解像度を上げながら、「地域をまもり、未来を創る」市政に全力で取り組んでまいりたいと考えております。

このうち、「地域をまもる」市政とは、足元の地域の課題をつぶさに把握し、スピード感を持って対処していくことであると考えております。
私自身、これまで市内の様々な場所を訪れ、各地の催しなどに参加し、地域が抱える、多岐にわたる課題を直接伺ってまいりました。
その中で、特に防犯に関する意識は今まで以上に高まっていることが強く感じられたことから、犯罪を起こさせない、安全で安心なまちづくりを推進していくため、町内自治会などによる防犯カメラの設置費用を助成するとともに、駅周辺への防犯カメラの設置を拡充することとしたほか、市立学校への防犯カメラの設置を今年度中に全校で完了するよう進めていくことといたしました。
また、夏の気温の上昇により小中学校の体育の授業や部活動を行うことが出来ない日が増えていることに加え、夏場の児童生徒の熱中症予防と地域の催しの場所や避難所の環境整備として、全市立学校の体育館に冷暖房設備を設置する方針を決定し、今年度から設置工事に入ります。市立中学校、中等教育学校、高等学校と特別支援学校から設置し、その後に小学校に設置する予定ですが、できる限り前倒せるよう検討を進めております。
さらに、本年1月に埼玉県八潮市で発生した道路陥没に関連して、本市の生活インフラについて安全・安心な維持管理を望む声も聞かれました。
下水道管路については、これまで行ってきた定期点検に加え、八潮市での事故を受け本市独自の緊急点検を実施しましたが、今後もドローンなど新技術を活用した点検手法の構築などを含め、インフラの安全・安心な維持管理を確実に行ってまいります。
加えて、運転手不足により市内各地で路線バスの減便が進み、市民生活の基盤であるバスネットワークの持続性を高めていく必要があります。
このため、短期的な取組みとして、運転手養成支援や生活交通バス維持確保支援のほか、必要な場合は、道路整備によるバスの走行環境の向上なども行いながら、事業者と協力して利便性の向上や路線の見直しについて取り組んでまいります。また、バス路線の維持・確保のためには、バスを利用していただくことが不可欠であり、こうした課題を地域の方々とも共有してまいりたいと考えております。
中長期的な取組みとしては、路線維持のあり方や路線再編を含めた効率的なバスネットワークの形成について、市内バス事業者と協議の場を設け、検討を始めており、引き続き地域の移動手段の確保に取り組んでまいります。

次に、「未来を創る」市政としては、取組みによっては、その成果が10年後、20年後に花開くものもありますが、今、この段階でしっかりと検討していかなければ、将来の千葉市に対して責任を果たせない事業も数多くあると考えており、将来の都市の姿を形づくる事業の検討も併せて進めていきたいと考えております。
具体的には、市内の渋滞緩和と千葉港のポテンシャルの最大化や、東京方面へのアクセス向上による湾岸エリアのさらなる活性化を図る新湾岸道路については、概略ルート・構造などの検討に対して地域の意見が反映されるよう国に働きかけ、検討の進捗に合わせた説明会の開催など、丁寧な情報発信を行ってまいります。
また、賑わいを生み、人が行き交う幕張新都心とするため、幕張の「海」「風」「空」を感じ、まちとシームレスにつながる「エンターテインメントスタジアム」の実現を目指し、プロ野球に加え、市民利用も可能で多機能な屋外型の千葉マリンスタジアムの再整備に向け、引き続き取り組んでいくとともに、民間事業者による、アルティーリ千葉のホームアリーナ整備への支援を行うほか、幕張海浜公園Bブロックへの民間活力導入による再整備を進めるなど、スタジアムやアリーナを拠点にスポーツ・文化をテーマにまちをつなぎ、回遊性・滞在快適性を高めることにより賑わいの創出を図るとともに、関連産業の創出・誘致に取り組み、幕張新都心のさらなる価値の向上に取り組んでまいります。
併せて、引き続き雇用や市内企業の取引を創出し、地域福祉や教育施策などの財源となる、税源涵養効果の高い企業立地を推進するとともに、物価高騰の影響を受ける市内企業の事業継続を支援します。
さらに、千葉駅周辺については、中央公園プロムナードの歩行空間や緑の憩いの場を拡大し、ウォーカブルなひと中心の空間への再編に向けて、権利者や広くまちづくりに関わる方々と議論を重ね、中心市街地の再生を目指してまいります。
このほか、新・東部児童相談所の設置に合わせ、養護教育センター、発達障害者支援センター、こども発達相談室を移転集積して、こどもの成長に合わせた切れ目のない支援が可能な体制をつくり、こどもが安心して過ごせるとともに、保護者が気軽に子育てについて相談できる拠点づくりを進めてまいります。

来年、令和8年には、千葉開府900年の節目の年を迎えます。
平安末期当時としては高齢であった千葉常胤は、変化の大きい、混乱の時代の中で、現代でいう「生涯現役」を実践し、平氏一門でありながら源氏の棟梁である源頼朝を助け、鎌倉幕府の成立を支援する局面転換を大胆に行い、千葉一族の繁栄を築きました。
こうした史実と、900年に亘る千葉のまちの歴史と成り立ちを振り返りながら、社会経済の変化が早く、大きい、この不確かな時代に自分の途を切り拓く力を身につける「ひとづくり」の取組みや、900年培われてきた、この土地固有の「地のちから」を引き出し向上させる取組みとともに、本市の持つ自然、文化、歴史、地域の魅力に改めて触れながら、将来の千葉市の姿を形づくる事業の検討など、市民の皆様と都市の未来像を共有し、課題や方向性を明確に捉えて、より解像度を上げながら、新たな時代を切り拓くまちづくりに取り組んでまいります。
具体的な取組みとしては、千葉開府900年記念事業として、記念式典、記念祭りやパレードの開催のほか、「地のちから」を引き出し向上させる主な取組みとして、本年開催される、千葉国際芸術祭2025「ちから、ひらく。」では、市民が芸術活動への参加を通じて創造性を発揮し、新たなひとと地域のつながりを広げながら、歴史や自然など地域の価値を再認識することで、まちへの愛着と誇りを育み、千葉開府900年のレガシーの一つとして、トリエンナーレとしての継続開催、充実を目指します。
また、学習・研究活動の拠点と観光資源の両面を持つ、特別史跡加曽利貝塚新博物館の整備を進めるほか、郷土博物館のリニューアルや、各区にオオガハスの観察場所の設置と保存継承に関する人材育成を進め、都市アイデンティティのさらなる確立を目指します。
さらに、若者や起業家に対する研修プログラムなどを実施し、将来に向けたひとづくりにつなげてまいります。
加えて、敬老会や夏祭りなどの地域行事の開催が難しくなっている地域がありますが、持続可能な地域社会は、まちづくりや文化・伝統の継承に重要な役割を果たします。町内自治会の業務の重点化やデジタル技術の活用、区役所の地域担当職員による支援、NPOや大学との連携などを進め、地域活動への参加のしやすさの向上や負担軽減につなげ、地域づくりの担い手確保を支援します。
これらの取組みを通じて、千葉市という「まち」への誇りと愛着を高め、次の10年、100年に向け、今を生きる私たちが新たな文化・魅力を創り出し、未来に引き継いでまいります。

このような取組みを核に据えながら、市民や地域の皆様とともに千葉市の未来を築くため、マニフェストに掲げる15の約束に関連する、この4年間で取り組んでいきたい主な取組みの概要を申し上げます。

はじめに、「現役世代の子育てと仕事の両立ができる環境づくりのさらなる推進」についてであります。
本市が将来にわたり都市の活力を維持していくためには、本市が住まう場として、子育て世代などから選ばれ続ける都市であることは大変重要であり、こどもを産み育てやすい、また、仕事やキャリア形成を中断することなく子育てできる環境をつくる施策を充実していくことが必要であると考えております。
そのため、待機児童ゼロを継続し、また、認可保育施設における、多子世帯の保育料について、所得制限や年齢制限などを撤廃し、第2子を半額、第3子以降を無償とするとともに、認可外保育施設や幼稚園・認定こども園の預かり保育についても、保育の必要性のある多子世帯の保護者負担軽減を図ってまいります。
また、産後ケア事業の利用者負担額の引き下げ、公立保育所でのおむつの定額利用の導入などにより、妊娠・出産期から切れ目がない子育て支援体制をつくるほか、忙しい子育て世代の経済負担の軽減と時間を生み出す支援を行ってまいります。

次に、「確かな基礎学力と体力をつける学習環境づくり」についてであります。
こどもたちを取り巻く環境は複雑となり、先行きが不透明で、将来の予測が困難な時代と言われておりますが、このような時代においては、こどもたち一人ひとりが自ら考え、学び、主体的に判断し、将来の生き方を選択していく、自分の人生を自ら切り拓くために必要な力を育んでいくことが重要であると考えております。
先に述べた市立学校の体育館への冷暖房設備の整備のほか、軽い端末の導入やより効果的な学習支援ソフトの採用など、ギガタブの活用を一層進めるとともに、小学校の専科指導教員の増員など、確かな基礎学力を身につけるため、個々の理解度に応じた教育を行い、こどもたちの安心で質の高い学習環境の整備、充実に取り組んでまいります。

次に、「若者支援と不登校など厳しい状況にあるこどもへの支援」についてであります。
こどもや若者は、未来の社会において中心的な役割を担う、大切な存在であります。その一人一人が将来にわたって尊重され、自己実現を果たすことができる社会の実現を図ることが重要であり、本市のこどもや若者が、自分らしく生き生きと健やかに成長・自立し、社会に参画していくための環境を整えていくことは重要な使命であると考えております。
そのため、「こども・若者基本条例」に基づき、こどもの権利を保障し、その侵害については救済委員の勧告により是正が図られる仕組みをつくるとともに、若者の就職、資格取得の支援に加え、居場所や相談、活動の支援などを実施する、いわゆるユースセンターの機能について、当事者であるこども・若者や、こども・若者施策に関する外部有識者の意見を伺いながら、官民連携で確保し、若者へのサポートを強化します。
また、学校型の「学びの多様化学校」の開校準備を進め、不登校傾向のある生徒の学ぶ機会を一人ひとりの適性に合った形で支援するなど、不登校児童生徒の支援を強化します。

次に、「高齢者も障害のある人も地域で生活できる環境づくり」
についてであります。
人口減少や少子高齢化が全国的に進行している中において、誰もが健康で自分らしく安心して暮らし、活躍できる社会を構築することは、地域社会・経済の持続性を考える上で非常に重要であります。
そのため、帯状疱疹ワクチン接種への助成のほか、既存の制度では対応が困難な課題を抱える方への支援のため、「福祉まるごとサポートセンター」の機能を拡充します。
また、フェアトレードタウンの認定取得を目指し、海外で生産されたものを適正な価格で取り引きするインターナショナル・フェアトレードに加え、本市では、障害者が製作した製品を行政や市民、事業者が優先して購入することや、地産地消を進めることにより、価値に見合った対価で、生産物や受け継ぎ残したいものを購入して応援する取組みを進めます。
さらに、手話言語の普及や円滑なコミュニケーションのための条例制定など、障害の有る・無しにかかわらず、ともに長く地域で自分らしく暮らせるよう、相手を尊重し相互に分かり合える共生社会の実現を目指します。

次に、「脱炭素社会の実現と災害に強いまちづくり」であります。
私たちが直面している、地球規模の気候変動に伴う様々な影響・リスクに対し、二酸化炭素排出量の削減に向けた「緩和」と、気候変動による影響への「適応」の両面から対応を図り、本市の特性である緑と水辺の貴重な環境を保全し、充実させ、魅力として高めていくことが重要であると考えております。
そのため、電力需給一元化システムを構築することにより、市の施設の電力消費に伴うCO2排出を実質ゼロにするなど、脱炭素社会の実現に向けモデルとなる取組みを進め、先行自治体としての役割を果たしてまいります。
また、全国で発生している厳しい自然災害をはじめとする災害などのリスクについては、本市で発生した場合に、被害を最小限に抑え、速やかに復旧・復興できるまちを創ることが必要と考えております。
そのため、風水害被害想定調査の結果を踏まえ、高潮対策については広域避難の視点も含めた、実効性の高い避難計画の策定を進めるとともに、首都直下地震において想定される建物被害・人的被害や生活への影響など、最新の情報に基づく地震被害想定を踏まえた対策の強化や、見直しを行ってまいります。
さらに、高齢者や障害者などの避難行動要支援者一人ひとりの安全を確保するため、個別避難計画の策定を進めてまいります。
これらの取組みをはじめ、能登半島地震の教訓を踏まえた防災対策のさらなる強化により、災害に強いまちづくりを実現してまいります。

次に、「ウォーカブルなまちづくりと市民の文化芸術・スポーツ活動の支援」についてであります。
これまでの「車中心」から「ひと中心」へと転換し「居心地が良く歩きたくなるまちなか」を形成することにより、交流・滞在を促し、都市の再生を図るため、先ほど「未来を創る」事業としても申し上げましたが、中央公園プロムナードの再編のほか、千葉公園通りの「ちこほこ」など、地域主体のウォーカブルなまちづくりを、地元商店街などとともに進め、まちなかに賑わいを生み出します。
また、質の高い文化芸術に触れあい、創造性を高めることで、市民生活が豊かになり、経済活動や社会活動の活性化につながることから、本市の文化芸術を発展させ賑わいをつくる新しい市民会館の再整備や、千葉国際芸術祭2025の開催を通じた、地域の文化の魅力発信を行うことなどにより、創造性豊かなまちを実現してまいります。
さらに、プロスポーツのホームタウンを多く擁するという特性を活かし、スポーツに親しむ環境を創ることにより、賑わいの創出とシビックプライドの醸成にもつながることから、官民連携による千葉マリンスタジアムの再整備、民間事業者によるアルティーリ千葉のホームアリーナ整備への支援など、ホームタウンチームのスタジアム、アリーナを拠点とした地域づくり・まちづくりを進めます。

次に、「産業と市民生活、災害時対応の基礎となる都市基盤の強化」についてであります。
本市の都市としての持続性を維持するとともに、拠点性を高めていくには、公共交通や道路などのネットワークの充実・強化を進め、人とモノの活発な交流を支えていくことが重要であると考えており、安全・快適に移動できる環境を確保するとともに、市民の利便性向上と社会経済活動の活性化を図る取組みが必要であります。
そのため、これも先に申し上げました、新湾岸道路の概略ルート・構造などの検討に対する地域の意見が反映されるための国への働きかけ、検討の進捗に合わせた説明会の開催など、丁寧な情報発信や、生実本納線などミッシングリンクの解消、既存道路のリノベーションなどにより、道路ネットワークの整備を進め、都内とのアクセスを改善するとともに、誰もが安心・安全で快適に移動できる環境を整備します。
また、市民の皆様から多くのご意見が寄せられた、地域の移動手段であるバス路線の確保のほか、JR東日本と定期的に意見交換を行い、市民生活や経済活動の実態に見合うダイヤ編成の維持に取り組むなど、日々の公共交通手段を確保し、都市基盤を強化してまいります。
それに加え、市民の憩いとリフレッシュの場である千葉市動物公園や千葉公園などの都市公園、都川、花見川、鹿島川などの河川空間のリニューアルを進めてまいります。

次に、「雇用の場を創出し、千葉市経済圏の好循環を力強く後押しする取組み」についてであります。
これまでも様々な場面で申し上げてまいりましたが、本市の持続的発展のためには、経済活性化と雇用創出による税源の涵養が不可欠であり、市内への雇用の場の創出により、居住人口や昼間人口の増加要因となり、それにより税収も増加することで、より充実した福祉施策をはじめとする市民サービスを提供できるなど、好循環を生みだすことが可能となるものと考えております。さらに、地域経済の担い手不足などの課題も顕在化する中、本市が中心となって圏域全体で経済・雇用を支えていくことが重要であると考えております。
そのため、多様な人材の雇用を促進するとともに、地域経済の新たな担い手の育成を目的として、国内及び海外での起業家育成プログラムを実施するほか、金融機関や大学などとの連携を強化し、個別の成長支援プログラムや海外展開の支援を拡充するなど、スタートアップ支援による創業率の向上や、市内企業のリスキリングを支援します。また、民間活力を活かし産業用地の供給を進め、企業立地を引き続き推進するとともに、観光プロモーションの充実を図り、千葉市経済圏の好循環を生み出します。
また、宿泊税については、広域的な観光需要の取り込みの役割を担う県の検討状況を注視しつつ、導入により、必要な観光振興施策を実施することで、相応の効果が本市にもたらされ、地域経済の活性化につながっていくよう、県と協議、調整を図ってまいります。

次に、「農業の収益性を高めることで農業の担い手を確保し、農地と地域を守る取組み」についてであります。
本市の農業は、大消費地との近接性や農作物栽培に適した温暖な気候などの好条件に恵まれている一方、農業者の高齢化などに伴う担い手不足や、農地の荒廃化による耕地面積の減少といった課題もあります。
そのため、各種研修の実施や農業設備などへの補助制度の充実により、新規就農者の確保や農業後継者の営農継続支援とともに、農政センターを、技術や販路の相談拠点となるよう機能充実を図るほか、食のブランド「千」のブランド力の確立と販路のさらなる拡大、市域内で生息が広がる有害鳥獣対策の強化に取り組むなど、農地を守りながら収益性の高い成長産業化を目指し、農業の持続性を高め、未来に農業と食をつないでまいります。

次に、「市民サービスのデジタル化と、公共施設の計画的な修繕の推進」についてであります。
少子高齢化の進展による人口構造の変化が進むなかにあっても、デジタル技術の活用により、質の高い行政サービスを持続的に提供し、多様な行政ニーズに応えていくことが可能となります。
具体的には、原則署名するだけで手続きが完了する、「書かない窓口」の導入により市民に時間を返すなど、行政のデジタル化により、地域課題の解決や市民の皆様の負担軽減を図ってまいります。
また、公民館など、老朽化により更新時期を迎えている公共施設について修繕を進めるなど、市民サービスの一層の向上に取り組んでまいります。

次に、「まちの歴史を振り返り、誇りと愛着を育みながら、未来を切り拓く取組み」についてであります。
先ほども申し上げましたが、令和8年に迎える「千葉開府900年」は、市民の皆様と千葉のまちの歴史や成り立ちを振り返り、将来の千葉市の姿とその実現に必要な取組みを共有する大切な節目と考えており、その一つとして、まちの歴史のダイナミズムを感じていただけるよう、郷土博物館のリニューアルオープンや、加曽利貝塚新博物館と史跡の整備を進め、まちの歴史の理解促進や、千葉市という「まち」への誇りと愛着の醸成に取り組んでまいります。

次に、「対話と現場主義を実践し、職員の働き方改革、行財政改革を進める取組み」についてであります。
この「対話と現場主義」は、私が市政運営を行っていく上で、最も大切にしている姿勢であり、市民の皆様と直接意見を交わすことにより、様々な市政の課題や評価、改善点につながる気付きを得られることから、この姿勢を、この4年間も第一に心がけていきたいと考えております。
そのため、「市長と語ろう会」やティーミーティングを継続実施し、市民や地域が向き合っている課題を共有し、市政に迅速に反映してまいります。
また、職員のワーク・エンゲージメントの向上が、ひいては市民サービスの向上に繋がるため、主査級に占める女性職員比率40%にすることを目指すなど、市役所女性職員の活躍や、職員の育児・介護などと仕事の両立を組織で支援することなどにより、市役所職員の働き方改革を進めます。

なお、本市を取り巻く状況として、自主財源の根幹をなす市税収入は、給与所得の増加により個人市民税が堅調であるものの、行政のデジタル化に係る経費や扶助費の増加、老朽化した公共施設の更新などへの対応のため、今後も多額の財政需要が見込まれています。また、物価高騰や人件費、光熱水費の大幅な上昇が続くなか、普通交付税のほか、国が一律で定めている診療報酬や保育などの公定価格は、近年の物価上昇の実勢を反映しているとは言い難く、本市の実態と照らし合わせると、国からの財政措置を上回る財政負担を余儀なくされており、本市の財政状況は大変厳しいものとなっております。
そのため、今申し上げた取組みを進めていくにあたっては、これまで以上にメリハリをつけた事業の実施が必要であり、あるべき姿の達成に向けて、戦略的に事務事業見直しを行うなど、一層の覚悟を持って不断の行財政改革を進めてまいります。
全国的な課題である物価高騰への対応については、本市では現在、学校や保育施設などの給食における食材料費の高騰分への支援や、中小企業者へのエネルギー価格高騰に対する支援などに取り組んでおりますが、国においても適切な財源措置がなされるよう、併せて要望してまいります。

少子高齢化や生産年齢人口の減少、気候変動や災害リスクの増大やテクノロジーの進展など、将来を見通すことが難しいなかにあっても、持続可能な都市とは、「職住近接が可能で、都市の利便性とともに、身近に豊かな緑と水辺を感じられ、いざという時にはセーフティネットが働き、文化芸術・スポーツにも親しみながら、豊かなライフスタイルが送れるまち」であると考えており、これまでの長い歴史を受け継ぎながら、引き続き、拠点性のあるまちづくりを実現したいと考えております。

最後に、私がマニフェストに掲げさせていただいた取組みには、議会の皆様方の御意見を踏まえたものも多く、今後も二元代表制の一翼を担う議会の皆様とは真摯な意見交換を通じて、基本計画に掲げる「みんなが輝く 都市と自然が織りなす・千葉市」の実現に向け、ともに進んでまいりたいと考えております。
改めて御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げまして、私の所信表明とさせていただきます。御清聴まことにありがとうございました。
 

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